アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※随分と投稿間隔があいてしまいました。
 申し訳ありません…。

 いよいよ地球艦娘達とマゾーンキャラバン艦隊とが激突です!


第176話 決戦、地球艦娘達とマゾーン艦隊

帝都東京湾沖(エリカ・フォンティーヌ)

 「えっ、私達が残るの?!」

 

 「そうみたいですね、お掃除頑張っちゃいましょう!」

 影山提督が驚いていますが、私達がやらねば誰がやる?ってキャシャーンみたいでカッコいいじゃないですか(笑)。

 日向と真田艦長も頼んだぞと声を掛けてくれます。

 次々と宇宙へ上がっていく皆さんを見送ります。

 ですが次々と深海棲艦達が生み出されてくるため遅々として殲滅が進みません。

 1時間経っても未だ次から次から湧き出てくる深海棲艦達についに影山提督が折れてしまいました。

 

 「もういやっ、私これ以上耐えられない(動けない)!」

 「深海棲艦の軍勢をせん滅したところであの人に万一のことがあったら…。」

 「このまま会えなく…。そんなの絶対にいやァァァァァ!」

 そういうと影山提督は顔を覆ってしまいました。

 

 「影山提督…。」

 私もアルカディア号さんをお慕いする以上、影山提督の気持ちは痛いほどわかります。

 ですが、こののままでは…。

 

 「影山(お姉さま)、しっかりして下さい!このままじゃ、やられてしまうわ!」

 「宇宙へと上がった皆やアルカディア号さんは勿論、各地の提督さんや艦娘さん達も自分達の未来を、みんなあたし達二人に託したのよ!」

 「そのあたし達が負けたら、みんな今まで、何の為に生きてきたのよ!」

 

 「…。」

 必死で影山提督に呼びかけますが両手で顔を覆ったままです。

 

 「あたし達は! あたし達は!! 必ず、勝たなきゃいけないのよ!」

 

 「…。」

  それでも影山提督は下を向いたまま。

  もうダメなのでしょうか?

  いえこのまま終わらせるわけにはいきません!

 

 「お願い!サキ(カズミ)! 戦ってェ!!!!」

 そう思った私は思わず先輩提督でもあり上官でもある影山提督を呼び捨てにして叫んでしまいました。

 

 「エリカ(ノリコ)…。」

 

 「合体しましょう!」

 そう言って顔を上げた影山提督からは一切の迷いが消えていました。

 影山提督がレバーを、順航→回送→合体に切り替えます。

 それに合わせて変型し合体していく私達の艤装。

 

 「あなたの六ヶ月。この六ヶ月戦ってみせるわ。あなたの為に。それが…、あなたと同じ時を生きる、唯一の方法だものね。」

 お前たち一人一人は弱い火だが二人合わされば炎となる、アルカディア号さんが以前に私達へと掛けてくれたあの言葉が蘇ります。

 

 「ホーミングレーザー!」

 手のひらから、蜘蛛の糸のように照射されたレーザーが深海棲艦達を爆発させていきます。

 

 「バスタァーミサイル!」

 欠けるように消えていく深海棲艦達。

 

 「反撃が来るわ。敵をこちらにひきつけるのよ! できるだけ多く、できるだけ遠くに。」

 影山提督の的確な指示。

 

 「来るわ、集中砲火! 約2万!!」

 ですが恐怖など微塵もありません。

 それどころか私達二人とも不敵な笑みを浮かべてしまっていたのですから。

 

 「そんなもので、あたし達がやられると思って!!

 30分ほど暴れまわると、バスタービームの連続照射とバスターミサイルの前にあっという間に帝都湾沖から深海棲艦が姿を消しました。

 

 「さ、これで私達も宇宙へと上がれますね。皆の、いえアルカディア号さんの応援に駆け付けましょう。」

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

宇宙空間1(アルカディア号)

 現在、俺たちは四方を囲まれた上、移民船団を前に動くことができない。

 

 「反転180度!」

 

 「ええっ?!」

 俺の出した命令に戸惑う台羽。

 

 「キャプテンは敵の隊列を崩したいんや。」

 

 「パルサーカノン発射!」

 主砲発射の命令に台羽が一斉射を行う。

 

 「台羽、闇雲に打つな。狙いは一カ所でいい。そこを集中攻撃する。」

 

 「そうや、そうすると相手の陣形も崩れるっちゅう訳やねん。」

 

 「ターゲットは敵の旗艦だ。これよりマゾーン本体に突入する、全速前進!」

 総攻撃開始の命令と共にパルサーカノン3基をぶっ放す。

 掠るという形で市民船を撃破していく魔地機関長の絶妙な砲捌きが頼もしい。

 

