アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

15 / 198
※2020年04月26日 誤字、および一部修正


第15話 帰還2(アルカディア側)

 翔鶴さんの様子がおかしい。

 瑞鶴様が心配してあれやこれや聞くのだが…。

 

 「もう翔鶴姉、一体どうしたっていうの、ハッキリしてよ! ドックにも行けずに全員困ってるんだから!」

 あ、まずい。瑞鶴様がイライラしだしたぞ。

 観念したのか翔鶴さんが耳を寄せる瑞鶴様にボソボソと何かを伝えると、急に拍子抜けした表情になった。

 

 「みんなゴメン、心配して損したわ。とにかく入渠しましょ。」

 アハハ、と乾いた笑いと共に姉にタオルを掛けて肩を貸す。

 

 食い下がる武蔵さんに説明は入渠中にするという瑞鶴様。

 翔鶴さんはそのまま連れていかれてしまった。

 そのままゾロゾロと出撃組が後を追う。

 同性として北大路提督の耳に入るという事は月の障りなのか?

 そうでもなさそうだったが…。

 

 「アルカディアさん、それ血ですか!」

 残された三人で首をひねっていたが、秘書艦の高雄さんが返り血に気付いたようだ。

 

 「え、負傷されていたんですか?! 気が付かず申し訳ありません!」

 

 「いや、これは駆逐棲姫の返り血だ。俺がケガをしたわけではない、よって北大路提督が気にする事は無い。」

 

 「それでお風呂を借りれないかという事だったのですね。納得しました。ではアルカディアさんも先に大浴場へどうぞ。」

 この細かな心遣い、さすがは北大路花火嬢である。

 ぜひともマイハーレム構成員として迎えねば(使命感)!

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 

 

 これはいい。大浴場というだけあって、ちょっとした銭湯より規模が大きい。

 これを独り占め出来るとはかなりの贅沢というものだ。

 秘書艦の高雄さんから教えてもらった通り『貸切』(赤)の札を取って入り口にぶら下げておく。

 裏返すと『使用可』(緑)の文字。ほかにも『清掃中』(黒)や『修繕中』(黄)などの札があるが、裏は全て『使用可』だ。

 服を脱いで洗濯機に放り込みスイッチを入れる。

 現在時刻はPM02:10、軍ではヒトヨンヒトマルだっけ。

 後は乾燥までやってくれるらしく出て来る頃には全部終わっているだろう。

 

 シャワーで返り血を流し湯船に浸かる。

 ふう、気持ちいい。

 前世での疲れまでが取れていくようだ。

 

 ん、誰だ?

 脱衣所で走り回る音がする。

 

 おっそーい、という声と共に待ちなさいというあの声は…。

 すりガラス越しでも分かるあの特徴ある衣装と吹き流し。

 間違いない、ぜかまし嬢と天津風だ。

 思わず入ってくるのではと身構えてしまったが、彼女たちはそのまま全力で扉の前を駆け抜けて行った。

 全く驚かせてくれるぜ(笑)。

 

 だが、あの二人が走り去る前と後ろで小さいが大きな変化が発生してしまっていたのである。

 風圧という風の妖精の悪戯によって…。

 そう、札の色が赤から緑にクルッと裏返ってしまったのだ。

 

 体を洗おうと湯船から立ち上がった時である。

 引き戸が軽快な音を立てて開くと同時に青葉に翔鶴さんと日向さんが入ってきた。

 

 お互い完全に硬直した。

 誰も一言も発しない、発せられない。

 何しろ全員ノータオル、生まれたままの姿、全裸と色々と呼び名があるものの、早い話がスッポンポンという状態である。

 硬直したまま、目だけを動かすと翔鶴さんはバミューダトライアングル(海藻なし)、青葉と日向さんはサルガッソー海(海藻あり)という事が判明した。

 

 今度は海から山へと目を向ける。

 意外といえば失礼になってしまうが、翔鶴山より日向山の方が少し標高が高い。

 νガンダム(戦艦クラス)は伊達じゃない、という事か。

 青葉山は全体的なバランスに優れてますねぇ。

 どのお山もキレイな山頂で登り甲斐がありそうであります(笑)。

 

 ただ、三人の視線はこちらの一部に釘付けなのに対して、コチラは視線を三人の上下に向けないといけないので忙しい。

 ちょっと不公平である。

 1:6なんてケーニッヒティーガーとM4シャーマンですか?

