アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※アルカディア号が到着するまで横須賀第二鎮守府のメンバーはどうしてたのでしょう
 か?

※旗艦なのに財布、じゃなかった無線機を忘れた愉快な金剛さん視点です。

※2020年06月19日 章分けとタイトルを修正しました。


第36話 出撃編2‐1(艦娘側:ニ鎮金剛)

 「さあ、敵艦隊が見えましたヨー! この横須賀第二鎮守府に手を出したおバカさん達には痛い目を見てもらわないとネー!」

 

 「はい、お姉さまの言う通りです! 勝手は榛名が許しません!」

 

 「さあ始めるわ! 航空艤装を全面的に近代化したこの瑞鶴、普通の空母だとは思わないでね。」

 

 「さあ友永隊、頼んだわよ!」

 

 「全航空隊、発艦始め!」

 

 「第一機動艦隊、旗艦大鳳、出撃します!」

 ウソですネ。

 みんな、掛け声とは逆に怖くて仕方が無いのが手に取るように分かりマス。

 いや、むしろ鬼姫級4隻が横一列に並んだ姿を目の当たりにして背筋が凍らないヤツなんているのでしょうカ?

 さらに横須賀第一鎮守府に向かう鬼姫級6隻までもが近くにいマス。

 幸いにもヤツらはコチラを一瞥しただけで、私達には目もくれずに横須賀第一鎮守府を目指すらしいデス…。

 デモ、今は他所の心配をしている場合では無いですネ。

 目の前にいる『戦艦水鬼』・『戦艦棲姫』・『空母水鬼』・『空母棲姫』と正対し、空母勢の開幕航空戦の行方を見守りマス。

 

 「くっ、なんてデタラメ!」

 「こんなの馬鹿げてるわ!」

 「うそ!」

 「金剛さん、榛名さん、申し訳ありません。」

 唇を噛む空母勢4名。

 

 「ノープロブレム! 優勢が取れなかっただけで制空争いでは負けていないはずデース。さあ、榛名いきまショウ!」

 空元気で自らを無理矢理、奮い立たせマス。

 しかし『赤城改二』・『大鳳』・『翔鶴改二』・『瑞鶴改二』の4空母を投入しても航空優勢が取れないなんて相手の制空値は一体どれだけ馬鹿げているのカ?

 考えるだけでも恐ろしい、いや考えたくないデス。

 チョット待って下サイ、あれは?

 

 「飛龍、瑞鶴ッ、避けるデース!」

 

 「「えっ?」」

 上を見上げる二人。

 違ウ、そうではありまセン!

 その瞬間、海面下に糸を引いてきたモノが二人に突き刺さり水柱が上がりマシタ。

 

 「飛龍さん、瑞鶴さん!」

 榛名が駆け寄りマス。

 どうか、どうか無事でいてクダサイ!

 

 「もう! 私が被弾するなんて!誘爆を防いで!甲板は大丈夫ね。まだまだ戦えるわ!」

 

 「やられた…、誘爆を、防い、で…。」

 飛龍が、片足を失って?!

 これでは傾斜回復はもう無理デスネ。

 

 「飛龍、下がるデース! もうアナタは戦えまセン!」

 その時、水中から背筋の凍るような声が響き渡りマシタ。

 

 「フフ、キタノネェ、エモノタチガァ!」

 「アナタタチハ、トオサナイ、カラ。」

 

 「潜水棲姫に新潜水棲姫?!」

 榛名だけではありまセン、全員の顔が恐怖に染まりマス。

 横須賀第一鎮守府へ向かう相手艦隊だけではなく、この横須賀第二鎮守府を相手取る艦隊も六隻で編成されていたというコトですカ?!

 

 今のは開幕雷撃。

 という事はもう一度、あの魚雷が撃ち込まれてきマス。

 夜戦までいけばさらにもう一回。

 これはタダでは済みまセン。

 

 「金剛、榛名! 他も無事か?!」

 龍驤?!

 一体どうしてここニ?

 

 「相手の艦種編成が分からんまま出撃するアホがおるかいな! せやからこないな事になるねん!」

 Oh…、もっともデス。

 後ろにいた対潜番長の五十鈴と由良、皐月が爆雷をバラ撒きますガ…。

 

 「ダメだわ、単横陣がとれない分、相手は小破どまりよ!」

 

 「そんな!」

 

 「泣き言は後や! 来るで、今は回避に専念せえ!」

 龍驤が指示を出しますが、一人また一人と装甲の薄い水雷戦隊のメンバーが一撃大破に追い込まれていきマス。

 

 ほんの少し離れた所では横須賀第一鎮守府の迎撃部隊が交戦に入ったようで、そちらもかなり旗色が悪いですネ。

 赤城が、そして翔鶴を庇った武蔵がいとも簡単に無力化されてしまいマシタ。

 

 こうなったらワタシも覚悟を決めなくてはイケマセン。

 たとえこの身がどうなろうと横須賀に相手艦隊が到達した際に少しでも相手を消耗させてみせマス!

 瑞鶴も提督の撤退命令を拒否しました。

 

 「瑞鶴、ナゼ撤退命令を拒んだのデスカ! あなたは生きて帰って横須賀第二鎮守府の航空隊と空母を導く役目があるのですヨ!」

 

 「今、ここで撤退したって肝心の横須賀第二鎮守府が陥落してしまったら意味が無いじゃない。ブルーメール提督や他の皆を危険な目にあわせる訳にはいかないわ!」

 

 「そうでしたカ。悪いですネ、ワタシがダメなせいで…、アナタ達まで巻き込む破目になってしまいマシタ…。」

 ワタシは旗艦失格デスネ。

 

 「もう、金剛さんたら。まだ帰れないと決まったわけじゃないでしょ。」

 

 「いまさらそんな事は言いっこなしですよ、金剛さん。」

 

 「そうです、あなたにはずっと私達機動部隊の護衛をしてもらってきました。感謝こそすれ誰も貴女がダメだなんて思っていません。」

 

 「謝るのは…、イテテ、私の方ですよ、あんな潜水艦に…、やられるなんて。」

 

 「榛名はいつもお姉さまと一緒ですから!」

 こんな不甲斐ないワタシに付いて来てくれるというのデスカ?

 視界がにじんで…、しまいマス。

 

 

 

 それからどれくらい経ったでしょうカ?

 いつの間にか横須賀第一鎮守府と横須賀第二鎮守府艦隊との距離は無くなり、自然と共闘となっていまシタ。

 デスガそれは相手もそうだというコト。

 鬼姫級12隻、それは単純に6隻の鬼姫×2ではなく、3倍いや4倍もの力となって私達に襲い掛かってきマス。

 肩で息をする二人の瑞鶴、大破した横須賀第一鎮守府の赤城に肩を貸す横須賀第二鎮守府の赤城。

 そのニ鎮の赤城も左手がありまセン。

 ワタシの後ろにいる大量出血で動けなくなった飛龍を抱える大破した大鳳。

 膝をつく砲塔のへしゃげた榛名。

 水雷戦隊の6名は言わずもがなですネ。

 

 顔を上げると空母水鬼の艦載機と戦艦棲姫の主砲がこちらを指向するのが見えまシタ。

 デスガ飛龍と大鳳の事を考えると避ける訳にはいきまセン。

 提督…、どうか武運長久を。

 私、ヴァルハラから見ているネ…。

 

 「金剛お姉さまっ!」

 妹の声が聞こえマス。

 榛名、アナタは生きて帰るのですヨ…。




※アルカディア号が到着するまでもう少し掛かりますので、次も艦娘側のお話に
 なります。
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