アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
結果は真宮寺一馬殿には『さくら』さんと共に親子鷹で頑張ってもらう事と相成りました。
「ふんっ!」
「はああああぁっ!」
周りに響き渡る派手な金属音。
火花を散らしあう『鬼王』の剣と真宮寺長官の『霊剣荒鷹』。
「うっ!」
「させるもんですか!」
体制の崩れた真宮寺長官を押し切ろうとする『鬼王』でしたが、タチバナ中将のエンフィールドNo.1がその危機を救いました。
「小賢しい真似を。」
が、そのせいで今度はタチバナ中将が狙われます。
中将もライトセイバーとやらを展開し横薙ぎを受け止めますが、やはり剣技は二枚も三枚も相手の方が上。
片方の手でエンフィールドが抜ければ良いのですが相手は殿方、しかも剣豪。
両手で受け止めるのも精一杯なのに、とても片手を放す事など出来ません。
歯を食いしばって耐えるタチバナ中将ですが、やはり男と女の力の差を埋める事は出来ません。
そのままじりじりと押し込まれて行きます。
「マリアくん!」
今度は大神元帥さんがマリアさんと『鬼王』との間に割って入ります。
「リディニーク!」
油断してたのでしょうか、タチバナ中将から氷河という意味の大技を喰らった『鬼王』がよろめきます。
でもちょっと待って下さい。
至近距離でしかもまともにあの攻撃がヒットしたんですよ?!
それなのによろめいただけなんて…。
「やるじゃねえか、ならコイツはどうだ?! 一百林牌!」
「くっ!」
桐島中将渾身の一撃を受け僅かに『鬼王』がヒットバックします。
東京花組一の馬鹿力(失礼!)の攻撃を受けたにも拘らず彼は涼しい顔のままです。
あ、いえ。面を付けているので本当に涼しい顔をしているかどうかは分からないのですが…。
「何やて?! あれだけの攻撃を受けたのに何ちゅーヤツやねん!」
紅蘭大佐もチビロボ攻撃を繰り出しますが、有効打を与えられません。
体勢を立て直し、再び真宮寺長官と剣を交える『鬼王』。
「お父様! どうして私が分からないのですか!」
必死に呼びかける真宮寺長官。
勿論、他の東京花組メンバーも指を咥えて見ているだけではなく、あらゆる方向から攻撃を試みます。
しかし、相手の剣技の前にその尽くが防がれてしまう始末。
そんな中、一進一退の膠着状態を破ったのは大神元帥さんの白い光線剣でした。
「大神殿、霊力を最大にして刀身に送り込め!」
アルカディア号さんのアドバイス通りに大神元帥さんが霊力を送り込んだのでしょう、光線剣が一層輝きを増しました。
「小癪な!」
そう叫ぶと同時に剣を振り下ろす『鬼王』。
それを大神元帥さんが光線剣で受け止めました。
「うおおおーっ!」
「何っ?!」
『鬼王』が驚くのも無理はありません。
渾身の力を持って振り下ろした刃を受け止められた上に、大神さんの光線剣が『鬼王』の剣を切ったのですから。
「今だ! 皆、面を狙え!」
アルカディア号さんが指示を出します!
「よし! 全員、あの面に攻撃を集中するんだ!」
「イリス・ブロディジュー・ジャンポール!」
さらにアイリスさんのナイスアシストが!
全員の体力と傷が一気に回復です。
「アイリス、グラーチェでーす! オーソレミオ!」
「元帥、了解した。ブラウアー・フォーゲル!」
「ぐうっ!」
織姫さんとレニさんの攻撃がダブルヒット!
そして『鬼王』の面にヒビが?!
