アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※今回のモチーフはサクラ大戦2の第八話、帝都の一番長い日です。
 ほんのチョットだけですが…。


第120話 大本営突入編1(艦娘側:ネルソン1)

 このサンダーバード2号の操縦席に座っているのは世の他にはアークのみ。

 そのアークは先程とは違い、少しリラックスしているように見える。

 それもそのはず、先程からは余が操縦桿を握っているのだ。

 そのアークの視線の先にはコンテナの様子を映し出すモニターがあり、二航戦が加賀に話し掛けている様子が映っている。

 

 「ねえ飛龍、もう知多半島を通過だって。」

 

 「うん、なんか凄過ぎて実感が湧かないよね。ね、加賀さん?」

 

 「赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん、赤城さん…。」

 

 「「…。」」

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 「加賀のヤツ、大丈夫なのか?」

 アークから加賀を心配する声が出た。

 

 「案ずるな。あれでも戦闘中は頼りになる。それは一緒に出撃した事のある余が保証しよう。というか、それは同じ正規空母である貴様の方が良く分かっているであろうに(笑)。」

 赤城が絡むと何処の泊地や基地の加賀でもああなるのはよくある事だ。

 それでも周りが見えなくなる程ではない、心配は要らぬであろう。

 

 「何とか日が昇る前に突入したいけれど…。」

 ワシントンが主砲を磨きながら呟いた。

 

 「ああ、少しでも暗い内に突入、そして殴り合いだろ? 任せて!」

 耳をほじっていた小指をフッと吹くサウスダコタ。

 ちょっと汚いじゃない、というワシントンの非難にアタシのはダシにも使える位だから問題無いというサウスダコタ(ブラックプリンス)

 

 まて、今のは聞き捨てならんぞ。

 今月の厨房当番は我々戦艦組ではないか。

 そして昨日は大和や長門と共にヤツだったはず。

 昨日のコンソメスープ…、いやまさかな(汗)。

 

 一方、戦艦組でも日本艦は新兵装の光線剣とやらを握って上機嫌だ。

 コンテナのそこかしこからビシュンという音やヴォンヴォンという音が聞こえてくる。

 分御霊という船神社が無いため、ライトセイバーが使えない我々海外艦組には羨ましい限りだ(笑)。

 

 「夜明けまでは?!」

 

 「あと一時間!」

 大和がグラーフの問いに大本営の見取り図を見ながら返答する。

 彼女の飛行甲板にはズラッと艦載機が並んでおり、突入の際には真っ先に夜戦可能空母の艦載機が先陣を切る手筈になっている。

 さらに夜間誘導灯のチェックを終えた加賀やサラトガ、ガンビアベイ、大鷹らの飛行甲板にも所狭しと艦載機が並んでいた。

 他にも、軽巡洋艦娘ではあるが川内が九八式夜間偵察機の手入れを入念に行っている。

 皆、やる気満々の様だ。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

大本営作戦指令室

 

 「こ、これは?! 天笠少佐、見て下さい!」

 

 「どうした?」

 天笠と呼ばれた男がモニターを見上げた。

 どうやら階級は少佐らしい。

 

 「未確認飛行物体が超高速で伊豆半島沖からこちらに向けて接近中!」

 

 「時速は…、有り得ん! 時速1200km/h、音速近いだと?!」

 

 「来たか(笑)。コチラも迎撃機を上げろ! ミサイルの射程にまで入ったらハチの巣にしてやれ!」

 部下たちの有り得ないという悲鳴にも似た報告にも天笠とやらは顔色一つ変える事は無く迎撃命令を下した。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 「正面より接近してくる飛行物体を多数探知!」

 計器パネルを見たアークが声を上げた。

 

 「ほう、随分と早い歓迎ではないか(笑)。」

 余が感心すると同時に、アルカディア号からも総員第一種非常態勢が発合される。

 

 「アーク、ネルソン、本船はこれより敵と交戦に入る。操縦桿を順むぞ!」

 

 「了解した! 搭乗員全員に告ぐ、アルカディア号並びに本機はこれより対空戦闘に移る、各自、衝撃に備えよ!」

 コンテナ部に搭乗している者達にも緊張が走る。

 

 「来るぞ!」

 前を飛ぶアルカディア号に習い操縦桿を左に倒す。

 サンダーバード2号の機体はお世辞にもスマートとは言い難い。

 ドン亀のような機体形状はレースカーで云えば直線番長なのだ。

 前から迫ってくるミサイルがドンドン大きくなってくる。

 余とアークの喉奥が鳴った時、ようやく機体が大きく左に傾き始めた。

 そしてそのすぐ横をミサイルが通り過ぎて行く。

 

  「パルサーカノン、繋ていっ!」

 アルカディア号の主砲から放たれた赤い光線がマゾーンの三艦に命中する。

 艤装を真っ二つにされ三人の女達は紙のように燃えながら灰となって落下していった。

 成程、あれがマゾーンという連中か。

 初めて見るが本当に灰になってしまうのだな。

 さらに彼はすれ違いざま、艦橋下部と両横の速射砲と艦首ミサイルで相手の攻撃機をほとんど撃墜してしまった。

 しかし、喜んでばかりもいられない。

 アルカディア号も四発のミサイルとレーザーを被弾したのだ。

 後ろにいる我々の為に盾になってくれたのであろう。

 

 「アルカディア殿!」

 アークが立ち上がって叫ぶがアルカディアには掠り傷程度。

 それにしても何という騎士道精神であろうか。

 このネルソン以外にもここまでの者がいたとは…。

 

 「アークよ、この海に平和が戻ったら…。」

 

 「ああ、ジェーナスやジャービスから聞いている。必ずや我が女王陛下の海軍(ロイヤルネイビー)に彼を連れて行く、だろう?」

 

 「その通りだ、そのためにもまずは提督達の奪還だな(笑)。」

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 目的地である大本営に近づくにつれ激しさを増してくる対空砲火。

 だがアルカディアは重力波ミサイルと艦底部ビーム砲塔で強引にスペースを作ると、このサンダーバード2号ごと強行着陸を行った。

 

 「アルカディア号クルーに告ぐ、砲雷紫戦用意、総員戦闘出撃準備に掛かれ!」

 「搭乗の艦娘達! 狙うは(大本営)中央庁舎だ、フル回転で突入するぞ!」

 アルカディアの指示と共に、2号本体がロッドによって持ち上がりコンテナ部のシャッターが開くと中から一気に艦娘達が雪崩出て来た。

 

 「アークよ、また後で会おう。余も戦艦としての役目があるのでな!」

 それだけ言うとこのネルソンも艤装を展開して飛び出した。

 提督達の救出に成功したら、このクーデターに手を染めた連中には必ずや高い代償を払わせてやろうではないか(笑)。

 日本艦と違って我々海外艦は甘くは…、ない!

 




※夜明けまでは?! 後一時間!
 これまた有名なジブリ作品ですね。
 おそらくトップ3に入る人気では?

※女王陛下の海軍に彼を連れて行く
 イギリス艦チームもトンでもない計画をお持ちのようで…。
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