ある日のこと、授業が終わると……
「ねえねえ、ちゆちー、今日部活?」
「ううん、朝練だけ」
「じゃあゆめぽーと行かない?セール始まったんだよね~30%OFF!のどかっちと紫乃っちたちも」
「ごめんね。私、今日約束あるんだ」
「僕も……」
「俺はいいけど」
「紫乃が用事なんて珍しいわね」
「のどかっちも、家族でどっか行くの?」
「あのね、大好きな人に会うの」
「大好きな人?」
「僕は……帰ってくるんだよね」
「帰ってくる?」
フッと気がつくと校門の前に見知らぬ男性と……僕の
「おーい、のどかちゃん」
「紫乃ー」
「蜂須賀先生」
「母さん……」
「「え、えぇーーー!?」」
「前に聞いたけど……本当に似てるな……あいつの母親」
アスミとカナエさんも呼び、キッチンカーで一緒にジュースを飲むことになった。
「始めまして、紫乃の母親の橘朱実です」
「ほ、本当に似てる……」
「私も会ったことはあるけど……いざ改めてみると……本当に似てるわね」
「話は聞いてるわ……色々とね」
まぁ積もる話は後々にして…………
「こっちの人はのどかっちの担当の先生?」
「うん」
「まとまった休みが取れるようになってね。元気になったのどかちゃんの顔が見たくなったんだ。ここは温泉もあるしね」
それにしてものどかの担当の先生と母さんが一緒に来るなんて……思ってもみなかったな……
「お久しぶりです。朱実さん」
「カナエちゃんも、紫乃のことありがとうね」
「紫乃のお母さんは……カナエさんたちのこと知ってるんですね」
「えぇ、保護したときにいたからね」
懐かしいな……あのときのこと…………
のどかたちはいつの間にかラテと遊んでるし……先生もそれを見て穏やかな表情を浮かべていた。
「そう言えば一青」
「なんだ?」
「告白の返事どうなったんだ?」
「うぐっ!?」
この間ひなたが返事をするって言っていたけど……どうなったんだろうな?
「振られた?」
「いや、そういう訳じゃないけど…ひなたに……ゆっくり……お互いの気持ちを確かめたいって」
それってつまり……
「恋人(仮)?」
「仮言うな……」
茨木side
ダルイゼンがキングビョーゲンに言われるがまま、メガパーツを埋めこみ、新たな姿を得る中……
「紫乃に一青……少し試すか」
「あら?珍しくあなたが行くの?」
「鈴鹿……あぁ、見てみたいものがあるからな」
「そう……迂闊に正体がバレないようにね」
「…………そうそうわかるはずがない」
そう……今はまだ明かせないな……
家に帰るとのどかが訪ねてきた。
「どうしたんだ?」
「あのね、今日先生と一緒にご飯食べるんだけど、紫乃君たちもどうかなって」
何で僕たちも?と思った。こう言うのはのどかたちだけで楽しむものなのに……
「先生がどうしても紫乃くんと話したいって」
「僕に?」
何だろうな?あの人とは今日が初めてだし……
「紫乃、行ってきなさい」
「母さん……」
「多分、紫乃にとっても重要なことだから」
僕にとって重要ってなんだろう?
沢泉に来た僕。料理が出来るまでの間に先生と話すことになった。
「すまないね」
「いえ、僕もお邪魔して……」
「実は君とはじめて会ったときに気になっていたんだが……君はこの街の病院にいなかったかい?」
「!?」
そこは……僕が入院していた病院……どうして知ってるんだ?
「あそこの病院に知り合いがいてね……君の事を聞いていたんだ……」
「そう……なんですか……」
「すまないね。辛いことを思い出させて……ただもしもその時に君が元気になったとき……話ができたらと思っていたんだ」
「話?」
「のどかちゃんのことだよ……あの子は原因不明の病気で長く苦しんでいたから……」
そっか……先生は知らないもんな……あのときののどかには……
「もしかしたらのどかちゃんを救う手がかりになったかもしれないと思ったんだけど……二人とも元気になっているみたいで良かったよ」
この人……本当にいい先生だな