 どれぐらい時間が経ったのか?

 青葉の失礼しますという消え入りそうな声と共に三人が撤退していった。

 一緒に浸かってくれても良かったのに(笑)。

 

 取り敢えず、脳内SSDに先程の映像・画像を保存する。

 湯船に浸かり直して一息つこうとするが、スイマセンとても無理です。

 思考回路はショート寸前。

 

 落ち着かない(じっとしていられない)ので再び体を洗おうと立ち上がった時、またしても先程と同様の光景が目の前に展開された。

 ただし、メンバーが『赤城さん・加賀さん・大和さん・妙高さん・足柄さん』にチェンジされていたが…。

 

 「「「「「…。」」」」」

 

 「…。」

 大丈夫だ、問題無い。

 先ほど硬直しあった時は3対1でこちらに味方は居なかったが、今回は心強い援軍が要る。

 硬直し合うのは5対1+1本なのだ(意味不明)。

 第二陣のバミューダトライアングル組は『大和さん・足柄さん』でサルガッソー組は『赤城さん・加賀さん・妙高さん』である。

 

 いやあ大和さんはやはり凄い。

 次が加賀さんで僅差で赤城さんか。

 しかし、何が凄いって三人ともそれだけのモノをお持ちなのに重力に負けていない所ですよ。

 ハラショー、こいつは素晴らしい!

 妙高さんと足柄さんはバランス型か。

 圧倒的な物量が苦手とか型を求めるのであればむしろこの二人だ。

 しかし、見ないといけない箇所が多すぎて、やはり目が忙しい。

 

 「お邪魔、しました…。」

 大和さんの一声と共に五人が後退していく。

 何が起こったのか?

 なぜ彼女達まで来たのか?

 色々と考えが巡り頭の中がグチャグチャだ。

 おかげで『二度あることは三度ある』という昔からの謂れが頭の中から抜け落ちておりました。

 

 「一体、皆さんどうされたんでしょう?」

 霧島さんの声と共に扉が全開になった。

 ハイ、どう見ても残り全員ですね、本当に(ry。

 

 

 拝啓、瑞鶴様。

 寒い日が続きますが柱島第七泊地ではいかがお過ごしでしょうか。

 本日は意図していないとはいえ、あなたの瑞鶴山が秋月山よりも低かった事を知ってしまい誠に申し訳ございませんでした。

 しかも秋月山はまだまだ成長途中。

 これからも差は開く一方だとは思いますが、どうか気落ちなどなされませぬよう…。

 

 っていかんいかん、人の身体的特徴をどうこういうのは良くないんだぞ、全く。

 先の二組と違いこれだけの人数が要れば誰か一人ぐらい悲鳴を上げそうなものだが、3分はお互いにじっくりと眺めあったのではないだろうか?

 

 「体を洗おうと思うのだが…。」

 

 「え、ええ。私達は浸かりますので気にせずどうぞ。」

 出て行ってくれないかという意味で言ったのだが、祥鳳さんはそのまま湯船に入ってしまった。

 それを見て次々と艦娘さん達が入っていく。

 

 それにしても気まずいなァ…。

 背中に凄い視線を感じるよ。

 全員の目が八尺様みたいになってんじゃないか?

 

 頭と体を洗い終わって振り向くと、日向さん達や大和さん達まで湯船にいた。

 一体いつの間に?!

 

 秋月さんと祥鳳さんがススッと左右に分かれる。

 え?

 これココに入れって意味デスカ?

 

 「あの…、どうぞ。」

 なるほど、例え不信感が拭えなくても嫌いでも、これが彼女達なりの御礼なのかもしれない。

 

 最後に浸かりながら思った。

 表にある大浴場の看板を大欲情に取り換えるべきではないのかと…。




主人公ですが、最初はTV版のアルカディアで出した方が良かったかなあ。

で、艦娘の改、あるいは第二改装みたいな感じでマッコウクジラ型になると。



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。