アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※二鎮の龍驤さん視点です。
 彼女は外から眺めるだけで十分派みたいですね。


第44話 帰投編2‐2(艦娘側:二鎮龍驤)

 ウチら二鎮第二艦隊の横を無表情の北大路提督が通っていった。

 一体、どないしたんや? あの人のあんな顔、初めてみるわ。

 

 「貴女達、ちょっと。」

 二鎮第一艦隊の6名が振り向いた途端、派手な音が六発鳴った。

 まるで野茂のストレートがミットに飛び込んだ音みたいやったわ。

 

 「グリシーヌがどれだけ心配したと思ってるの! 一鎮のメンバーみたいに指示を受けて出撃したのならまだ分かります! でも貴女達は勝手に出撃した、それなら撤退命令には従いなさい!」

 ウチも他の皆も開いた口が塞がらへん。

 あの大人しい北大路大佐があないに怒ったんは初めて見るわ。

 それ以前に、あれホンマに北大路大佐か?

 

 「特に赤城! 次の私を建造して下さいってどういう事なのですか?! もし次の貴女が来たとしてそれが加賀にとって代わりになると本気でそう思うのですかっ!」

 頬を抑え黙ったままの赤城。

 

 「その赤城は加賀との記憶を何か一つでも持っているのですか?! 何も知らない状態で建造され他人の代わりを要求されるのですよ?!」

 赤城の足元に雫が落ちる。

 

 「申し訳…、ありません。」

 次の瞬間、再び赤城が派手に張り飛ばされた。

 

 「まだ分らないのですかっ! 貴女が謝るべき人は私なんかではないでしょう!」

 顔を上げた赤城の目が合ったのは…、まあそうなるな(笑)。

 

 「加賀さん…。」

 

 「赤城さん。北大路提督の仰る通り、新しい赤城さんが来たら私は分かっていても、貴女の代わりを求めてしまうわ。」

 「もちろん、そんな私が悪いのは分かっているのだけれど。でもそれは私だけじゃないわ。言葉に出すか出さないかの違いはあるでしょうけど、きっと皆がそうよ。」

 少し寂し気の加賀。

 

 「なあ、赤城。確かにウチらは飛龍や蒼龍、翔鶴や瑞鶴のように姉妹艦ちゅーのはおらん。せやけど僚艦と呼べる存在は居てるやろ。それは誰や? 北大路提督か? それともブルーメール提督か? 違うやろ?」

 

 「赤城、よく聞きなさい! モノと違い、生きとし生けるものに決して代わりはありません。壊れたから無くなったからといって同じものを用意すればいいなんてそんなバカな話があるものですか! それが分からない貴女に一航戦である資格などありません、今すぐ大鳳と交代なさい!」

 

 「私は、私は…。」

 珍しい、あの赤城が子供の様に泣いとるわ。

 

 「すまないな、花火。本来なら私の役目なのだが、全員が無事だった事で気が抜けてしまったようだ。」

 

 「構わないわ。どの道、誰かが言わないといけない事ですもの。ついでに私ならサラやイントレといった海外艦と交代させます。」

 あーあ、よりによって海外艦てか。赤城のヤツ、プライドもズタボロやな。

 

 「赤城、今のところ私は一航戦からお前を降ろすつもりは無い。せっかく、改二になった事だしな。その代わり今すぐ加賀と共に二鎮へ帰れ。そして二人だけでよく話をしてこい。」

 

 「はい…。」

 

 「提督、お心遣い感謝いたします。さあ赤城さん、今度は一緒に行ってくれるかしら。」

 こうやって一足先に赤城と加賀は横須賀第二鎮守府へと帰って行った。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 「横須賀第一鎮守府司令官『神崎すみれ』中将殿、並びに横須賀第二鎮守府司令官『グリシーヌ・ブルーメール』少将殿、このアルカディア号、任務完了により帰投した。」

 そうか、アルカディアはウチらが落ち着くのを待ってくれとったんか。

 海賊いうんはもっと乱暴というか粗野やと思っとたけどコイツはなかなか人間出来とるみたいやな。

 

 「アルカディア殿、大儀であった。今回は多大な迷惑を掛けてしまい本当に申し訳無い。」

 ほっほおー。ウチらの提督が殿を付けるのは余程の事やで。

 

 「此度の事、貴殿には感謝してもしきれるものでは無い。来週、柱島第七泊地と演習を行うために、そちらにお邪魔するのだが、その時に改めて礼をさせてもらおう。」

 そうか、来週は柱島第七泊地と月一の定期戦やないか!

