アルカディア号になって艦これの世界にお邪魔してみた   作:Archangel

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※この回でタウイタウイ第二泊地編は終了となります。
 お付き合いいただいた方、読んでくださった方、ありがとうございました。



第95話 タウイタウイ24(アルカディア側8)

 川内達を何とか宥めた後、一直線に戦艦寮へと向かう。

 今回の帯同艦は二人とも戦艦娘だからだ。

 戦艦寮に入るとロビーに『陸奥』と『長門』が。

 どうやらタウイタウイ第二泊地での出来事について話しているようだ。

 

 「そこでアルカディア殿は言われたのだ。待っているがいい、必ず生け捕りにしてお前の前に突き出してやろう、とな。」

 長門さんェ、何故そんな事をドヤるんですか…。

 恥ずかしいからヤメテ!

 

 「ふうん、良かったじゃない。それで?」

 陸奥め、こっちにチラと視線を向けたな。絶対面白がってやってるだろ、この小悪魔お姉さんめ!

 

 「うむ、私の髪を見て濡れ羽色とはよくいったものだと…。」

 陸奥の視線を追った長門が振り返った。

 当然目が合うよなぁ…。

 

 「…。」

 

 「…。」

 うん、まるでいつぞやの大浴場で鉢合わせした時みたいだわ。

 

 「陸奥、お前、アルカディア殿が来てたのを知ってて…。」

 ギギギと長門の首が音を立てて前に向き直った。

 うん、ありゃクレ556が2~3本必要だろうな。

 

 「あら、何の話?」

 マズいな、長門がメルトダウンしかねないぐらい真っ赤になっている。

 姉妹艦の関係にヒビが入れば今後の作戦展開に影響を与えかねないし、幸いにも『長門』は見た目だけで好き嫌いをいうようなヤツではないから大丈夫だろう。

 なら行動あるのみ!

 

 「知りたいか、陸奥? こうしたのだ。」

 そう言って長門をマントの中に抱き寄せる。

 ああ素晴らしきかな、女の匂い(笑)。

 

 「いや、違っ! そのような事は…、はふん。」

 そのまま長門は蒸気を上げて目を回してしまった。

 何だろう、心なしか幸せそうな表情に見えるんですが、ひょっとして攻略可能なのか?!

 これで横須賀での用事を早く終わらせる理由がまた一つ増えた。

 取り敢えず『長門』を『陸奥』と二人でソファーに寝かせる。

 

 「伊勢姉妹はいるか?」

 

 「ええ、二人とも午前中は非番だから居るはずよ。」

 

 「今から横須賀へ連れて行く。影山サキの護送にな。」

 マゾーンの艦娘となった影山サキを生け捕った事を伝えると陸奥はブラック鎮守府の提督達もそうだが陸軍にも注意するようにと教えてくれた。

 何としてでも彼女を奪おうとしてくる可能性が高いので真宮寺大将や神崎中将に万一が無いようにと…。

 陸軍の事など全く想定外だった俺は彼女に礼を言い階段へと足を向けた。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 

 

 もともと柱島第七泊地の各寮は小さいながらもかなりプライベートに配慮した構造となっている。

 一部屋の中は小さいながらも各共有部屋一室と各自室というとても贅沢なものだ。

 これは四大鎮守府以外ではとても珍しい事で花火がいかに艦娘達の事を考えているかが良く分かる。

 戦艦寮は二階建てで一階は金剛型と扶桑型、二階は伊勢型に長門型、大和型となっており、尋ねるべき部屋は一番端だ。

 名前を確認し、ドアをノックする。

 部屋の主である二人の名前に上には小さいが誇らしげに『第四航空戦隊』のプレートがあった。

 郵便配達員ばりに二度呼び鈴を鳴らす。

 返事が無い、ただの屍の様だ…。

 いや、屍では困るだろ、と一人ツッコミを入れる。

 

 「全艦種側室筆頭艦の『日向』と姉の『伊勢』は居るか? 二人の愛らしい顔を見たいのだが。」

 途端、先の翔鶴以上に物凄い勢いでドアが開いた。

 負圧により風(内開きのため)が発生したほどである。

 そのまま、日向に部屋に引きずり込まれるように中へ招かれた俺は仰天する光景を目にする事になった。

 同時に部屋に充満した若い女性特有の甘ったるい匂いが鼻をくすぐってくる。

 お陰で脳内に『幸せ向上委員会』が流れ始めた。

 

 部屋の中では目を擦りながらペタンコ座りしている伊勢が。

 きちっとパジャマを着ている『日向』と下着だけの伊勢。

 おまけに部屋の共有スペースには脱ぎ散らかした御召し物が(見ろ、下着がカーペットのようだ)

 ん、今、特務の青二才が私に語り掛けてきたぞ。

 いや、それよりも伊勢が艶かし過ぎる!

 その肌の白さ・美しさ・きめ細かさはまるで高級陶器(マイセン)のようだ。

 どちらかといえば地味艦といわれる彼女達だがそのギャップも相まって素晴らしい!

