少女前線 ~銃へと憑依した傭兵~(更新停止)   作:蒼月 アイン

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第7話投稿しますよ~(小声


第6話投稿から数時間と経たずに執筆を終わらせ投稿。
そしてまず弁解させてください。
私は第6話のあとがきで次は16LABとペルシカさん回をやると言いました。
そして実際、書こうとしたんです。
それで16LABに行くためにいろいろと下準備を兼ねて書いてたら・・・いつの間にか今回の話が出来上がってました・・・


なのでわたしは悪くな(銃声


第7話 似た者姉妹

 屋根のある部屋、フカフカのベッド、そして安心して眠れる味方の領地内。

 フカフカだったかは置いておいてベッドは初めて目覚めたI,O,P社の廃工場以来だったか・・・

 だが屋根のある部屋と安心して眠れる味方の領地というのは実に久方ぶりだった。

 前世では仕事中に狙撃されて死に、その後目覚めてからは鉄血が占領する廃墟を放浪とし続けた。

 屋根のない建物で寝たり果てには野営して固い地面や木をベッドや枕代わりにして夜を過ごす事は傭兵時代に幾度と経験したがやはり、味方の領地内というのは別格だ。

 野営は野生の獣にいきなり襲われたり、敵勢力からの夜襲を警戒してぐっすりと寝ることが出来ない。

 だが、味方の領内や基地であれば野生の獣に襲われることもないし、突如と敵に奇襲されることもないし敵勢力が夜襲を仕掛けて来ても警戒してる味方が応戦して時間を稼いでる内に自分たちも万全の準備を整えることが出来る。

 更に言えば温かい食事に熱いシャワーを浴びることが出来、可能であれば煙草や酒と言った嗜好品にもあり付くことが出来る。

 正に味方の基地というのは信頼出来る要塞であり、それと同時に兵士たちに取ってなくてはならない楽園であるのだ。

 昔、とある将軍が兵士たちはパンと肉が無ければ暴動を起こすと言ったが確かにその通りだろう・・・付け足すならばそこに嗜好品と娯楽があれば言うことなしだ。

 ・・・さて、現実逃避は良い加減にして現実を見るとしよう。

 

 

 

 

 俺とAR小隊は昨日、グリフィン社の救援部隊に助けられなんとかここS04地区にあるグリフィン社の基地へとたどり着く事が出来た。

 そこで俺たちはこの基地の指揮官の好意でフカフカのベッドが用意された部屋とシャワー、更には軽食とは言え食事を用意して貰えその好意に甘えて久方ぶりに羽を伸ばした。

 シャワーを浴びて食事を摂り、その後は嗜好品であるビールを飲み煙草を吸うという前線の兵士からしたら最高クラスに等しい贅沢を味わった。

 そして皆、各々ベッドに潜り込んで――SOPⅡはM4と同じベッドで――就寝に就いた筈だった。

 別に俺はここの基地の所属という訳でもなく、更に言えば仕事を受けている訳ではないので久方振りのベッドでもっと惰眠を貪る事が出来たのだが・・・

 悲しいかな、傭兵時代の習慣というのは中々抜ける事が出来ないらしく俺は目覚ましを掛けている訳でもないのに朝6時きっかりに意識を覚醒させた。

 意識を一度覚醒させれば寝てる間感じてなかった物も徐々に感じてくる訳であり、ぼんやりとした思考が動き始めると自分の体に感じる違和感も鮮明になってきた。

 体と言うか右腕に違和感を感じた・・・動かそうとするがまるで動かない。

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 流石にそこまですれば俺の意識も完全に覚醒してる訳で・・・何が押さえつけてるのか確認するべく目を開いた。

 まず目に入ったのはクリーム系に近い色をした物体だった。

 やがて眼が明るさに慣れてきて輪郭が鮮明になってくればその物体がなんなのか理解することが出来た。

 クリーム系に前髪左側と横髪の先端を赤く染めた物体・・・いや、少女。

 

「・・・SOPⅡ?」

 

