アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※遅くなって申し訳ありません。
 艦これの秋イベ実施に付き提督業が忙しく…。



第133話 提督救出編10(艦娘側:神崎すみれ1)

デスシャドウ島

 「エネルギーの流れが止まりました。」

 モニターと睨めっこをしていた軍令部の大淀が振り返った。

 

 「制御を失っているという可能性もあるわ。遂に大神さん達が第二海保の中枢に辿り着いた様ね。」

 

 「あやめさんの言う通りなら、いよいよ最後の大詰めってヤツやな。よっしゃ、デスシャドウ島ごと第二海保へ横付けするで。キャプテン達をいつでも助け出せるようにスタンバイや!」

 

 「了解!」

 ヤッタランがデスシャドウ島を第二海保へ向けると同時に一同の力強い返事がブリーフィングルームに響き渡る。

 隣りでは有紀螢が、キャプテン、誰一人傷付かせないで下さいと胸の前で手を合わせていた。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 「前方に強力な霊力反応あり。」

 

 「何かいる。」

 不意にレニさんとマリアさんが立ち止まりました。

 ええ、私にもビンビン伝わってきますわ。

 この先、とてもヤバイ何かが待ち受けているのが…。

 あのマリアさんの足が止まるくらいですわ。

 私の薙刀を握る手にも汗が滲みます。

 

 「みんな、行くぞ!」

 ここで大神さんが先頭へと出ましたわ。

 やはり以前からのカッコ良さは変わらないですのね。

 以前なら真宮寺長官を羨むばかりでしたが、今の私には彼がいますわ。

 そっと寄り掛かると、婿殿(アルカディア号)は肩をポンとして微笑んで下さいました。

 私も笑顔を返し、(二人で)大神さんの後に続きます。

 

 「?! ここは一体…。」

 どれくらい進んだのでしょう。

 広場に出た大神さんが立ち止まりました。

 

 「ふふふ…。来たな、華撃団。」

 京極?!

 まさかこの短時間で法力を補充したというの?!

 

 「京極?! 出てこい!!」

 大神さんが辺りを見回しながら叫びましたわ。

 同時に婿殿(アルカディア号)が私の前に出ます。

 いえ、正確には私を後ろに隠すようにして前に出て下さったのですわ。

 側室筆頭として当然の扱いですわね。

 

 「ここだ、虫けら!」

 

 「うわっ!!」

 

 「な、何ちゅう大きさの儀装や?!」

 声のする方を見上げたカンナさんと紅蘭さんが目を見開きましたわ。

 無理もありませんわ。

 婿殿(アルカディア号)の儀装でさえかなり大きいと驚いたものですが、京極の犠装は上下左右にさらに巨大なモノ。

 

 「これが第二海保を守る古き皇神の儀装、『新皇』だ、わははははは!」

 「しかもマゾーンと深海の技術をふんだんに取り入れた最強の魔儀装だ!」

 

 「新皇ですって?!」

 長官の表情が再び険しいものになりましたわ。

 

 「この『新皇』をもって貴様らを殺す、我が理想の為に!」

 「貴様らは理解できまい、我が理想を!」

 

 「貴様の理想だと?」

 婿殿(アルカディア号)が狂人を見るような目を京極へと向けましたわ。

 

 「聞きたいか? ならば教えよう。」

 いえ、誰も聞きたいだなんて一言も言っておりませんわよ?

 

 「我が理想とは…、この地に真の帝都を築く事!」

 両手を広げ大袈裟に芝居掛かった宣言する京極。

 下手ですけど(笑)。

 

 「真の帝都だと? 何だそれは?」

 大神さんが前に出ましたわ。

 

 「真の帝都…。それは人と魔が共存する世界。」

 

 「な、何だと?!」

 今度は婿殿(アルカディア号)が前に出ましたわ。

 待って下さらないかしら、私を置いて行かないで欲しいですわ。

 という事で私も彼の後ろに付いて前に出ますわ。

 それに京極のヤツ、今何と言ったのかしら?

 人と魔の共存ですって?!

 そんなの出来る訳ないではありませんか!

 駄目ですわコイツ、早く何とかしないと…。

 

 「帝都の地下には降魔と呼ばれる怨霊が眠っている。人間どもはその怨霊の力を都市エネルギーとして利用し帝都を発展させてきたのだ!」

 「そんな帝都が汚れていないと誰がいえる?!」

 なっ、この帝都の地下にそんなものが眠っているだなんて!

