アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※段々と北大路提督が世間擦れというか俗世にまみれていく…。


大和2(ホワイトデー・ラプソディー)

柱島第七泊地男性用浴場(前日:アルカディア号

 大和から小さな可愛らしいモノをリクエストされた俺はヌイグルミも良いが元の世界で見かけていた彼女の『ねんどろいど』が良いと思い、駄女神にその手配を頼んだ。 

 台羽も二航戦の二人から小さな可愛らしいモノをリクエストされたらしく、明日でにでも裏手の山に行って小鳥でも捕まえようかという話に。

 台羽が、まさかキャプテンと狩人の真似事をするとは思いませんでしたよ、と言ってきたので全くだなと返し湯船に深く体を沈める。

 『ねんどろいどNo.520』の大和を手配し、準備万端の俺は台羽に明日の時間を確認する。

 

 「そりゃ勿論、AM08:00丁度ですよ、キャプテン(笑)。」

 流石は台羽、分かっている(笑)。

 と、そこで魔地機関長が、明日、私は旅に出ます~♪、と、歌い出した。

 いつの間にかゴボウ状態から復活していたらしい。

 と、そこへ台羽も、貴方の知らない人と二人で~♪と乗っかった。

 こうなったら俺も、いつかあなたと行くはずだった春まだ浅い信濃路へ~♪と続かねば失礼に当たるというモノ(笑)。

 そこへ副長も加わり、四人でまるまる『あずさ2号』を熱唱(笑)。

 勿論、これ自体は何も悪くない。

 だが、隣の女風呂兼入渠場に入っていた面々が悪かった。

 なんとこれが数日後に昼飯時に全館放送で流れるという公開処刑の憂き目に。

 

 アオバ、ワレェ!

 お陰で俺達4人は色んな曲をデジタルリマスター化させられる破目になってしまった…。

 

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柱島第七泊地(当日)

 狩りは案外、簡単に終わらせることが出来た。

 むしろマシュマロ作りの方がよっぽど大変だったぐらいで拍子抜けしてしまったぐらいだ。

 懸念事項が片付いたのでコチラも『白いヤツ』を満載した台車を押しながら花火の元へと向かう。

 他のどれよりも大きい包みを渡すと彼女はとても喜んでくれた。

 何より提督連中は勿論、艦娘を含めても誰よりも先に渡したという事がとても感激したとの事。

 これから毎年渡す事になるのだからと告げ、執務室を後にする。

 しかし、なぜあんな目立つテーブルの上にたまごクラブが置いてあったんだ(無知)?

 その後、台羽と二人で全員の部屋を訪ねキレイにラッピングした『白いヤツ』を渡していったのだが、何故か大型艦になっていくほど感謝と感激の裏にある違うコレジャナイ感(オーラ)を感じる。

 一航戦や翔鶴達になると、そのコレジャナイ感を隠そうともしないぐらいだった。

 

 「あの、後でお部屋にお邪魔しても宜しいでしょうか?」

 

 「そうね、三人で行きましょう。」

 

 「加賀さんも翔鶴さんも、いきなりはダメですよ(笑)。まずはブッキング防ぐためにスケジュールを決めましょう!」

 嫌な予感しかしない。

 3人があーだこーだ言ってる間に俺は最後の包みを手に持ちそーっと大和の所へと逃げるように向かった。

 いや実際逃げたのだが、その逃げた先であんな事になるとは思ってもみなかったのである。

 そして来年は彼女達の希望をよりハッキリとさせようと誓う破目になった…。

 

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柱島第七泊地大和型自室(翌日:大和)

 私は今、アルカディア号さんの隣で眠っています。

 彼のステキな寝顔ならずっと眺めていられますね。

 ただ、眠っているアルカディア号が白目を剥いて文字通り死んだように眠っているのが少し気になるところでしょうか。

 昨晩、少しやり過ぎた?

 

 「あの、アルカディア号さん…。」

 ヤバイと思ってアルカディア号の頬をチョンチョンと突きますが…。

 あ、反応が無いですね。

 ひょっとして私、二重の意味でやっちゃったかも?

 え、どうしてこうなってしまったのかですって?

 えっと、それはですね(汗)、自分でも気づかなかったのですがどうやら私は性豪と呼ばれる人種だったみたいで…。

 

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柱島第七泊地執務室(翌日)

 それ程広くない執務室に、私と北大路提督、翔鶴さん・日向さん・陸奥さん・足柄さん、摩耶さん、川内さん、秋月さん、村雨さん、伊168さん、伊19さんがいます。

 北大路提督と大淀さんは執務室を挟んで私の正面にいらっしゃるのですが、残りの方々は私をぐるっと囲むように立っているのです。

 おかしいですよ、皆さん。

 輪形陣といのは艦種の向きを進行方向に揃えるんじゃなかったでしょうか(汗)…。

 北大路提督は両肘を机に載せて手を組んだ上にその形の良い顎を載せていらっしゃいます。

 大淀さんは両手を後ろに組んだまま一言も発しません。

 おまけに眼鏡が光って目が見えていないので表情が全く伺えないのです(汗)。

 

 「で、アルカディア号さんは今も絶賛、動力源喪失中、と…。」

 

 「はい。」

 提督のゲンドウポーズからの問いに大淀さんが答えました。

 

 「小さな可愛いの、ですか。」

 いつもニコニコしている赤城さんですが、今回に限っては表情がありません。

 

 「本来なら私達が頂くはずだったのだけれど…。」

 ヤられましたと最後に付け加えられた一言が怖いです。

 いえ、この人の場合、元から怖い部分があるんですけれど…。

 

 「全艦種正室の私を差し置いて赤ちゃんですか…。そうですか…。」

 そう呟きスッと一歩前に出る翔鶴さん。

 その目は前髪の陰になって見えませんが何か途轍もない邪悪を感じます。

 連合艦隊旗艦としての経験が頭の中に警報音を鳴らしていますがどうする事も出来ません。

 何が悪かったのでしょうか?

