少女前線 ~銃へと憑依した傭兵~(更新停止)   作:蒼月 アイン

9 / 14
第5話 後編 その2投稿ですよ~(小声


感想で読者様の一人に突っ込まれた事があったのでそれの補間として話を盛り込みました。
まぁ、戦闘開始する前に丁度良いかなって感じで書きました。
今回は短め(3894文字)だけど許して☆
次回は更に長くなる(予定)だから


第5話 後編 その2 少女の告白と開戦

「よぅ、お疲れさん」

「お互いにな」

 

 襲撃してくるであろう、鉄血兵への防衛準備を一通り終え、展望エリアに上がると落下防止用フェンスに凭れ掛かったM16が俺を迎えた。

 俺も彼女の隣に同じ様に凭れ掛かりながらサイドバックからミネラルウォーターを取り出して口に運んだ。

 

「格納庫から木箱を引っ張り出してきて入口の外で何かしてたみたいだが何をしていたんだ?」

「ん?あぁ・・・なに、ちょっとした歓迎準備だよ」

 

 ニヤリと笑いながらそう言うとM16は引き攣った笑みを浮かべた。

 

「そ、そうか。それで?その準備は?」

「仕掛けは上々後は特とご覧あれ、と言ったところだ」

「そうか、ところでM4たちは?」

「M4なら管制塔のAR-15の所だ、何か話が有るって言ってたな、SOPⅡは下の待合室で休んでるって言ってたぞ」

「そうか」

 

 その後は幾つか雑談を興じた後、お互い特に話すことなく青空を見上げた。

 ぼぅっと特に考えることなく、空を眺めているとM16が口を開いた。

 

「なぁ、433」

「なんだ?」

「416って奴を知ってるか?」

 

 唐突に問われた内容に内心、首を傾げた。

 416・・・彼女が言う416とはHK416の事だろうか?

 生前、HK416は何度も使った事があり、馴染み深いアサルトライフルではあったが戦術人形である彼女が言う416というは戦術人形としてのHK416を指しているのは確かだろう。

 だとすれば俺は会ったことがない。

 

「いや、悪いが会ったことないな」

「そうか・・・すまん、忘れてくれ」

「あ、あぁ・・・」

 

 少し様子が可笑しいM16に首を傾げているとM4が展望エリアへと姿を現した。

 どこかスッキリした様な顔をしているのはきっと気のせいだろう。

 

「433さん、M16姉さん。上で配置決めと弾薬と装備の分配をしましょう」

 

 M4の言葉に俺とM16は頷き、管制塔へと昇った。

 

 

 

 

「――・・・まぁ、配置はこんなとこだろう」

 

 締めに俺がそう呟けば、皆が神妙な顔で頷いた。

 数十分の話し合いの元、俺らは敵が来た際の配置と弾薬・装備の分配を決めた。

 配置は以下の通りだ。

 

 

 前衛担当

 俺(HK433)

 M4A1

 M4 SOPMODⅡ

 

 後衛担当

 M16A1

 ST AR-15

 

 

 前衛担当の3人は滑走路で駐車場から引っ張り出してきた車等を遮蔽物代わりにして足止め&囮役を担当。

 後衛担当は中・長距離戦闘に長けたAR-15が管制室から狙撃で前衛を援護し、M16が展望エリアで戦場全体を俯瞰し前衛担当に指示と場合によってはAR-15のフォローを担当することになってる。

