アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※その頃、デスシャドウ島へと避難していた軍令部と横須賀第一&第二鎮守府の様子はどうだったのでしょうか?


第115話 軍令部(仮)編1(艦娘側:大神一郎1)

 PM11:30、軍令部、及び横須贺第一&第二鎮守府。

 

 数台の兵員輸送車が正門近くに止まった。

 そこから出てきた目出し帽に黒服の連中が暗闇に紛れ正門前と裏門前に展開する。

 アルカディアさんからもたらされた技術(ドローン)が新月だというのに相手の装備品や人数など細部までハッキリと移し出してくれているのだ。

 やがて一人がカギ縄を使い塀を乗り越え鎮守府内に侵入、門のロックを解除しハンドサインを送ると外で待機してた連中が一斉に、しかし静かに両鎮守府内へと突入を開始した。

 

 「やはりか…。」

 グリシーヌの呟き。

 

 「当たって欲しくは無かったが…。」

 ここにいる誰もが予想できなかったというのに…、やはりアルカディア殿の先を見る目は凄い。

 あのままでは横須賀第一&第二鎮守府とも簡単に無力化されてしまっていただろう。

 いくら艦娘とて陸での戦いとなれば苦戦を強いられるに違いない。

 

 「でもいい気味ですわ。軍令部はおろか第一第二鎮守府までもぬけの殻と知った時の連中の顔が見ものですわ(笑)。」

 そういうと『すみれ』君がカップを口に運んだ。

 

 「ところがそうもいかないんだ。」

 扉が開くと同時に息を切らせながら飛び込んでくるジェミニ・サンライズやカンナ、レニ達が?!

 

 「ジェミニ(アメリカ太平洋艦隊)総司令?!」

 皆の目が一斉に向けられる。

 

 「その様子では只ならぬ事態のようですね。一体、何があったのです?」

 

 「真宮寺長官、いや皆も落ち着いて聞いて欲しい。アタイ達以外は全員、護衛艦娘ごと陸軍に拘束されちまったんだ。」

 

 「横須賀駅で待ち伏せされてね。」

 カンナとレニがもたらしてくれたこの情報によって、ここ軍令部(仮)は蜂の巣を突いたような大騒ぎとなった。

 まず驚いたのは陸軍が主になって国政と国防を行う総理の命令書が首相第一秘書である波野静香から京極陸軍大臣に発行されたという事実。

 これは波野静香が総理に働きかけた、あるいは総理自身がマソーンの種子を植え付けられているかのどちらに違いない。

 さらに山崎少佐とお付きの武官二名が艤装を装備していたという事だ。

 この短期間でどうやら陸軍(あちらさん)は本当に人間に装備させる事が可能な艤装を開発してしまったらしい。

 そして剣を抜かずとも凄まじい技量の持ち主だというのが分かるという鬼面を付けた謎の剣士の存在。

 もう色々あり過ぎて頭がパンクしそうだ。

 

 「ハッ?! 花火は、花火はどうしたのだ?!」

 花火君の姿が無い事に気付いたグリシーヌがカンナに詰め寄る。

 

 「ここにいないという事はまあ…、そういう事だ。」

 

 「アルカディア卿が付いていながら何故?! 不甲斐ない、卿は一体何をしていたのだ!」

 カンナの非情ともいえる宣告にグリシーヌが憤る。

 

 「ブルーメール提督、北大路大佐の護衛艦娘は赤城と伊勢姉妹です。今回、彼女はアルカディアさんをお連れになっていません。」

 

 「何だって?! 彼の力が必要になるかもしれない事が分かっていたのにどうして…。」

 さくら君から花火君の護衛艦娘がアルカディアさんではないという事実が!

 彼がいれば何とかなるのでは…、という期待が飛んでしまった。

 

 「あら、何もご存じありませんの? 軍令部の青葉さんと横須賀第二の青葉さんたら職務怠慢ですのね(笑)。」

 すみれ君が彼が柱島に居残りとなった理由を説明してくれた。

 

 「花火のヤツ、一体何を考えているのだ。私情に流され線引きを見誤るとは…。」

 片手で顔を覆いながら嘆くグリシーヌ。

 

 「何というか…。まあ自分とさくら君の間でも色々と…、そりゃあ色々とあったから、ね。イデッ!」

 ただ、今回は良く考えて欲しかったが…、と言おうとした矢先にさくら君のヒールが右足の甲に突き刺さった!

 

 「全ては私のせいですわ。私が美し過ぎるのがいけないのですわ。」

 一切の誘惑などしておりませんのにと『すみれ』君が嘆く。

 何だろう、いま彼女の後ろにふたば?アクション?幼稚園に努める(まつざか)先生が見えた気がするんだが。

 

 「と、とにかく主要な所はいつ同じように攻め込まれても不思議じゃない。一刻も早く各鎮守府・基地・警備府・泊地へ緊急連絡を入れないと。」

 が、ここから打てば我々がここ(デスシャドウ島)にいるのが丸わかりになってしまう。

 何か良い方法を考えないと。

 

 「自分が横須賀鎮守府近くへ行き打電するであります!」

 一体どうすれば…、という『さくら』君に、ここ(横須賀第一鎮守府)の神州丸とあきつ丸がその役目は自分達がと前に出た。

 

 「却下ですわ、あなた達にそんな危険な事をさせる訳にはいきませんわ。」

 

 「この陸軍の暴走は野心を持つ一部の輩がマゾーンに利用された結果。」

 「ならば身内の不始末は我々が何とかするのが道理であります!」

 食い下がる二人。

 あきつ丸は横須賀鎮守府付近へ、神州丸は海軍大臣山口和豊殿の所へ向かうというのだ。

 

 「逆に海軍が貴様らを陸軍側として拘束してもおかしく無いのだぞ。見つかれば陸軍側からも裏切り者扱いされお尋ね者だ。」

 帰る場所が無くならないようにというグリシーヌなりの配慮。

 

 だが、二人の目には強い光が宿っていた。




※ふたば?アクション幼稚園?に努める某先生:『まつざか梅』さんですね。
 年長組の薔薇組を受け持つ美人でスタイルも良く可愛い一面もあるのですが、
 ナルシストでもあり少し性悪に取られがち。
 ですがお人好しで世話好きなところも『すみれ』嬢とよく似ていますね。
 実際は中の人繋がりです(笑)。
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