「ところで霊基再臨って何だ?」
「ああ、その事かい?」
サーヴァントを召喚していざ突入…と言いたかったがその前にマスターには必要最低限の魔術を身に付けて貰いカルデアの設備が万全になるまで待機することになった。勿論時間が無いと言うのはごもっともだが焦りは禁物。サーヴァントはまだしもマスターの代わりはいないのだから…
こうしてマスターがキャスニキにルーン魔術を教わってる間に俺はダ・ヴィンチちゃんに前にAF-100を使おうとした時に出来なかった原因である霊基再臨とやらの事を聞いてみた。
「霊基再臨って言うのは…まあ簡単に言えば君達に本来の姿になれるようになる方法だね」
「本来の姿?」
「君だって感じてるだろ?自分の力は不完全だと?」
「…まあ…使えない兵装も多いからな」
「君らの能力に関しては立香ちゃんの魔力不足って事はないよ?カルデアからの魔力供給があるからね!ただ霊基再臨は君らサーヴァントが本来の姿か生前の全盛期以上の力を引き出せるようになるのさ!」
中々に魅力的な事であるが直ぐに出来ないと言うのは…
「…何が必要なんだ?」
「そりゃあ色々さ、歯車だったり牙だったり魔導書だったり…あとサーヴァントにはそれぞれのクラス専用の素材…言わばポーンと言うのが必要なのさ!」
「ちょっと何言ってるか分からないです」
つまり今すぐは無理か…せめてAF-17や重戦車タイタン辺りは使えるようになりたいが……
「これに関しては色々必要で直ぐには無理だね。あ、でもその代わりと言っては何だけどレベルアップする方法なら…」
「ストーム!メディアさんの魔術教室に行くよ!!」
ダ・ヴィンチちゃんと話してる途中で急に立香が入ってきた。
「は?何で俺も…!?」
「メディアさんが『貴方が言い出した事なんだから貴方も学びなさい』って!」
「とは言え俺は魔術なんて出来ないし魔力もEだぞ?」
「でも…連れてこなかったら魔術は教えないって…」
「……なら仕方無いか……」
こうして…特異点突入の準備が進められた…
「貴方聞いてるの?」
「何一つ理解できません!」キリッ!
「……マスターは勿論理解できるわよね?未熟とは言えこんな初歩的な魔術…」
「……ごめんなさい…」
「………ウフフフ…!そう言うことね…?ああ…中々骨のある生徒だこと…!!」
「「うぎゃああああああ!!??」」
《うわ何だ!?ストーム1の断末魔なんて久しぶりに聞いたぞ…!?》
「…今度授業する時は軍曹連れてこよ…あの人ならこれくらい分かるだろ……ガクッ…」
《ぐあああああ!!?》
《ぐ…軍曹ぉぉぉ!?》
《今度は何をした!?》
《プラズマランチャーの引き金から手を離したな!?》
《ごめんなさい!?ついパニックになって…!》
《だから引き金から指を離すなぁぁぁあ!!》
《やべぇ!また蜘蛛だ!!》
《軍曹立って!コンバットフレームの所まで下がりますよ!!》
《ごめんなさぁぁぁぁぁぁい!!》
「ああ腹減った…」
「うう…この課題どうしようストーム?」
「…俺は魔術出来ないからなぁ…キャスター…兄貴のほうに手伝ってもらえ」
メディアに散々しごかれてヘトヘトの2人は食堂に行くと…何やら良い匂いと…厨房にエプロンを着た赤い弓兵の姿が
「お疲れマスター、ストーム。今日のメニューはふわとろオムレツだ」
「わあ!美味しそう………ん!?」
「おい、エミヤ何してるんだ?」
「施設整備をしてた君のレンジャー隊員からこのカルデアにはシェフがいないと言う話を聞いてね?」
「お前弓兵じゃないのか?」
「勿論タダでとは言わないさ…あとで君らの兵装を見せてもらう事を条件に…ほら彼らも満足してるぞ?」
「何勝手に交渉……うわ!?何で泣いてるんだよ!?」
食堂で大号泣しているレンジャー隊員達がそこにいた…
「め…飯が旨くて…!!」
「うめぇよ…!こんなに旨いオムライスを食べたのは初めてだぜ…!!」
