アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※デスシャドウ島の大食堂に集められたタウイタウイ第二泊地の艦娘さん達。
 これからの身の振り方などどうするのでしょうか…。






※2021年01月28日 一部修正


第91話 タウイタウイ20(艦娘側:鳳翔)

 デスシャドウ島の大食堂に集まって頂いたタウイタウイ第二泊地の艦娘さん達ですが、生気というものが感じられません。

 よほど酷い扱いを受けていたのでしょう、私達の北大路提督に対してさえ怯えている方もいらっしゃいます。

 まるで影山提督時代だった私達と同じですね。

 改めて柱島第七泊地に北大路提督が着任された事に感謝しないと。

 

 それでも白いご飯、さらには肉の焼ける匂いと音に少しずつ反応が出てきました。

 こういう時は温かくて美味しい物を頂くのが一番です。

 さすがはアルカディア号さん、良く分かっていらっしゃいますね。

 一航戦のお二人や武蔵さんといった大型艦の方達が箸を持つと、それにつられて他の方々も恐る恐る食事に手を付け始めました。

 直ぐにあちこちから美味しいという声とすすり泣きが。

 

 「あの子達にも食べさせてあげたかったよね…。」

 那珂さんがしんみりと呟きました。

 私のイメージでは持ち前の明るさでどこの艦隊でも艦隊のムードメーカーのはずですが、それが一切感じられません。

 

 「ああ、俺は今でも沈んで行ったチビ達の顔を忘れた事はねえよ。」

 

 「昨日沈んだ駆逐艦達が新たに建造されて、またそいつを連れて遠征に行く。流石の俺も途中から数えるのを止めちまったぜ…。」

 天龍さんと木曽さんのお箸が止まってしまいました。

 

 「アンタ、もっと早く来れなかったの?! あれだけの力を持っていながらどうして…。」

 

 「五十鈴っ! アルカディア号さん、申し訳ありません!」

 長良さんが五十鈴さんとアルカディア号さんとの間に割って入りました。

 本来なら五十鈴さんだってこんな八つ当たりをするような方では無いはずです。

 彼女をここまで変えてしまうような酷い艦隊運営がなされていたという事実に私も憤りを禁じえません。

 

 「でもやっぱり私達だけ解放されていいのかという思いはあるんです…。」

 

 「だからといって残された者が幸せになってはいけないという事はあるまい。散っていった者達もそう願っているはずだ。」

 俯く長良さんの肩にアルカディア号さんが手を置きました。

 

 「そうでしょうか? 私も何人もの同じ艦娘が沈んでいくのを見てきました。その子達の犠牲の上に今があるのかと思うとやはり複雑です。」

 

 「神通さん…。」

 北大路提督が膝の上で手をギュッと握り締めました。

 

 「だが沈んで逝った者達もそれに縛られることを望んではいまい。結局、残された者はそれを超えていく事しかできないのだ。」

 

 「犠牲になった方達を忘れない、その心がある限り貴女達は大丈夫です。このタウイタウイ第二泊地はそう時間を置かずに生まれ変わる事が出来るはずです。」

 「またそれぞれ新たに姉妹艦が着任する時が来るでしょう。思い出を共有する事は出来ませんが、また新たな思い出作りができるよう祈っています。」

 さすがはアルカディア号さんと北大路提督です。

 いつまでも下を向いていてはいつまでたっても立て直しも出来ませんからね。

 

 「陽炎姉さん、また来てくれるやろか?」

 

 「きっと来ます! 雪風にはそんな気がするんです!」

 陽炎型の関西弁といえば黒潮さん、その彼女に幸運の女神のキスが(笑)。

 

 「足柄姉さんも来てくれるでしょうか?」

 

 「ええ、きっと。それも案外早いかもしれません。」

 羽黒さんと妙高さんのお二人も前向きなお話をされていますね。

 

 「でしたら私達金剛型も出来るだけ早く金剛お姉さまをお迎えできるように気合入れていきます!」

 

 「ええ、私の頭の中では既にどこの海域でお姉さまと出会える確率が高いか計算済みです!」

 

「はい、榛名も大丈夫(捜索準備OK)です!」

 足柄さんだけでなく金剛さんまで沈んでいたというのですか?!

 もう開いた口が塞がりません。これは軍令部の監査部や軍警にまで責任問題が及ぶでしょうね。

 重要証人としてアルカディア号さんも北大路提督もまた軍令部、下手をしたら大本営まで足を運ぶ破目になるかもしれません。

 

 「その意気だ。ただ待っているだけでは事態も好転はしない。捜索に関する海域攻略には俺も手を貸そう。」

 何という事でしょう、アルカディア号さんが協力してくれるなら確率はグッとアップです。

 そう思ってホッとした時、食堂に大きな声が響き渡りました。

 

 「ちょっと待つデース! 比叡・榛名・霧島、なに人を勝手に死んだことにしてるデスカー?!」

 

 「羽黒、私はまだ生きてるわよ! 妙高姉さんも縁起でもないこと言わないで(笑)。」

 

 「本当よ、せっかく真宮寺大将の専用機で文字通り飛んで来たってのに死んだ事になってるなんて。化けて出てやれば良かったかしら(笑)。」

 




※作者:最後に三人分の謎の声が聞こえたようですが、一体?!

 アル:随分と白々しいな。金剛に足柄、そして陽炎じゃないか。

 作者:それはそうなんだけど(笑)。
    次章ではこの件に関して軍令部に行ってもらうからよろしく!

 アル:存分に暴れていいという事だな(笑)。

 作者:違います。花火さんに迷惑を掛けないよう行儀よくして下さい。
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