アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
「まあ、いきなりこんな話を信じるとはこちらも思えん。だが俺の兵装はこの時代には存在し得ないのも事実だ。」
無理やりの一言でサッサと切り上げたつもりが、なおも武蔵さんだけは懐疑的な視線を向けてくる。
もうやめてあげて、この変態野郎のHPはゼロよ!
「北大路です! みんな無事、無事なの?!」
突然、日向さんの持つ無線機に連絡が入った。
「こちら第一艦隊旗艦日向。第一艦隊、第二艦隊共に大破艦多くも轟沈者無し、救出艦隊は長門・赤城・加賀が大破で後は全員中破だ。」
「良かったぁ~、心配したんですよ、もう。」
おや、女性司令官なのか?!
男手が不足の世界らしいから別に不思議な事も無いが。
優しそうな声の持ち主にこちらもホッとする。
でもこの声って鷹森淑乃さんだよな。
鷹森さん、北大路…。
ええっ!
ここの司令官ってサクラ大戦3&4の北大路花火さん?!
「でもあれだけの危機的状況をどうやって?」
よくぞ聞いてくれました、騎士王様。
そこは大事な所ですからね。
「ああ、救出艦隊といいながら私達も防戦一方でな。不甲斐ない話だが、今ここにいる『野 良 艦 息』に助けてもらったのだ。」
イイですよ武蔵さん、その調子でどんどん私の事を売り込みなさい。
「そう、それは是非その『野 良 艦 娘』さんにお礼をしないといけませんね。武蔵さん、その方をこちらにお連れ出来ませんか?」
うおおお、早速キター!
こんなに簡単に事が運ぶなんて逆に疑ってしまうレベルですが?!
上手く行けば北大路花火嬢と所属艦娘の親子丼ならぬ『泊地丼』が頂けるという事ですかァ!
「だそうだが? 貴殿の補給もあるだろうし、できれば私達を曳航してもらいたい。」
「ああ、旗艦であるこの日向からもお願いする。帰投にはいささか燃料が足りなくてな。恥ずかしながら動く事もままならない。」
しかも曳航の依頼ですか?
それは曳航ならぬ栄光ですって!
結構結構、これでより自然にそちらの泊地にお邪魔できるってもんですわ(ダークスマイル)。
「分かった、その代わり一つ条件がある。」
風呂借りて一刻も早く駆逐凄鬼の血を流したい。
メッチャ気持ち悪いんだよ、これ。
北大路提督のお風呂ぐらい好きに使ってもらっていいという返答に感謝しながら全員に曳航用ロープを配っていく。
ん、あれ? 一人分、足りない?
こ、これは!
早速のイベント、キター!
「すまんがロープが一本足りん。誰か一人だけ俺が抱える事になるがいいか?」
こんな合法的に艦娘と密着できるなんて女神様、感謝です!
が、それを聞いた途端、全員の目の色が変わった。
艦娘同士で火花を散らしあうどころか、中には艤装を動かすものまでいる始末。
え?
何?
アンタらそんなに嫌なの?
やっぱり、他泊地の艦娘を探すか(泣)。
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「全員結び終わりました!」
最後尾の秋月から元気な返答が返ってくる。
恐らく自分が犠牲者にならなくて心底ホッとしているのだろう。
ここまで嫌がられているならと、ちょっと大人し目のヤツを物色。
祥鳳や秋月が適役だがここは足部艤装の損傷が最も酷いという理屈でカムフラージュできる翔鶴が一番と考えたのだ。
という事で理由を(大嘘)を説明してサッサと横抱きしてやった。
こういうのは迷ってはイカン、サッサとやってしまうに限る。
あれ、妙なデジャヴ感が?
おっほー、ヤバイですわこれ。
翔鶴さんの匂いがマジでヤバイ。
流れるような銀髪からはトリートメントの香り、体からは長門さんや陸奥さんとはまた違った何ともいえない女性特有の体臭が!
こんなの人体的主砲の最大仰角不可避です、スイマセン…。
「翔鶴とかいったか? しっかりつかまっていろ、飛ばすぞ。」
って翔鶴さんが横を向いたァ!
そうですかー(棒)、このような変態とは目を合わすどころか顔も見たくないと?
端から見ればこちらの胸に顔を埋めるというバッチグー(死語)な状況なのに…。
鼻血を出して遠くを見つめる一航戦のお二人(ナンデ?)を横目にスラスターを噴射。
海面から浮き上がる。
「アルカディア号、発進!」
どうか柱島第七泊地にいる艦娘さん達とは良好な(主人公的に)関係を築けるように祈りながら進路を取った。