「俺らEDFは米軍基準に飯まで設定されてたから…!普段喰ってるMREとは…比べ…ぅぅう!グスッ…!」
「…そんなに酷いもの食べさせられてたの?」
「………ノーコメントだ。どれどれ?」
パクリ………ホロリ…
「す…ストーム!?」
「…ああ…これは…俺は…生きていたんだな…!」
「……喜んで貰えて何よりだ。そこまで感激されるとは…デザートは何が食べたい?」
「何!?デザートまで食えるのか!?」
「うおおお!神ぃぃぃぃぃ!!」
「落ち着けサーシャ!」
「…軍隊ってそんなにご飯酷かったの?」
食堂の飯は普通に旨い。その代わり戦場で食べるレーション(糧食)はマジで不味い。特に米軍は洒落にならない。兎に角直ぐに味に飽きる…何であんなに金があるのにレーションの味は改善できないんだ…(沖縄の米軍ショップで販売されていたMRE(レーション)を食べた感想)
EDF陸戦歩兵達は戦争末期は食材が手に入らず殆どの食事をレーションで済ませていたので改めて食堂の食事…特にエミヤと言う一流シェフの料理に皆涙を流した。
「えーとカルデアの調理師問題解決っと…」
「これは…何だ?」
「種火だよ、これが君らを強くしてくれる!」
《ストーム1のレベルが上昇。ニクスBの実戦投入(召喚)の目処がつきました》
《よし、これで殆どの敵には対応できるだろう》
《それと、ネグリングとタイタンも実戦投入も可能です。BMX10プロテウスも…》
《バラムとバルガは?》
《初期型までは実戦投入可能ですが……》
《……やはり現状のレベルではEASY兵装までか…》
《ええ、レベル20単位までが限界です。NORMAL兵装以上はやはり霊基再臨して貰わないと…》
《…じゃ、あのラグナ・ブラスターは…》
《あれはあのマッドサイエンティストの介入で使えた特例です!そもそもあれは封印指定兵器です!!》
《…それで件の女は?》
《ダイバーの装備は全て没収しました…そもそもどうやって手に入れたのか…》
「どうした?ストーム?」
「何か本部と戦略情報部がメタな会話をしてる気がする……ところでエミヤ、コンバットフレームはどうだ?」
「…フッ…素晴らしい!特にこのレッドボディ!赤いのは性能が2倍なんだろ!?」
「いや…レッドボディはただの接近戦対応型なんだが…」
…この時エミヤにコンバットフレームの操縦方法を伝授したのが後々面白いことになる。
――――――――――――
「EDFの《エンジニア》の協力でカルデアの設備が思ったより早く復旧できたよ」
サーヴァント召喚からも5日経ってカルデアの設備がほぼ復旧。その日のうちに全サーヴァントが中央管制室に呼び出された。
管制室にはロマンとダ・ヴィンチちゃん、それにツナギを着ており帽子をかぶった上に無線のヘッドセットを装着してサングラスを掛けたEDFのエンジニアが待っていた。
「ここの設備は中々面白いぞ?《近未来観測レンズ・シバ》なんて最高の発明品だ!」
「何を見たんだ?」
「…ストーム1、ケネディ大統領暗殺の真実を知りたいか?」
「え、マジで!?」
「嘘!?それは私も興味ある!!」
「こらこら!話を脱線しない!君もそこまでは分からないでしょ!?」
エンジニアの話にストームだけではなく立香も釣られそうになったのをロマンが慌てて止める。
「えー…いいじゃん」
「ハッハッ!それじゃこの話はまたの機会だな!」
「それで?我々を呼び出したのは?設備復旧の報告の為ではないだろ?」
ブーブー言ってるストームと立香を余所にエミヤが本題をロマンに聞く。
「ああ、それに関しては…先ずは君達にやってもらう事を改めて説明しよう。
1つ目は《特異点の調査及び修正》。その時代における人類の決定的なターニングポイント。それがなければ我々はここまで至れなかった、人類史における決定的な《事変》」
「まあ、要するにあの国が繁栄しなかったら、あの航海が成功しなかったらとかの《歴史の転換点》の事だ。