 俺の右腕を枕代わりにあどけない表情でスヤスヤと眠るSOPⅡだった。

 彼女は確か、M4のベッドで一緒に寝ていた筈だが・・・

 と思い首を動かしてM4のベッドを確認すればSOPⅡが寝ていたと思われる空間がぽっかりと空いていた。

 どうやら、寝てる内に起きたSOPⅡがこちらに潜り込んでいたらしい。

 潜り込んできた事もそうだがそれに気づかないで朝までぐっすり寝てる辺り気づかない内に俺も相当、疲労が溜まっていたらしい。

 ここが戦場でなくて良かったと思う、もしこれが戦場で起きてたら俺は目覚めたら天国でしたという笑えないオチになっていたところだ。

 起きて早々、冷や水を浴びた様な感覚を覚えて人知れずため息をついた。

 さて、この状況をどうしたものか?と考えたところで寝てるSOPⅡに違和感を覚えた。

 SOPⅡは俺と一緒にシーツを被っていてそこから肩が露出してるのだがそれが問題だった。

 彼女は肩を露出してる・・・そう、素肌の肩をだ。

 見た限りシーツの上から何か着ているという感じは見受けられない。

 

「まさかな・・・」

 

 嫌な予感がした。

 無事な左手でそっとシーツを上げてその下を確認してから静かに下した。

 その後、たっぷり10秒ほど沈黙した後に思わず無事な左手で顔を覆った。

 

「・・・なんで何も着てないんだ?」

 

 昨日、シャワー浴びた時はM4達に気を取られて見てなかったし、シャワー浴びた後はSOPⅡの髪を拭いた後自分の髪を拭いたり体を拭いたりに気を取られて全く気づかなかった。

 その後にAR-15の様子を見に行って帰って来た時、チラッと見た時は少なくとも何かしら服を着ているのが見えたので気にもしてなかった。

 何時脱いだか?考えるまでもない、みんなが寝てる間に起きたSOPⅡが俺のベッドに潜り込む際に全部脱ぎ捨てたのだろう。

 何故脱いだのか?彼女は元々、寝る時には全裸で寝る裸族と言われる存在なのだろう。

 何故寝る時ではなく、夜に起きた時に脱いだのだろうか?寝る前のSOPⅡは本当に眠そうで返事も殆ど生返事に近かった、その結果脱ぐより寝るを優先した結果あぁなったと予測出来た。

 M4たちはこの事を知ってるだろうか?たぶん知ってる・・・いや、出来れば知らないでいて欲しいがどうだろうか・・・

 起きて早々、頭が痛かった。これは後程、M4たちと話し合う必要がありそうだ・・・知ってるなら何故止めないかを聞き、知らないなら話し合って対策しSOPⅡを説得する。

 ・・・うん、そうしよう。

 そう思いベッドの周辺を見回すとそこら中にSOPⅡが着ていたと思われる黒のパーカーとスカルマスクにスカート、そしてストッキングとブーツが転がっている。

 ・・・着けてる筈と思っていた下着類が見当たらない事についてはもはや、何も言うまい。

 取りあえずはベッドから抜け出すところから始めよう。

 朝からどっと疲れた思いをしたがそれは兎も角、SOPⅡの腕枕からの脱出とベッドから抜け出すために動き始める。

 彼女が目を覚まさない様に気をつけつつ彼女の頭を持ち上げ、右腕を引き抜いて代わりに枕を差し込む。

 そのままそっと振動を与えない様にベッドを抜け出した。

 ここまで来てやっと一息をつけた。

 その後はとりあえず、周囲に散らかっているSOPⅡの衣服を拾っていく。

 一個ずつ拾っては綺麗に畳んで彼女の横に置いていく・・・やはりというべきか、下着は無かった・・・話す内容がまた一つ増えた様だ。

 

 

 

 

 洗面台で顔を洗ってまだぼやけてる意識を叩き起こし、ベランダに出て朝日を浴びながら一服するというこれまた格別な煙草を味わい、部屋に戻ればM4やM16が起き出し、各々眠い目を擦りつつ起き出し始めた。

 SOPは俺のベッドで未だに夢の中だ。

 寝ぼけている二人と挨拶したりしながら2人が顔を洗ってきて意識をしっかり目覚めさせたところで2人に声を掛けた。

 

「2人とも、話がある。極めて重大な話だ」

 

 俺の大真面目な顔を見て二人は顔を合わせてから首を傾げ近寄って来た。

 さて、とりあえず・・・この二人は黒かな?白かな?

