地球防衛軍:カルデア   作:エヴァンズ

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前回のかんしゃく玉について

かんしゃく玉は宝具登録はされてません。

あくまでweaponでカウントされます。


「由来の最後の文章に嘘がついてたが分かりにくいかったな…あ、ライサンダーに関してはれっきとした宝具です」

なんで宝具っぽく使った?


「技名ついてた方がカッコいいだろ?」



マシュの宝具とコンバットフレーム

大聖杯の元へ移動する一行…

 

 

その道中マシュはずっと無言のまま落ち込んだ様子だった。

 

 

「………」

 

見かねたオルガマリーが立香に声を掛けた。

 

 

「ちょっと、藤丸。キリエライト、見るからに落ち込んでるわよ。アナタ一応マスターなんでしょ?何かケアしてあげなさいよ」

 

「は…はあ……」

 

 

 

 

「えっと…マシュ、どうかした?」

 

 

立香がそう訪ねるとマシュはハッとして慌てて首を横に振り

 

 

「…!いえ、特に変化はありません、わたしは平常運転ですマスター!ですが…変化がない、というのが問題で…」

 

 

 

気丈に振る舞うがやはり表情は暗い…恐らくこうなってる原因は…

 

 

「…やっぱりあれ?」

 

 

「………はい。わたしから宣言するのは情けないのですが……その。わたしは先輩の指示のもと、試運転には十分な経験を積みました。なのに……わたしはまだ宝具が使えません。使い方すら分からない、欠陥サーヴァントのようなのです…しかも先程のランサーとの戦闘でも足を引っ張ることしか出来ず……」

 

 

マシュが気にしていたのはサーヴァントの切り札である《宝具》を使用出来ないという話が出た際のことだ。

 

キャスターと比べて汚染され、弱体化したサーヴァント……シャドウ・サーヴァントにすら追い詰められストームからハッキリと戦力外通告された事もあってあまりの力不足に嘆くマシュ。

 

 

 

《でもそこは一朝一夕でいく話じゃないと思うよ?だって宝具だし》

 

 

 

ロマンの認識では、英霊の奥の手である宝具は簡単に使用できるものではないようだがその話を聞いていたキャスターが…

 

 

「あ?そんなのすぐに使えるに決まってんじゃねえか。英霊と宝具は同じもんなんだから。お嬢ちゃんがサーヴァントとして戦えるのなら、もうその時点で宝具は使えるんだよ。

なのに使えないってコトぁ、単に魔力が詰まってるだけだ。なんつーの、やる気?いや弾け具合?とにかく、大声をあげる練習をしてねえだけだぞ?」

 

 

それを聞いたマシュはそうか!と閃いた顔をして早速

 

 

 

「そうなんですか!?そーうーなーんーでーすーかー!?」

 

 

「ファーーーーー!?」

 

 

「うおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

オルガマリー「ちょっと、いきなり大声ださないで!鼓膜が破れかけたわよ、本気で!あとなんでストームまで一緒になって叫んでんのよ!?しかも貴方が一番声が大きかったし!?」

 

 

 

キャスターの冗談を真に受け、真面目に実践するマシュと大声なら負けられんとストームも叫んだ結果サーヴァントの膂力で発せられた声は、冗談ではすまない音量だったようだ。

 

 

 

「ああ…すまん!つい癖で…」

 

 

「何で大声上げる癖なんてあるのよ!?」

 

 

「いやぁ俺って戦場では良く歌ってたからさ…」

 

 

「え?歌??」

 

 

立香が歌う事なんてあるの?と興味を示した。

 

 

 

「そうだよ、EDF陸戦歩兵隊と言えば歌なんだよ。ちょっとだけ歌ってあげようか?」

 

 

「いや歌なんて…!」

 

 

「まあ…マシュの気分転換になりそうだし…」

 

 

 

コホンと1つ咳払いをして

 

 

