少々変わり者の副隊長   作:魔剣グラム

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なんか投稿してから2日後に日間6位に急上昇。
投稿当日ならわかる。投稿した翌日でもまだわかる。

なぜにこんなにも時間差が……?
いや。凄く嬉しいんだよ。過去イチの順位は凄く嬉しい。
凄く嬉しいんだけど。

なぜに……?


再びの現世の前に。

俺が藍染と闘ってから数日後。

 

「昨日の呼び出しなんて、急ですね」

俺は二人の隊長に呼び出されていた。

「久しぶりだな」「さぁこっち座って座って」

 

浮竹隊長と京楽隊長だ。 

ここ数百年隊長やってる怪物達で、天才達。

 

「なにか私にご用がおありで?」

先に口を開いたのは浮竹隊長。

「……先生と戦ってしまって、ね。俺達はどうやったら先生と戦わずに済んだんだろう?」

「山爺もかなり本気だったみたいでね。割りと相手するの苦労したんだよねぇ」

 

あぁ。恩師と戦った事に疑問があったんだね。

 

戦わない道がなかったのかって。

 

「……そんな道はないと思いますよ」

 

俺の返答に少し落胆したらしい。だって、俺は。

「……何度も何度も総隊長と戦ったんですよ。千年前から、二百年くらい。どちらかが因縁をつけては、戦いっぱなし」

 

それでようやく、お互いにわかりあえた。

 

拳で語ることも大事だと学べたんだ。

ちなみにだが、当時はお互い大人げなかった。

 こっちも向こうも卍解して。隊士が何百人死のうが関係なく、朝から晩まで斬りあったもんだ。

 

北の太刀を神鳴壱穿で相殺したり、西を無効化したり。

 

 俺達の戦いのせいでもう散々周りを巻き込むわ、余波で尸魂界(ソウル・ソサイエティ)が消し飛んで、それを俺の卍解でもとに戻すわ、その尸魂界(ソウル・ソサイエティ)を消し飛ばした熱を全て総隊長の身体に溜め込ませて炸裂させる、みたいなめちゃくちゃをやってた。

 

……最終的に真名呼和尚が出てきて、強制的に終わったけど。

 

残火の太刀とか、見慣れたしな。

 

向こうも俺の卍解を見慣れたと思う。

「昨日を最初の一回目だと思って、意見がぶつかるたびに刀もぶつけてください。それが一番早くわかりあえますから」

 

俺の意見とも言えない意見に、二人の隊長は少し持ち直したようにみえた。

 

「……『意見がぶつかるたびに刀をぶつけろ』かぁ。山爺相手になかなかに命しらずだねぇ」

「俺達にはとれない選択肢だな。……でもすまない。参考にはさせてもらうよ」

「浮竹ぇ。僕にはそんな事できないよ」

「あぁ。わかってる。だから刀をぶつけるときは二人で先生のもとに向かおう」

二人の阿吽の呼吸に助言はここまで、と俺は思う。

「きっと百年くらいでわかりあえますよ!」

その言葉に。

「……先生相手に百年はキツいな」

「……山爺相手に百年はキツいねぇ」

 

そこは意見一致するんだ……。

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助言とも言えない助言をした後。浮竹隊長に少し聞いてみる事にした。

「朽木はどうですか?」

かなり曖昧な質問ではあるが、浮竹隊長は察しが悪くはない。

 

「あぁ。霊力を取り戻しつつある。そろそろ完全に復調すると思うぞ」

 

あぁ良かった。俺の可愛い後輩だ。隊は違えど、護挺の仲間。志は同じだ。

処刑されかけたとはいえ、そこは変わらん。

 

「良かったですね。かわいい部下の調子が戻って」

「あぁ!」

 

ほんとに嬉しそうだな。

「ではそろそろお暇します。また今度お会いしましょう」

俺はこの後、用事があるのだ。……割りと大事な。

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「なんだよ?急に呼び出したりして。まぁ助かったけどよ」

俺が用があったのは黒崎一護。十一番隊隊長に追っかけられてるのをテキトーに連れて来た。

 

なぜかって?

