ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

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89 発現と新たな力!ヒーリングっとアロー

「はぁ……はぁ…」

 

珮狼と名乗る鬼と戦っている僕だけど……ここまで厄介なんて……

 

「どうした!その程度で煉獄の代りを務まるのか!」

 

回りにいる血鬼術で作られた狼の口から銃口を向けられていた。何とか接近して倒していくが、その度に珮狼が放る火炎ビンや爆弾を喰らってしまう。

 

「鬼擬き……再生能力が落ちてきているな」

 

当たり前だろ……こっちは……完全に回復してないのに…………戦ってるんだ……

 

「急いで俺を倒さないと……街の人間が食われるぞ!お前の仲間が間に合えばいいけどな!」

 

挑発のつもりだろうけど…………確かに急がないと間に合わない……それに……ギガビョーゲンの攻撃も激しそうだし……余力を残しておかないと……

 

『雪の……』

 

「遅いんだよ」

 

技を放とうとするが、両腕を狼に咬まれ、更には腹部を銃で撃たれる……

 

「くっ……」

 

狼を振りほどくけど…………更に噛みついてきて、僕を飲み込んでいく。

 

「終わりだな…………そのまま取り込まれていろ」

 

終わり……僕が……みんな……戦ってるのに…………

 

意識を失いそうになる……このまま…………

 

終わるわけにはいかない……

 

『血鬼術!血癒の雨!』

 

狼から抜け出し、血鬼術を発動させる。

 

「鬼にとって……いやビョーゲンズもか……毒になるが……この程度で倒せるとでも?」

 

「余力を残しておくとか考えていたからダメだったんだ…………これはちょっとしたサポートだ」

 

全部出し尽くす!僕は鬼の姿から人の姿に戻った。残ってるのはほんのちょっとの再生能力と…………1発分の体力…………みんなの……ために!

 

「はっ!一気に決めるか!!」

 

珮狼は持っていた銃や爆弾などを捨て、街中に放った狼を自分の身体に取り込んでいき、巨大な狼へと変わり、一本の刀を構えた。

 

「いいぞ!今のお前からはあの時と同じ高揚感が甦って来る!!」

 

首を切り落とす………………渾身の力が必要だ…………

 

「いざ!純情に勝負!」

 

珮狼の刃が右肩から切り裂いていく……痛みを感じるな…………狙うのは…………

 

「首のみ!!」

 

『雪の呼吸!玖ノ型!奏雪!!』

 

首目掛けて突きを放つ。突きのみで切り落とすことが出来ないけど…………この勢いで…………

 

「ぐう……何だ!?突きの勢いで…………まさか……」

 

このままギガビョーゲンの所までいかせてもらう!!

 

 

 

 

 

 

 

突きの勢いで……ギガビョーゲンの身体へとぶつかる。多少は仰け反るギガビョーゲンと刀が刺さったままの珮狼

 

「かはっ!狙いが外れたな……俺の首は……」

 

「お前の首は…………切り落とす!」

 

身体中が熱くなり、脈拍も早くなる…………僕はこの勢いで横薙ぎで珮狼の首を切り落とした。

 

「なっ!?あれは……痣か…………本当に面白い奴だ…………」

 

珮狼が塵となり、僕はまだ倒れそうになるけど……耐えていた。

 

「紫乃……」

 

フォンテーヌの声が聞こえると……みんなボロボロだった。

 

「まだ……戦える……」

 

「ですが……」

 

アースは……いや、フォンテーヌもスパークルも諦めかけていた。と言うか一青は?