「兵士は敵より少ないぞ~♪弾薬敵より足りてない~♪装備も敵より劣ってる~♪だけど闘志は負けてない!」

 

 

 

ドヤッ!と歌って見せたが…周りの反応は皆微妙…というか

 

 

「…そんな歌を歌いながら戦場で戦ってたのアンタ…」

 

 

「ストームさん…」

 

 

 

「うーんやっぱり1人で歌うと悲しいな…」

 

 

「いやそれより何なのその歌…」

 

 

「EDF陸戦歩兵賛歌」

 

 

「…それ他の兵士も歌ってたの?」

 

 

何を言ってるという表情をさせて若干イラッとしたが…今はマシュの事を何とかしないといけないと考えて取り敢えず堪える…ストームはあとでしばくとして…

 

 

「全く…どんな英霊と融合したのか分からなかったから宝具が使えないと思ってたのに…」

 

 

「違うんですか?」

 

 

キョトンとした立香にオルガマリーまりが思いっきり頬をつねってた。

 

 

「いたたたたた!?」

 

 

「あんたのレベルが低いせいでもあるって事よ!せめて他の2人のステータスぐらい分からないの…!?」

 

 

するとキャスターがジッとオルガマリーを見て

 

 

「…お前がマスターやりゃあ良いだろと思ったが…ひょっとしてマスター適正ないのか?」

 

 

「!?…だから何よ!?」

 

 

「いや珍しいと思ってな?魔術回路の質も一流なのにマスター適正だけないなんて…何かの呪いか?」

 

 

「…うるさいわね!!とにかく…」

 

 

マシュの宝具に関してはセイバーと対峙する前に何とかしたいと…そこでキャスターから少し寄り道をすることを提案される。

 

 

「宝具ってのは本能だ…本能を呼び起こすのに一番手っ取り早いのは…」

 

 

スッ…と右手を上げて指先を立香に向けた瞬間

 

 

「先輩!!」

 

「マスター!!」

 

「待ちなさい!!」

 

「……」

 

 

 

直ぐ様マシュが盾を構えてキャスターに立ちはだかり更にオルガマリーが両手を上げて守るように立ち塞がった。

その横でリリィがカリバーンを構えて…ストームは特にアクションを示さなかったが手に持っていたライフルがライサンダーに代わっていた。

 

 

一同に緊張が走る中…キャスターが笑って

 

 

「何て冗談だ。マスターになれるのがお前しかいないのにお前には手が出せねぇよ…というか嬢ちゃん正規契約してる3人のステータスは本当に見えないのか?いくら魔術は素人でもマスターなんだしスキルや宝具は分からなくともステータスぐらいは見えるだろ??」

 

 

キャスターが3人を見てみろと話すと立香が頬をパンっ!と一度叩いて気合いを入れて

 

 

 

「頑張って見てみます!!3人とも動かないで!!」

 

 

「は…はい!先輩!!」

 

 

「頑張って下さいマスター!!」

 

 

「頑張れよー」

 

 

「…特にストームとか気になるわね…」

 

 

 

こうして目を凝らしてふぐぐぐ…!と頑張った結果

 

 

 

 

 

 

マシュ・キリエライト

 

クラス シールダー

 

マスター 藤丸立香

 

真名 マシュ・キリエライト

 

 

属性 秩序・善

 

 

【ステータス】

 

筋力 C

 

耐久 A

 

敏捷 D

 

魔力 B

 

幸運 C

 

宝具???

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

セイバー・リリイ

 

 

クラス セイバー

 

マスター 藤丸立香

 

真名 アルトリア・ペンドラゴン

 

属性 秩序・善

 

【ステータス】

 

筋力 C

 

耐久 C

 

敏捷 B

 

魔力 A

 

幸運 A

 

宝具 B

 

ーーーーーーーー

 

ストーム

 

 

クラス アーチャー?