それらがレフの野郎共によって改変され、その影響で人類は焼却されて無かった事になってる。それを元に戻さないといけないって事だ」
ロマンが説明しているのをエンジニアが補足として話した。それを聞いたダ・ヴィンチちゃんは茶化すように
「おお、ロマニよりエンジニア君の方が分かりやすい」
「うぐっ…!……まあ、彼が言った通り調査・解明してこれを修正しなければならない。でなければ2016年で人類史は終わってしまう」
そして二つ目と…
「第二目的は《聖杯の調査及び回収》だ」
「は?あれって他にもあるのか?」
ストームが疑問を呈すると
「いや本来ならそんな事はない筈なんだけど…聖杯とは願いを叶える魔導器の一種でね。膨大な魔力を有してるんだけど…恐らく何ならかの形でレフかその仲間は聖杯を手に入れて悪用してると思われる。時間旅行に歴史改変。そんな魔法に等しい行為をやってのけるには、よっぽど規格外な存在でもない限り聖杯でも使わないとまず無理だ」
「あんな金の器にそれほどのねぇ…全く人の欲望の力は恐ろしい…」
「歴史を正しい形に戻したところでその時代に聖杯が残っているのでは元の木阿多弥……なので聖杯は必ず回収する必要がある」
「回収が困難な場合は破壊しても構わないか?」
エミヤが疑問を呈するとドクターは遠慮がちに頷いて
「出来れば回収して欲しいけど…それでも構わない。とにかく聖杯を他者の手に渡さなければ良いんだ。
以上二点が今回の作戦目的。ここまではいい?」
「《特異点の修正》と《聖杯の回収》ですね。了解しました」
「んで?そこまで言うって事は行くのか?」
立香が理解するとキャスターから特異点にレイシフトに関して聞くと
「ああ。特異点に関しては七つ観測されたが、今回はその中で最も揺らぎの小さな時代を選んだ。時代も比較的近い。けど特異点は特異点。決して楽観視してはいけないよ?」
「了解、で何時の特異点だ?」
ストームが聞くとロマンは真剣な眼差しで
「行ってもらう場所は《フランス》だ。年は西暦1431年……中世ど真ん中だね」
「フランス…あのヨーロッパの?」
「フランス?」
「昔の呼び方で言うならガリアの事」
「ああ、なるほど」
「お前の故郷のアイルランドとも比較的近いぞ」
「へえ…そいつは楽しみだな……」
「いやぁ…そうでもないぞ。確か1431年のフランス…と言うよりヨーロッパは……」
各々がそれぞれの反応を見せるなかストームとエミヤが厳しい顔をしていた。立香は2人が難色を示している理由が最初はいまいち分からなかったがマシュがその理由を話してくれた。
「1431年……と言うと《百年戦争》が起きていた頃でしたよね?」
「百年戦争……確かフランスとイギリスの間で起きた戦争だっけ?」
「イギリスじゃない、イングランドだ」
ストームが一応釘を刺しておく。
「でも百年も戦争をするなんて……」
「いえ、文字通り100年戦い続けた訳ではないですよ。何度か休戦も挟んでます。今回レイシフトする年も休戦している最中の筈ですし…」
「まあ中世の戦争は今と違って比較的穏やかだったらしいからな」
「百年戦争の期間も1331年から1453年だからもう後期の方になる。と言っても特異点になってる以上はどうなってるかは分からないけどね…」
あ、そうだ!とロマンは思い出したように
「任務の他にもう一つやって欲しい事がある。と言ってもこちらは大したことじゃない。レイシフトしてその時代に跳んだ後のことだけど…霊脈を探しだし、召喚サークルを作って欲しいんだ。ほら、冬木でもやっただろう?」
「ああ、マシュの盾をアンテナにして俺とリリィを呼んだやつか?」
「まぁ念話連絡程度ならこのままでも何とかなるけど……補給物資などを転送するには、召喚サークルが必要になってくる。やり方は冬木の時と同じだ。マシュの盾を触媒にして召喚サークルを起動させる。いいかな?」