 

「お前も……発現したのか」

 

一青もボロボロになっているけど……諦めていない。それに杏寿朗さんも伊之助も……

 

「私は……諦めたくない……先生の……ビョーゲンズのせいで苦しむ人たちの気持ち……分かるから……」

 

「そんな大切な人の無事を祈るコウタくんの気持ち分かったラビ!」

 

「ギガビョーゲンがどんなに強くっても……」

 

「ほっとくわけにはいかないラビ!」

 

グレースは立ち上がる。まだ諦めてないな。そんなグレースの思いを知り、フォンテーヌもスパークルも立ち上がる

 

「先生たちだけじゃないわ……地球をビョーゲンズに奪われたら……たくさんの生き物が苦しむって……よく分かった!」

 

「そうペエ!エレメントさんもみんな苦しむペエ!」

 

「ふふ、何か先生の言った通りだなって……私たちキャラバラバラだからいいんだって!」

 

「誰かが挫きかけても、誰かが立ち上がる!そうしたらこうして次々勇気が沸いてくる!」

 

「アース!私たちまだ頑張れるよ!」

 

「ラビリンたちヒーリングアニマルと人間のパートナー、それに地球と風から生まれたアース!」

 

「そして色んなエレメントさんたちから力を預かってるペエ!」

 

「僕たちも……いる!」

 

「こんなにたくさんの人がたくさんの力が集まってるんだもの……」

 

「まだまだいけるよ!」

 

みんなでアースに手をさしのべる。誰も諦めてない……

 

「そんな気してこない?」

 

「…………はい、みんなで手を取り合えば必ず!」

 

アースも立ち上がる…………さぁ行くぞ!

 

「紫乃……お前は動けるのか?」

 

「一人でのんびり待ってるわけにはいかないだろ…………グレースたちの言葉を聞いて…………力がわいてきた!」

 

「だろうな!」

 

僕と一青は同時に動きだし、後方から一撃を喰らわす!

 

「杏寿朗さん!伊之助!」

 

「うおおおおおおお!!!」

 

「全員!心を燃やせ!!!」

 

上から二人の攻撃を喰らわし、更に前からグレースたちが同時にぶつかる

 

『私たちはお手当てを諦めない!!!』

 

ギガビョーゲンにぶつかった瞬間、虹色の光が辺りを照らした。そして全てのエレメントボトルが一つになり、新しいエレメントボトルを生み出す。

 

「新しいエレメントボトル!?」

 

「今まで集めたエレメントさんたちの力が一つになったラビ!?」

 

ラテが鳴いた瞬間、プリキュアの武器が集り、弓矢へと変わった。

 

「ラテ様が僕たちの力を一つにまとめてくれたペエ!」

 

「流石ラテ様だぜ」

 

「グレース!行くラビ!」

 

『ヒーリングアニマルパワー全開!』

 

グレースたちが神秘的な衣装に変わり、白い翼を生やした。

 

『アメイジングお手当て!準備OK!』

 

掛け声とともにヒーリングアニマルが半透明となりその状態で弓の引き金を押し、

 

「プリキュア・ファイナルヒーリングっど・シャワー!」

 

4色の螺旋状のビームを放ち、取り込まれた人を助けながらギガビョーケンを浄化するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

戦いも終わり、限界で僕と一青は倒れ込んだ。

 

「つ、疲れた……」

 

「こっちもだ……」

 

互いに疲れ果てていると…………僕らの前に痣が浮かんだ鬼…………上弦の壱が現れた。

 

「このタイミングでか!?」

 

みんなボロボロで……戦うのはきついのに……

 

「一青……鬼神からの言葉だ」

 

「何だ?」

 

「お前と下弦は自由にしろ…………我々には気を遣うなだ」

 

それだけを告げて上弦の壱は姿を消した…………それって…………

 

「これからは……一緒に戦えってことか?」

 

「かもな…………………………あ!?」

 

一青は突然何かを思い出し、ひなたの方を見ると、ひなたも一青の顔を見て顔を赤らめていた。

 

何があったんだよ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

「よろしいんですか?」

 

『茨木……いいのだよ。これで……一青は痣の発現の仕方を知り、雪の呼吸を継いだ者も痣を発現した。全て計画通りだ』

 

「鬼神様の長年の夢ですか……」

 

『ここからは……夢を叶えるための準備を始めよう』

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