 

マスター 藤丸立香

 

真名 ストーム1

 

 

属性 中立・善

 

 

 

 

筋力 B

 

耐久 A+

 

敏捷 D

 

魔力 E

 

幸運 B

 

宝具 EX

 

 

 

 

 

 

「でした!」

 

 

「なんでシールダーのマシュよりストームの方が耐久あるのよ!?」

 

 

「アーマー集めの賜物だ!!」

 

 

「は?アーマー??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(クラス名前のアーチャー?ってどういう意味なんだろう…?)

 

 

するとストームをジッと見たキャスターは神妙な顔持ちで口を開いた

 

 

 

「ストーム、てめぇ《英霊の格》は相当なもんだな」

 

 

 

「英霊の格??」

 

 

 

聞き慣れない単語に立香が聞くとキャスターは答えてくれた。

 

 

 

「ようは《生前、どれくらい強かったか》というものさ。

 

サーヴァントってのはその能力を《知名度》がどれだけ支えられるかによって能力が決まる。 生前何をしたか、どんな武器を持っていたか、というのは不変のものだが、基本能力はその時代でどのくらい有名なのかで変わってくるもんだ。俺も日本じゃなかったらもっと強いんだけどなぁ…まあ、具体的な事は言えねぇけど」

 

 

 

サーヴァントのステータスを左右する要素には土地、知名度、マスターの魔力の3つがある。

 

 

今回のケースだとマスターの魔力に関してはカルデアから補っているのでそこまで影響は出ない。

 

 

 

土地と知名度についてだが、これは英霊の伝説の舞台となった土地(文化圏)に近く、知名度が高いほど強い。 ここでいう強いとは、より伝説どおりの強さ、装備に近づくという意味。 また逆に、伝承に記されている武装や能力があったとしても、召喚された地ではまるで知られていないようなマイナーな存在であった場合、サーヴァントとしてはその能力を備えないといったペナルティともなりうる。

 

 

 

「へー…でもストーム…?」

 

 

それを改めて聞いて皆ハッとなった。

 

 

 

 

 

「元が強力な英雄だったらある程度の能力は維持できるが…お前未来から来たんだってな?だとするとてめぇのこれは異常だぜ?」

 

 

 

 

 

…ストームは《未来》から来たサーヴァントなので《現在》のこの世界では一切の恩恵を受けられない。つまり基準値で既にこれだけの戦闘能力を持っていると言う訳だ。

 

 

しかし当の本人は

 

 

「…そんな大層な事をした覚えはないぞ?俺は日常のために戦った兵士に過ぎない……まあ、俺の事はどうでも良いだろ?それよりマシュはどうするんだ?このまま宝具使えないままセイバーに挑むのは確かに危険だと思うが…」

 

 

「…よし分かった!俺が何とかしてやるよ!!」

 

 

ストームが身の上話をするつもりがないと分かって…何やらオルガマリーのコートにルーンを仕込んでいる。

 

 

 

「え?なにしてるのアナタ。なんでわたしのコートにルーンを刻んでいるの?」

 

 

「なに、ただの特訓だ。すぐに終わる。今のオレはキャスターだぜ?治療なら任せておけ。まずは…ちょい、ちょいと。厄寄せのルーンを刻んでだな……よし出来た!」

 

 

 

すると周りから次々とスケルトン達が湧き出てくる。

 

 

 

 

 

「意味が分からないんですけどぉぉぉ!?」

 

 

 

 

「よしよし、こんだけ集まれば十分だ。つまるところ、宝具ってのは英霊の本能だ。なまじ理性があると出にくいんだよ。なーんで、お嬢ちゃんにはまず精も根も使い果たしてもらうって寸法さ!冴えてるな、オレ!」

 

 

 

「やっぱり思考回路は俺とそっくりだなアンタ」

 

 

「んなこと言ってる場合じゃないでしょストーム!!」

 

 