 帝都と云えども広いですわ、一体どこに?!

 

 「汚れた帝都など不要! 帝都は私の力で浄化されるべきなのだ!」

 「私によって破壊され、私によって生まれ変わり、私によって支配される…、それが真の帝都なのだ!」

 「大神一郎、そして海賊船よ、真実を見ろ! この帝都は净化されるぺきなのだ!」

 要は自分が帝都の絶対的支配者になると…、そういう事ですのね。

 馬鹿馬鹿しい、付き合っていられませんわ(ハァ…)。

 

 「貴様の考えは間違っている。帝都に住む人達の未来を奪うなど誰であっても許されるべき事ではない!」

 

 「アルカディア号さんの言う通りよ!」

 長官が光線剣を構えましたわ。

 ピシュンという音と共に美しいピンクの刀身が一気に伸びましたわ。

 

 「あの『新皇』とやらも都市エネルギーを吸収して動いているはず…。」

 相変わらずマリアさんは落ち着いていらっしゃるのね。

 状況を的確に分析されていらっしゃるわ。

 

 「アナタは自分の都合が良いように理由を付けているだけでーす!」

 

 「ふふっ、もとより貴様らに真実が分かるはずもない。そんな虫けらがここまでやるとは誤算だった。」

 口の端を歪める京極。

 それは悪かったですわね。ですが私達にも務持と誇り、そして絆はありますのよ。

 誤算ではなく必然と言って欲しいですわ。

 

 「だがタダでは死なん! 費様ら、地獄への道連れにしてくれるっ!」

 マズいですわ、京極が叫ぶと同時に霊力? いえ、もう魔力と呼ぶべき禍々しさですわね。

 もはや瘴気と化したそれが急激にヤツの許に集まっていきます。

 

 「くっ!」

 婿殿(アルカディア号)がいう霊力?が強い私達はその療気に当てられ立っているのも苦しい状況に!

 ですが、そんな私達を救ったのもやはり婿殿(アルカディア号)でしたわ。

 

 「地獄への道連れ? ほう、貴様死ぬつもりか。だが俺達は全員で生きて帰る。地獄へは貴様一人で行け!」

 

 「なんだと…。」

 

 「死ぬこと前提な者と生きて帰る事が前提な者…。戦えばどちらが勝つかなど分かり切った事だ。」

 その通りですわ!

 あぁ、もう貴方という人はどこまで私の心を奪えば気が済むのかしら?

 さっさと京極を片付けてまた熱い一夜を…。

 あ、いえ失礼致しました///。

 

 「地獄か…」

 そして婿殿(アルカディア号)も剣と銃を抜きましたわ。

 

 「闇に惑いし哀れな影よ。」

 「人を傷つけ貶めて…。罪に溺れし業の魂。」

 「一度、死んでみるか?」

 な、何ですの、その恐い…、いえその怖い言い回しは…。

 まるで本当に生きたまま地獄に送られそうですわ。

 無表情の彼から感じられる黒い影。

 戦場ではなく…、亡者共の叫び声が聞こえてくる暗く、冷たい本物の地獄がそこにはあったのですわ。

 




※死ぬこと前提な者と生きて帰る事が前提な者
 かつて巌流島で官本武蔵が剣の鞘を投げ捨てた佐々木小次郎に、「小次郎破れたり!」といった理由と同じですね。
 勝って帰るのであれば、何故剣の鞘を捨てた?と言われ小次郎はかなり動揺したとか。

※闇に惑いし哀れな影よ、人を傷つけ貶めて…。罪に溺れし薬の魂。いっぺん死んでみる?
 御存知、地獄少女『間魔あい』ちゃんの決め台詞です。
 藁人形の紅い紐を解くとこの声が聞こえ相手は生きたまま地獄へと流されてしまいます。
 もっとも、紐を解いた本人も死後は地獄行きとなるので藁人形を使用する際は良く考えてから使用する事をお勧めします(笑)。

※提督さん達は親皇の儀装を付けた京極とは戦えません。
 攻撃は出来ますが、身を守るモノが無いからです。
 よって京極vsアルカディア号といった展開になります。
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