少々変わり者の副隊長   作:魔剣グラム

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気がついたら1800超のお気に入りがありました。UAが7万超え。
ヤバすぎてバスになったわ。
いよいよ主人公の斬魄刀の能力ですね。
今回の文字数は少なめです。
主人公の能力の意味がわかんないと言われたので、補足説明をいれたら、いつも通りになってしまった。

……まぁいいや。



能力はあくまで能力。どう使うかが問題

「私達が負けた副隊長の事だが」

東仙の言葉に、儂は少し耳を傾ける。

「最後の最後で不可解な事がおこらなかったか?」

儂もそう思った。

「私は『清虫』を抜いていないのに、地面に落ちた。これほど不可解な事があるのか」

そうなのだ。最後で東仙の『清虫』が地面に落ちた時。東仙は引き抜く程の体力がなかったはずなのに、急にカランと落ちたのだ。まるで支えを急になくしたかのように。

「もしかしたら、その能力こそが天邪鬼副隊長の斬魄刀の能力なのかもしれぬな」

「物を透過させる能力か?そんなバカな」

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あっけなく直撃した狒々王蛇尾丸(ひひおうざびまる)。……だが。

刀を大上段に構えた最古の副隊長は止まらない。

見えるのは刀だけなのに、狒々王蛇尾丸の攻撃の直撃を受けたはずなのに。止まらない(・・・・・)

(……いったいなんの能力だ!?)

幻覚を見せる系統か?それとも透過能力?ダメだ。サッパリわからねえ…!

 

遂に狒々王蛇尾丸の中を走り抜けられた。

 

慌てて刀を自分に巻きつける様にして防ぐ。

だが。

俺の刀をすり抜けて(・・・・・)、俺の身体を深々と切り裂いた。

俺の服すらも斬れてねぇ。服ごと斬ったはずなのに。斬れているのは「身体」だけ。

 

「いったいどんな能力だ!!?」 

目の前の副隊長は少しトボケた顔で。

「色々とヒントあげたんだけど、気づかなかった?」

気付くワケねぇだろ!!!

「気付いていないみたいだから、教えてあげるね。俺の斬魄刀の能力は『(にぶ)い』って能力さ」

……鈍い……?

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目の前の副隊長の反応の鈍さ(・・)に思わず笑ってしまう。鈍さは俺の専売特許なのに。

「……鈍い……だと……?」

「そ。さっき、俺はお前の狒々王蛇尾丸を攻撃に鈍くなって(・・・・・・・・)すり抜けて近付き、防御に鈍くなって(・・・・・・・・)お前を斬り裂いた。ただそんだけの話だ」

いやはや。実に単純な名前と解号だからね。誰か気づくんじゃないかとヒヤヒヤしたよ。

 

「鈍いってのはそもそも、察しが悪いとか。どんだけアピールされても気付かないヤツの事やその総称だ。俺の能力は攻防に鈍くなるという能力。俺は俺の能力で攻防に鈍くなる。鈍くなりすぎて、俺の身体が攻撃されているのが(・・・・・・・・・・・・・・)わからなくなる(・・・・・・・)。本体が半透明になる様なモンだ。防御に鈍くなると、防御されているのがわからなくなる(・・・・・・・・・・・・・・・・)。攻撃が半分透明になる様なモンだ。わかりやすく言うなら、『もし〜がなかったなら』の結果を引っ張って来れるっつう能力なんだ。さっきのは、『もし攻撃が通らなかったら』と『もし防御をしていなかったら』という結果を持ってきただけだ。防御を全て透過みたいにスリ抜けて攻撃したり、防がねばならない攻撃をスリ抜けたりできるのはあくまで結果。過程は凄まじく単純に、『鈍すぎる』故に生まれただけのモンだ」

 

驚愕の表情に思わず笑ってしまう。

まぁ容赦はしないけど。

 

「俺の斬魄刀は珍しい、というか俺以外に見た事ないが、「鞘と刀」で一対の能力だ。

鞘の持ち主は攻撃に鈍くなり、刀自身は防御に鈍くなる」

 

そもそもの攻撃に鈍くなる相手にはどうしようもあるまい。俺は笑う。

「この状態になった時。お前の勝ち目はなくなった。お前の牙は届かねえよ。この状態の俺にはな」

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……そんな事、認められなかった。たかが始解。始解しただけで卍解に勝つなんて。

「……絶対に諦めねぇ……」

自分に言い聞かせる。絶対に弱点はある!!!

狒々王蛇尾丸を操り、攻撃を仕掛ける。

……だが。

 

攻撃がスリ抜けられる。

当たらないんじゃない。確かに直撃はしているのだが、攻撃をスリ抜けられてしまうのだ。

 

向こうの攻撃はどんなに防御しても意味はない。

(ことごと)く攻撃が防御をスリ抜ける。何回も、何十回も。何百回も。向こうの攻めが、剣が、直撃する。

 

『防御に鈍い』なんて能力、産まれて初めて聞いたぞ!!!

 

その言葉の意味がわかんねえよ!!!

 

たぶん、精神的な意味で考えるとわかりやすいのか?