「いきますわよ! 神崎風塵流、不死鳥の舞!」
今度は『すみれ』さんの薙刀が唸りを上げます。
紫色に輝く薙刀の刃が右に左に踊る様はまさに鳳凰が舞う姿そのもの。
更に彼女は得物を両薙刀に変形させると、もう片方の刃で再度、不死鳥の舞を放つ離れ業をやってのけたのです。
「ぐあっ!」
これにはさすがの『鬼王』も耐え切れずに片膝を着きました。
さらに面の上をヒビが多数に走ります。
あと少し、あと少しです!
息をする事も忘れ、全員で見守ります。
「大神さん!」
「さくらくん!」
大神元帥さんと真宮寺長官が頷き合い背中を合わせます。
「二人の心に正義を込めて(大神)」
「明日を導く光とならん(さくら)」
「勇気の刃と(大神)」
「希望の剣を(さくら)」
「「今、一つにして!」」
「「破邪剣征、桜花天舞!」」
お二人の合体攻撃が見事に訣まりました。
堪らず両膝を付く『鬼王』に真官寺長官が駆け寄ります。
「お父様! あたしです、さくらです!」
「お前と話す事など…、何もない。」
「ぬう! くうっ!」
あれだけ鬼面にダメージが入ったというのに『鬼王』、いえ真客寺一馬さんは自我を取り戻せていません。
「どんなに邪悪なものに心を奪われても…。心のどこかに…。お父様、思い出して!」
「仙台のおばあさまやお母様を! 貴方は私の父です!」
長官の客葉は届いているのでしょうか?
未だ『鬼王』からの反応はありません。
「私は……。私は…。」
「真官寺一馬…。」
「…!」
大神元帥の息を飲む音が聞こえました。
「お父様!」
真宮寺長官が『鬼王』を、いえお父様である真宮寺一馬さんを抱きめます。
「帝国華撃団…。そして…、さくら…。」
「お父様!」
「…。」
「お父様…。あなたの剣はこうしてあたしの中に…。あたしの中に受け継がれています。」
「お父様が仙台で教えてくれた正義の剣が…。」
再び比黙してし主った真宮寺一馬さんに必死で時びかける長言。
「う…。くっ…。」
「あたしは真宮寺一馬の娘、真宮寺さくらです!」
「ううっ…。面が…、面がぁ!」
私はあなたの娘であるという長官の力強い宣言。
それと呼応するように一気に面に亀裂が走り『鬼王』の面が砕け散ったのです!
「お父様ぁ!」
「お父様! しっかりして、お父様!」
「さくら…、大きくなったな。」
真宮寺一馬さんが長官に手を伸ばしました。
「お父様…。どうして。こんな…。」
死んだと思っていた父親に会えた長官。
様々な思いが混ざり合って言葉も途切れ途切れに。
「八年前の降魔戦争で失ったこの命。京極の反魂の術によって呼び戻された。京極のために戦う戦士として…。」
長官のお父様から明かされる驚愕の事実。
最官のお父様はやはりあの時ににお亡くなりになっていたのです。
そして京極陸軍大臣による反魂の術で私達の敵として生き返らされたと…。
「そんな…。」
やり切れない思いのせいか、長官の目から大粒の涙がこぼれました。
その思いは私達も変わりません。事実、あちこちからすすり泣きが…。
「ヤツの術は、強かった。だが、お前達がその術を破ったのだ。流石は…、私の娘…。」
「さくら…、よくやった。強くなったな…。」
「お父様…。」
長官がお父様にそっと手を重ねられました。
「ささ、今はそこまでだよ。キャプテン、私は一足先にお二人を連れてデスシャドウ島へと帰るよ。」
ドクターゼロさんがお二人をデスシャドウ島への医療施設へお連れしようとしたその時、最も憎むべきあの男の声が!
「『鬼王』…。どうやら、お前の使い道もここまでのようだな。」
※ついに『サクラ大戦2』のラスボスである京極が出てきましたね。
誰にも手出しの出来ない親子の闘いは終わりました。
ここからはアルカディア号の出番です。
どうやらある程度は原作を知っていても、今の彼はお怒りのようですから。