アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた 作:Archangel
それが終われば合流予定ですが…。
※カルチェラさん、あまりオイタが過ぎると知らないうちにキャプテン・ハーロックの地雷を踏み抜いてしまいますよ?
「ここが食堂です…。」
「な、何なのこれ? 資源をとっているだけじゃない、食事なんていえないわよ、こんなの!」
翔鶴に案内された食堂を見て全員があっけにとられたわ。
お世辞にも清潔とはいえない食堂とは名ばかりのその場所でほんの僅かな資源と栄養ゼリーのパウチをトレーに受け取って席に戻って行く艦娘達。
「これでも補給が出来る艦娘はマシなのよ。」
陸奥が言うには補給さえも珍しいらしいわね。
無茶苦茶よ、こんなの。
「青葉、よく記録しておいて。」
加賀も表情こそいつも通りだけど怒りで声が震えているのが分かるわ。
噂に聞くブラック鎮守府、そんなものが本当に存在するなんて…。
大破艦が大半で中破艦はまだマシな方。
目から光の消えた艦娘達が機械的にそれらを摂取し直ぐに食堂から出て行く。
さらに体中に付けられた痛々しい擦過傷はムチによるものだと陸奥が教えてくれたわ。
初めて目にするブラック鎮守府の実態に全員言葉を失ってしまった状態よ。
「あ、足柄…?」
「足柄…、本当に足柄なのか?」
一刻も早くここの執務室に乗り込むよう北大路提督に進言しようとした時、私に声を掛けて来た人がいたわ。
「妙高姉さん? 那智姉さん?」
振り向いた先にいたのは私の大事な二人の姉。
ただここの艦娘の例に漏れずムチ打ちの痕が…。
所属は違えど、妙高姉さんと那智姉さんをこんな目に遭わせるなんて絶対に許せない!
「うっ、うわあああ! 足柄、足柄っ! 一体今まで何処に行ってたの! 貴女が沈んだと聞いて私…。」
「グスッ、私達がどれだけ…、悲しんだと思ってるんだ。さあ、もっとよく顔を見せてくれないか。」
妙高姉さんと那智姉さんが私に飛びついてくる。
(言えないわよ、こんなの。私は余所の足柄ですなんて。)
「妙高姉さん、那智姉さん。気持ちは分かりますが、その方は私達の足柄姉さんではありません。」
は、羽黒、貴女?!
「そんな…。でもそう、そうよね…。」
「そう…、か。やはり私達の足柄は…。」
せっかく喜んでもらえたのに一気にしんみりとしてしまったわ。
ごめんなさい、こんな時どんな顔をすればいいか分からないの。
「何だい、君たちは?」
笑えばいいと思うよ、の代わりに返事をしてきたのは響だったわ。
「私は柱島第七泊地を任されている北大路花火です。こちらタウイタウイ第二泊地所属の陸奥さん・翔鶴さん・羽黒さん・名取さん・潮さん・電さんの6名を保護したので送り届けさせて頂きました。それでこちらの提督さんはどちらにいらっしゃるのでしょうか?」
「内地の司令官が何故? いやそれはこの際どうでもいい。ここはまともな人の来るところじゃない。私が時間を稼ぐ。早くここから出るんだ。」
「そうはいかん、ここの艦娘の扱いは何だ? 酷過ぎるぞ!」
長門の言う通りよ、これだけの事を見て見ぬふりなんて出来るもんですか!
「ええ。大破状態で放置、さらに満足な補給を受けていない艦が多過ぎるわ。そんなに修復材が不足しているのかしら?」
「不足というか元からそんなモノここには存在しねえな。あっても10あるか無いかってトコだ。それから悪い事は言わねえ、響の言う通り皆を連れて直ぐにココから出て行きな。」
加賀の問いに木曽が耳を疑う返事を?!
修復バケツのストックが10前後ですって?!
怒りを通り越して呆れてしまうわよ、こんなの。
「響や木曽の言う通り早くここから出るんだ。陸奥たちを助けてくれたせめてもの礼に私も時間稼ぎに参加しよう。」
「そうはいかないよ、武蔵! ここの内情を知られたからには可哀そうだが生かして返す訳にはいかないさね!」
「くっ、遅かったか。」
あれがカルチェラ少佐なの?
一切の慈悲を感じさせない蛇のような冷たい目。
確かに底知れない不気味さを持った女性である事は間違いないわね。
「カルチェラ少佐、ここの艦娘達の状況はどうなっているのですか? それに資源類も公表されている数字よりも随分と少ないようですが?」
「ふっ、アタシは宝石が大好きでね。資源なんてほぼ横流しさ(笑)。おかげでこの間も良い石が手に入ってねぇ、ヒヒッ。」
何ですって?!
横流しした資源で宝石なんて何を考えているのよ!
もはや軍法会議ものよ、覚悟しておきなさい!
「あなた?! 自分が何をしているのか分かっているのですか!」
北大路提督にここまで大きな声を出させるとは大したものよ、違う意味で褒めてあげるわ。
「ああ、わかっているさ。艦娘なんかよりも石の方がずっと価値があるって事はねぇ(笑)。」
こ、この女…、今なんて言ったの?
あまりの事に理解する意志さえ無くしてしまいそうになったわよ!
「この感じでは他にも重大な軍規違反を重ねておられるご様子。相応のお覚悟をなるように!」
「今までも軍警や監査官が何度もやって来たさ。でもその度にマゾーンのローラとやらに貰ったこの不思議な力が役に立ってねぇ。」
ヒヒッと気味悪く笑うカルチェラ少佐。憎らしい事に動じる気配が全く無いわね。
陸奥や名取の言う通り本当に何か奥の手を持っているとでもいうのかしら?
逆にいうと何故、これだけの事を今までやってこれたのか、そこが凄く不気味なのよね。北大路提督に何も起こらないといいけれど…。
「マゾーン?! カルチェラ少佐、あなたという人は!」
北大路提督がカルチェラ少佐に詰め寄ったわ。
「ヒッヒッ。殺してしまうと面倒くさいからねえ、自ら命を絶ってもらうのが一番手っ取り早そうだね(笑)。」
「なんだと!」
長門が北大路提督とカルチェラ提督との間に入ったわ。
「青葉、しっかり撮影するんだよ!」
「はい…。」
タウイタウイ第二泊地の青葉が撮影機材を?
「ヒヒッ、では始めるとするかね(笑)。」
カルチェラ少佐がそう言うとパサッと音がして北大路提督のジャケットが床に落ちた?
いえ、正確には落ちたというより北大路提督自ら脱いだんだけど。
落ちた上着を拾って渡そうとしても提督は受け取らない。
「提督?」
北大路提督の目が、瞳孔が半開きに?!
拙いわ! アルカディア号さん、早く来て!
北大路提督が大変な事になってるわ、デスシャドウ島の準備はまだ終わらないの?!
※ごめんなさい、こんな時どんな顔をすればいいか分からないの
解説の必要が無いぐらい有名な綾波レイの台詞。
これを言われたら笑えばいいと思うよと返すのがお約束です。
※北大路提督に何も起こらないといいけれど→足柄さん、人それをフラグといいます。
※さてカルチェラ少佐の悪漢ぶりが少しづつ発揮されてまいりました。我らが北大路花火嬢に一体何が起こった&起こっているのでしょうか?!