アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
「こ、これは?!」
「信じられん、わずか数時間でこれを?」
高雄と長門をはじめ全員が驚いている。
まあ、これだけのモノを2時間程度で作り上げてしまうあの四人(副長・明石・夕張・北上)とここの妖精さん達がおかしいのだから無理もないか。
「でも主翼が小さすぎるわ、飛べるとは思えない…。」
「全員を収容できるだけの体積は十分ありそうですが…。」
加賀と妙高が不安そうにしている隣でウォースパイトを始めとする我々英国チームは全員が目を輝かせている。
かくいう私もその一人だ。
「ええ、残念だけどこれは飛ぶことは出来ないの。」
「自力ではね。あくまでもエンジンノズル部分は見せかけで方向舵と主翼のフラップ機能だけなんです。
後は姿勢制御のために補助ノズルが付いているだけですから。」
「ええ…、じゃあ…。」
夕張と明石の説明に肩を落とす古鷹。
「もう、古鷹さんってば。自力では…、って言ったじゃん(笑)。」
北上がニカッと白い歯を見せた。
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「明石、武器は搭載したか?」
「はい、ライトセイバー、X-ウイング、瑞雲ファンネル全てOKです!」
アルカディア殿の問いに明石がサムズアップする。
「よし、ネルソン、アークロイヤルは操縦席に行け!他は速やかにコンテナに搭乗しろ!」
「「ラジャー!」」
アルカディア殿の命令にネルソンと共に敬礼、操縦席へ乗り込む。
パチパチと各パネルのスイッチを入れ操縦桿を握り昇降舵と方向舵の動きと効き具合をチェックする。
「今から俺が特殊ワイヤーでこいつを引っ張る。海上に出たら離水、四国を飛び越えた後、太平洋岸に沿って飛行し帝都を目指す。」
「俺達の花火に手を出した罪は重い。各自、一切の情け容赦は無用だが一番の目的は各提督達の救出だ。決して大本営の殲滅ではない、そこは間違えるな!」
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ブンカーのシャッターが開いていく。
そこから見える夜の瀬戸内海ははるか先で起こっている出来事など知らぬ存ぜぬと穏やかな状態だ。
彼の艤装から噴進音が聞こえると共にゆっくりとこの飛行機型カーゴが瀬戸内海に引出されていく。
「アルカディア殿、藤枝かえで少将閣下率いる宿毛湾第一泊地から入電だ。ぜひ我々も乗せてもらいたいとの事だがどうする?」
「よかろう、道中でもあるし、どうせ瀬戸内海を抜けるまではそれほど速度を上げる事は出来ん。全員、直ぐに収容できるよう準備しておくように伝えろ。」
ネルソンが宿毛湾第一泊地からの要請をアルカディア殿に伝えると彼は二つ返事でそれを了承した。
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「宿毛湾第一泊地筆頭事務官の大淀です。無理を聞いて頂き感謝します!」
アルカディア殿が牽引してきたカーゴを見て舞い上がっているここの金剛や英国艦達を尻目に大淀が敬礼する。
「大本営へ殴り込み希望者は速やかにコンテナに搭乗するがよい、時間は待ってはくれぬぞ!」
ネルソンのこの言葉に宿毛湾第一泊地の艦娘達が一糸乱れぬ動きでコンテナ部に吸い込まれていく。
流石はあの藤枝かえで少将の艦娘、よく訓練されている。
「全員、搭乗終わりました!」
「よし、では出発だ!
100m程前にいるアルカディア殿が親指を立ててくる。
こちらも親指を立てて返すとアルカディア殿に合わせてサンダーバード2号(ハリボテだが)はコンテナの方からワーとかキャーという悲鳴が聞こえてくるほどの凄まじい加速を始めた。
機首がグンと上に向けて引っ張られるのに合わせて操縦桿を引く。
後は大本営か横須賀沖までこのアークロイヤルとネルソンが快適な空の旅を約束しよう。
おっと、そこでうなされている約二名を除いてだが(笑)。
何でも仮眠を取らなかったという事で、二人ともアルカディア殿に強制的に寝かしつけられてしまったのだ。
彼は金剛と瑞鶴にブーツを脱ぐよう依頼すると、名前を呼ばれ振り向いた明石と夕張の顔にそれを押し当てた。
おおよそ女性が出してはいけない悲鳴と共に崩れ落ちた二人には、金剛の何て事するのデスカー!と瑞鶴の信じらんない!という抗議は聞こえていなかったに違いない。
それにしても提督の救出に
陸の連中よ、待っているがいい。私のソードフィッシュが貴様達にたっぷりと反省と後悔を与えてくれるだろう。
※ヤッタラン違が作り出したのはエンジン無しのサンダーバード2号だったようです。
コンテナ部には所属艦娘以外にも沢山のオモチャ?が積まれているようですが?!