 これは両提督との間で行われる個人的な練習試合やさかい、通常の演習とは別やねん。

 5戦すべて柱島第七泊地と横須賀第二鎮守府との間で行われるんや。

 って、ウチ誰に説明してんねやろ?

 5戦×6名で30人か。これは是非、選抜メンバーに入れるようにせんと。

 

 「少将閣下自ら柱島第七泊地に? それは楽しみだが大袈裟過ぎないか? あと礼なら花火に言うといい。これは彼女からの依頼だったからな(笑)。」

 アンタ、男やなあ!

 今の世の中、男いうだけでチヤホヤされて横柄になる男ばかりやのに、こないしっかりした自分を持ってるのはウチが知る限り大神はんだけやわ。

 

 「わかった、そうしよう。それから金剛、貴様も旗艦としてアルカディア殿に礼を忘れるな!」

 

 「了解デース! ヘーイ、ミスターアーケーディア! 私達を助けてくれて本当にありがとうゴザイマース! あとで榛名とお邪魔するネー!」

 何や、金剛のヤツ、今なんか言いよったで?!

 

 「アルカディア号さん…。」

 神崎中将もアルカディアに声を掛けてはるわ。

 

 「この度は本当にありがとうございました。何とお礼を申し上げれば良いのか…。」

 

 「先程、ブルーメール少将にも申し上げた通りだ。礼なら俺よりも花火だぞ(笑)。」

 北大路提督はウチらの提督と仲がエエからな。

 いや、このアルカディア号の事や。

 例え出撃したのが一鎮だけでも救出に向かったはず。

 あの柱島第七泊地をここまで立て直した人格者や。

 あの提督にしてこのアルカディアありなんやな。

 

 「いえ、そのような訳には参りませんわ。当然、北大路提督にもお礼は致しますが、この娘達のためにアルカディア号さんを小破させてしまったんですのよ。」

 何でもアルカディアが最初に出会ったのが柱島第七泊地の艦娘で、そのまま身を寄せる事になったんだとか。

 かあーっ、つくづくファーストコンタクトが横須賀第二鎮守府とちゃうかったんが惜しまれるわ。

 

 「フッ、こんなものはケガのうちに入らんさ。螢、デスシャドウ島を呼び寄せろ。それよりも神崎中将閣下、昼飯を摂りたいので食堂の利用許可を。」

 

 「それは構いませんが、そのデスシャドウ島というのは?」

 

 「アルカディア号専用の補給兼入渠施設だ。人工島で隠れ家にもなっている。」

 何やて?!

 そない大層なモンまで持ってんのかいな。

 はー…。

 ホンマにウチらの尺度では測り切れんやっちゃな。

 

 「そんなものまでお持ちなの? 本当にアルカディア号さんは規格外の方ですのね。」

 

 「そうだな、影山君のお陰ですっかり午前中が飛んでしまった。午後からの会議はそれを緊急案件にする。恐らく本日中には終わらないだろうから、各自着任地に一日予定が伸びると連絡を入れておいてくれ。」

 大神元帥が各提督にもう一日、滞在予定を伸ばすよう指示を出す。

 まあ、そらそうやな。

 

 と、その時、突然手を叩く音が聞こえた。




※花:私、ここまで怒った事あるでしょうか?
 筆:サクラ大戦4は知らないけど、3では無かったね。
   大神さんがマスク・ド・コルボーから君を救い出そうと
   した時もここまでではなかったね。
   パリチームでは一番大人しかったし地味子だったから。
 花:地味子…。
 筆:最初、なんて可愛い娘なんだろうと思っただけにネクラ気味
   だったのはショックで…。
 花:ネクラ?! 仕方ないでしょう、結婚式で新郎が目の前で亡くなったのですよ?!
 筆:ゴメン、ゴメン! その分、ここでアルカディア号と幸せにするから(汗)。
 花:本当でしょうね?
 筆:勿論(君一人だけとは言っていない)…。
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