少女前線 ~銃へと憑依した傭兵~(更新停止) 作:蒼月 アイン
これと言って書く内容が思いつかず、プロットを一切考えずに適当に書いてたら中身が殆どないに等しい回になってしまいました。
あ、それとあとがきにて主人公の軽い紹介載せておきます。
崩れ去り既に原型を留めない廃墟、焼け落ちて最早木炭同様へとなり果てた樹木、必要な養分を得ることが出来ず枯れ果てた草花。
俺が寝ていた建物――恐らく元はIOP社が保有していたと思われる工場――を出て既に一週間を過ぎようとしていた。
今まで目にしてきたのは俺がいた世界でも普通に見かけた荒れ果てた大地と長い戦乱によって朽ちた建物たちばかりだった。
人っ子一人どころか生き物さえ未だに出会うことなく、俺は彷徨い歩いていた。
「さて、どうしたものかな」
見上げれば広がるのはどんよりと曇った空模様。
今ににでも一雨降って来そうな気配があるが未だに天候は崩れることなく、現在の状況が続いている。
「全く、いやな天気だ」
思わず空を睨みつけつつ、俺はサイドパックを漁る。
ゴソゴソとパックの中を漁り目当ての物を引っ張り出す。
サイドバックから取り出した箱を慣れた手つきで振れば中から一本の棒状の白い筒が顔を出し、それを咥えて引き抜くと箱をパックに戻し代わりにライターを取り出して先端に火を点した。
「~♪」
さっきまでの不機嫌はどこへやら。
上機嫌となって咥えたそれを燻し、肺一杯にそれを吸い吐き出した。
ぷはぁ~、という声と共に口から紫煙が吐き出されそれは空中に広がって露散した。
バックから引っ張り出したもの、それは煙草である。
三日ほど前に偶々物色するために侵入した廃工場が運よく煙草の製造工場であり自分が吸っていた物とは銘柄が違ったが有り難く頂戴したものだ。
予備を含めて5箱ほど拝借してきたので暫く、煙草に困ることはないだろう(勿論、その後に別の廃工場に潜入して食料やら飲料水等の物資も入手した)
暫し紫煙を楽しみつつ廃墟の間を歩き続ける。
特に宛てがある訳ではないがこの世界の現状を良く知るためにはこうやって自分の足で歩いて確認するのが一番である。
「~♪」
生前――というのも違和感があるが――最後に吸った煙草が満足するほど吸えなかったためか、こうやって好き放題吸えることで上機嫌だ。
思わず鼻歌を歌ってしまうレベルには気分が良かった。
ガランッ・・・
微かに聞こえた瓦礫が崩れる音。
その音を目聡く聞き取るとさっきまでの上機嫌はどこへやら、一瞬にして傭兵としての顔に戻ると共にスイッチを切り替える。
煙草の火を入念に消して携帯灰皿へとねじ込むとそれを懐に仕舞い、スリングで吊るしているライフルを構え音が聞こえた方へと向かった。
周囲をクリアリングしつつ、音を立てない様に細心の注意を払いつつ先ほどの音の発生源へと向かう。
瓦礫の向こう、廃墟の裏に敵がいるものと仮定し一つずつ入念に索敵しながらジリジリと歩を進める。
やがて一つの廃墟の向こうからなんらかの気配があることに気づき、その廃墟を背にしてゆっくりと内部を確認した。
(・・・居た)
廃墟の中には3体の人影が確認出来た。
だが、その3体とも人間という訳ではない。
独特な装備で固めそれぞれ手にはSMGやARを装備している。
パソコンで見た覚えがあった、グリフィン・・・いや、人類と敵対している鉄血の人形で確かSMGを装備しているのがリッパーでARを装備しているのがヴェスピドだった筈だ。
ヴェスピドが1体にリッパーが2体、こちら側に背を向ける形で円になっているのが確認出来た。
奴らに注意を払いつつ、ライフルをチェックする。
マガジンを外して残弾と内部の状況を確認、まだ一度も戦闘をしていないため残弾に心配はない、次にチャージングハンドルを引いて薬室の状況を確認。
双方に問題ないのを確認するとマガジンを差し込み、音が出ない様にゆっくりとチャージングハンドルを引いて初弾を装填する。
セーフティをセーフからセミへと切り替える。
足元に転がっている石ころを拾い、数度深呼吸を行い俺がいるのとは正反対の方へと石を放り投げる。
ガランッ・・・ガランッ
放り投げた石が音を立てて地面に落ちた。
その音を聞いた鉄血兵たちの意識がそちらに逸れた瞬間を狙い、一気に突入する。
まずは一番近くにいるリッパーを狙った、素早くを狙いを定めてワンショット、後頭部を撃ち抜かれてそのまま前に倒れ込んだ。
次に狙うのもリッパーだ、室内戦ではARより小回りが利くSMGの方がよっぽど脅威になる。
それにリッパーの方が仲間に倒れたのに気づいて素早くこっちへと振り返った。
突如の奇襲に驚いた様な顔をする奴の眉間を狙ってトリガーを引いた。
撃ち出された弾丸は正確に奴の眉間を撃ち抜き、奴はそのまま衝撃で仰向けに倒れた。
