アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※お待たせ致しました、というか忘れ去られたのでは?(汗)





※2020年06月28日 誤字修正。


第20話 宴会編1(艦娘側:長門)

 「えー、ほとんどの娘が聞き耳を立てていたから知っていると思うけど…。」

 北大路提督が執務室前で盗み聞きしていた艦娘をチクリと皮肉る。

 まったく艦娘ともあろうものが何をしているのか、提督からは特にお咎めはなかったようだが、私から後でしっかりと言い聞かせておかなくてはなるまい。

 

 「改めて紹介します。今日から、私たちと共闘して下さる事になったアルカディア号さんです。男性が貴重というこの世の中、しかも男性艦だなんて海軍軍令部に報告を入れた際も大変に驚かれました。」

 皆が息を呑む音が聞こえるなか、なおも提督は続けられた。

 

 「海軍軍令部からは、明後日の朝にアルカディア号さんを御連れするように言われています。明日の夜から、私と翔鶴さんとアルカディア号さんの三人で艦隊司令部へ行きますので長門さん、留守をよろしくお願いしますね。」

 提督が留守の間、ここを任せられるという事で緊張する。

 しかし、同時に名誉な事でもある。

 この長門、全力でその任を全うすることを誓おう。

 

 「心得た、提督。しかし大丈夫なのか? 無事に帰ってこれると良いが。何ならこの長門型か大和型を伴った方が良いのではないか?」

 

 「ありがとう長門。でも大丈夫、アルカディア号さん自身も戦闘力は桁外れだし、彼は軍属ではないというのがこちらの切札よ。」

 軽く翔鶴に睨まれたが、こちらもとんでもない確率で巡り合えた男性がそのまま帰ってきませんでした、では困るのだ。

 

 「ではアルカディア号さん、一言お願いしますね。」

 

 「北大路花火提督から紹介のあった宇宙海賊船アルカディア号だ。軍属になるつもりはないが共闘依頼を受け今日からお世話になる事になった。この世界の事は良く判っていないので色々と面倒を見てくれるとありがたい。」

 「なお、当船の規律はかなり緩い。これは私のキャプテンが、いざという時に動ければそれでいい、家でも畏まる必要はないという主義からきているものだ。なのでそこは大目に見てくれると有難い。」

 アルカディア号が挨拶を述べる。

 一瞬、静まり返ったが次の瞬間、割れるような大歓声が食堂に響き渡った。

 あるものは姉妹艦同士抱き合い、あるものは涙を流し、あるものは内腿をモジモジさせ…。

 

 おい、陸奥。お色気担当艦と呼ばれているのは知っていたが、まさか隣にいるお前まで…。

 今夜は戦艦寮の談話スペースで寝るとするか。お互いのためにも…。

 

 「みんなグラスは持った? じゃあアルカディア号さんと柱島第七泊地のこれからに乾杯!」

 北大路提督の乾杯の掛け声とともにあちこちで響き渡る乾杯の声。

 この長門もアルカディア号はもちろんの事、僚艦の陸奥や武蔵に赤城とグラスを合わせる。

 

 皆が思い思いに談笑している(主に駆逐艦)のを眺めていると視線を感じる。

 ふと顔を上げるとアルカディア号と目が合った。

 鋭くそして舐める様な視線だ。

 やがてそれが隣にいる陸奥に移り、伊勢、日向、扶桑、山城、金剛型へと順を追っていく。

 私と目が合う前に大和型の観察は済んでいたのだろう。

 

 どういう意味があるのか考えてみた所、そういう事かと私は感心した。

 この宴会という艦娘全員が集まる場を利用し、次期期間限定海域へ共に出撃するメンバーを吟味しているのだ。

 宴会など一番気を抜いてしまうこの状況。

 いかなる時も戦場を忘れぬその姿勢に私は自分を恥じぬ訳にはいかなかった。

 何が柱島第七泊地のリーダーであろうか。

 先ほどの自分を張り倒してやりたい気持ちで一杯だ。

 しかし、今はそれ以上に、この人と共に出撃したい、何としても御眼鏡に適いたいという熱い気持ちがフツフツと沸き起こってくる。

 いや出撃時だけではない、いかなる時もこのお方と一緒にいたい。

 もし、これが恋だというのであればそうかもしれない。

 自分でも信じられないがビッグ7の堅物の方といわれたこの長門が殿方に思いを寄せる日がこようとは(笑)胸が熱いな。

 ライバルは多く確率は低そうだが、黙って指を咥えているのは性に合わない。

 この戦艦長門、正妻戦線に名乗りを上げよう。

 

 名乗りを上げるからにはライバルの分析が必要だな。

 各艦とも長い付き合いだが…。

 

 大和型:期間限定海域専担

  大和:頼れる装甲と火力担当である。

  武蔵:脳筋。後は姉と同じ。

 

 長門型:期間限定海域専担(大和型には劣るがタッチ発動狙い)