「はい、理解しました」
マシュが元気よく返事をするとロマンは立派になって…と感動を覚えたが直ぐに気を取り直し
「それじゃあ早速申しわけ無いけど、あまり僕らも時間は残されていない。レイシフトの準備はするが、いいかな?今回は立香ちゃん専用のコフィンも用意してある。レイシフトは安全かつ迅速に出来るはずだ……健闘を祈るッ!!」
ロマンからの号令で各自がレイシフトの準備に入る…その中でストームはメディアに声を掛けた。
「なあ?立香はどうだ?」
「どうって?」
「魔術の出来だよ」
「…正直素人に毛が生えたかも微妙な状態よ」
ハアッ…と溜め息をついて
「私やクー・フーリンも魔術の基礎中の基礎を叩き込んだけど正直時間が足りなすぎて…いえ時間があってもどうにかなるかは分からないけど…」
「それに関しては…まあ、俺は魔術は知らないがあの子ほんのすこし前まで俺と同じく魔術なんて物は知らなかったんだ。レイシフトではカルデアの礼装で魔術のサポートが入る筈だが…」
「それでも多分ダメよ、あの子魔術の基礎すら知らなかったのよ?…特に魔術回路が今まで全く使われてなかったから全然魔術のコントロールが効かないの」
「…何とかならないか?」
「兵隊の貴方とは違うの。これは鍛練すればどうにかなる問題じゃないわ。貴方の様な戦士は努力や経験を積めば強くなれるでしょう?魔術は違うの。才能や血筋が全てなの…勿論努力だって全く無駄ではないけど…」
「……打つ手無しだと?」
「…私を誰だと思ってるのかしら?一度引き受けたからには最後まで面倒見るわよ。せめて半人前ぐらいになるまではね。まだ5日しか面倒見れてないから魔術師としての方向性すら定まってないけど…今回のレイシフトはそれを判別するいい機会だと思ってるわ」
だからと…ストームを見て
「…あの子を一人前にしたければ精々死なせないように貴方がしっかり守りなさいな?」
「…分かってる。お前も働いてくれよ?」
言われるまでもないと笑ってヘッドギアをかぶるストームに対してメディアもそれでよろしいとフッと微笑む
「ところでお前の出るギリシャ神話の記録を見たんだけどお前ってイアソンって野郎にぞっこ…」
「それ以上喋ったらあばら骨抉じ開けるわよ?」
―――――――――
西暦1431年フランス…オルレアン
どこまでも続く平原の地平線。そこに8つの影が突如として現れた。
「…着いたのか?」
「どうやら特異点に無事に着いたみたいですね…ここは西暦1431年のオルレアンです」
一行は辺りを見る…自然も豊かでとても戦争中とは思えない穏やかな空気と景色が広がっていた。深呼吸してみればカルデアの雪山では味わえない森の匂いと新鮮な空気が体に取り込まれ…立香は思わず顔に笑みがこぼれていた。
「オルレアンってどこだ?」
「首都のパリのお隣…まあ近いと言う訳でもないが。有名なのはこの年の2年前まであったオルレアン包囲戦ってのがあってな?……そういえば1431年のフランスって確かジャンヌ…」
「フォーウ!フォーウ、フォーウ!」
突然独特な鳴き声が聞こえてまさかと思い皆が声の聞こえた…マスターとマシュの足元を見るとその中間位置に…
「え!?フォウ君!?」
どうやらフォウ君がいつの間にくっついて来てしまったようだ。
「…先輩か私のコフィンに忍び込んだ様です。幸い、フォウさんに異常はありません」
「どど…どうしよう!?」
「存在はそのコフィンの者と固定されてますから私と先輩の帰還の際には一緒に転送されますから大丈夫だと思います」
「そ…そうなんだ…」
《あー、あー聞こえてる?》
そこにカルデアからの通信が入ってくる。
「ええ、ばっちり聞こえてます」
《よし!全員が問題なく転送出来たみたいだね!そこは1431年のフランスで現状、百年戦争の真っ只中というわけだ。最もこの時期はちょうど戦争の休止期間だね》