「しょ、所長、わたしの後ろに!先輩、皆さんも戦闘準備お願いします…!」

 

 

「かんしゃく玉いる?」

 

 

「いりません!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後マシュが限界になるまで倒してきたが、彼女が根を上げた所で自身が直々に戦うと言った。

 

しかし周りからはルーンの効力でまだ集まってきている。

 

 

 

「おい、残った奴等はどうするんだよ?」

 

 

「片付けといてくれ!俺はこれから嬢ちゃんの相手をしなきゃならん」

 

 

 

「全く…んじゃ丁度あれを使うか…本当はセイバー戦より前には使いたく無かったが一応試運転は必要だし」

 

 

 

ニヤニヤしながらヘットギアに手を当てている。そして何やら発煙筒らしき物を地面に置いた。

 

 

「なんで嬉しそうなんですか…?」

 

 

 

 

 

「《ポーターズ》、あれをここに」

 

 

「ポーターズって?それにあれって…ん?」

 

 

《な…なんだ!?突然反応が現れたぞ!?》

 

 

上空からヘリの音が聞こえてきて…空を見上げると…ヘリコプターに輸送されたコンテナがいつの間にか真上に来ていた。

 

 

 

 

 

《コンバットフレーム ニクスA投下!!》

 

 

 

 

 

 

《え!?今のは誰の声…!?》

 

 

ガシャン…!!

 

 

 

ドォォォォォォォオン!!

 

 

「うわ!?何!?」

 

 

 

女性?の号令と同時にコンテナが地上に投下されて…コンテナが四方に開かれて現れたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

…青く輝く二足歩行型ロボット…それはテロリストとの市街戦を想定して開発された搭乗式の強化外骨格。

 

兵士の全身を包み込むように保護。

 

爆弾などの危険から守りつつ、人間同様に活動することができる。

 

両手にマシンガンを搭載して圧倒的な火力と男の浪漫を発揮する…コンバットフレーム!!

 

 

 

「コンバットフレーム!ニクスAだぜ!!」

 

 

 

《その子はお気に入りです。壊したら…分かってますね?》

 

 

 

「オッス姉御!ありがとうございます!!」

 

 

 

《姉御言うな!!》

 

 

 

飛び去る謎のヘリ…いやオスプレイ型の機体に直角90°で頭を下げながら見送るストーム…

 

 

 

「あんたアーチャーなのに何でそんなもの呼べるのよ!?」

 

 

 

《うわぁ!?凄い!カッコいいじゃないか!?》

 

 

 

「Dr.ロマン!?」

 

 

 

《いやだってロボットは男の浪漫だし…!あれ!?飛行機の反応が消えた!?》

 

 

「大丈夫帰っただけだ」

 

《帰ったって……》

 

 

 

 

 

「やっぱりてめぇぶっ飛んでんな…ここにあのアーチャーがいたら面白い事になってだろうな」

 

 

 

「んじゃマシュ頑張れよ!!周りは任せろ!!」

 

 

 

「あ…はい!?頑張ります!!」

 

 

 

皆が呆気に取られている中そう言って意気揚々とコンバットフレームに乗り込んだストーム。

 

 

 

 

いざ行かん!!…と思いきや

 

 

 

 

 

 

 

 

《ごめん、バトルシステムの起動に時間掛かるからリリィ助けて》

 

 

 

 

 

 

思わずガクッ!と皆ずっこけた

 

 

 

「え!?あ、お任せください!!」

 

 

 

「ちょっと!?直ぐに使えないの!?」

 

 

 

《だってポーターズの連中シャットダウンしたニクスを寄越しやがったもんで…!!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃ周りの相手はアイツらに任せて次の相手はオレだ。味方だからって遠慮しなくていいぞ。オレも遠慮なしで藤丸立香を殺すからよ?」

 

 

「「「「!?」」」」

 

 

キャスターがさも当たり前のような発言に一同に衝撃が走る

 

 

 

