アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
ブンカーで整列する『白露』・『初春』・『朝潮』・『暁』・『吹雪』・『陽炎』の長姉達。
タチバナ中将から『鬼王』という凄まじい剣技を持った謎の剣士がいるから気を付けなさいという忠告がなされると艦娘達がざわつき始めた。
(真宮寺一馬殿だな。本来なら実娘である真宮寺長官をぶつけるべきだろうが、この事実は彼女にとってあまりに残酷。ここは薙刀の達人に…。)
「では私が行きます。」
そう言って真宮寺長官は部屋に掛けてあった『霊剣荒鷹』を手に取った。
(何でやねん! いや心の声が聞こえる訳が無いな。こりゃ失礼。)
「いや、長官は行ってはならん。ここは薙刀にかけては右に出る者無しの神崎中将が適任だ。閣下、これを。」
これは?と不思議がる神崎中将に光線兵器の技術を応用した光線剣、その薙刀版だと告げると彼女の目が輝いた。
刀身をイメージしてそれに気を流し込むようにと説明すると、さすがは東京花組一の霊力を持つだけあってビシュンという音と共に奇麗な紫色の刃が直ぐに出た。
「ここをこうすると…。」
「両薙刀になるんですの?! これは凄いですわ、やはり私の事を大切に思って…。」
「いえ、私が行きます。」
はしゃぐ神崎中将に真宮寺長官は自分が行くとキッパリ宣言した。
え、でも…と戸惑う神崎中将に長官は中将に自分が行くからすみれさんは残って下さいと命じてきた。
あの気が強い神崎中将を黙らせてしまうとは流石は連合艦隊司令長官だけはある。
が、感心ばかりしてはいられない。
「駄目だ、長官! 行けば必ず後悔、いや自身が悲しむ事になってしまうぞ!」
「長官、婿殿は私をご使命ですのよ?!」
いや、婿殿だなんてテレるなぁ(笑)。
婿に入れば毎日こう、何といいますか周りの目を気にせず励む事が出来る訳だし、またその脇に顔を突っ込んでスーハーって…、痛い!
下を見れば足の甲に花火と翔鶴の踵が載っており、顔を上げれば表情の抜け落ちた二人が神崎中将はなくこちらを見つめていた。
もしもし、お二人とも何故、神崎閣下ではなく私なのでしょうか?
それにハイライトをどこかにお忘れですよ。
「行ってはいけないって何故ですか? この子達は軍令部直属の艦娘です。だったら私が行くのが当然でしょう!」
そう言って長官は内火艇に乗り込むと、先の六名と共に行ってしまった。
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「一体どうされたのですか? いつもの『アナタ』らしくなかったです。」
花火さん、アナタのイントネーションが少し変では?
タを上げて読むのと下げて読むのとでは随分と意味が変わってくるんですがそれは…。
「そうよ、この重巡正室『足柄』からみても『アナタ』らしくなかったわ。」
「ええ、どうしてそこまで長官を止められたのでしょうか? 良ければ理由をお聞かせ頂けませんか?」
空母正室の私になら教えて貰えますよね、アナタとこちらもアナタ呼び。
しかもやはり『アナタ』の強く読む位置がおかしいです。
他にも祥鳳・川内・秋月・伊58に大和までが…。
こりゃ明らかに神崎中将の婿殿に対抗しにきてるな。
お陰でタチバナ中将をはじめとした他の提督達からは白い目を向けられてしまった、凹む…。
「あら、皆さん必死ですこと(笑)。私と違って未だお情けは頂けていないみたいですのね、おーっほっほ!」
す、すみれェ!
