アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※この章は本編とは関係なく独立章となっています。

※流石は四大鎮守府の舞鶴、その第一ともあって三日連続の大宴会。
 正確にはアルカディア号と出来るだけ交流を図れるようにと、マリアが一日目は小型艦、二日目は中型艦、三日目を大型艦と分けてくれただけなのですが、やはり艦種が大型になるにつれて乱れが…。


マリア・タチバナ2(東京花組)

舞鶴第一鎮守府食堂(大淀)

 「アルカディア号さん、当鎮守府所属艦娘との交流に時間を割いて頂きありがとうございました。」

 「それから本当に申し訳ありません。あのようなお恥ずかしい醜態を…。」

 痴乱騒ぎの果てに畳の上にひっくり返ってしまった連中を横目にしつつ、アルカディア号さんにお礼を述べます。

 

 「気にするな。そもそもコチラは海賊船だぞ。あの程度ならまだ可愛らしいものだ。」

 なんて心の広い方なんでしょうか。

 鬼姫級12隻による横須賀急襲の中継を見て彼のカッコ良さというのは理解していたつもりでしたが、想像以上です。

 あの時の彼の一言一言は見ていた私達の心にも深く刺さりました。

 細川と藤枝の企みを限止した際には全員から歓声が上がったものです。

 

 「それであの…、明日、明後日とタチバナ提督ともお時間を取っていただけませんか?」

 蛮勇を奮って本題を切り出します。

 ずっととは言いません。ただタチバナ提督にも少しは…、それだけなのです。

 

 「それは構わんが…。そういえばウチの大淀にも同じことを言われたな。」

 本当ですか、そちら(柱島第七泊地)の私に感謝ですね。

 

 「ただ、タチバナ提督はここではかなりお顔の広い方なのです。ですから…。」

 随分と身勝手だとは思いますが、あまり噂にならないようにして頂ければ…。

 

 「人目に付かない所が良いという訳か。分かった。」

 どうやらアルカディア号さんには考えがあるみたいですね。

 

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舞鶴第一鎮守府執務室

 「で、何か言いたい事はある?」

 私の前に並んだ『一航戦(赤城・加賀)』・『二航戦(飛龍・蒼龍)』・『金剛型(金剛・比叡・榛名・霧島)』・『第一戦隊(大和・武蔵)』、そしていわずもがなの『那智』・『隼鷹』・『千歳』・『陸奥』の呑兵衛達。

 

 「あと少しだったというのに…。」

 唇を噛む那智に、何がもう少しだったのですかと大淀のこめかみがヒクついている。

 

 「いや、全然もう少しではなかった。酒に関して彼は我らの想像の遥か上だったな…。」

 

 「武蔵さんもなに遠い目をしてるんですか! あなた方は自分が何をしたか分かっってるんですか?!」

 あ、大淀が爆発した(笑)。

 まあ、でも司令官としては形の上だけでも言っておかないとね。

 

 「少々の誘惑なら私も何も言わないわ。でもさすがにちょっと…、色々とやり過ぎたわね。」

 二航戦から始まった『ぱふぱふ』に金剛四姉妹の太腿比べ、さらに呑兵衛達の痴態騒ぎ。

 え、ポーラ?

 確か早い時点でザラに手刀で意識を刈られて離脱していたわ。

 まあ、でもみんなよくやったわよ。

 アルカディア号さんも満更ではなさそうだったし、これぐらいじゃないと余所に勝てないでしょうから(笑)。

 

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 「それから提督、今日の執務はお休みです。」

 『一航戦』・『二航戦』・『金剛型』・『第一戦隊』・『那智』・『隼鷹』・『千歳』•『陸奥』を解放した後、大淀が不思議な事を言い出した。

 

 「どうしたの? いきなりそんな事を言われても困るんだけど。」

 

 「直ぐ駐車場に行って下さい。アルカディア号さんが待っていますから。」

 それを聞いた私は駐車場へ向けて走り出していた。

 

 「どうした? そんなに慌てて。」

 息を切らせている私を見て彼が驚いている。

 

 「ごめんなさい、さっき大淀に聞いたばかりなの。」

 というか、お誘いならもっと早く言って欲しかったんだけど…。

 

 「で、何処へ連れて行ってくれるのかしら?」

 鳳翔が持たせてくれたお弁当と共に二人して1BOXに乗り込む。

 

 「大淀からは目立たない所へと言われているのでな。」

 気にしなくて良かったのにと苦笑いする私に、彼は後ろを指差した。

 あれは…、釣り竿?

