少女前線 ~銃へと憑依した傭兵~(更新停止) 作:蒼月 アイン
非常に難産でした。
理由不明な気力の消失等をしつつなんとか投稿に漕ぎ着きました。
今回は最近にして珍しく短いです(3440文字)
ペルシカさんの口調忘れたので結構、適当です
本当のこと言える筈なく要領の得ない言い訳を続けるM4に俺が助け舟を出すことで一応の理解を得れた。
それでもまぁ、指揮官は首を傾げていたが要件を伝えるのを優先したのか特に追及することはなかった。
「先ほど、16LABから連絡があった」
「16LABからですか?」
「そうだ、準備が出来たので早速君たちを送って欲しいとのことだ」
「昨日の今日で随分早いですね」
「あぁ、ペルシカリア女史はよほど君たちの事を気にしているらしい」
指揮官の言葉にM4たちは顔を見合わせ、苦笑した。
彼女たちの中でのペルシカリアという人物像と照らし合わせ、その通りだと思ったらしい。
「それとHK433、君のことも興味を示していたよ」
「私が?」
「あぁ、なんせ君はI.O.P社にて試作されたのみで製造されてないプロトタイプだ、彼女が興味を抱くのも訳ないだろう」
ふむ、そんなものだろうか?
思わず内心、首を傾げたが会ってみれば分かるだろうと思い頷いて見せた。
「そういう訳で既にヘリを用意してある、君たちはそれを使って16LABに向かってくれ」
指揮官のその言葉に返事をし、俺たちはヘリに乗るためヘリパッドへと向かった。
ヘリパッドに用意されたヘリに乗り数時間、俺たちはS04地区にあるグリフィン基地から16LABへと訪れていた。
16LABに隣接される形で置かれているヘリパッドにヘリが着陸し、俺たちは16LABへと降り立った。
「ペルシカさんは多分、研究室にいると思いますので私たちが案内しますね」
「頼む」
16LABに関して詳しいM4たちの先導の元、俺は16LAB本棟へと足を踏み入れた。
グリフィンの基地と違い、廊下ですれ違う職員は殆どが白衣を纏った科学者が殆どだった。
AR小隊は16LAB特別製の戦術人形という訳あってか顔見知りの職員も多くすれ違う職員たちは彼女たちと挨拶して行ってる。
その中で混ざる俺に不思議そうな顔をする者たちだが俺の噂を知っている者たちは納得した様に頷きながら通り過ぎていく。
「着きましたよ、ここです」
16LAB本棟内を歩く事、10分ほどで目的の部屋へと到着した。
俺が頷くとM4も頷き返し部屋へと入った、それに続いて俺も部屋の中に入った。
「やぁ、4人共お帰り待ってたよ」
そう言って1人の女性が俺たちを待ち受けていた。
腰まである長髪――何故か犬耳の様な物が着いてる――の女性だ。
十分、美人の域に入る見た目なのだが癖だらけの髪に熊が溜まった目元、ヨレヨレのシャツの上からこちらもヨレヨレな白衣を纏いかなり短いタイトスカートを履いている。
そのお陰でどうもズボラのイメージが先行している。
「ただいま帰りました、ペルシカさん」
「うん、お帰り、今回はみんな大変だったね」
笑顔で出迎えるペルシカリア女史に皆もそれぞれ答える。
「聞いたよ、AR-15。左腕を骨折したんだってね?」
「うっ・・・えぇ、まぁ・・・」
「とりあえずはチェックが先だね、お説教はその後」
「はい・・・」
「他の3人もメンテナンスだね、さて・・・」
そう言ってペルシカリア女史は俺の方に向き直った。
「君がHK433だね?」
「あぁ」
「今回の一件はS04地区の指揮官君から聞いてるから粗方の事は知ってるよ」
「それはまぁ・・・」
「君が居なければM4達は帰ってくる事が出来なかった、改めて礼を言わせて貰うよ」
「「「「ペルシカ・・・(さん)」」」」
そう言って頭を下げるペルシカにM4たちは目を見開いて驚いていた。
流石の俺も驚いていた、初めて会う面識のない相手にこうも簡単に頭を下げるとは思っていなかった。
だが、彼女が初対面の相手でもこうやって頭を下げるぐらいには彼女たちを大事に思っているということは理解できた。
さて、どうしたものかな・・・
思わず、頭を掻きながら俺はとりあえず彼女の頭を上げさせる事にした。
「あぁ~・・・ペルシカリア女史、とりあえず頭を上げてくれ。M4達と合流出来たのは偶々出し私もグリフィンと合流出来て助かってるのだ」
「・・・そうだね、そうさせて貰うよ」
そう言って頭を上げるペルシカリア女史。
「・・・知ってると思うが改めて、HK433だ。一応?I.O.P社製の戦術人形ということになる」
「ペルシカリアだよ、ペルシカって呼んでね。一応ここ16LABの首席研究員だ。M4たちの生みの親ということになるかな?」
