アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

89 / 198
※タウイタウイ第二泊地の艦娘さん達は未知の闘いを見る?!




※2021年02月06日 誤字修正


第89話 タウイタウイ18(アルカディア側:台羽妖精1)

 「アルカディア号、発進! 補助エンジン全開!」

 キャプテンがデスシャドウ島のブンカーを飛び出すと同時に敵のビームが命中する。

 

 「キャプテン!」

 

 「心配は要らん。流石はキャプテンハーロックが我が友と呼ぶ男が作っただけはある。トチローには感謝しかないな。」

 船体を確認するとキャプテンの言う通り本当に掠り傷程度だ。

 そのまま一気に高度を上げていくアルカディア号。

 

 「あれか!」

 艤装を展開した女性とその周りに浮かぶマゾーンの戦闘艇。

 

 「ローラ!」

 その中の一機に忘れようもない相手が!

 カルチェラ少佐に北大路提督を辱める力を与えた元凶だ。

 向こうもコチラに気が付いたのだろう、操縦席の中で彼女が嗤った。

 あれは自分が勝つことを確信している目だ。

 クソッ、僕だっていつまでもやられっ放しじゃない、見てろ!

 

 「キャプテン、発進許可をお願いします!」

 

 「よし、スペースウルフ隊発進! 台羽、分かっているとは思うがローラは強敵だ、術中に嵌るなよ。」

 

 「了解、分かっています!」

 そう叫んで艦載機発進口ハッチが開くと同時に飛び出す。

 狙いは当然、編隊長であるローラ機だがいきなり一対一の闘いには持ち込めない。

 まずは相手の数を減らすのが先だ。

 ドッグファイトの最中、マゾーンの母艦から発射されたレーザーがキャプテンの頬を掠めたのが見えた。

 ニヤリとしてその紅い筋を手で拭うキャプテン。

 久々に骨のある相手と戦えるのが嬉しいのかもしれない。

 

 「パルサーカノン発射!」

 アルカディア号の放ったパルサーカノンが相手の主砲二門を吹き飛ばす。

 悲鳴を上げてヒットバックするマゾーン母艦。

 こちらを睨み付け口元の血を拭うその姿には焦りと苛立ちがハッキリと見て取れる。

 向こうの主砲だってアルカディア号を捉えたというのにカスダメしか与えられていないというのでは無理もない。

 だが同情は出来ないし、その余裕もない。

 ここは命のやり取りをする場所なんだ。

 余計な事を考えず戦闘艇を一機、また一機と撃墜していく。

 それでもボレット1号&スペースウルフ隊をすり抜けた戦闘艇がアルカディア号に襲い掛かった。

 

 「台羽、こっちは気にするな! お前はローラだけを追え!」

 アルカディア号に群がる敵戦闘艇の後を追おうとする僕にキャプテンからの指示が!

 キャプテンの的確な操艦技術もあり、アルカディア号のスペースバスターとデスシャドウ島からのミサイルに迎え撃たれ戦闘艇は一気にその数を減らしてしまった。

 

 (見つけたぞ、ローラ!)

 ローラの機体を発見した僕は直ぐに後ろを取った。

 だがその時、急に目の前に父さんと母さんの顔が現れたんだ。

 

 『何をしているんだ、正。お前はそんな殺し合いをするような子ではなかっただろう。』

 『ああ、あなた。あれだけ優しかった正が戦いに身を投じるようになってしまうなんて…。』

 くそっ、ローラ!

 お前はまた人の心を弄ぶのか!

 場所も地球にあった自分の家の庭になっている。

 以前は幻覚だと認識する事さえ出来なかったけれど、今はハッキリと幻覚である事が分かる。

 でも分かるだけではダメだ、ダメなんだ!

 父さんと母さんが何か言っているけれど全く耳に入ってこない。

 聞こえるのは自分の心音と息遣いだけ。

 

 父さんと母さんがこっちにやってくる。

 このまま動けなければやられる、頭では判っているのにトリガーを引くことが出来ない。

 

 『『さあ、正。こっちにおいで(いらっしゃい)。』』

 右から来た父さんと左から来た母さんが真ん中で重なった。

 

 「父さんも母さんも死んだんだ!」

 そう叫ぶと同時にボレット1号のトリガーを引く!

 

 不意に周りの景色が戻り正面には炎上するローラの戦闘艇が!

 操縦席の中で高笑いする彼女はそのまま脱出する事も無く機体と運命を共にした。

 ホッとしてアルカディア号に目を向ける。

 マゾーン母艦の主砲が再びアルカディア号に命中するも、やはりカスダメ程度。

 改めてアルカディア号の偉大さに驚かされる。

 反撃かと思いきやキャプテンは腰の銃(コスモドラグーン)を抜いてマゾーン母艦を撃沈ではなく戦闘不能に追いやった。

 相手も戦闘続行不能と判断したのか成層圏から宇宙空間へと逃走を図る。

 それをキャプテンは体当たりで気絶させると鎖で雁字搦めにしてしまった。

 

 「よくやってくれた、台羽。帰還するぞ。」

 アルカディア号のハッチが開く。

 ヘルメットを脱ぎため息を吐くと生きている事を実感できた。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 

 

 「どうした、お前達?」

 キャプテンがデスシャドウ島に帰還するとブンカー内が大騒ぎになったんだ。

 鹵獲?捕虜?にしたマゾーン母艦を見た途端、北大路提督さん・長門さん・加賀さん・足柄さん・鳳翔さん・伊良湖さん・間宮さんが真っ青に。

 

 「こいつは?!」

 

 「知っているのか、長門?」

 

 「ああ…。前柱島第七泊地の司令官、影山サキだ。」

 何でもこのマゾーン母艦は前柱島第七泊地の提督であった人物らしい。

 つまり彼女は人間なのに艤装を装備して戦っていたという事になってしまう。

 一体、どういう事なんだ?

 人間を艦娘?にしてしまう技術をマゾーンが開発していたという事なのか?!

 北大路提督が軍令部に緊急報を入れると既に真宮寺大将がここタウイタウイ第二泊地の摘発に専用機で向かっているらしい。

 そしてキャプテンは影山サキを担ぎ上げると北大路提督を連れてデスシャドウ島の収容施設へと行ってしまった。




※何とアルカディア号が捕虜として生け捕って来たマゾーン母艦は前柱島第七泊地の司令官であった影山サキでした。
 これから物語は一体どう動いていくのでしょうか?!

※そしてタウイタウイ第二泊地に専用機で向かっている真宮寺大将ですが、一人ではないようです(謎)。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。