  長門:改二を活かした装甲と火力

  陸奥:運の低さが気になるが砲火力ではやはり頼りになる存在。

 

 伊勢型:地味な存在ながら北号作戦を成功させた武勲艦

  伊勢:航空火力艦。瑞雲を運用できるのは大きい。

  日向:伊勢と違い、こちらは改二。航空運用、対潜運用可能な不動心の瑞雲マスター。

 

 扶桑型:改二で化けた薄幸姉妹

  扶桑:航空戦艦となり空母と出撃できない海域では頼りになる。

  山城:姉と出撃すればシナジー効果。薄幸が嘘のよう。

 

 金剛型:機動部隊を守る高速の近衛兵。実力は折り紙つき。

  金剛:英国生まれの帰国子女。外人訛の怪しい日本語だがムードメーカー。

  比叡:改二丙に進化して僚艦夜戦突撃という攻撃か可能になり夜戦火力が増大した。

  榛名:運と対空値が高く、さらに思いやりのある意志の強い娘。

  霧島:姉妹ナンバー1の火力、柱島第七泊地では一番機動部隊の護衛につく事が多い。

 

 一航戦:訓練によって獲得したチート艦載機群

  赤城:艦載機運用の天才。それが鳳翔によって徹底的に鍛え上げられた。

  加賀:ストイックの鬼であり努力家。

     もともと持っていた素質を赤城と同じく鳳翔によって開花させられた。

 

 二航戦:中型空母の基本形を確立。彼女たちもまた鳳翔の犠牲者、か。

  蒼龍:少しオッチョコチョイだがその艦載機運用能力は本物。

     一航戦との違いは搭載機数のみといっても良いだろう。

  飛龍:ミッドウェーにおいて一矢を報いた武勲艦。

     柔和な顔立ちからは想像できない技量の持ち主。

 

 五航戦:大戦を通して活躍した帝国海軍機動部隊そのもの。

  翔鶴:その清楚さ、儚さからはかけ離れた技量を持つ。

     改二になっても優し過ぎる性格は健在。

  瑞鶴:雪風(グヘヘ)と並ぶ柱島第七泊地の武勲艦ナンバー1。

     加賀との関係が改善すれば作戦がスムーズに行くのだが…。

 

 雲龍型:中型空母の完成形

  雲龍:先輩達に劣るものの艦載機運用技量はかなりのもの。

     性格が宇宙人なのが難。

  天城:着任しておらず。

  葛城:弓と式神両方を操る器用な空母。性格は瑞鶴に近いか。

 

 大鳳:期待の装甲空母。低い運だが今まで作戦の障害となったことはない。

 

 高雄型:重巡洋艦トップクラスの性能

  高雄:昼戦、夜戦、執務と何でもこなせる万能艦。

     妙高の陰に隠れているが彼女もパーフェクトレディか。

  愛宕:フワフワした見た目とは違い能力はとても優秀。

     片付けが苦手なのを何とかして欲しいが…。

  鳥海:運は少し低めだが高い火力がそれを補う。夜戦も得意。

  摩耶:いわずとしれた対空番長。口が悪いのがたまにキズだ。

 

 妙高型:全体的に高くまとまっている4姉妹。

  妙高:柱島第七泊地でも一、二を争うパーフェクトレディ。

     高雄と同じく何でもこなせる万能艦。

  那智:妙高型の急先鋒。武人としてこの長門とも通じるものがあるので、

     よく話し相手になってもらっている。

  足柄:姉妹の中でも攻守バランスのとれた戦闘狂。

     何気に料理上手なのは羨ましい。

  羽黒:優しさが戦闘の邪魔をする事があるが姉妹トップの火力を持つ。

 

 さらに青葉型や古鷹型、最上型に利根型、軽空母に軽巡洋艦、駆逐艦など多過ぎるライバルに頭が痛くなる。

 

 驚くのはアルカディア号は満遍なくその目を全員に向けている事だ。

 殿方からすれば魅力的ともいえる胸の大きな艦だけではなく、そうではない艦にも舐めるような目を向けて性能を測っている事から体目的ではないことがよくわかる。

 

 うーむ、やはりあの方と共に出撃し戦ってみたい。

 認められたい、そして彼に抱かれたいなどと以前の自分では考えらない思いが頭をよぎる。

 

 この長門、貴殿が望めばいつでも…、ふふ。

 

 さあ、陸奥よ、私たちも彼に注ぎに行こうか。

 ついでにこの想いも…。

 

 しかし、このストッキングとやらは未だに慣れないな。

 大本営や艦隊司令部に行くぐらいしか身に着けない私と違って陸奥はすぐに慣れるわよと言っていたが…。




※今回は長門さんに登場していただきました。
 私の中で長門さんといえば戦闘以外にとんと興味が無い武人のイメージがあります。

 その長門さんまで早々と陥落させてしまうとはアルカディア号、恐るべし!
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