こんな小説でよければどうぞ!
空白の一年と言うものを知っているだろうか。
曰く、いつの間にか月やコンピューターなどが一年進んでいた。
曰く、これは宇宙人の陰謀だ。
曰く、いやいやただの故障だろう。
しかし、事実とはさらに奇なるものだ。
人理が漂白され、それを取り戻すための戦いが行われていたこと
を知るものは少ない。
そして、その戦いに挑み、勝利した人物こそが藤丸立花である。
これはその藤丸立香とその友人の話である。
寂しい。
りっちゃんが留学してからもう半年である。
鏡宮結は親友である、藤丸立香のことを考えていた。
いや、留学自体は納得していた。
ただやはり寂しいものは寂しいのだ。
少し結について説明しよう。
結は魔術師である。しかし魔術師と言っても、時計塔に所属していたりする、外道ではない。所謂巫女、神に仕えるもの。西洋の魔術は頓珍漢、魔術は秘匿するものという認識さえ怪しい一族である。だからこそ、聖杯戦争や人理焼却について全く情報がなかった。
そして……立花馬鹿でもあるのだ。巫女と言われて思い浮かべるおしとやかさがない。俗世に染まった今時JK。さて、立花馬鹿と言われる結の頭の中を覗いてみよう。
寂しい寂しいしかも、しかも全然連絡が来ないし…あぁなんかの事件に巻き込まれて居ないだろうかもしや自分に嫌気がさしたのかやはり二日に一回連絡は重かっただろうかいやいやそんなことでりっちゃんとの絆は切れないだろうしやはり事件か?なんか最近は『空白の一年』とかなんとか騒がしいから連絡ができないだけだろう大丈夫だ大丈夫なのか?立花が居ないと調子が出ない他の友人達も寂しがっているし早く帰ってきてくれないだろうか不安だ心配だどうしたのだろうか
あぁ留学なんて…
立花からの連絡が途切れてからと言うものの、結は少々情緒不安定になっていた。
今も自室のベッドでゴロゴロと悶えているところだった。
「っっっ!りっちゃんからだ!」
結は飛び起きて携帯を覗き、メールを読む。
またベッドに倒れ込む。
「いよっしゃあ!!!!!」
メールには日本に帰る、と書かれていた。ようやく立香が帰ってくると思うと、いままでの寂しさも報われると言うものだ。
一応確認するが、結は別に同性愛者ではない。あくまでも親愛、友人としての好きである。日本人の高校生ならこんなもんではないだろうか。
さらにメールには、新しくできた後輩を連れて行くとも書かれていた。写真も添付されており、少し大人びた立花とピンク色の髪の美少女が写っていた。
なんなんだ、可愛い子ではないか、立香どこでこんな美少女ひっかけてきたんだ。いや、立香はコミュ力のお化けであったな、納得。
海外の子なのだから観光するだろうし、用意しておくか。
立香が帰ってくると知るとみるからにワクワクしてきた結は分かりやすい少女であった。
読んでくださりありがとうございました。
続くかどうか分かりません。