防御が固いとか言ったりするし。

 

鈍いってのは察しが悪いヤツとかだな。

たぶん、俺も鈍いほうだ。

 

じゃあ、もし。防御に鈍いヤツがいたら。

精神的な意味でだぞ?精神的な意味で防御に鈍いヤツがいたら。

防御されている事に気付かないでグイグイいくだろう。

相手はそいつをその場では受け入れるなり、距離をとるなりするだろう。

受け入れるという事はつまり、防御を突破したという事。

 

 つまり鈍臭いヤツは防御されている事にすら気付かないで、防御を突破したと言えるのではないか。

 

それをもし現実に持ってくる事ができた(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)としたら(・・・・)

 

 

 

俺はもう限界だ。頭も身体も。

産まれて初めて卍解をしたせいで、「操りながら避ける」という事ができないのだ。

こっちはズタボロだ。もう、完全に気力だけで立っている状態だ。

 

「このクソ野郎がァ!!!」

勢いのまま、腕を振り上げる。その瞬間。

 

バンッ

 

と。音が。

「卍解が解けたか。予想外に保ったな」 

言葉に俺の刀を見ると、浅打に戻っていた。

……まだだ。まだ戦える!!!

刀はあるんだ。まだ剣が振るえる!!!

目の前の男が嘆息する。

「……もう諦めろ。卍解は消えた。意思に反する卍解の消滅は、持ち主の死期が近い事を意味する。お前だって知っているだろ?」

 

がむしゃらに向かって行くのを、目の前の男は情け容赦なく蹴り飛ばす。

 

俺は吹き飛ぶ。

……だが。

そんな事になんの意味があるんだ!!!

 

絶対に諦めねぇ。勝つまでやめねぇ。

 

今度は殴り飛ばされた。

 

今度は頭突きで、肘で、膝で。

ありとあらゆる関節でボコボコにされる。

だが。絶対に諦めねぇ。俺には無限の力が湧いてくる。

 

「……こんなに諦めの悪いヤツは久しぶりだな。そろそろ諦めろ。俺には勝てない。それが全てだ」

 

「絶対に諦めねぇ。……誓ったんだよ。絶対に助けるってな」

 

「誓いか。誰に誓ったんだよ?」

 

「誰にでもねぇよ。ただ、俺の」

 

魂にだ!!!!!

 

 

俺は猛然と駆け出す。自分の全てを籠めて。

 

そして。

 

最古の副隊長の左胸に直撃した。

 

バキンッ

 

だが、貫くほどの力は俺も蛇尾丸も残っておらず。

そのまま倒れ込む。

 

「……実に見事だな。確かにお前の牙。今、俺に届いたぞ」

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俺は最低限の処置として、副官章を解き、阿散井副隊長の右腕に巻きつける。 

 

右腕に深傷(ふかで)を負わせたからだ。半分以上千切れているのに、根性で動かし続けたこの漢。深い敬意を表さざるを得ない。  

 

まるで四番隊副隊長の様になったのをみて。

 

「花太郎!!」

 

と呼ぶ。

 

「……はい」

やっぱりな。お前の霊圧が途中から現れたから少しびっくりしたぞ。

 

「……治療してやれ。その後は牢にブチ込んでおく様に」

斬魄刀は置いておく。

精々感謝しやがれ。

 

「……あの!僕じゃあ実力不足で……!」

 

知らん。久しぶりに楽しい戦いだった礼だ。

虎徹ちゃん怒っているかな……?

久しぶりに斬魄刀を解放して暴れ倒したから、虎徹ちゃんと隊長が怖い。

「ハァ……。色々あり過ぎるな。まさか副隊長が旅禍に手ぇ貸すとはな」

俺は振り返ると。

「悪いな。君の気持ちは汲んでやれねえ。俺は護挺十三番隊隊士。四番隊副隊長なんだ」

ゆっくり歩きだす。隊長と三席に向けた言い訳を考えながら。

 

その後、二人にさんざん絞られた。

隊長はニコニコ顔で。

三席は涙目で。  

こってりと絞られ尽くした。

……エロくはない意味で。 

絞られ尽くした(意味深)ならばどれだけいいか(虎徹ちゃん限定)。

 

 隊長?隊長はおばあちゃん枠だから(震え声)。敬老精神はあってもそれに性的興奮を抱くほど俺はやばくはない。光源氏とは違う(光源氏は下は十ニ、三。上は六十位まではイケたらしい。当時の六十はかなりヨボヨボなお婆さん)。

 

地味にめちゃくちゃキツかった。怒鳴られはしないが、ジワジワと真綿で首を締められる様な辛さを味わうハメになった。

花太郎は「俺の命令に従っただけ」と、道連れにできなかった事をここにいい添えておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というワケで「鈍い」という能力でした。
恋次の「俺の斬魄刀はニブくてな」というセリフのあとに、この斬魄刀を出したかったんです。

この能力の元ネタは、『異世界魔法は遅れてる!』という作品の、龍の吐息(ブレス)。
「雷の吐息」(ダイン・アウベル)が元ネタです。
この吐息は「防御に鈍い」という能力なのです。
そこで主人公の能力は「攻防に鈍い」という能力にしてみました。
あまりオサレではないです。
ですがカッコいいと思ったので、自分の手で書いてみたかったんです!!!

この男にもっと頑張って欲しいか。

  • ……頑張って欲しい。
  • 頑張らなくていいよ
  • 投稿時間は一定がいい
  • どうなっても完結してほしいぬ。
  • 打ち切り希望。
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