何、口に手をあてて笑ってるんですか。
そんな事をハッキリと人前で公言しないで頂きたいのですが(恥)。
「神崎先輩の仰る通りですね。『一番』『最初』に契って頂いた身としては全てが微笑ましく思えてしまいます(黒笑)。」
花火の勝利宣言に唇を噛む神崎中将。
が、花火の勝利宣言も翔鶴の爆弾発言に比べればまだ可愛らしいものだった。
「もう、皆さんたら…。私の『旦那様』を困らせるのは止めて下さい(●~* ポイ!)。」
心の中で頭を抱える俺を尻目に、この場を一喝して収めてくれたのはタチバナ中将でした。
タチバナ中将殿、マジ感謝します。
「で、アルカディア号さん? どうして長官を行かせたくなかったのかしら?」
「うむ、あの『鬼王』の正体は真宮寺一馬殿なのだ。」
この俺の言葉に周りは先程とは比べ物にならないほど騒然となった。
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「何だって?! アルカディア号さん、滅多な事は!」
「そ、そやで! それに長官のお父さんはもう…。」
「紅蘭の言う通りですわ。あの人は先の深海棲艦による士官学校襲撃事件の際に私達を庇って戦死されましたのよ?!」
「神崎閣下、それに皆。それは俺も知っている。確かに真宮寺一馬殿はこの世の人ではない。」
それを聞いた全員が訳が分からないといった顔に。
「京極の一族は陰陽師。当然、ヤツほどの霊力があれば陰陽道をそれなりに極めていてもおかしくはない。」
「反魂の術ってやつか…。」
それであれば京極の操り人形になっているのも理解できると納得する桐島中将。
が、真宮寺一馬殿を知る藤枝中将は彼ほどの強者(霊力的にも)であれば京極の支配から逃れられそうだが、と首をかしげる。
「それほどヤツの支配が強いという事だろう。言い換えれば京極の霊力というか魔力がいかに強力かという指標となる。」
反魂の術を使うぐらいだ。しかも呼び出された方はそれだけで術者の強力なコントロール下におかれるのは想像に難くない。
ロベリア中佐とブルーメール少将は信じられないと一蹴。
さっさと長官を追う準備を整えるために部屋を出て行ってしまった。
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「しかし本当に良かったのかのう、長官?」
初春の問いに何故ですか、と鋭い目を向ける『さくら』。
「あれだけの御方があそこまで言うのじゃ。何かあるのは間違いないじゃろうて。」
「あー、私も不思議に思ったのよね。何でアルカディアさんはあそこまで長官を行かせたくないんだろうって。」
不思議がる陽炎に、そんなの連合艦隊司令長官に万一の事があったら大変だからに決まっているじゃない、と無い胸を張る暁。
分からない事でもないが、あのマリアが銃を抜くだけで精一杯だったのだ。
剣技に覚えのある自分としては艦娘達を守るためにも自分がと思ったのだろう。
「でもアルカディア号さん、最後に気になる事を仰ってたような…。」
「気になる事?」
陽炎さんは聞こえませんでしたかと、吹雪が首を後ろに向ける。
「ええ、行けば必ず長官自身が悲しむ事になってしまうというと…。」
あー、確かにと陽炎。
実は『さくら』自身も、そこが引っ掛かっているのだ。
白露からは実は長官の子供が成長したとか、と言われる始末。
「何で私が子持ちなんですかっ(笑)! そりゃあ、子供は早く授かりたいと思っていますけど。ゴニョニョ…。」
最後は何と言っているか聞き取れなかったが、白露にそれで一昨日の元帥さんのお昼は『うな重』に『カキフライ』、晩御飯は『スッポン鍋』に『とろろご飯』だったんだねと暴露されてしまった。
「?!」(六名分)
そこからは、大神殿の装弾数は凄い事になっておったのじゃな(初春)とか、ギンギンってヤツね(暁)とか、オタマジャクシ(意味深)をいっぱい貰うという献立ですね、感服いたしました(朝潮)とか言われた『さくら』は真っ赤になって顔を覆ってしまった。
(長官が悲しむか…。身内であるとすれば白露の言う事はあながち間違いでないのかもしれぬ、な…。)
※最後の初春殿、実に鋭い考察ですね!
※次回、鬼王と真宮寺さくらがいよいよ対面か?!
※鬼王こと真宮寺一馬殿についてアンケート調査を致しております。
原作通りに『さくら』達を庇って再びあの世へ舞い戻るか、それともドクターゼロと957年後の未来の医療技術により一命と取りとめた後はこちら側について活躍してもらうかで迷っています…。
『鬼王』こと真宮寺一馬殿の結末は?!
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原作通り死亡
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一命を取りとめさくらと親子鷹で活躍