「なに言ってるのアナタ、正気!?この訓練に藤丸は関係ないでしょう!?」

 

 

 

オルガマリーが直ぐ様抗議するがキャスターはそれがどうしたと

 

 

 

「サーヴァントの問題はマスターの問題だ。運命共同体だって言わなかったか、オレ?おまえもそうだろ、藤丸立香?お嬢ちゃんが立てなくなった時がてめぇの死だ」

 

 

そんじゃ行くぞとルーンを展開するキャスターにマシュは慌てて立香の前に立ちはだかり

 

 

「マスター…下がって、ください!」

 

 

「ま…マシュ!?その状態じゃ…!!」

 

 

立香が疲労困憊のマシュじゃ…と心配するが盾を構えてキャスターに対峙するマシュから決意のこもった声で

 

 

 

「わたしは―――先輩の足手まといには、なりませんから・・・!」

 

 

 

疲労困憊ながらも先輩を守るという決意の元キャスターに立ちはだかる

 

 

 

「そうこなくっちゃな!んじゃあまあ、マトモなサーヴァント戦といきますか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マシュ…藤丸…!」

 

 

離れた場所からオルガマリーは祈るように見ていたが

 

 

 

 

 

 

《おっしゃ!やっと起動した!リリィ下がれ!!》

 

 

 

「は…はい!!」

 

 

 

 

スケルトンの相手をしていたリリィが後ろに下がり…コンバットフレームのライトが点灯し両手のリボルバー・ガンをスケルトンの軍団に向ける。

 

 

 

 

 

《喰らえ骸骨ども!!EDF陸軍の切り札!ニクスの恐ろしさを思い知れ!!》

 

 

 

 

ガガガガガガガガガガガガガガ!!

 

 

 

ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!!

 

 

 

 

ニクスに搭載されたリボルバー・カノンとロケット砲を掃射してスケルトン達は次々と粉々に粉砕されていく。

 

 

 

 

 

 

 

「あれは……一体……?」

 

 

 

その姿を見ていたオルガマリーはその火力の恐ろしさに戦慄していたが同時にある違和感を覚えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あれは本当に人間同士の戦争の為に作られた兵器か?いくらなんでも過剰過ぎるのでは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんなモンじゃねぇだろ!それとも俺の見込み違いだったかねぇ!?」

 

 

「くぅ!?」

 

 

「マシュ!!」

 

 

 

一方マシュ達の方は…キャスターが一方的にルーン魔術による攻撃でマシュは防戦一方…いや防戦しか出来なかった。

 

 

 

すると痺れを切らしたキャスターが

 

 

 

「そんじゃ仕上げだぜ!!我が魔術は炎の檻、茨の如き緑の巨人。因果応報、人事の厄を清める杜…」

 

 

キャスターが詠唱を始めて魔力が一気に高まっていく

 

 

 

「んな!?まさか宝具を使うつもり!?やめなさいキャスター!!」

 

 

宝具が未だに使えないマシュに宝具の攻撃などされたらマシュと立香が死んでしまう!

 

慌ててキャスターを制止しようとするが

 

 

「そん時はそん時だ!見込み違いかどうかこれで判断させて貰うぜ!!

 

倒壊するは灼き尽くす炎の檻(ウィッカー・マン)!!

 

オラ、善悪問わず土に還りな!!」

 

 

キャスターが杖を地面に叩き付けると共に燃え盛る炎に包まれた無数の木の枝の集合体のような巨人が召喚される。

 

 

 

「な!?ウィッカー・マンってドルイドの大魔術じゃない!!あんなの防ぐなんて…!!」

 

 

《おーおー…ありゃすげぇな》

 

 

「マシュさん…!マスター…!!」

 

 

 

いつの間にかあれだけいたスケルトンは粉々にされて一掃されたストームとリリィもマシュとキャスターの戦闘を観戦していた。

 

 

「ストーム!あの狙撃を…!!」

 

