あ。「万鈍」の東仙隊長との戦闘シーンを見返してみてくださるとわかるのですが、「剣を抜く」という描写は意図的にカットさせて頂きました。
文字数稼ぎならこの男絶対にその描写いれるハズなんですよ。(何回か書こうとしたのはナイショ)
あと色々詠唱とかを変えています。
……なんかオサレじゃあないなぁと思って。
……なんとか藍染との戦いを生き延びた俺は。
包帯グルグル巻きでブスッとしていた。
甲斐甲斐しい虎徹ちゃんのお世話になりながら。
「副隊長」
虎徹ちゃんが声をかけてくる。
「なんだ?」
「……腕の傷以外、傷がほとんどなかったのに、どうして戦いが終わってから傷が浮き出て来たんですか?」
……あぁ。
読者の方も気になっていた方が多いのかな。急に傷が消えた点について。
……その辺の質問は全く来なかったけど。
そろそろ俺の斬魄刀の能力を教えておいた方がいいな。
「俺の斬魄刀の能力。それは『鈍い』って能力なんだ。だから、『傷に』鈍くなったんだよ」
俺の身体自身が傷に鈍くなった。
その結果、傷が消えるという現象が起こったという事だ。
実に摩訶不思議な能力である。
……ちなみにだが、俺の能力は能力の位階で言うと、高位の能力にあたる。
一番低位なのは直接攻撃系。
次が鬼道系。
一番高位の能力が、概念干渉系にあたる。
低位なのは直接攻撃系。狒々王蛇尾丸辺りが有名どころかな。千本桜もそれにあたる。文字通り、直接攻撃するものだ。
次が鬼道系。氷輪丸とかが有名どころだろうか。あとは流刃若火も。氷や火が出るたぐいのものはみんなコレだ。珍しいものだと、双魚理等もコレにあたる。
……あと、鏡花水月も。
一番位階が高いのは概念干渉系。
概念干渉系で一番有名なのは花天狂骨かな。
『遊び』の
……まぁ、使い手次第ってとこもなくはないけどな。
「さ。難しい話はこれでおしまい!!!じゃあ虎徹ちゃん」
服を脱げ。
「……急に脈絡もなくセクハラが始まりましたよ!!!」
「……う!!傷が!!!」
俺が急にうずくまると、虎徹ちゃんがあわあわと駆け寄って来た。
「……大丈夫ですか!?」
「……キツい。凄くキツい。あぁ痛い。全身が痛い。虎徹ちゃんが全裸に、全裸になってくれればすぐに収まって完治するかも……!」
「私が全裸になれば完治するんですね!!!」
と、服に手を掛けて、死覇装の上を1枚脱いだ時点で。
「……私が服を脱ぐ事とあなたの傷が治る事、なんも関連がないじゃないですか!!!」
……あ。バレた。……むしろ今ので服に1枚脱いだ事の方が驚きだ。
……チッ
「……今、舌打ちしましたね!!!???」
「じゃあ行くよ」
俺は二本足で普通に立って歩き始めた。
「……傷、治っているじゃないですか!!!」
……表面上の傷はな。
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「……まさか真っ先に食堂に来るとは思いませんでした」
……俺はハラ空いたんだよ。虎徹ちゃん。それと、
「……隊長」
「そろそろ来る頃だろうと思ってました」
さっすが。以心伝心ですね。
「……食料の補充は?」
「万全です」
よっしゃ。オラ腹いっぺえ喰うだ。
数十分後。
そこは戦場と化していた。
「……隊長」
「なんです?勇音?」
私は自身のすぐ上の上官を見ながら。
「……副隊長っていつもこんなに食べるんですか?」
卓いっぱいに広がる料理。それを直径約二尺(およそ60センチ)ある
軽くドン引きである。
でも何故か腹は膨れてはいない。
……不思議な身体である。
「ええ。今日は控えめですね。いつもは本気で戦うと、もっともっと食べますよ。……食わなきゃ身体は作れないって言って」
……この量で控えめとは。
…アレ?