 それに寄って弾薬・装備の分配も自然と決まった。

 AR用マグは全員が2本ずつ、HG用マグは俺が2本で他のメンバーに1つずつ、フラグは前衛担当それぞれ1個ずつでスモークは俺とM4がそれぞれ持つ事になった。

 決める事が終わったので作戦会議はそこで終了となり、敵が襲撃まで解散するという事になった。

 M16とAR-15は戦闘が始まった際の状況によるお互いの動き方などを相談し、SOPⅡは待合室で休んでると言って出て行き、M4もそれに付き添って下に降りて行った。

 手持ち沙汰になった俺はどうしようかと考えるが、一人でここに待ちぼうけというのもアレなので展望エリアへと降りた。

 手頃のフェンスへと凭れ掛かり、サイドバックを漁って煙草を取り出す。

 M4と合流してから慌ただしかった事もあり中々吸えてなかったのだが、もしかしたら最後になるかもしれないと思いケースから一本取り出し目の前まで掲げて暫し眺める。

 白い巻紙にフィルターが取り付けられた一般的な煙草だ、生憎銘柄は知らないが自分が生前吸っていた物とは違うのは確かだ。

 まぁ、この世界に俺の愛煙していた煙草があるのかどうか分からないのだが・・・

 そんな取り留めのない事を考え、思わず苦笑しつつも煙草を咥えてライターを取り出そうとサイドバックに手を入れようとしたところで、声を掛けられた。

 

「HK433」

「ん?」

 

 声の方を向けば出入口にAR-15が立っていた。

 

「話し合いは終わったのか?」

「えぇ・・」

「M16は?」

「上で見張をしているわ」

「そうか・・・」

 

 AR-15はそのまま歩いてくると俺の隣に来てフェンスに寄りかかった。

 様子から察するに何か話があるらしい。

 そう判断した俺は咥えていた煙草を手に取った。

 生憎、ケースに戻す気にはなれなかったので手の中で転がして遊ぶことになった。

 

「驚いたわ・・・」

「うん?」

「あなた、見掛けに寄らず煙草を吸うのね」

「まぁな、私の数少ない趣味と言ったところか・・・」

 

 AR-15の目線は俺の手の上で指の隙間をボールペンの様に器用に動き続ける煙草へと向かっていた。

 

「それで、話というのは?」

「・・・私は貴女に謝らなければならないことある」

「・・・?」

「最初会った時の話よ・・・私は貴女を殺そうとした」

「あぁ・・・あの時のことか」

 

 その事かと納得した、俺は余し気にしていなかったのだが・・・

 生きるか死ぬかの瀬戸際だったんだ、相手が敵か味方かも判断付かない状況で先手を撃って攻撃するというのは間違いじゃないと俺は思ってる。

 

「気にするな、私は無事だった」

「えぇ・・・けどそれは結果論に過ぎないわ、もしあの時貴女が咄嗟に避けていなければ私は貴女を殺してしまってた」

 

 どこか落ち込んだ様子を見せるAR-15。

 初めて会った時は冷徹・・・というよりどこか冷めた印象があったんだが実はそうでもないらしい。

 M4とは似ても似つかないところが多いが責任感という点についてM4と同じがそれ以上に持ってる様だ。

 だが、どうにも何処か言い辛そう印象がある・・・ふむ・・・

 

「M4に何か言われたのか?」

「・・・知ってたの?」

 

 AR-15が驚いた様な顔をした。

 管制室での会議前にM4がAR-15に話があると聞いていたのでもしやと思ってカマを掛けてみたが案の定だったらしい。

 

「なんとなくな」

「そう・・・実は管制室での会議前にあの子に怒られたわ」

 

 そう言ってAR-15は苦笑を浮かべるのだが何処か嬉しそうだった。

 

「・・・そう言う割には嬉しそうだな」

「・・・そうね、嬉しい・・・というべきかしらね」

 

 そう言って彼女はポツポツと今までの・・・俺と会う前のM4について語り始めた。

 俺はそれを黙って聞くことにした。

 

 

 

 

 AR-15が語った以前のM4の性格を纏めるとこうなった。

 彼女は内気な性格で良く言って慎重、悪く言ってしまえば臆病と言えるほど判断能力が鈍かった。

 その上、自分がみんなの隊長を務まるのかと普段から不安にし気にしていたという。

 姉であるM16は何時もお前なら大丈夫だ、と言って励ましたりしてたが自分はその態度が気に入らず、何度か冷たい事を言ったこともあった。

 だが今回のヘリ墜落のあと、離れ離れになってから再会した彼女に驚いたという。

 まだ以前の様に優柔不断なところは抜け切っていないがそれでも彼女は変わっていたとのこと。

 

 あそこまであの子が感情を露わにしてこっぴどく叱って更に貴女に謝ることを約束させられるとは思わなかったけどね

 