 

「無理に決まってるだろ?あんなの今の俺のライサンダーじゃどうにもならん。リリィの宝具も間に合わない。マシュを信じるしかないな」

 

 

「そんな…!?」

 

 

何も出来ない。その言葉にオルガマリーは激しく動揺してリリィと祈るように見つめてストームはコンバットフレームを降りてマシュの様子を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぁ――あ、」

 

 

 

 

燃える檻人がその太い腕を振り上げた…

 

 

 

あ…死……

 

 

 

マシュの頭にそんな言葉がよぎった瞬間

 

 

 

「マシュぅ!俺の言葉を思い出せぇぇ!!」

 

 

 

固まるマシュにストームが叫ぶ。

 

 

同時にマシュの脳裏にストームの言葉が過った。

 

 

 

《強くなるのに一番大事なのは自分より強い相手に出会っても全力を尽くして戦う意志を持ち続けられるかどうかだ。

そして、そうした行動を他人を守るためにできること…それを理解した時お前の中の英霊もお前に応えて…俺が出来なかった事だってやってのけるだろうな》

 

 

 

その言葉にマシュの目に光が宿った

 

 

(…そうだ…守らなきゃ…!使わないと!みんな消える―――

 

 

偽物でもいい。今だけでもいい。

 

わたしが……わたしがちゃんと使わないと、みんな無くなってしまう―――――!)

 

 

構え直したマシュの盾が眩い光を放つ。

 

 

「あ…あああああ!!」

 

 

 

マシュの…心からの叫びに呼応するかの様に盾から展開されるのは白亜の結界。

 

 

 

 

「――綺麗」

 

思わず立香がそんな感想を述べてしまうくらいそれは美しい盾だった。

 

 

 

 

それに巨人の拳がぶつかり、止まる。灼熱の炎も遮断され…いやそれどころか灼き尽くす炎の檻を凌ぎ自身の腕が圧力に負けて潰れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「マシュ…!!」

 

 

「マシュさん…!!」

 

 

「…良かった《これ》を使わなくて」

 

 

皆が歓喜に湧くなかふうーっと緊張の糸が切れたように安堵したストーム…

 

 

 

 

…その右手には《レーザー照準器》が握り締められていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ…わたし…宝具を、展開できた…んですか…?」

 

 

 

マシュは何が起きたのか理解できていなかった。

 

 

そんな中キャスターは笑ってウィッカー・マンを引っ込めて

 

 

 

「――――ヒュウ。なんとか一命だけはとりとめると思ったが、まさかマスターともども無傷とはね…喜べ…いや、違うか。褒めてやれよ藤丸立香。

 

アンタのサーヴァントになったお嬢ちゃんは、間違いなく一線級の英霊だ!」

 

 

 

「先輩……わたし、いま…!」

 

 

後ろに振り返り自身の先輩の無事を確認する。

 

 

「マシュ!!」

 

 

「先ぱ…!?」

 

 

立香の無事を確認するより先にマシュは立香に抱きしめられた。

 

 

「マシュ…!おめでとう!!」

 

 

「……っ!」

 

 

 

まるで自分のことのように喜ぶ立香を見てマシュも自然と笑みを溢す。

 

 

《驚いたな、こんなに早く宝具を解放できるなんて。マシュのメンタルはここまで強くなかったのに》

 

 

その様子を見ていたロマンが驚きを隠せずにいるがそれをキャスターがさも当たり前の様に

 

 

「そりゃあアンタのとらえ方が間違ってたんだよ。お嬢ちゃんはアレだ。守る側の人間だ。

 

鳥に泳ぎ方を教えても仕方がねえだろ?鳥には高く飛ぶ方法を教えないとな」

 

 

カルデアはマシュの本質を理解していなかったと言ってロマンは申し訳なさそうに頭をかいた。

 

 

 

 

 

「だがまあ……それでも真名をものにするには至らなかったか」

 