 その辺次第によって対応が変わってくるのだが・・・そう思いつつ俺は話題を切り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人とのO・HA・NA・SHI☆が済んだ後、やっとこさSOPⅡも起き出し本格的に動き始める。

 それぞれ、外していた装備を着け直したところでドアがノックされた。

 こんな時間に誰だ?と思いつつ出れば廊下に立っていたのは昨日、エントランスにいた受付だった。

 指揮官の指示で態々、俺たちの部屋に朝食を届けに来てくれたらしい。

 礼を言いつつ受け取り、全員で温かい食事に舌鼓を打った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 食事を終え、この後どうするかと相談し合う。

 その結果、とりあえずまずはAR-15の元へ向かいその後、指揮官の元へ行って指示を貰うという事に落ち着いた。

 

 

 

 

 エントランスで受付に朝食と一晩世話になったことの礼を告げ、鍵を返して宿舎を辞した。

 医療棟に着き、AR-15が居る部屋に行くと既に彼女は一通りの準備を終えて俺たちが到着するのを待っていた。

 服装はいつも通りなのだがその上に一つ新しい物が付け加えられいた。

 

「AR-15、そのコートは?」

「あぁ、これ?433が暫く使ってて良いというから有難い使わせて貰ってるのよ」

 

 右側を大きく切り落とされ、偶然にも右腕を簡単に出し入れ出来る様になったコートを羽織った彼女はどこか嬉しそうやら気恥ずかしそうと言う感情が混じった笑みで答えた。

 因みに俺は彼女より肩幅が広いからなのか、彼女が俺のコート着けると体をすっぽりと包み込んでいる様に見える。

 

「・・・本当ですか?」

「ん~・・・まぁ、そういう事になるな」

 

 頬を掻きながらM4の問いにそう答えた。

 あの時はあの一晩はという意味だったのだが・・・まぁ、別になくても困らないし彼女が気に入ってるなら良いだろう。

 顔を俯かせてプルプルと震えていたM4だが突如と震えが止まり、顔を上げればそこには笑顔があった。

 綺麗な笑顔と言える、だが俺はそれに見覚えがあった。

 その笑顔を見た隣のM16がビクッと反応した、それで思い出すことが出来た。

 昨日、M16を締め上げた時とほぼ同じ笑みだった。

 

あれは何か、どキツイ仕返しを思いついたな。

 

 昨日のM16を思い出し、俺はそう確信した。

 実際、M4は――AR-15とっては――どキツイ仕返しをした。

 

「構わないですよ?それは先に私が着ていましたし、なんなら掛け物代わりに使わせて貰っているので・・・どうぞ好きなだけ使ってください、AR-15?」

 

 後にM16から聞いた話だったのだが、M4がここまで他人・・・しかもAR-15に対して攻撃的な発言するのは初めて見たそうだ。

 

「・・・今、なんて?」

「ですから、()()4()3()3()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って言ってるんですよ」

 

 先ほどまで余裕諾々だったAR-15の顔が一瞬にして凍り付いた。

 あぁ・・・この流れ丁度今見たなと思った。

 そして思った通りのことを聞かれた。

 

「・・・433、どういうこと?」

「3人と合流する前の事だったな、M4と合流したんだがな、その時にM4が倒れてその時適当な廃墟で野営した時に貸した」

「えぇ、その時私にその恰好じゃ夜冷えるから着とけって言って貸してくれたんですよ?」

 

 それに倒れた時は私の事、お姫様だっこして運んでくれたんですよ?と嬉しそうに言うM4。

 なんでそこと知ってるのかと問えば自分は気絶したが実は外装してた戦闘記録用カメラが廻っていて偶々、その様子が映っていたらしい。

 ふと、視線に気づき隣を見ればM16がニヤニヤと意味深な笑みを浮かべて俺を見ていた。

 

「・・・なんだ?」

「いやぁ~・・・お前も中々、隅に置けない奴だなって思ってな」

 

 言ってる意味が良く分からなかったがイラッと来たのでM16の左足を割と強めに踵で踏みつけてやった。

 割と強めに抑えたとは言え、軍用ブーツで踏みつけたのだ、M16は目の色を変えて痛がり文句を言ってきたが無視してやった。

 そんな事をしてる間にもM4とAR-15の自慢は続いている。

 それをただ、興味なく眺めていると左手を引っ張られた。

 なんだ?と思って見れば暇そうにしているSOPⅡがいた。

 どうしたんだと問えばSOPⅡは

 

「433、暇~抱っこして~!」

 

 子供か、と思ったがそういやこの子の感性は子供に近かったなと思い出す。

 一応、彼女の保護者兼姉――本来なら、M4に頼むところだから今アレな状態なので――であるM16にどうにかしろと目線を向けるが・・・

 

「(好きにさせてやれ)」

「(お前の妹だろう?姉であるお前がしてやれ)」

「(生憎、SOPⅡはお前をご希望だからな、諦めろ)」

「(・・・お前、さっき足踏んだこと根に持ってるだろ)」

「(・・・なんのことだろうな)」

「(後で覚えてろ・・・!!)」

 

