アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
チョコチョコ進めて行きたいと思います。
雲の切れ間から差す幾筋もの光。
何処からともなく聞こえるパイプオルガンの荘厳な音色。
そして俺の周りを飛び交う小さなエンゼル達。
選択肢を間違えるとワンちゃんと一緒に天に召されてしまいかねない状況の中(いや犬も夕立も居ないが)、必死に記憶をたどる。
最後の記憶は大和さんがお礼を言ってきたところだが…。
大和さん?!
そうだ、それまで無口だった大和さんが確かとんでもない事を言いだしたんだ!
俺の事をもっと知りたいとか言って腕も絡めて…。
そこで意識が現実に引き戻された。
やっぱりだ!
大和さんが俺の腕をとって寄りかかってる?!
「申し訳ありません。そういえばまだきちんとお礼を言ってませんでしたね。アルカディア号さん、この度は助けて頂いて本当にありがとうございました。」
そして何と今度は二鎮の榛名さんが反対の腕をとって来たのである。
「一度は捨てたこの命、榛名、アルカディア号さんのために捧げます!」
ウハウハな状況に再びトリップしそうになったが、この一言で一気に現実に引き戻された。
榛名さん、ちょっとそれ重過ぎやしませんかね?
そういえば榛名さんて時雨の陰に隠れているが、ヤンデレラ(ヤンデレキャラ)の上位だった気が…。
「そうだよ、そんな大事なこと忘れてたなんて。アルカディアさん、助けてくれて本当にありがとね。」
一鎮の瑞鶴も後ろから抱き着いて感謝してくれる。
良かった、この娘は普通だ。
「私、一生忘れないから。」
ボソッと耳元で囁かれる低い声。
待って、それ全然普通じゃない!
重い、一番重いよ!
おかげで背中に感じていた瑞鶴の胸部装甲の感触が飛んでしまった。
え?
瑞鶴に胸部装甲がある訳ない?
いやいや、一般に胸部装甲が無いと言われている彼女だが、そうともいえないんだよなぁ(笑)。
アーケード版の彼女は意外な程の質量をお持ちなのだ。
そこの提督諸氏、ぜひご覧あれ!
さらに金剛、瑞鶴(二鎮)、赤城(一鎮)、翔鶴、大鳳(一鎮)、由良、鈴谷、赤城(二鎮)と一鎮、二鎮問わず艦娘達が次々に集まって来た。
これは分かる。これだけの数でくればいくらハーレムに目がくらんでいても分かる。
こんなのに手を出したら後々、どうなるか分かったものではない。
いわゆるハニーフラッシュハニートラップというヤツに違いない!
『ア ル カ デ ィ ア 号 さ ん ?』
武蔵の無線機から今まで聞いた事の無い花火の声が!
『神 崎 先 輩 も グ リ シ ー ヌ も 部 下 の 無 事 の 帰 投 を 待 っ て い ら っし ゃ い ま す。』
『出 来 る だ け 早 く お 戻 り く だ さ い ね っ(ガシャン!)!』
あ、これ花火ちゃん、おこですわ。
まあ、無理もない。
余所様の艦娘達に手を出そうとしているようにしか見えんからな。
大慌てで曳航用のハーネスを配っていく。
曳航速度も時速60㎞とすんなり決まりましたです、ハイ。
鎮守府近海で戦っていたこともあり帰投は早かった。
二鎮の艦娘達もブルーメール提督がいる一鎮のブンカーへと曳航していく。
うん、一鎮のブンカーに穴が開いているな。
閉じ込められた提督連中はあそこから救出されたのだろう。
神崎提督からスロープがあるので埠頭最奥に着岸するよう指示が来た。
全員がハーネスを外しているのを横目に真っ先に激おこ?だった花火の所に向かう。
悪いが神崎中将やブルーメール少将は後回しだ。
「柱島第七泊地指令『北大路花火大佐殿』、宇宙海賊船アルカディア号、全任務完了により帰投した。」
「はい、お帰りなさい。私のワガママを聞いて頂き、本当にありがとうございます。本当に誰一人として掛けること無く連れ帰って頂けたのですね。」
海賊式敬礼で帰投報告を行うとようやく花火が笑顔になった。