 

キャスターの言うとおり、宝具は使えるようになったが、宝具の真名とマシュと融合した英霊の真名は未だ分からないという結果となった。

 

 

 

 

「……そう。未熟でもいい…仮のサーヴァントでもいい……ただ《守りたい》。そう願って宝具を開いたのね」

 

 

 

しかしそんな結果にオルガマリーはマシュらしいと笑って見せた。

 

 

「マシュ。あなたは真名を得て、自分が選ばれたものに

 

――――英霊そのものになる欲が微塵もなかった」

 

 

 

誰かに認めて貰いたい…特別になりたい…人としての価値を求めている自分とは真逆にそんな物に意味を見出ださずただ無欲に…純白な願いしか持たなかったマシュにオルガマリーは思わず嫉妬してしまった。

 

 

 

 

「だから宝具もあなたに応えた……あーあ、とんだ美談ね。御伽噺もいいところだわ」

 

 

「所長…?」

 

 

 

「ただの嫌味よ、気にしないで。宝具が使えるようになったのは喜ばしいわ。でも真名なしで宝具を使うのは不便でしょ」

 

 

オルガマリーはマシュを真っ直ぐ見つめて

 

 

 

「いい呪文(スペル)を考えてあげる。宝具の疑似展開なんだから……そうね

 

 

《ロード・カルデアス》と名付けなさい。カルデアはあなたにも意味のある名前よ。霊基を起動させるには通りのいい呪文でしょう?」

 

 

 

《ロード・カルデアス・・・うん、それはいい。マシュにぴったりだ!》

 

 

「は…はい!ありがとうございます!所長!!」

 

 

「改めておめでとうマシュ!」

 

 

「おめでとうございますマシュさん!!」

 

 

皆が手放しでマシュの宝具の目覚めに喜ぶなか

 

 

 

 

 

 

 

「…まさか所長にそんなネーミングセンスがあったとは…!」

 

 

 

「何か言ったかしらストーム!?」

 

 

 

「いえ、素晴らしいネーミングセンスという意味ですよ?流石カルデアの所長を務めるだけはあるなって」

 

 

 

「え?そ、そうかしら??…まあこれくらいカルデア所長として当然よ!」

 

 

ストームが少し褒めただけでオルガマリーは思わず頬を緩めてデレデレとしており思わず…

 

 

 

「《…チョロい》」

 

 

「やっぱりからかってたのね!?ガンド!!」

 

 

 

「いってぇ!?何それ!?超痛い!!」

 

 

 

「あとDr.ロマン!貴方も戻ったら覚悟しなさい!!」

 

 

 

《うぇ!?聞こえてました!?》

 

 

その様子に皆が改めて笑って眺めているとマシュがストームに駆け寄り

 

 

 

「あの…ストームさん!!」

 

 

「いたた…ん?」

 

 

「なんでさする程度で済んでるのよ…」

 

 

 

ガンドを当てられた腰をさすってると何事かとマシュを見て

 

 

「…ありがとうございます!」

 

 

「…何が?」

 

 

「ストームさんが教えてくれた…」

 

 

「言葉を信じるな。言葉の持つ意味を信じろってことだ」

 

 

「え?」

 

 

その話をしているストームは他を圧倒するオーラを放つ《英雄》の姿だった。

 

 

 

 

 

「人間の心に潜んでいる見返りを求めない勇気の象徴。それは死の恐怖をもってしても打ち砕けない《守りたいものを守る》という人間の意志…見返りを求めないお前のその本能がその宝具を呼び起こした

 

…それを誇りに思えマシュ・キリエライト!!」

 

 

 

「…!はい!!」

 

 

 

 

ストームのその雰囲気と言動に思わず背筋が伸びて勢いよく返事をするマシュ。

 

 

 

「んじゃ、一休みしてセイバーの元へ行くとするか!」

 

 

 