辺りを探索しようとする前に
「よしスカウトチーム、展開しろ」
ストームがそう言うと目の前に8人の兵士と4両のサイドカー付きのバイクが現れた。
「うわ!?…この人達は?」
「バイク程度ならポーターズの支援不要か…ん?ああ、失礼した。彼らは《スカウト》EDFの偵察部隊だ。各自散開してフランスの状況を確認。現地人にも接触して情報収集を。フランス軍に注意しろ、戦闘は極力避けて異常があれば直ぐに報告を…」
「了か…あー、早速報告していいですか?」
「?どうし…!?」
スカウトの指揮官が上を指さして全員が見上げると…
上空に存在するのはその全貌が確認し切れない程に巨大な光の輪のような物体。昼間にも関わらず空は夜空の様に暗くその代わりに光の輪が明るく照らしていた。
「おいおい…余りにもでかすぎてつい見逃しちまったぜ…!?」
「巨大な魔術式ね…あの高さとこの大きさ…これ程の物は私でも…」
皆が驚愕してるなかでメディアは冷静に分析する…いやメディア自身も内心かなり驚いてはいる。
《ああ…衛星軌道上に展開した何らかの魔術式らしい。何にしてもとんでもない大きさだ。下手すると北大陸と同サイズか……?》
ロマン達も戸惑いを隠せずにいた…あのようなモノを見たのは初めてでありしかし、それ以上に困惑していることは、1431年にこんな現象が起きたという記録は存在していないからである。
《……アレは間違いなく未来消失の理由の一端だろう。アレはこちらで解析する。キミたちは現地の調査に専念してくれ。まずは霊脈地を探すんだ。いいね?》
「周囲の探索、この時代の人間との接触、召喚サークルの設置……やるべきことは山ほどあります」
マシュがそう呟くとストームがスカウト隊員達の方を見て
「探索に関してはスカウトが行う。
とにかくこの特異点の状況を知りたい。スカウトは各自予定通り散開して情報収集に当たれ。無線にフランス語を喋れる隊員を待機させてある。コミュニケーションを図る際は情報部に通じさせろ」
「了解!行くぞ!!」
「「「「「「「Yes sir!!」」」」」」」」
スカウト指揮官の号令と同時に全員がそれぞれ2人一組となって戦闘バイクSDL1に乗り込み出発していく。
「…隊員達を散開させるのは危険では?」
「アイツらはボーイスカウトじゃない。陸軍の偵察部隊だ。危険は重々承知してるし実戦経験もある。今度は先遣隊を出すぞ」
そう言ってヘッドギアの無線機に喋りかける。
「ストーム2いいぞ、出てこい」
《了解、出撃する!!》
そして本隊が召喚された…17名のレンジャー隊員と1人のウィングダイバー…
「ストーム2現着した」
「よう大将!いやぁようやく外に出れたぜ!!」
「レンジャー2-1現着。全員アサルトライフルを装備してます」
「レンジャー2-2現着。ショットガンを装備」
「レンジャー2-3全員スナイパー装備です」
召喚された隊員達はそれぞれの兵装を説明した。ストーム2は5人編成であとのレンジャーはそれぞれ4人編成の4チームに分かれているようだ。
「ん?爆発物は無し?」
「この時代で爆発物は目立ちすぎる。偵察部隊の連中にはバイクを与えたが情勢がハッキリするまでは大火力とビークルは無し…んで、ほら出てきて下さい!!」
「え?どうしたの??」
ストームが誰かを呼んでる様子に立香が軍曹と呼ばれた兵士の傍に来ると…
「おい、何時まで隠れてんだ?」
「うわぁ!?ちょっと!?」
ストーム2の伍長に軍曹の後ろから引き摺り出されたのは
「え?その声は…ええ!?」
「しょ…所長!?」
《何だって!?マリーがいるのかい!?》
「ん?その声は確かに嬢ちゃ…ん……!?」
…その姿に皆絶句してしまった。
「ええっと……久しぶりね!?こ…このウィングダイバーとして生まれ変わった私を見なさい!!」