「外ならぬ花火の頼みだ、当然だろう。野良艦息でいた所に帰る所を与えてくれた礼は忘れんさ。」
外ならぬという部分を強調し、身長差を利用した頭ナデナデでご機嫌を取る。
花火自身をハーレム構成員にする事を諦めた訳ではないからな(笑)。
「もう、アルカディアさん、私も心配していたんですからね?」
翔鶴さん、貴女まで私が余所様の艦娘に手を出さないか心配だと仰るのですか(泣)。
まあ、手を出す気満々でしたが、あれだけ分かりやすいハニートラップを仕掛けられては…。
「それは済まなかった。清楚系の代表艦娘である翔鶴のような美人にそう言ってもらえるとは望外の喜びだ。それが本当ならこれからも翔鶴が待っていてくれる限り、俺は帰ってくる事を約束しよう。」
思わず適当な事を言ってしまったが、余所様の艦娘達が安全だと分かり翔鶴さんは大層お喜びになられた。
横を見れば一鎮の出撃メンバーも二鎮の出撃メンバーもそれぞれの提督と生還を共に喜びあっている。
無粋な俺ですら良いなあと思える場面だ。
まあこの後、二鎮の第一艦隊は全員、グリシーヌがどれだけ取り乱したと思っているの! という事で花火に思い切り平手打ちされていたが(笑)。
「横須賀第一鎮守府司令官『神崎すみれ』中将殿、並びに横須賀第二鎮守府司令官『グリシーヌ・ブルーメール』少将殿、このアルカディア号、任務完了により帰投した。」
一鎮と二鎮の感動的場面が落ち着いたのを見計らって、両閣下にも海賊式敬礼で帰投報告を行う。
「アルカディア殿、大儀であった。今回は迷惑を掛け通しで本当に申し訳ない。」
貴族上がりだけあって、ブルーメール少将の敬礼は見事なものだった。
「貴殿にはいくら感謝してもしきれない。来週、柱島第七泊地と演習を行うためにそちらにお邪魔するのだが、その時にまた改めて礼をさせてもらおう。」
「少将閣下自ら柱島第七泊地に? それは楽しみだが大袈裟過ぎないか? あと礼なら花火に言うと良い。彼女からの依頼で動いただけだからな。」
これについては、後で花火から演習先に出向く際には提督自ら指揮を執るのが通例なのだという事を教えてもらった。
「分かった、そうしよう。それから金剛、貴様も旗艦としてアルカディア殿に礼を忘れるな。」
「ヘーイ、ミスターアーケーディア(発音記号だとこんな感じです)! 私達を助けてくれて本当にありがとうゴザイマース! 後で榛名とお邪魔するネー!」
「アルカディア号さん。」
今度は神崎中将が声を掛けてきた。
「今回は本当に、本当にありがとうございました。何とお礼を申し上げれば良いのか…。」
「先程、ブルーメール少将閣下にも申し上げた通りだ。礼なら俺よりも花火だぞ(笑)。」
ニヤリと笑って花火に目を向ける。
「いえ、そのような訳にはいきませんわ。当然、北大路提督にもお礼は致しますが、アルカディア号さんを小破までさせたんですのよ。」
「フッ、こんなものはケガのうちに入らんさ。螢、デスシャドウ島を呼び寄せろ。それよりも神崎中将閣下、昼飯を摂りたいので食堂の利用許可を。」
「それは構いませんが、そのデスシャドウ島というのは?」
「アルカディア号専用の補給兼入渠施設だ。小惑星で隠れ家にもなっている。」
「そんなものまでお持ちなの? 本当にアルカディア号さんは規格外の方ですのね。」
「そうだな、影山君のお陰ですっかり午前中が飛んでしまった。食事の後、午後からの会議はそれを緊急案件にする。恐らく本日中には終わらないだろうから、各自着任地に一日予定が伸びると連絡を入れておいてくれ。」
大神元帥がそういうと素晴らしいという声と共に手を叩く音が聞こえた。
※パトラッシュ、僕を探しに来てくれたのかい? 何だかとても眠いんだ(ry
危ない、危ない!
出撃メンバーに夕立や時雨といった忠犬勢がいたら主人公は天に召されて
しまう所でした。
※金剛さんの後で部屋に訪れる予告が入りました。
でも彼女は何時頃に突入するかまでは言ってないようですよ?
※素晴らしいと手を叩いた人は…、ああ、また貴方ですか…。