マシュの宝具を解放できた一行。残るはセイバーとアーチャーの守る聖杯を確保するという仕事のみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決戦前に冬木のボロボロになった学校で一休みすることにした。

 

 

マシュはともかく立香の疲労が見えたのでその一休みに…

 

 

 

 

 

キャスターが周りに結界を張って校舎の中でマシュと立香が休んでいた。

 

その傍にはリリィも護衛としてついている。

 

 

 

 

 

 

 

屋上でストームが双眼鏡で周りを見渡しながらオルガマリーは何やらそこら辺で集めた小石に魔術を掛けて目眩ましに使えるぐらいの小さな爆竹のような物を作っていた。

 

 

 

 

「そんな物無くてもかんしゃく玉があるのに…」

 

 

「どんだけかんしゃく玉好きなのよアンタ…これでも無いよりマシでしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「1つ聞いていい?貴方の巨大な蒼いライフルとロボット…」

 

 

「ライサンダーとニクスか?」

 

 

「…あれは《何に》対しての武装なの?」

 

 

 

…その言葉にストームは双眼鏡を下げてオルガマリーを今まで見せなかった鋭い眼光で見つめた。

 

 

 

「…と言うと?」

 

 

そんなストームの様子にオルガマリーは若干怯みながらも目を逸らさずハッキリと言った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は科学に詳しい訳じゃないけど…

 

 

 

 

 

 

 

あのライフルとロボットは《人との戦争》の為の武装じゃないでしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…あの兵器達は《何に》対抗する為に生まれたの…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソ!二足歩行ロボ…右手にマシンガン…左手にロケット砲だと!?そんなもの…!

 

最高の兵器に決まってるだろ!?カッコいい!!いーなー!俺も乗りたいなー!今からでもアッチに…いやダメだ彼女を守…だが…クソぉぉ!!」

 

 

 

…大聖杯付近の丘の上の黒い靄の掛かった弓兵がそんな苦悩をぶちまけていた。




今回登場した兵器

コンバットフレーム ニクスA

テロリストとの市街戦を想定して開発された搭乗式の強化外骨格。極地戦では戦車より小回りが利くのが利点。

兵士の全身を包み込むように保護。爆弾などの危険から守りつつ、人間同様に活動することができる。
背部にはスラスターを装備しており、短時間なら飛行することが可能。

A兵装は、右腕に連射性能に優れた大型砲《リボルバーカノン》。左腕に《ロケット砲》をマウント可能。その他にも多彩な火器を搭載でき、左右の腕には重火器をマウントすることが可能で様々な派生型がそんざいしている。状況によって複数の兵器を使い分けることができるため、様々な局面で運用することができる。


EDFでは将来的に稼働数が戦車を越える事を目標としていたがそれより先に《奴ら》が来てしまった。






すまんベガルタ…俺ニクス派なんだ


《酷い…私とは遊びだったのね?》


いや!そんなことは一切ない!!お前と共に駆け抜けた戦場は…!!


《嘘よ!そんなの信じないわ!うわーん!母さん(ポーターズ)に言い付けてやる!!》


待ってくれ!それだけは勘弁してくれ!?まだ死にたくないぃぃぃ!!








「ポーターズが帰投しました」


「ただいま戻りました」


「ストーム1は元気だったか?」


「ええ…愉快な仲間と一緒でしたよ」


「そうか…俺らも早く出たいんだけどなぁ…」


「うーん…たぶんフランスまで出番はないな」


「おいメタ発言やめろ」








「……ところであの《科学者》は?」


「危うく外に脱走されかけましたがオメガチームが確保しました」


「何時まで大人しくしてることか……」



《こちらスカウト3!敵襲だ!!》


「もうそんな時間か?総員戦闘準備!!」


「レンジャー3-1!レンジャー3-2!陽動を始めろ!!砲兵の砲撃予定座標まで奴等を引きつけろ!!」
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