藤丸立香の親友   作:メイディ・クロッセル

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まさか見てくださる方がいらっしゃったとは…
驚きました、ありがとうございます!



空港での再会

  (立香side)

 

 立香がカルデアに来てから約一年と半年が過ぎた。

人理修復が終わってからは、魔術師関連で忙しかったのだ。でも今はみんなカルデアにいられる。なんでもダ・ヴィンチちゃんや、ロード・エルメロイ二世、シャーロック・ホームズ達が色々と根回ししてくれたらしい。だが、こうして平和にいられるのも、ずっとではないとわかっている。だから一緒にいられる時間を大切にしていこうと思うのだ。今も食堂で良い時間を過ごしている……美味しいご飯を食べて。

 

「エルキドゥってほんとに王様と仲良いよねー!」

 

「そうだね、マスター。だってギルとは親友だもの。そういえばマスターには親友がいないのかい?」

 

「いるよ。結って言うんだけど…」

 

「先輩のご友人……教えて下さい!」

 

「マスターのお友達のお話?ねえマスター聞かせて頂戴な!」

 

「おかあさんのお友達のお話聞きたーい!」

 

立香がエルキドゥと話していると、子供サーヴァントが周りで目をキラキラさせながら集まってくる。食堂にいた他のサーヴァントも聞き耳を

立てているようだ。立香はあまりカルデアに来る前のことを話さないから、みんな興味津々らしい。マシュもソワソワしているようだ。

 

「いいよいいよー。結とはねーすっごい仲良くて、私は結のモンペって言われたり逆に結は立香馬鹿って言われたりしてて…。来る前も寂しいって二人して泣いてさー。だから二日に一回連絡するって約束を………ってあぁーーーー!!」

 

立香はイスから勢いよく立ち上がり、マイルームへとダッシュしていった。周りにいたサーヴァント達は驚いている。

 

数分後マイルームから戻って来た立香にマシュが心配そうに声をかける。立香は携帯を握りしめ、青い顔をしていた。

 

「どどどどうしたんですか、先輩?何か悪いことでも?」

 

「いやー連絡するの忘れてた。めっちゃメールきてる。めっちゃ心配してるっぽい。どうしよう……」

 

これは決して立香が悪いとは言えない。今まで人類を救っていて、その後は魔術師達に命を狙われていたのだから。

 メールには[連絡してよー!]とか、[どうしたの?何かあった?]などたくさんのメールが届いていた。だが、立香は知っている。メールに書かれている文面より遥かに結が心配していることを。もしかしたら禁断症状が出ているかもしれない。会わないとまずいだろうか。

 

「ふふーん、そんなときはこの天才に任せておきたまえ!」

 

「ダ・ヴィンチちゃん!?どういうこと?」

 

「立香君、マシュと共に里帰りしないかい?今は魔術師達も落ち着いているからね。」

 

「!!!いいの?マシュと一緒に観光したい!」

 

「は、はい!先輩と日本を観光したいです!」

 

立香は結にメールと、ゲオルギウス先生に撮ってもらったマシュとのツーショット写真を送る。

カルデアがいくら楽しくても、故郷に帰りたいという気持ちはいつもあった。だから立香は日本に帰るのをとても楽しみにしていた。

 

 

 

 

「とーちゃーく!」

 

「はい!マシュ・キリエライト、日本上陸です先輩!」

 

「あまりはしゃぎすぎないようにしたまえ、マスター。」

 

霊体化している保護者はエミヤ。近代の英霊かつ、比較的常識人ということで選ばれた。付き添い争いはそうそうにバーサーカーが脱落、清姫が泣いた。人外も脱落、王様達も止めた。見た目や性格を考慮した結果、エミヤ、ロード・エルメロイ二世、ロビンらに決まった。マシュは

“ナイスです。素晴らしい采配だと思います”との言葉を残した。争いに敗れた英霊たちは悔しがりながら大量のお守りや概念礼装をつくり、立香に渡したり、付き添いメンバーに圧力をかけたりしていた。

マスターも大変なのである。

 

 

カルデア一行が空港に着くと飛び出して来るかげがあった。

 

「りっちゃん!!久しぶり〜!!」

 

 そのかげは勢いそのままに立花に抱きついてくる。衝撃が加わったが倒れなかった。伊達にマスターをやっていない。清姫やジャックはこれ以上の衝撃なのだから。

 抱きついてきたのは結である。まっすぐな黒髪に整った顔立ち。文句なしに美少女と言えるだろう。第一印象は清楚でおしとやかな大和撫子。しかし、第一印象のイメージが崩れるのが話すと分かる。知り合いの中での評価は“話さなきゃいいのに”である。

 

