少々変わり者の副隊長   作:魔剣グラム

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自粛でヒマ過ぎてひまわりになったために投稿。


少々変わり者のマジメなお話

狛村隊長の決闘の2時間前。

「何を考えてるんですか!?」

俺は俺の補佐に尋問にあっていた。

「…な〜んも」 

「…『な〜んも』なんですか?」

目尻がキュッと上がる。怖い。怖いよ。俺の補佐怖い。

「な〜んも考えてないよ」

ノーテンキに笑う。

…どうやらさっきの言葉は可燃性の空気(ガス)に火種を投げ込む行為だったらしい。

 

 

…ブチリと聞こえたのは空耳ではないだろう。

 

 

「そんな事をなにも考えずに決めていいと思ってるんですかぁ!!!」

…瞳が潤んでいる。

「…心配するこちらの身にもなってくださいよ…」

力ない言葉。

 

あゝ、この子をこんな状態にするために決闘を受けたのではないのだが。

 

 笑って送り出してほしかったのに、そんなに心配してくれているとは。

 

 実に信頼されているのだな。この子にとって俺は理想の上司らしい。とても嬉しく思う。

 

…だが、悔しくもある。

狛村隊長と俺が闘い、俺が勝つ事を信じられていないのが。

…力を隠してきた代償でもあるのだが。

オロオロとしている虎徹ちゃんは見てられないな。

 たぶん今からでも決闘を止められる可能性があればその点に全力を尽くすだろう。

 だからこそ、コチラが堂々としていなければダメだ。

 

「…そんなに泣くな。俺は勝てると思ったから決闘を受けたんだよ」

 

「…絶対ですか?絶対に勝てるんですね?」

 

その質問はイジワルだな。

 

「闘いには絶対はない。だが、勝算もなしに決闘を受けるほど俺はバカではない」

 虎徹ちゃんは気付いてないが、狛村隊長の始解も卍解も『致命的な弱点』がある。

それを克服できていないのが狛村隊長だ。

 

…より正確に言うと、『克服できない』弱点だ。そこを突けば容易(たやす)く勝てる。全裸ならばなおさらだ。

…若干、卑怯な勝ち方にはなるが。そこはご愛嬌。

 

「勝算はどのくらいですか?」

「8:2で俺が有利かな」

そういうと虎徹ちゃんは驚いた様だった。

 

…ちなみに、斬魄刀解放ナシでその勝率だから、大分有利なのがわかる。

「…無事に帰って来てください。それだけでいいです」

負けてもいいと良いと言う言葉。

「…全裸こそが最強だと証明するために帰って来るよ」

俺が笑うと、虎徹ちゃんも笑った。

「摩訶不思議な全裸の力を信じろ」

「それだけは信じられません」

…あぁそう言えば。

「…服着ろって言われたんだった」

「私はその点だけは狛村隊長を支持します」

…直属の部下に裏切られた…!

おのれ。狛村隊長め!!!

絶対に許さん。すぐに終わらせてやる…!

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私は焦っていた。さっきまで。

今朝、急に狛村隊長と(あまの)副隊長が決闘すると言われたら、関係者は誰だって焦る。

それなのに張本人のこの男は。

普通に仕事して、お茶で一服して。

隊長と決闘するのに、なんでもないかの様に。

いつもの日常を送っていた。全裸で。いつもの様に。

さっきまでのイライラをぶつけても柳に風で流されてしまった。

この男にはこういう事は日常なのかもしれない。

 

正義感と言うものはこの男には存在しない。

正義とか大義とか、曖昧な物には左右されない。

 

この男にあるのは、絶対的な自己(エゴ)

それがこの男を形作る核だ。

…核が全裸になる事なのが理解不能だけど。

相手の流儀を認め、強さを認め。

 自分の流儀を認められなくても、相手を理不尽なまでの強さで踏み潰すのが私の1つ上の席に座る人。

自己(エゴ)を強く持ち、自分の自己(エゴ)が認められないならば強くなるほかないと考え、実行した人。

 何度となく『蛆虫の巣』に行くか話し合いが行われたと聞いた。

でも、その度にいろんな隊長達が庇ってくれたと聞いた。

その理由は面倒見がめちゃくちゃ良くて、全裸(それ)以外は理想的な副隊長なのに、その部分だけをみて決めるのはどうかと言う言葉だったらしい。毎度、毎度。

そして、その度、卯ノ花隊長が、『あの子に勝ってから言ってください』と言うのがいつもの言葉。

今回もまた、『蛆虫の巣』にいれるかどうかの決闘なのだろう。

今回は先に勝ってからいれてやろうという事なのだろうけど。

そんな相手は、大概隊長達。しかも複数人で。

でも、毎回、あの男は理不尽をはねのけて勝って帰って来た。

強い。恐ろしく強い。

いくら破格に強いと。副隊長が強いと知っていても、心配ぐらいさせて欲しい。

私が好きな人は絶対に負けないと知っていても、不安な部分はあるの。

勝率は8:2だと言って副隊長が有利だと言っていたけど、もし2割の方を引いたらどうしよう?

そんな不安にかられてしかたがないの。

だから、勝って安心させて。

いつもの様に、全裸じゃなくていいけど。

速く帰って来て。

「…お願いします。副隊長を勝たせてあげてください」

私は死神だから何に祈ればいいのかわかんないけど、何かにお祈りを済ませて。

私は行くの。決闘の約束の場所に。

副隊長の勇姿を見に。一瞬でもいい。少しでも早く安心しに。

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「よく来たな」

儂は唸る様に言った。

「…えぇ。狛村隊長との約束ですからね。他隊とはいえ、隊長の呼び出しに応じないヤツもそういないですよ」

コイツめ。藍染の呼び出しには応じないのを儂は知っているぞ。

「狛村隊長は気がいい隊長ですからね。隊長らしい隊長というか、気風(きっぷ)のいい隊長ですからね。割りと好きですよ。隊長としては」

なるほど。こうして持ち上げてくれるのは悪くない気分だが。

「そんな事を言っても、手加減はせんぞ」

「えぇ。そんな事で手加減してくれるとは思ってませんよ」

笑い飛ばす言葉。実にいい副隊長だ。実に残念だ。この副隊長を決闘で殺さないといけない事が。

(とどろ)け。天譴(てんけん)

巨大な手と剣が具現化する。

「貴殿も速く、刀を解放しろ」

相手が嘲笑(わら)う。

「不要ですよ。私の斬魄刀はあなた程度(弱い者イジメ)に使うモノじゃない」

儂の天譴(てんけん)が嘲笑う副隊長ごと地面を打ち砕いた。

 

 

 

 

 

 




戦闘に入るまでの前フリをこんなに書いたのは初めてだ。
いいワンちゃん。
でも文字通り、『かませ犬』感が抜けなさすぎる。

コイツがどう戦うか、少しヒントをあげますね。
ヒント『マトモに戦わない』。
これだけでわかった人、コメント欄にコメントください。
わからなかった人。コメント欄にわからないとコメントください。
…正解があったら、ペース速めなきゃ…!

どこまでやって欲しい?

  • ソウル・ソサエティ篇まで
  • 破面まで(テキトーに途中で切る)
  • 破面(最後まで)まで
  • 完現術(フルブリング)まで
  • 最後まで(滅却師篇)まで
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