アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※アルカディア号の医療担当であるドクターゼロさんですが、クルーの中でもかなり温厚でいい人なのではないでしょうか?

※今回の電ちゃん、かなりプラズマ成分が多目です。電提督諸氏、お許し下さい。<(_ _)>


第66話 遠征艦隊5(艦娘側:タウイタウイ電)

 皆の目が点になりました。

 だって仕方ないのです、陸奥さんや翔鶴さん以外、初めての男の人を見たのです。

 扉が開いて入って来た人はやはり何処をどう見ても男の人なのです!

 しかも若くてかなりイイ男、いわゆるイケメンなのです!

 

 「いや、皆すぐに来るさ。」

 螢さんが台羽君と呼んだその人が言った通り、直ぐにドヤドヤと人が入ってきました。

 

 ヤバいのです、今度こそヤバいのです。

 中年ばかりですが男の人ばかりなのです。

 いや、一人だけ先程の台羽さん以上のイイ男がいるのです。

 年は彼より一回りほど上でしょうか?

 それにずっと落ち着いた感じがするのです。

 本来ならば中二病臭い胸にある髑髏の刺繍もバッチリ決まってカッコイイのです!

 

 「あ、貴方は?!」

 

 「あの時の?!」

 陸奥さんと翔鶴さんが何やら驚いているのです。

 ひょっとしてこの電の知らない何かがあったという事なのでしょうか?

 何を自分達だけ『あら、貴方は?』的な事をやってやがるのですか。

 これは小一時間問い詰める必要があるのです。

 

 …。

 ……。

 ………。

 失礼しましたなのです。ちょっと素が出ただけなのです。

 本来の電は良い子なのですよ(威圧)?

 

 「気が付いたか?」

 髑髏さんが後ろから陸奥さんの両肩に手を置くと、それだけで陸奥さんは真っ赤になってしまったのです。

 

 「ここ、構わないかい?」

 台羽さんが羽黒さんに隣に座っても良いか聞いています。

 なぜ電の隣では無いのですか?

 これは貴方とも小一時間お話する必要がありそうなのです。

 

 それから羽黒さんも何を耳まで赤くなってやがるのですか?

 その状態で下を向いてコクリなんてなかなかやるのです。

 ですが、いつまでも清純ぶるのは良くないのです。

 後で台羽さんには羽黒さんではなく腹黒さんなのを教えてやるのです。

 

 ハッ、いけないのです。

 また素が出てしまったのです。

 電は良い子だというのに(てへぺろ)。

 

 「いやぁ全員、意識が戻って良かったよ。みんな酷く衰弱していたからね。」

 そう言ってくれたのは優しそうなおじさん。

 頭に赤い十字の入った白い帽子を被っているという事は軍医さんなのでしょう。

 その軍医さんは屈むと電と潮ちゃんの頭を優しく撫でてくれたのです。

 電にお父さんがいたらきっとあんな感じなのでしょうか?

 

 「お父さん…。」

 しまったのです、そんな事を考えていたらつい…。

 

 「ごめんなさいなのです。電にもお父さんがいたらこんな優しい感じ人だったのかなと思ったらつい…。」

 あれ、何故なのでしょう?

 電の目から何か温かいものが。

 

 「いいんだよ、何も謝る事なんて無いんだ。私も電ちゃんのようなイイ子にそう呼んでもらえて嬉しいよ。」

 そう言って軍医さんは電をギュッとしてくれました。

 

 「さあさあ、みんな食事だよ! 特にアンタ達、しっかりお食べ!」

 今度は年配の女性がみんなのテーブルに平たく浅い鉄鍋を置いてくれたのです。

 さらにテーブルには白く細いキノコ、シイタケ、白菜、お豆腐がたくさん載ったザルが、更に卵が山と盛られたカゴが出て来たのです。

 これは?!

 卵なんて生還の見込みがない作戦に出撃させられるものにしかタウイタウイ第二泊地では与えられません。

 やはり電たちはもう…。

 

 「こんなに…。最後に素敵なご馳走をありがとうございます。」

 名取さんも自らの運命を受け入れたみたいなのです。

 

 「え、どうしたの? 最後だなんて言わずに向こうへ帰るまではもっと食べていいのよ?」

 

 「だってタウイタウイ第二泊地では卵なんて贅沢なものは生還の見込みがない作戦に出撃する際にしか与えられなくて…。だからこの後はその、難関海域への出撃命令があるのでは?」

 私達には当たり前の事ですが、柱島第七泊地の方たちには違うみたいで驚かれてしまったみたい。

もっと食べていいと進めてくれた螢さんは固まり、台羽さんに至っては箸を落としてしまうぐらいには…。

 

 「馬鹿な事を言わないでおくれよ。縁起でもないねぇ、この子達ったら。」

 先程の老婦人がそんな私達を笑ってくれました。

 

 「ここでは、旨い物はまた帰ってくるために食べるのだ。覚えておくといい。」

 

 「そうだよ、キャプテンの言う通りだ。」

 髑髏さんはどうやらキャプテンと呼ばれているようなのです。

 っていうか髑髏さん、まだ陸奥さんの肩に手を置いていたのですか?

 いい加減に離すのです…。

 

 「魔地機関長は少し遠慮するぐらいでちょうどいいんじゃないかねぇ?」

 

 「えー、ますさん、そりゃないよ。」

 ん、お二人のやり取りを聞いていた翔鶴さんと羽黒さんがクスッと。

 

 そして私達は本当に理想郷(アルカディア)に紛れ込んでしまったみたい…。

 だって目の前には白いご飯とお肉が山盛り出て来たのです!

 

 「あの…、ひょっとしてこの白いのはお米を炊いた、ご飯というものでしょうか…。」

 

 「この薄い赤いのは何?」

 流石に翔鶴さんと名取さんのこの一言に柱島の方々はズッコケてしまったのです。

 でも無理もありません、電も知識として知ってはいますが見たのは初めてなのですから…。




※電の天然パパ活、恐るべし!なのです。

※タウイタウイ第二泊地の羽黒さんは台羽くんをかなり意識しているようですが?!
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