「……霊圧、どんどん回復してきてませんか……?」
隊長に聞くと。
「ええ。ジャックは物を食べると自身の霊圧にどんどん変換できるんですよ。先の戦いでだいぶ霊圧を使いましたからね」
その補充も兼ねているんです、と笑う隊長。
……色々、死神辞めている気しかしない。
「それにどうやら、九十番台後半の鬼道を使ったみたいですし」
あの子が使う鬼道の中で最も威力が高くて得意なのは九十八番だったかしら、と笑う隊長。
破道の九十八゛
下手をすると、『自分自身』も鬼道に喰われてしまうという恐ろしい鬼道なのだが……。
それを完璧に使いこなし、なおかつ藍染に負傷を与えているのは驚嘆の一言では済まされない。
「ジャックも余裕がなかったみたいで、『完全詠唱してもちょっとしか負傷させられなかった』って言ってたし」
まぁそんなものだろう。というか、破道の九十五以降は何かしらの代償を払うものしかない。
一番有名なのは九十六の゛一刀火葬゛だろう。腕を丸々一本消費なんて使い勝手が悪すぎると思うんだけど。
……誰がこんなアホみたいな代償の鬼道を使うのかしら。
……まぁそんな事は置いといて。霊圧をバカみたいに消費したから、その補充をしているみたい。
……食べ物で。
相変わらず思うけど、『死神辞め死神』ね。
……それとあの時一瞬感じた、『虚』の霊圧は……?
「お代わり!!」
「……はい!?」
あ。天副隊長は5桶目のお代わりしてる。
やっぱ千年生きたらあぁなるのかな……?
「……絶対になりませんよ」
ですよね。
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副隊長は大量にご飯を食べたあと、すぐさま自室に帰る。
隊長が言うには『お昼寝の時間』らしい。
物を食べたらすぐに寝るなんてどこの
でも隊長は笑いながら言ってたし、納得済みの事らしい。
……副隊長の霊圧がグングン回復している。
さっきまで、普通に隊長格と同じくらいの霊圧であったのに、まだ回復するらしい。
「……私はまだ副隊長に背中を預けてもらえてない……」
隊長にも副隊長にも誰にも助けを求めず、1人で戦う。
そんないびつな副隊長。
でも、私くらいはさすがに頼って欲しい。
そんな事を思いながら、ゆっくりと副隊長の寝顔を見つめる。
「ふふふ。副隊長が言っていた雑学。『寝顔は一番ブサイクになる顔だ。だから虎徹ちゃんには見せたくない』ってなんだったのかな」
その後、『虎徹ちゃんは寝顔すらもかわいいよね』って褒めてくれたけど。
「副隊長。大好きですよ」
次は起きてる時に言えたらいいな。
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「ん〜〜〜〜〜〜!」
ゆっくりと覚醒の時を迎えると。俺はゆっくりと身体を起こす。
霊力操作をすると、いつも通りという結論にホッと一息。
自分に傷をつけてムリヤリ回復すると霊力操作が雑になるんだよね。
そしてようやく身体を起こそうとすると、腹にわずかな重みが。
……天使か……?
虎徹ちゃんでした。つまりは天使。間違ってなかった。
寝顔すらもかわいいなんてズルっこだと思わねぇ?
「俺はお前達四番隊を護る。護挺の名に賭けて」
その為に俺や隊長は強くなった。
……隊長はおそらく違うけど。
でも俺は隊長のもとで千年働いて来たからわかる。
四番隊は俺や隊長の宝であると。隊長にとっては二番目に大事な。
命を投げ出す覚悟を決める。自分の部下達の為に。
さぁ。平和だけど騒がしい日常の始まりだぁ。
割りと束の間の平和だと思う。なぜなら戦時中だからだ。
でも戦時中だからこそ、ガスを抜く時は抜く。
服を脱ぐ時は脱ぐ。
しまって行こう。戦いには。
でも戦う前に疲れてしまっては、元も子もあるまい。
のんびりと休みをとるのも戦いの一環だ。
だからこそ、いつも通りの全裸が重要なのだ。
「そこは大事じゃないですよ!!!」
あぁ起きたのね。
「おはよー。虎徹ちゃん」
「……あ。おはようございます」
さ。今日は忙しくなるよ。でもわずかとはいえ、休息の時間だ。
「今の内にできるだけの準備を整えないとね。協力してくれるかい?」
「はい!」
いい返事だ。
さてと。藍染。
俺は目指す事にした。
見渡す限り絶望の海の中。
一筋あるかもわからない希望の道を。
というワケで日常回でしたね。
こういう話をちょくちょくいれないと、私自身エタッてしまうので、息抜きでご覧ください。
ガッツリ戦闘は頑張ります。
オリ設定
詠唱は術式の代替作業という設定です。というか原作でも似た様な感じですよね。
だから完全詠唱すると威力が+される理由として、詠唱破棄よりも詠唱した方が制御も威力も容易くなります。
そう。制御が容易くなるために、先ほどの藍染との戦いで完全詠唱したのです。
詠唱がオサレじゃあないというのはほっといてください。
最終的に主人公ばどっちで闘って欲しいですか?
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からくらちょう
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うぇこむんど
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そうる・そさいえてぃでたいき