 

 「釣りデートってわけね。期待してるわ。」

 

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京都府由良川某所

 「さあ、着いたぞ。」

 海から少し離れて街中を走ること一時間ほどして車が止まった。

 ここ…、由良川よね。

 え、川? 川釣りなの?

 そんな事を思っている間にアルカディア号さんはサッサと道具を降ろすと手際良く準備を始めた。

 菜の花が咲き乱れる河原にシートを敷いて頂く鳳翔のお弁当はまた格別。

 二人だけの時間がゆっくりと過ぎていく中、釣れたのは86cm・82cm・76cmの鯉が三匹。

 さすがに80cm台ともなるとかなり大きくずっしりとした手応えで感動してしまった。

 

 夕方、鎮守府へ帰ると大淀が出迎えてくれる。

 どうでしたか?と問う彼女に獲物を見せると、こんなに大きいのが釣れたんですかと驚いていた。

 そのまま裏庭の池に放すと三匹とも悠々と泳ぎ出していく。

 自分が、いえ二人で釣ったという事実に自然と顔が緩んでしまい、いつまでも見ていられそう。

 

 「さ、夕食の準備が出来ています。急いで食堂へいらして下さい。」

 鳳翔に言われて初めてお腹が減っている事に気が付いた。

 食堂へ向かう間も視線は彼の背中に吸い寄せられたまま。

 186cmの私が自分よりも背の高い人を見る事は滅多にない。

 花火さんはいつもどういう思いで見ているのかしら。

 

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舞鶴第一鎮守府マリア自室

 「今日はありがとう、楽しかったわ。」

 それに対してアルカディア号さんは楽しんでもらえたなら何よりだと言ってくれた。

 

 「大方、妙高が大淀に頼まれたんでしょう? 断ってくれても良かったのに(笑)。」

 

 「何故だ?」

 何故、か…。

 貴方のその優しさは時にどうしようもなく人を傷付けるわ。

 

 「同情されたって惨めなだけだわ。それならいっそ…。」

 

 「なるほど。花火が言っていたのはこれか。』

 花火さんが? 一体何を…。

 

 「一つ思い違いをしておられるようだが…。」

 彼がこちらを見つめてくる。

 

 「俺は別に中将閣下がお考えになっているような理由で今日一日を過ごした訳ではない。」

 「俺が中将閣下と一緒にいたいと思ったからお誘いしただけの話だ。そうでなければ頼まれたとしても声を掛ける事は無い。」

 

 「本当なの?」

 

 「ああ…。」

 そこから先はあまり覚えていない。

 以前、憧れた横抱き(お姫様抱っこ)で抱え上げてもらえたのと、娼婦のような下着(黒いガーターストッキング)に幻滅されないかといった心配をしたのは覚えているのだけれど…。

 どうやら鯉だけではなく、とんでもなく大きな恋も釣ってしまったみたい。

 

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 翌日、皆の態度が妙によそよそしい。

 というか、反応に困っているような…。

 

 「そんな気がするんだけど…。大淀、貴女何か知らない?」

 顔を赤らめどうしようか逡巡した彼女からは…。

 

 「昨夜は…、その…、お楽しみでしたね。///」

 




※あの程度ならまだ可愛らしいものだ
 いったい海賊の宴会とやらはどんな感じなんでしょうか?

※ぱふぱふ
 御存知、ドラクエにおける謎の一つ。
 はたしてどのような行為なのでしょう?

※昨夜は…、その…、お楽しみでしたね
 マ、マリアさん、そんなに声が大きかったのでしょうか(汗)?
 この後、彼女は天照大御神ごとく、しばらく天岩戸(自室)から出てこなかったとか…。

※しかし男性の数が少ないこの世界でないと到底、アルカディア号のやっている事は許されない気が(笑)。

※次回からは再び、アルカディア号が戦場へと出向くお話が始まります。

※それから活動報告にも記載させて頂いたのですが、四月からは部署移動に伴い、更新速度が大幅に遅れると思います。
出来るだけ時間を見つけてとは思いますが、やもめ暮らしな事もあり生暖かい目?で見守ってやってくだされば幸いです…。  <(_ _)>
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