 数秒でアイコンタクトを取り合い押し付ける事を不可能と悟った。

 仕方ないので彼女の要望通り抱っこしようかと思ったが俺も彼女も装備をフルで身に着けており、この状態で抱っこ等すれば幾ら戦術人形の体でもそう長時間は出来ない。

 何か良い物はないかと思って辺りを見渡し、丁度良いところにイスがあるのを見つけた。

 それを持ってきて座ると膝を叩いてSOPⅡを呼べば彼女は嬉しそうに膝の上に座った。

 

「わぁ~い、クッションだ~!」

 

 そう言ってSOPⅡは何度も俺の胸に押しついては反動で跳ね返るのを繰り返す。

 流石に息が苦しいので止めさせて大人しくする様に伝えた。

 SOPⅡが大人しくなったものの手持ち沙汰なのは確かであり、丁度目の前にはSOPⅡのロングヘアがあるので色々といじり始めた。

 因みにM16はまたしてもそれを見てニヤニヤと笑っていたので思わず蹴ってやろうかと思ったが残念ながら今は膝の上にSOPⅡが座っているため、断念せざるを得なかった。

 この借りは何時か必ず返すとしよう。

 

 

 

 

 それから十分ほど、SOPⅡの髪を触りながら二人と雑談したりしながらM4とAR-15の競い合い――というか最早、喧嘩の域――を眺めることになった。

 本来なら、M16が仲裁に入りそうものだが彼女は2人の様子を嬉しそうな笑みを浮かべながら眺めているだけだ。

 どうして仲裁に入らないのかと聞けば

 

「普段、AR-15に何か言われても決して言い返さなかったM4があそこまで言い返した上にAR-15と口喧嘩するなんて夢にも思ってなくてな。姉として心行くまで口喧嘩させてやりたいと思うのさ」

 

 とのことらしい。

 確かに、親しき中にも礼儀ありとは言うがお互いや片方が遠慮して自分の意見を言わないというはコミュニケーション状よろしくない事態だ。

 特に以前のM4は内気な性格で何か言われても殆ど言い返すということをしないと聞いていたのでこれはこれで有りなのかもしれない。

 確かに二人の顔を見ればお互い口喧嘩をしつつ笑顔を浮かべているのが分かり確かにその通りかもなと納得した。

 

「それに」

「ん?」

「こういうのを修羅場って言うのか?一応、データとしては知ってるんだが実際見てみたいとずっと思ってたんだよ」

 

 思わずため息が出た。

 姉として良いところが見えたと思った途端にこれだ。

 やはり、後程なにかしらの罰を考えるべきだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みに最終的に二人の口喧嘩はこの後20分ほど続いたのだが・・・

 いい加減、飽きて来て退屈していたSOPⅡが遅いと怒って二人の間に突入し仲裁した。

 口喧嘩をしていた二人はまさか俺やM16ではなく、SOPⅡに仲裁され説教されると思ってなくただただ彼女からの説教にしどろもどろに答えるしかなかった。

 最終的にはSOPⅡの提案で二人と謝罪した上で仲直りの印としてお互い握手することによって幕を閉じた。

 流石の二人も毒気を抜かれたのかお互い、普通に謝罪した上で握手した。

 流石の俺とM16もこの様な展開になるとは予想してなく、思わずお互い肩を竦ませてから3人に合流、指揮官の元へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 執務室で俺たちを出迎えた指揮官は遅かったことについて心配していた様でなにかあったのかと聞かれたのだが・・・

 まさか、二人で口喧嘩していた等と言える筈もなく、M4とAR-15は気まずげに目を逸らしながらなんとか弁解していた。




書いてて思いました、この二人もう自分の感情に気づいてね?ってだけどまだ自分の感情に気づいていないと言う設定です、現在の二人にとって433は一体、どういう位置づけなのか近いうちに纏めて投稿したいと思います


因みに小ネタですが最初の方の昔、とある将軍が兵士たちはパンと肉が無ければ暴動を起こすという下りは銀英伝の双璧の会話が元ネタですw


あと、SOPⅡのつけてない設定って公式なんですね・・・調べて普通にびびりました・・・確かに重症絵はかなりギリギリだと思ってましたが・・・ふぅ
あ、因みにSOPⅡの矯正計画はその内、日常編か番外編でやろうと思います。


M4とAR-15の自慢合戦はもっと書こうかと思ったんですが流石に長くなるのでカットしました。

あと、作中で書かれていることは殆ど主が個人的に思ってることです。
特にこれと言った影響を受けた訳ではないです。


次回ことそは16LABとペルシカさんやります、流石に寄り道しません!
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