 そう言って笑う彼女は妹の成長を喜ぶ姉の様に見えた。

 それは良かった、と内心そう思っていると彼女はフェンスから離れて俺の真正面に立っていた。

 彼女から既に先ほどまでの妹を想う姉の様な笑顔はなく、1人の決意をした顔をした少女が立っている。

 俺も自然と掌の上で遊ばせていた煙草を止めて彼女の言葉を待った。

 

「そういう訳だからこれはあの子との約束と私個人のケジメ」

「あぁ・・・」

「HK433、さっきの誤射の件ごめん・・・」

 

 なさい、と言って頭を下げようとした彼女を見つめる俺の耳に聞き馴染みのあった音が聞こえた。

 

ヒュルルルルルルル・・・

 

 それがなんの音かと脳が理解する前に、俺は咄嗟に動いていた。

 

「伏せろ!!」

「え?」

 

 驚いた顔をしてこちらを見上げるAR-15を押し倒して床に伏せた直後・・・滑走路の中央ら辺に迫撃砲弾が着弾した。

 

 

 

 

『433!!』

 

爆風が収まった後、起き上がるとほぼ同時に通信機から怒鳴る様な声が響いた。

 

「聞こえてる!奴らが来たか!!」

『あぁ、AR-15は!?』

「一緒だ、怪我はない。今から上に上がらせる、私はM4たちと合流して外に出る」

『任せたぞ!!』

 

 通信が切れたのを確認し覆い被さる形で庇ったAR-15を確認する。

 

「大丈夫か?」

「え・・・えぇ、大丈夫よ」

 

 呆然としていたAR-15が我に返って返事を返してきた。

 

「悪いが謝罪は後回しだ、敵が来る!」

「了解」

 

 手を貸して立ち上がらせながらそう言うと状況を把握した彼女はすぐさまスイッチを切り替え1人の戦術人形としての顔を覗かせた。

 

「私は作戦通り、M4達と合流して迎撃に出る。援護は任せたぞ!」

 

 そう言うとAR-15は目を見開いた後に不適の笑みを浮かべた。

 

「誰に言ってるのよ・・・任せなさい」

 

そう言って彼女は管制室へ上る為に階段を登って行き、俺はM4達と合流する為に階段を駆け下りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1階に降りると管制塔の出入口で既にM4とSOPⅡが戦闘準備を整え俺が来るのを待っていた。

 その間にも敵の砲撃が続いており、着弾の衝撃が建物を揺らしていた。

 

「「433!!(さん)」」

 

 2人が俺に声を掛けてきた。

 俺は二人に頷き返すと同時にライフルとハンドガンの状況を確認して二つのセーフティを解除した。

 2人も俺と同じくライフルとハンドガンをチェックして俺に目線を合わせてきた。

 2人とも準備が出来たのを確認し俺は外へと飛び出した。

 

「行くぞ、2人とも!!」

「「はい!!(うん)」」

 

 2人は元気よく返事をすると俺に続いて外へと飛び出した。

 さて、救援部隊が到着するまで持久戦の開始だ・・・無事に生き残ってやろうじゃないか!!




書いてて思った・・・これAR-15がヒロインじゃねって?
マジか・・・こんな感じで書けば良い感じじゃねって直感頼りに書いたらAR-15がヒロインポジに収まりかかってるし更にはM4も割とフラグ立ちかかってる・・・
可笑しいな、初期構想では指揮官×HK433とかを考えてたのに・・どうして・・・どうして・・・
それは兎も角、次回からとうとう、鉄血との戦闘開始です!

あ、因みに言って置くと433達と鉄血の戦力費を現すと5対60ぐらいだとお考えください、・・・うん、普通に死ぬわ()


次回、とうとうHK433達が籠城する飛行場へと鉄血兵の大部隊が来襲する!
433が用意した策と433とAR小隊の高い練度と連携を持って初戦を有利に進めるも次第に物量に追い詰められていき苦しめられる5人、そこに追い打ちを掛けるが如く、AR-15が狙撃を続ける管制室に敵の砲撃が直撃し動揺するHK433たちの目の前に鉄血のあのハイエンドモデルが姿を現す!!
安否不明のAR-15と突如と現れた強敵にHK433はどう対処する!?

次回、籠城戦開始!!
次回も433と地獄に付き合って貰おう(ポト〇ズ風)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。