 私は彼に欲しいモノが無いか聞かれたからリクエストしただけなのに!

 

 「っていうか、あんなカンフル剤(女の体臭に反応)をもっているアルカディア号さんが悪いんですよ!」

 「皆さんだって散々使ったんじゃないんですか?!」

 そう訴えたのですが、皆さんの視線は冷たいまま…。

 

 「あのさ…。」

 川内さん?!

 ええ、信じていましたよ!

 川内さんなら必ず助けてくれるって!

 

 「提督さんも大型艦ももう何回か味わってるんだよね? こっち(巡洋艦以下)にもいい加減回して欲しいんだけど。神通なんてもうグレンラガン(天元突破)寸前なんだよ?」

 止めるコッチの身にもなって欲しいんだよね、と私達を見回しました。

 え、何ですか?!

 彼を寄こせと言いたいのですか?

 ちょっとでも期待した私が馬鹿でしたよ、ええ。

 それを聞いた陸奥さんが溜息をつきながら川内さんを一瞥しました。

 

 「渡せる訳ないじゃない、私達だってまだ全然満足していないのだから。」

 

 「ほお、特別枠・戦艦枠・空母枠で独占するってか?」

 指抜きグラブを填めた手を鳴らしながら摩耶さんが前に出ます。

 

 「イクの魚雷がウズウズするのね!」

 こっちだってアルカディア号さんの魚雷を味わいたいのね、とワクテカ顔。

 

 「独占とは感心しないわね、低運戦艦さん(笑)。」

 

 「へえ、面白いことを言うじゃない(笑)?」

 魚雷を磨き始めるイムヤさんに第三主砲を向ける陸奥さんですが…。

 

 「どうぞ。貴女達に攻撃手段があるというのなら、なのね(笑)。」

 陸奥さんを挑発する潜水艦組。

 これはマズいです、早く何とかしないと!

 そう思った私は間に割って入りました。

 

 「まあまあ、そんなに熱くならないで下さい。ここは提督のいらっしゃる執務室ですよ。」

 そう言って提督に目を向けます。

 この際、誰のせいだと思ってるんだという視線は気にせず受け流す事にしました。

 

 「そうね、大和の言う通りです。こんな所でドンパチはしないで下さい。」

 それを聞いた全員が武装を降ろしたのですが…。

 

 「やるなら正面海域で好きなだけやり合ってきて下さい。」

 て、提督?!

 それを聞いた全員が再び一触即発の状態に。

 提督は演習の一環という事にしますから、最後に勝ち残った者は必ずここに報告に来るようにと命じました。

 そして腰から抜いた対艦娘専用銃をウットリとした顔で見つめながら、誰が報告に来るんでしょうか?と…。

 

 「本当にこれで撃たれたら艦娘って即死なんでしょうか…、ね(ニッコリ)?」

 ドアを開けた瞬間を狙って…、などどトンでもない事を呟きながら対艦娘専用銃をいろんな角度から、しかもイイ笑顔で弄ってらっしゃいます。

 ど、どうやら一番アタマに来ているのは北大路提督のようですね(汗)。

 

 と、その時です。

 扉がガチャリと開くとそこにはアルカディア号さんが!

 誰も言葉を発することが出来ない中、彼が覚束ない足取りで北大路提督の元へと向かいました。

 北大路提督も目を真ん丸にしたまま固まっていましたが、直ぐに席を立ち彼に駆け寄りました。

 

 「アルカディア号さん、何をなさってるんですか! そんな状態で歩き回るなんて!」

 彼を支えながら北大路提督が彼をソファに座らせます。

 ここまでなら提督のお優しさが全面に出た行動なのですが…。

 何と提督が先にソファに座ったかと思うと、そのまま流れるような動きでご自身の太腿に彼の頭を導かれたのです!

 

 「今日はもう私の足を貸しますから、このままゆっくりなさって下さい。」

 何でしょう、太腿ではなく足という所に彼の喜ぶツボを熟知している感が。

 提督はそのまま彼の頭をそっと撫でながら私達に向かって手を払うような仕草で部屋を出るように促してきました。

 

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 「やられた…、やられました!」

 廊下を歩きながら翔鶴さんが壁にパンチ。

 

 「なに?! アレ提督さん、メチャ狡くない?!」

 

 「全くだぜ! あの流れるような動き、あれは最初からこうなる事を知っていた感じだったぞ!」

 皆さん、口々に不満を口にされていましたが、結局最後には、あの大人しい北大路提督が(彼のお陰で)あんなに大胆になるなんて、という話に。

 どうやら一番の手強いライバルは北大路提督のようですね。

 この後、私達は正室と側室筆頭艦による『提督に負けない会』を結成し、負けない事を誓ったのでした。

 




※次の投稿はかなり先になるかもしれません。
 本編に戻す予定でいますが、その構想がなかなか固まらないのです…。

※あずさ2号 作品コード:001‐6172‐1
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