 

「……お前。俺の可愛い可愛い部下に手を出したんだってな?」

虎徹ちゃんと花太郎。ソイツらに手を出したのはコイツだ。

「……それがどうしたよ?」

俺の可愛い部下に手を出したのなら。

「……きっちり、ケジメ。つけさせてもらう。俺の部下に手ェ出したケジメをな。と言っても、俺も鬼じゃあない。」

完全にヤのつく自由人的な言いがかりであった。

その言いがかりに旅禍は疑問に思ったらしい。

「じゃあ具体的にどうすんだよ?」

 

「指切りって知ってるか?約束を絶対に守らせる類いのモンだ。……それの約束を破った場合を適用させてもらう」

 

そう言うと、オレンジ頭の顔は引きつった。

 

 

 

 

「……ハァ、ハァ、副隊長。……急に呼び出したりして、なんの用なんですか?」

俺は敢えてこの時間に虎徹ちゃんを呼び出していた。

そこでちょうどついた虎徹ちゃんに、

「ホレ。受け取れ!」

刀を鞘ごと放り投げる。

……顔でナイスキャッチをかましたため、そこも「らしい」なぁ……と思いながら。

 

「……でもさすがに針千本用意するのは手間だから、そこはカンベンな」

 

そう言うと。

「……意味あるのか?それ?」

 

意味あるのか?だと?

 

意味あるに決まっているだろう(・・・・・・・・・・・・・・)

 

「……お前、まさかと思うが、指切りの歌知らねぇな?」

 

「イヤ。知ってるぞ?『指切りげ〜んまん。嘘ついたら針千本の〜ます』だろ?」

 

「……男の声で聞くと想像以上にキモいな」

「……うるせぇ」

 

知ってるなら、なんで意味ないなんて言うんだ?

……まさか。

 

「……『げんまん』の意味を知らねぇな?」

 

「そういや、考えた事ねぇな。意味なんてあるのか?」

あぁやっぱり。

 

「げんまんってのはな。『拳万』って書くんだ。文字通り、『(よろず)』の『(こぶし)』。だから指切りしたら、『この約束を破ったら、1万回殴られた後、針千本呑みますよ。それぐらい絶対に約束破りませんよ』っていう覚悟の歌なんだ」

 

「……マジで?そんな怖い歌なの……?」

 

「だから、俺は『1万回殴るね』と言った時、意味あるのかと答えたな?殴る事は別に否定されてない。むしろ『俺の拳ではケガしない』と挑発されたようなモンだ。むしろその挑発に乗ってやるのも俺の勤めだろう」

 

「いや、俺は知らなかったワケだし……」

 

「問答無用。さぁ構えろ。俺はとってもとっても心優しい。だからあと十秒待ってやる。護ってもいい。むしろ護れ。それが戦闘訓練を兼ねた俺の鬱憤ばらしだ。付き合え」

 

「待て!お前も刀を使え!俺だけが刀を使うなんて……!」

 

その声を聞く。実にらしいな。お前らしい。だが…。

 

「……ハハハ!!!俺はお前に手心を加えてもらう必要があると考えてるのか。

……心の底から安心しろ。お前は俺よりも遥かに弱い。成長率は著しいが、今の実力は俺よりも下だ」 

 

俺は笑った。

まさかと思うが寝ぼけてんのか?明らかに霊圧が倍以上俺の方が上だ。

死神の戦いは霊圧の戦い。霊圧が多い方が圧倒的に有利だ。

「それに、俺が刀を使うと、手加減できない。……なんせ虎徹ちゃんをぶん殴った男だ。お前は俺の可愛い可愛い部下を。しかも直属の部下をぶん殴ったヤツだ。……そんなヤツをただでかえすほど、俺は人間できちゃあいないんだよ。素手なら手加減いらねぇしな」

 

俺は言外にこう言っているのだ。

俺が刀を使うとお前を殺しちまうってな。

 

「さぁ構えろ」

そう言うと、静かに斬魄刀を構える男。

 

「……ゆくぞ」

 

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俺は気圧されて刀を構えた。

「卍解してもいいぞ?」

目の前の男がそう言うが、絶対に卍解はしねぇ。

「じゃあ、『我が万の拳。受けてみよ』ってな」

 

……消えた……?

殺気は、……下!!!