 「中心部まで200宇宙キロです!」

 螢が中心部までの正確な距離をはじき出してくれる。

 

 「突入するぞ、あの中心部へ。」

 だがフルスロットルで前進するも取り巻きの戦闘艦からの猛攻に思うように前に進めない。

 マゾーン艦隊も生き残るためには必死なのだ。

 さらにラフレシアの側近が何としても女王に近寄らせないという動きでこちらの邪魔をする。

 対してこちらは市民船を気にしながら戦わざるを得ないという不利な状況。

 思い切った戦闘行動をとれないアルカディア号にダメージが蓄積していく。

 そんな中ついに旗艦ドクラスが動いた。

 

 「アルカディア号に小手先の戦術は通用しない。このドクラスの砲で真っ向から仕留める!」

 その瞬間、舷側からの巨大単装砲が命中した。

 

 「ぐっ?!」

 くそっ、一撃で戦闘機能のほとんどが麻痺だと?!

 これで直接対決に使えるのは文字通りコスモドラグーンと重力サーベルだけとなってしまった。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

宇宙空間2(第三者視点)

 勝利を確信するドクラスと側近たちに伝令兵を兼ねた側近が駆け込んできた。

 

 「どうした?」

 

 「アルカディア号とは別に未知の反応が7つも現れました!」

 

 「慌てるな! アルカディア号の仲間だとすれば市民船団に手出しは出来ぬ。」

 「どうせ最外周の市民船団はトカーガ族をはじめとする我らマゾーン以外の市民船団だ。」

 「キリの良い距離まで近づいたところを市民船団ごと打ち抜いてくれようぞ。」

 ドクラスがその形の良い口の端を吊り上げる。

 

 「その7つの反応をスクリーンに映せ!」

 展映スクリーンにその7つが次々と映し出されていく。

 

 「し、信じられん! 我々と同じ宇宙艦娘だと?!」

 まず、映し出されたのは青みが掛かったグレーの艤装、特徴ある大きな穴が開いた艦首に煙突ミサイル、三連装砲が3つを持つ艦娘。

 まるで旧海軍の大和型戦艦を近未来風にブラッシュアップしたかのような大型の艤装。

 赤いブーツに艤装と同じブルーグレーの戦闘スーツには一目で並みのアーマー以上の重防御が施されている事が伺える。

 

 「地球防衛軍BBY-01、宇宙戦艦ヤマトだと?!」

 テシウスの目が大きく見開かれた。

 

 「所詮は付け焼刃の宇宙艦娘だ。宇宙のチリへと替えてくれる!」

 そう叫んで突撃した兵士達だが煙突から発射されたミサイルが命中すると紙屑のように消し飛んでしまった。

 いや、決してその兵士の艤装が貧弱だったわけではない。

 宇宙巡洋艦(コスモクルーザー)程度の大きさは十分あっただろう。

 油断していたとはいえそれが何も出来ないまま一瞬にして葬られたのだ。

 

 「あれがヤマトだとしてもう一隻は…。」

 

 「おそらくムサシだろう。だがあれは波動砲実験艦として私の知る知識のムサシではない。完全にヤマトの同型艦として存在しているとは…。」

 展映スクリーンを見つめるテシウスとクレオ。

 三人目が映し出される。

 黒いマントの下にみえる深紅のコスチューム、そこにはアルカディア号と同じドクロが白く抜かれ、腰には重力サーベルと戦士の銃が。

 マゾーン艦隊全員に更なる動揺が走った。

 広い宇宙といえどもあのスタイルは一人しかいないからだ。

 

 「クイーンエメラルダスだと?! また厄介な!」

 ヒュウガ・キリシマ・ブルーノア・ニューノチラス号(エクセリヲン)、次々と映し出されていく宇宙艦娘。

 

 「狼狽えるな! あの程度の船がいくらいようと我らマゾーン大艦隊の敵ではない!」

 「奴らは7人、アルカディア号を加えても8人だ。それに対して我がマゾーンの大艦隊は数える事すらできぬほどだ。」

 「この圧倒的な数をもってすれば奴らをすり潰すなぞ造作もないこと!」

 「(マゾーン)戦闘母艦20隻に対しピラミッダ1隻の艦隊を結成、前後に加え上下左右から6艦隊でそれぞれを取り囲め!」

 瞬時に的確な指示を艦隊に下せる辺り、流石はマゾーンを率いる頂点ともいえる。

 

 「どれだけ有利な状況になっても陣形を乱して一人で深追いはするな!」

 マゾーン艦隊が命令に従って艦隊を再編成しようとした矢先、またしても衝撃的な報告がもたらされた。

 

 「地球艦娘達が市民船団を蹴散らし始めました!」

 それを聞き、馬鹿な!と狼狽えるマゾーン艦隊幹部達。

 信じられん、民間船だぞ!や非武装船を攻撃するとはなんと卑劣な連中か?!といった声が上がる中、その様子が展映スクリーンに映し出される。

 

 「こ、これは?!」

 そこには一切の武装を使わずに体当たり戦法で市民船団を戦闘不能にしつつ、陣形を崩していく地球艦娘たちの姿が?!