お互い自己紹介をして握手した。
科学者と聞いていたので排他的かと思っていたがその様な心配は無かった様だ。
「さて、自己紹介も済ませたところだし・・・」
「うん?」
「君の事はいろいろと気になってたんだ、調べさせて貰うよ?」
「あぁ・・・S04地区の指揮官から事前に言われてるからな、構わない」
「それは良かった♪」
嬉しそうに笑って見せるペルシカ。
排他的ではないにしろ、科学者の知的好奇心という点ではどうやら変わらないらしい。
「・・・なにこれ?」
ペルシカは自分の前に置かれた端末に表示された数値とグラフを見て思わずそう呟いた。
現在、彼女・・・HK433はペルシカのいる部屋の隣の部屋でテストを受けてる最中であり、部屋はガラス張りで様子を確認する事が出来た。
確かに彼女の戦闘能力の高さはS04地区の指揮官からの報告書や現在、別室でメンテを受けてるAR小隊から収集した戦闘映像で把握していた。
だがそれを実際の自分の目で見てグラフや数値にして確認すればやはり自分の目を疑うほどだった。
射撃能力や格闘能力に作戦能力、どれを取っても超一級品と言えた。
その性能の高さは戦闘記録にあった廃飛行場での戦闘映像でも十二分に伺えた。
現地に残されていた地雷を使った即席且つ有効的な地雷原の設置に遮蔽物兼障害物となる車両の配置と段階的な防衛線の策定。
それだけじゃない、その後の混戦では冷静かつ的確に接近する鉄血兵を排除し最終的には引き分けだったとは言え鉄血のハイエンドモデルで格闘能力に秀でたエクスキューショナーと互角に渡り合える戦闘能力。
通常の戦術人形ではあり得ない性能だった・・・悔しいが自分の自慢のAR小隊でさえ彼女には及ばない。
「面白いね・・・彼女」
傍に置いてあったマグカップを手に取り、笑みを零した。
悔しくはあるがこれほどまでに自分の欲求を刺激してくれる存在は久方振りだった。
楽しみが出来たね・・・
内心、そう思いつつコーヒーを啜ろうとして気づいた。
「そう言えばさっき飲み終わって新しく淹れようとしてたんだっけ?」
思わずため息をつきながらイスから立ち上がってコーヒーメーカーへと向かった。
「やぁ、お疲れ様」
一通りのテストを終え、部屋に戻るとペルシカが齧りついていた端末からこちらに向き直って出迎えた。
室内を見回してみたがM4達の姿はない、まだ戻って来て居ない様だ。
「その様子から察するに私はお目に叶ったってことで良いのか?」
「そうだね、実に興味深い戦術人形だよ、君は。既存の戦術人形以上の戦闘能力に作戦立案能力・・・実に興味深い」
「それは・・・誉め言葉と思って受け取っても?」
「そうだね、それで構わないかな?」
「・・・M4達は?」
「M4とM16、SOPⅡはメンテと簡単な修復だけで済んだけどAR-15がちょっと時間掛かるね」
「と言うと?」
「君も聞いてると思うけど彼女は左腕を骨折してる」
彼女の言葉に俺も頷いて見せた。
コートを羽織っていて見えないがAR-15は左腕を吊るしてる状態だった。
「人工皮膚と人工筋肉の方は殆ど問題なかった、問題は左腕のメインフレーム骨格と光ファイバー神経かな?」
「・・・それで?」
「メインフレーム骨格は見事に折れてる上に光ファイバー神経に関しては所々で断線してるレベルだったよ」
「直せるんだろう?」
「それは勿論、ただここまで来るといっそ、総取っ替えした方が早いレベルでね。今はその作業中だよ」
「その弊害は?」
「光ファイバー神経が新品になった分、伝達速度が上がって慣れるまで暫くは違和感を覚えるだろうね」
「・・・大丈夫なのか?」
「おや?心配なのかい?」
「・・・彼女は優秀なスナイパーだ、戦場で過剰な反応速度は狙撃に影響を与える」
「ふむ・・・なるほどね・・・」
顎に手を当て、頷いて見せるペルシカ。
その顔を俺を見ており時折頷いて見せ・・・最終的にはニヤニヤし始めた。
「・・・なんだ?」
「いや、別に・・・なるほど、あの子がね・・・」
最後になんか言っていたが聞き取れる事が出来なかった。
それからはペルシカから幾つか質問されそれに答えつつM4達が戻ってくるのを待った。
戦闘映像とかと一緒にAR-15の感情データも見ているのでペルシカさんは普通にAR-15が抱いてる感情に気づいてますw
なんならM4の方にも気づいてますが基本見守るスタイルを貫くので干渉せずにM16と同じくニヤニヤしながら見てます。
次は433vsAR小隊の内の誰かorAR小隊全員との模擬戦でもしましょうかね?w
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