最後に残されたヴェスピドが慌ててこちらにARを向けようとしたがそれより早く懐へと飛び込み、蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされたヴェスピドは壁にぶつかり一瞬、動きを止めたがすぐさまこちらへ対応しようとしたがもう遅い。
「残念、ゲームオーバーだ」
奴が動くよりも早く接近し眉間にライフルを押し付け、トリガーを引いた。
「ふむ、まぁこんなところか」
倒した鉄血兵たちから装備を物色し終え、そう呟く。
食料や飲料水等は特に問題ないのだが弾薬の類となると簡単に入手することは出来ない。
放棄された基地や補給拠点に訪れれば補給出来るだろうが生憎、そう簡単には見つからないし良しんば見つけれたとしても現在、人類は鉄血と戦争の真っ最中。
大事な弾薬が遺されているとは到底思えなかった。
だから出来れば鉄血兵から補充することは出来ないか、と思っていたのだが運が良いことに奴らが使ってるARも5.56×45mm弾を使っていてくれた。
「さて、そろそろ移動するか」
何時までもここに留まっていたら敵が来るかもしれない。
そう判断した俺は足早に廃墟を去った。
適当に歩いてたらいつの間にか住宅街へと到達していた。
住宅街と言っても殆ど廃墟ばかりだが中にはなんとか形を保っている一軒家が見られるため、そう判断出来た。
ブラブラと住宅街を散策し、2階建ての一軒家が目についた。
特に見覚えがあった訳ではない、ただなんとなく目についた、ただそれだけだ。
暫し、その家を眺め中に入ることにした。
門扉に手を掛けて軽く押すとギイィという金属が錆びた音と共に開いた。
一応、中に何か居た時に備えてレッグホルスターからMARK23を引き抜き、セーフティを解除しておく。
正面に抱えているライフルは邪魔にならない様に腰へと回し準備を整え、ゆっくりとドアノブを回した。
幸いにも鍵は掛かっておらず簡単に家の中へと入ることが出来た。
一応、死角に注意しつつ室内のクリアリングをしていく。
玄関、リビング、キッチン、バスルームの順に一階の確認を終え、次は2階へと移った。
2階には三つほど部屋があり、一つずつクリアリングしていく。
最後の部屋のクリアリングを終え、家の中が完全に安全だということを確認して緊張の糸を緩めた。
右手に構えていたMARK23にセイフティを掛けてホルスターに戻し、一階のリビングへと降りた。
ケープの留め具を外し、それをソファの背凭れに放り投げ、更にジャケットの首元を緩めた。
リビングを見渡せば室内は荒れ果てており、長年ここに人が立ち寄っていないことを察することが出来た。
ふと、部屋の壁際に設置されている戸棚に写真立てが置いてあるのに気づいた。
何気なしそれを手に取った。
写真立ては埃を被っており、それを軽く拭って中に収められている写真を確認する。
場所は恐らくこの家の前、夫婦と思われる一組の男女が二人の子供と思われる二人の赤ん坊を抱え、仲睦まじげに笑顔を浮かべている写真だった。
この家の本来の主たちであろうことは一目で分かった。
果たしてこの家族は無事に逃げることが出来ただろうか?もしかしたら・・・
と、そこまで思考をし頭を振った。
そんなこと考えたところで自分には関係のない話だ。
写真立てを元にあった位置へと戻し、ソファへと腰かけた。
ギシリと軋み長年使われていないソファは思った以上に深く沈み込んだ。
そのまま、背凭れに凭れ掛かって暫し、天井を見上げる。
5分、10分と天井を見上げたままボッーとしふと、喉が渇いていることに気づいた。
サイドパック――煙草が入ってるのとは違う方――からペットボトルを取り出し、中身の水を幾分か口に運んでのみ込んだ。
サイドパックの留め具を外してテーブルの上に置き、ブーツの靴紐を解いて脱ぎ捨てる。
スリングで体に掛けているライフルを外してすぐ手に取れる様にソファのひじ掛けへと立てかけた。
なんとなく、ゴロリとソファに寝っ転がった。
そのままボッーとしていると段々眠気が襲ってきた。
不味いな・・・ちょっと横になるだけだったんだが・・・思った以上に疲れていた・・・かな?
遠のいていく意識の中でそう思いつつ、俺は眠りに就いた。
主人公紹介
名前 HK433
メイン HK433
サイド MARK 23
傭兵の前世を持つ元男の戦術人形。
とある仕事で戦死、目が覚めたらHK433の戦術人形へと憑依していた。
前世では名が知れた傭兵だったため腕前は確かで戦闘技能においては他の戦術人形達に追随を許さない。
ヘビースモーカー程ではないが愛煙家であり常に煙草を常備している。
容姿端麗で腰まで届くロングヘアの水色に近い銀髪に灰色の瞳をしている。
服装はダークブルーと白の二色で統一されており、上からケープ、インナー、ズボン、軍用ブーツを着込んでいる。