アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
ブンカーが揺れた瞬間、俺は無意識に翔鶴と北大路提督に覆いかぶさっていた。
いやむしろ押し倒したという方が正しい。
完全に役得である。
男だったらレ〇プ願望あるだろ?
え、無い?
またまた御冗談を(震え声)。
爆炎と砂埃が晴れてくると出入口が完全に瓦礫で埋まっているのが分かった。
なるほど、ヤツらの狙いはこれか。
「提督、ご無事ですか! 一体何があったんです?!」
館内スピーカーから明石の声が響く。
「ケホッ、どうやらブンカー内の出入口の柱全てに駆逐イ級が爆薬を抱いて自爆待機していたらしいわね。これで私達は本当に一か所に固められてしまったわ。」
神崎中将がイタタ…、と体をさすっている。
「そこから出られないという事なんですか?! 待ってて下さい! すぐに明石と夕張を向かわせます!」
焦る大淀が工廠担当チームを向かわせようとする。
「止めておいた方がいい。複数本の柱を失ったこの状態で無闇に重機やドリルを使えば天井全体が崩落する危険があるわ。」
あれ、藤枝中将にしては珍しくまともな意見じゃないか。
しかしこれで神崎中将がかなり不利な立場になってしまったぞ。
「残念だが藤枝中将の言う通りだ。今は無闇に脱出しようとするべきではないだろう。」
「そうですね。海側から瓦礫を丁寧に除去していくしか…。」
12股男と真宮寺大将の言う通り、瓦礫が出入口だけを塞いでいる。
これはかなり厄介だぞ。
「さて、見事に閉じ込められてしまった訳だが…。」
神崎中将をに鋭い視線を送りながら細川大将が口を開いた。
「神崎中将、貴様この責任を一体どうするつもりだ? 帝都おひざ元の第一鎮守府にあれだけの工作員の侵入を許しおって! これが貴様らのいう艦娘に人権を与えた結果という事か?!」
あー、ヤダヤダ。
人がミスをしたらここぞとばかりに乗っかってくるヤツ。
ウチの会社にも数人いたわ。
「艦娘達を甘やかすからこのような結果になるのよ! あれだけの数の工作員の侵入を見落とすなんてどういう事なの!」
藤枝中将も神崎提督に詰め寄る。
おい12股男さん、止めなくていいのか?
「申し訳…、ありません。」
歯を食いしばって言葉を紡ぎ出す神崎中将。
あんな連中に頭を下げなくてはならないなんて、その気持ちは察するに余りある。
さらに悪い事には交戦に入った横須賀第一鎮守府と横須賀第二鎮守府の艦隊が無線を通じて苦境に立たされているのがハッキリと分かる事だ。
「もう、もうたくさんだ! 撤退、撤退しろ! このままでは第一鎮守府・第二鎮守府両艦隊ともに全滅してしまう!」
第一鎮守府の無線機に飛びついてブルーメール少将が指示を出す。
「武蔵! ブルーメール少将の言う通りになさい! あなた達は良くやったわ、今ならまだ間に合います、早く!」
神崎提督も撤退指示を出すが…。
「バカか、貴様ら! 撤退などあり得んだろうが! 少しでも相手の戦力をそぐ必要があるのに何を甘ったれた事を抜かしている! いいか、参謀本部長として命じる、最後の一艦になっても撤退は許さん!」
「細川大将、止めて下さい! あの子達は私の部下です、貴女に指揮権はありません!」
「ええい、離せ! 貴様のようなヤツに司令官としての資格はない、私が代わる!」
げっ、あろう事か細川のヤツ神崎中将とブルーメール少将を蹴飛ばしやがった!
「細川大将、あなたいい加減になさい!」
ついに見かねた真宮寺大将が細川大将を平手打ちで張り飛ばすも逆に細川のヤツに倍返しされる始末。
細川のヤツこそふざけるのもいい加減にしてもらう必要があるな。
女に手を上げるのは主義ではないが、これ以上の蛮行が続くようだと仕方あるま…、い?!
って、逆上したブルーメール少将が細川大将に銃を向けたァ!
不味い、戦士の銃を使おうが、重力サーベルを使おうが間に合わない。
クソッ、ブルーメール少将の手を血にまみれさせてはならん!
「グリシーヌ!」
北大路提督が叫んだその時、一本の矢がブルーメール少将の銃を弾き飛ばした。
※お待たせしました。次回、いよいよアルカディア号が救出に向かいます!
※アルカディア号が返ってきたら細川大将と藤枝中将は全国中継された前で
大恥をかくことになります(笑)。
※その前にですね、大神元帥。あの…、もう少し仕事してください(泣)。
力の使い方を間違えなければ、道を正すのも優しさというものです…。