 

慌てて刀を下段に落とすと。

 

間髪を入れず、凄まじい衝撃が刀を襲う。

その一撃でふき飛ばされてしまった。

 

 

……全く見えなかった。防げたのはたまたまってだけ。

「一撃しか撃ってないぞ?そんなに驚くなよ」

次からは連打だ。

 

その言葉通り。次から次に飛んでくる拳。 

 

上から、右から、下から、左から。

前から、後ろから、上から、下から。

 

全方向の半天を、常に相手にせねばならない。

 コレが非常にキツい。しかも一撃一撃が俺の全てを打ち砕きそうな攻撃ばかりの全て必殺の攻撃だ。  

 

ストレート、フック、バチカル、上段突き、中段突き、下段突き。

 数えられるだけでも、コレだけの拳がありとあらゆるコンビネーションで襲いかかる。

 

普通はフェイントなど、『抜く攻撃』もあるのだが、この相手は全てが必殺たり得る攻撃ばかり。

 

「これは虎徹ちゃんの分。コレも虎徹ちゃんの分。コレもコレもコレも全部虎徹ちゃんの分!!!」

 

一文字毎に、百の拳が飛んできた。ぐるりと取り囲むように。全方位から上や下からも拳が放り込まれてくる!

 

「卍解!!!」

 

どんだけ虎徹ってヤツが大好きなんだよ!

「……ハァ、ハァ、ハァ…」

 

万の拳をようやく捌き終わったあと、俺は肩で息をしていた。

 

……かなりオーバーしてた気がしなくもない。

 

「……。よし。次は花太郎の分な」

まだ殴るのかよ!

 

その日、俺は初めて拳相手に卍解した。

花太郎以外にも、『すずめさん』や『その他大勢』の分の拳を受けた。

卍解してから五万を超える拳を捌いた。

 

……死ぬかと思った。

もう一人の死神の方を見ると、顔を覆っていたが、手の下は簡単に予測がついた。

 

耳が真っ赤になっていたからだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

戦闘訓練の一週間後。

「旅禍は帰りました」

補佐からの報告に片手をあげて答える。

書類の処理を行いながら。

 

「これからの尸魂界は荒れそうだぞ」

誰でも予測がつく事を言う。

「……ですね」

下級大虚(ギリアン)クラスなら楽勝。

中級大虚(アジューカス)クラスも許す。

だが、それ以上は。

 特に破面(アランカル)クラスになるともうめんどくさい。

 

破面(アランカル)もピンキリだが、最上級大虚(ヴァストローデ)クラスが破面(アランカル)になるとめんどうだ。 

 

「……かなり弱めの破面(アランカル)と交戦したそうですよ」

 

「……マジで?」

 

「はい。『グランドフィッシャー』って知っていますか?その虚が破面(アランカル)化したそうです」

 

グランドフィッシャー?

……あぁ。あの臆病者か。

疑似餌を出して、本体は身を隠して。

疑似餌が見えるヤツだけ選んで喰らう臆病者。

 

50年くらい放置してたけど、(倒すのに、ヘタな人材をやっても喰われるだけだから)ようやく倒せたんだね。

 

「……それで、なんですが」

虎徹ちゃんは凄く言いにくそうにモジモジしている。

「なんだ?」

「日番谷隊長に後方支援を頼まれまして。これから、現世も荒れるから治療部隊がいた方が良いと」

 

……俺の可愛い可愛い虎徹ちゃんが危ない現世に……?

 

「絶対にダメ。危険過ぎる。俺もついてく」

「……そう言うと思って、日番谷隊長に聞いておきました。『……了解。全裸にはなるなよ』だそうです」

「義骸ならな」

「死覇装着ててもダメですよ!!!」

虎徹ちゃんが一言。

「誰も死なないといいですね」

アホ。

「俺達の配備がムダに終わるのが一番いいよ」

虎徹ちゃんが笑いながら頷く。

 

 

嵐の前の静けさが終わり、風が強く渦を巻いて吹き始めた。

 

全てを巻き込み、破壊して、何も残さない。そんな戦火がすぐそばに忍び寄っている。そんな気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というワケでしばらくの繋ぎの回ですね。
戦闘回にある程度全力の時は繋ぎの回が多くなります。
破面編に入れない……。

次からは破面編です。

詐欺は何度目だ!?

だってここを書かないと入れないんだもん……。虚圏ヘ。

卍解の披露をどっちにするか悩み中。
でもここから戦闘ばっかになりそう。
まぁいいや。

最終的に主人公ばどっちで闘って欲しいですか?

  • からくらちょう
  • うぇこむんど
  • そうる・そさいえてぃでたいき
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