 

 「ねえ、日向ぁ。誰か来たの? 武蔵? それとも長門が帰って来たの?」

 そう言いながら散らばった伊勢が御召し物を集め始めた。

 まあ、今日は天気もいいしな。それ程寒くもないから洗濯日和といえるだろう。

 ところが伊勢はかき集めた御召し物の中から発掘したパンストにモゾモゾと足を通し始めたのである。

 さらにはこれまた黒インナーを発掘するとそのまま着てしまった。

 

 「「…。」」

 あれって靴下の一種だと思っているんだが違うのか?

 ちゃんと毎回洗濯…、なんて勿体な事はせず私に下さい!

 黒インナーなんてさらに高価買取致しますから。

 あ、いや…、両方洗濯するのが正しいんですけども(ナニイッテンダ、オレ)。

 

 「伊勢、パンストを二度履きするんじゃない。ましてやそれは一昨日、伝線したと言っていたヤツだろう…。」

 

 「伝線したのは内腿部分だから目立たない…、よ。」

 ようやく頭が回り始めて来たのだろう、伊勢の耳が真っ赤になった。

 

 「ちょ、日向! こんな散らかってるのにアルカディア号さんを部屋に入れるなんて!」

 

 「知らん、いつも脱ぎっ放しにするなと言っているだろう。ああ、安心してくれていい。あれは全部伊勢のモノだ」

 

 「日向ぁ!」

 

 「構わん、完璧主義も良いが全く隙が無いのも可愛げが無いからな。」

 朝からエエもん見せてもらいましたわ。

 お礼にここはソフトにいっときましょ(笑)。

 

 「そ、そうだよ、日向。アルカディア号さんももっと言ってやって。」

 

 「伊勢を想うなら甘やかすのはダメだぞ。第一、脱ぎ散らかしたものが床に貼り付いてしまってるのを可愛げで済ませてはいかんだろう。」

 「それよりも朝からとは貴殿も大胆だな(///)。不束者だが姉の伊勢共々どうかよろしく頼む。」

 そう言って日向がパジャマに手を掛けた。

 

 「そ、それはまた後で頼む。二人とも俺と一緒に横須賀へ来てくれ。特別な瑞雲(瑞雲ファンネル)を忘れるなよ。」

 何で皆そんなにタイミングが悪いんですか…。

 まあいい、上手くいけば横須賀の晩は熱くなりそうだ。

 

 「行く行く! 日向、40秒で支度しなよ!」

 

 「支度に時間が掛かるのは伊勢の方だろう。インナーも私のを貸してやるからそれに着替えろ。それから伝線しているパンストもな。」

 ため息と共に日向がタンスの引き出しから出した着替えを伊勢に渡す。

 他にも色とりどりのナニかが見えたのでシッカリとそれは脳内SSDに保存しておいた。

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 

 

 「やはり私は連れて行ってもらえないのですか…。」

 花火から恨めし気な視線を向けられる。

 執務室に『伊勢』と『日向』を連れて横須賀へ行く旨を告げに来たのだが…。

 

 「済まないが、相手がどう出て来るか分からない。それに陸軍も横やりを入れてくることも予想されるのだ。花火を危険な目に合わす訳にはいかん。」

 

 「男なら何があっても私を守るぐらい言って欲しかったです…。」

 

 「提督! アルカディア号さんは提督を守り切るためにここに残るように仰られているのですよ?!」

 本日の秘書艦、妙高が花火を諫めてくれるが…。

 

 「妙高、邪魔をするつもりなのですか?」

 

 「足柄からタウイタウイ第二泊地で何があったか聞きました。あれだけの危険な目に遭ったというのに一体どういうおつもりですか!」

 あ、花火さんやっちゃったかも。

 三大怒らせてはいけない艦娘の一角、妙高さんがお怒りモードに?!

 

 「横須賀には神崎中将がいらっしゃるのですよ? もしアルカディア号さんが奪われてしまったら…。」

 花火が目をクシクシと擦った。

 

 「花火。俺は花火より先に抱いた女はいない。これがどういう事かを考えてくれればいい。」

 

 「?! アルカディア号さん…。」

 どうやら納得してくれたか。

 これで一安心…、ではなかったわ。

 

 「提督、後でじっくりお話しましょう(ニッコリ)。」

 海老ブルー氏の異端艦もビックリの表情な妙高さんが!

 

 「やってしまいました…。」

 花火が顔面蒼白になってしまった。

 済まない、俺が横須賀から帰ってくるまで何としてでも生き延びてくれ(御武運を!)




※郵便配達は二度ベルを鳴らす
 昔の洋画ですがなかなかのシーンがあります。

※幸せ向上委員会
 お時間のある方は動画を見て下さい。

※40秒で支度しな
 某空賊の女ボスがパズーに言った言葉。

※海老ブルー氏
 一癖も二癖もある艦娘のイラストは秀逸。
 一度見たら忘れられません!

※やってしまいました…
 やってしまったのは主人公のような気が?
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