彼女の姿は背中にプラズマコアを装着して白く塗装された飛行ユニットを背負いアーマースーツを着用せず極限まで軽量化された赤いフライトスーツを着ており……脇や太股は完全に露出している…またピッチリサイズなので胸まで強調されるようなデザイン…というか本人も顔が真っ赤で自棄くそ状態に見える……
「…嬢ちゃん自棄になって痴女に…」
「うるさいわよ!?と言うか貴方カルデアに来たのキャスター!?」
「ほう…あの飛行ユニット…男も使えないのか?」
「ウィングダイバーは女性専用…いや待て、確か北米のEDFは…」
「あら…これはまた…」
「ヒッ…!?何よ…貴女もキャスター!?」
「…ジュルリっ…」
「ライダー?手を出すなよ?…はい、と言うわけで所長でーす」
「ストォォォム!?貴方は男なら何かしら反応しなさいよ!?」
「いやぁ俺は前も見たし……」←それに普段から他のウィングダイバーで見慣れてる
「ちょっとぉおお!?」
べしべしとストームに顔を真っ赤にしながら両手で叩いてそれを笑いながらストームは止める。
「それに俺ウィングダイバーのデザインは《地球防衛連合軍》の方が…」
「それ絶対にスプリガンの奴らには言うなよ?」
チクリ…
「……あれ?」
所長とストームが仲良く会話している…そんな光景に何故か立香は心に何か棘が刺さった感覚を抱えた。
「おい、グレイプニール持たせたの誰だよ?所長はサイオニックに適合してんのか?」
「?俺は知らないぞ?ストーム4か?」
「いや、スプリガンはそんな無茶苦茶なんて…」
「え?これは…えーと、金髪のブロンドの綺麗な女性で黒いコートを着た……」
「オルガマリー所長!今すぐ没収だ!!」
「えちょ…ストーム!?」
「くそ!ストーム1何とかしろよ!?お前の元カノみたいなもんだろ!?」
「違う!一度も付き合ってない!アイツとは腐れ縁だ!!」
戦闘バイクSDL1
2017年第一次フォーリナー大戦で使用されていた戦闘用エアバイクSDL2は耐久性に問題があった為、旧型である2輪バイクを改修して運用されることになった。それがSDL1である。なお実際はサイドカーを着けたことにより操作性がエアバイクより悪化、オマケに機動性の劣化何よりもさらにガラス化している。
サイドカーには自衛用の機銃が着いてるが当然前しか狙えず後ろの敵には対応出来ない。真面目にどう使えば良いか?爆弾くっ付けてバイクだけ突っ込ませて爆発させるなりアイテム回収なりに使えるよ!
…いやもうこれならエアバイクをそのまま運用させてクレメンス…おのれ本部!!
スカウト・チーム
EDFの偵察部隊であり基本的に戦闘には参加しない。あくまで情報収集を目的とされた部隊で装備も自衛用にアサルトライフルを持たされてるくらい。
ただ非常時はレンジャーとして作戦に参加する事もある。特にスカウト4は代々レンジャーにも負けず劣らずの勇敢な兵士達で構成されている。今回召喚されてるスカウトチームは流石にアサルトだけではキツいと判断して一応2人一組の内の1人にはMMF43を持たせた。
《先遣隊の展開完了しました》
《あの…科学者から……》
《また脱走か?》
《いいえ…対空装備を準備した方が良い…と》
《何だと?》
《ミサイルを搭載したコンバットフレームではダメですか?》
《ううむ…機動性は悪いがネグリングの投入を検討するか…?》
《星5鯖プレゼント誰にするんだ?》
ナポレオンだよ
《ええ~…ドレイク船長の宝具レベル5にしないのか?》
うちには星5アーチャーがオリオン(アルテミス)1人しかいないんだよ!!星4もエミヤしかいないとかこれもう呪いじゃね?
《だよな~…ところで二部ってあれか?世界を取り戻すために世界を滅ぼす旅なのか?》
まあ、言い方悪いけどそんな感じだな…本当に皆言ってるけどお前が二部にいれば…もうそれは無双出来るだろ?お前の能力なら…
《ハッハッ!何を言ってるんだ?人類を救うために人類を滅ぼす旅なんて俺が手を貸すとでも?それはお断りだ》