 

 「考えたな、地球艦娘達よ。」

 「全軍に告ぐ! ドクラス様の指示通りの部隊を結成した艦隊から市民船ごと奴らを打ち抜くのだ!」

 それを聞いた半数の幹部たちがギョッとする。

 市民を切り捨てて戦闘員だけでの進撃の旅を続けるつもりか、とテシウスが激高する。

 だがもう半数はこの考えに賛成なのだ。

 

 「ドクラス様、市民を弾除けにするようでは、どんな戦いにも勝てはいたしません。」

 「しなやかさを持たぬ鋼は意外と脆く、心を持たぬ非情さもそれと同じでございます!」

 二人の間で視線が交わされた後、ややあってドクラスが口を開いた。

 

 「テシウスよ、それは私も分かっている。だが今は…、今はアルカディア号を含む地球艦娘達を倒し何としてでも地球への移住、いや帰還を成功させねばならぬ。」

 「もちろん、私とて全ての市民船を切り捨てるつもりはない。大事な物事には犠牲が必要だという事だ。」

 テシウスは唇を噛み締めた。

 使えるべき主君は既に民を見捨てつつあったのだ。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

宇宙空間3(ヒュウガ)

 真田艦長が発案した体当たりでマゾーン市民船団を無力化するという作戦はかなり効果的を発揮した。

 我々のなすべきことはただ一つ。

 アルカディア殿のためにマゾーン艦隊旗艦ドクラスまでの道を開くこと。

 もう少しでその突入路が開けるという時だった。

 マゾーンキャラバン艦隊の中心部から突如として禍々しい光の矢が伸びてきたのだ。

 それは自分たちの市民船団を砕き破壊しながらこちらに向かってくる。

 

 「なっ?! 非戦闘員達ですよ、しかも自軍の?!」

 ニューノチラス号(北大路提督)の目が見開かれる。

 

 「回避! 面舵、面舵だ!」

 急を突かれたため、回避が遅れたがギリギリで躱せたのは僥倖というべきだろう。

 だが回避が間に合わなかったエメラルダス号(翔鶴)ブルーノア(加賀)たちはまともに一撃をもらってしまったようだ。

 エメラルダス号(翔鶴)はその重装甲で助かったが、ブルーノア(加賀)は…、中破か。

 右の飛行甲板は無事だが左の飛行甲板が使い物にならなくなっている。

 これ以上の攻撃を受ければ戦闘能力自体を喪失してしまうだろう。

 ムサシの次が来るぞ、という叫びと共に再度光の矢が市民船団を砕きながらこちらに伸びてくる。

 回避を行ったニューノチラス号(北大路提督)の目には静かな怒りが宿っていた。

 あの心優しい北大路提督があそこまで感情をあらわにするとは…。

 いや提督だけではない、私を含め全員だ。

 

 「出来るだけ早く非戦闘艦の層を抜けるぞ!」

 

 「ええ、私の計算によるとこのままでは市民船団を巻き込むばかりです!」

 だが、非戦闘艦を気にしながら、その層を突破するなど簡単な話ではない。

 抜けた時には全員が小破~中破となり以降の戦局は非常に厳しい状況だ。

 アルカディア殿もコスモドラグーンと重力サーベルで応戦してはいるが武装が使えない状態とあっては無理をさせる訳にはいかない。

 ドクラスの元に辿り着いた時に剣が抜けないようでは意味がないのだ。

 だが全員がこの状態では…、と皆と顔を見合わせた時だった。

 突然、聞こえる大太鼓。

 朗々と鳴るトランペット。

 下からせりあがってくる二人分はあろうかという巨大な艤装。

 腕組みをし仁王立ちをしているあれは…、エリカ提督と影山提督?!

 




※アルカディア号:なんか俺よりもガンバスターの方が強そうだな…。
 投稿者:そうなんですよ、どうしましょう?
 アルカディア号:もう任せておけばいいんじゃないか?
 投稿者:女性ですので思い切った戦法を取れる殿方の方が戦術面において強いという事にしておきます…。
 アルカディア号:(コスモドラグーンをスチャ)
 投稿者:ひっ!
     でも中の人繋がりとはいえこれでエリカ提督と影山提督を組ませた理由が分かりましたよね?
 アルカディア号:トップをねらえ!でも屈指の名シーンだな。
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