 それでも、大切な親友なのだ。オレンジ色の髪のせいで友達がいなかった立花に話しかけてきてくれた、立香のヒーロー。モンペと呼ばれようとも友達になったことに後悔なんてしたことなかった。

 だから、結の顔を見ると今まで考えないようにしていたたくさんの“思い”が溢れてくる。

無事だったのだ、また会えたのだ。なんてことない日常の象徴、私の親友。頑張ってきた。とっても怖かった。たくさん傷ついた。それでも諦めなかった。諦めたくなかった。世界を救うために頑張ったのは生きるため。生きてまた結と話したかったからだ。頑張ったのは無駄ではなかった。結と会えた。

安心感が胸いっぱいに広がる。

 立香は結をギュッと抱き締め返した。目から涙が溢れてくる。もう、止められなかった。

 

「りっちゃん〜どうして連絡くれなかったの〜。心配したんだよ。

………りっちゃん?どうしたの?え?なんで泣いてるの?大丈夫だよ、もう寂しくないよ〜。ね?」

 

「せ、先輩…?大丈夫ですか…?」

 

マシュやエミヤは驚いている。だってなるべくみんなの前で泣かないようにしていたから。泣いたとしても少しだけにした。かっこいい先輩でいかったから。マスターが頼りなかったらダメだから。みんなのことが大好きだったから。

 

でも、今だけは。溢れ出る涙を止められそうになかった。

 

 

 

 

 

しばらく泣いた後また会えて良かったと言う気持ちを込めて

 

「久しぶり、結。ただいま。」

 

立香がそういうと、結はきょとんとして笑顔で、

 

「お帰り、りっちゃん!」

 

とかえしてくれた。その笑顔が立香にとって何よりも大切なものに思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  (結side)

 

 

今日は立香が帰ってくる日である。半年ぶりに親友と会えるのを結は楽しみにしていた。

なんでもカルデアというところに所属しており、そこの職員が保護者となって立香を送ってくれるのだとか。いや、立香も高校生なのだし一人で飛行機くらい乗れるだろうと思っていたら、一緒に連れてくる後輩の子の保護者だったらしい。後輩の子はマシュ・キリエライトといい、今までカルデアの外にでたことがない超箱入り娘で、日本を案内してあげたいと連れてくるらしい。カルデアというのはどのような活動をしているのだろうか。なんでカルデアの外にでたことがない子がいるのだろうか。全くもって謎である。

 結は少しカルデアに疑問を持ったが、立香に会えることの前には些細な問題であった。

 

 

 

 

 

 

 待ちきれずに空港で出迎えをしようと結は空港にいた。飛行機が到着するまで時間がある。

 立香が何故連絡しなかったのかを問い詰めることを決意したり、久しぶりに立香ぱわーを貰おうなどと考えながら時間をつぶす。

 結が辺りを見渡すと、不審な人物がちらほらいた。その不審者とは人類最後のマスターである藤丸立香をねらった魔術師達だったのだが、結はそんなことは知らない。ただのキモいおっさん共だと思い、そんな奴らの前に立香を出してはおけないと神隠しの応用で極々薄い霧による結界を張った。魔術師だったら気付くと思うかもしれないが、マイナーな東洋魔術である。原理がかなり異なるため、気づかなかった。

 

 そして、ずっと探していたオレンジ色の髪を見つけた。隣にはピンク色の髪の少女がいる。その少女と立花の間には結の見たことのない不思議な縁が繋がっていたが、立香に夢中で駆け寄っていった結は気にしなかった。

 

「りっちゃん!!久しぶり〜!!」

 

立香に駆け寄り勢いよく抱き付き頬擦りする。久しぶりの立香の匂い。連絡しなかったことを責めようと思っていたが、立香ぱわーの前にひれ伏した。匂いをくんかくんか嗅いでいると立香が静かになった。久しぶりといってもさすがにこれはちょっと引いただろうかと思い立香を見ると、ギュッと抱き締められ、立香が静かに涙を流し始めた。

 どうして泣いているのだろうか。結は必死に涙を止めようと励ます。

一緒にいたマシュちゃんも驚いているようだ。

 

「せ、先輩…?大丈夫ですか…?」

 

立香はしばらく泣いていた。立香が泣いているから結ももらい泣きしそうになった。

いったん落ち着くと、

 

「久しぶり、結。ただいま。」

 

立香は顔を上げて安堵したように言う。結も無事でよかったと言う気持ちを込めて、

 

「お帰り、りっちゃん!」

 

と笑顔で返事をした。

 

 

 

 

 




読んでくださりありがとうございました。
前回は文字数が少なく申し訳ありませんでした。今回からもっと頑張って文字数を増やして書いていこうと思います!
誤字脱字やおかしなところがありましたら、教えてもらえると助かります。
次はもう少し早い時間に投稿できると思います。
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