キングオブバンパイア出久   作:ダインパンチ

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今回のタイトルは、W風。一切関係ないけどね!


Aの調査/入学式をボイコット

 

月日は流れ、あっという間に初登校の日。

僕は、ピカピカの制服に身にまとい、持ち物をチェックしていた。

「ティッシュは、持った。ハンカチもある。制服は.....まあこれでいいか」

ネクタイがすごいことになっていたが、結べないものはしょうがない。

「出久、かっこいいぞ!」

「ありがとうキバット」

時計に目を向けると、待ち合わせの時間が迫っていた。

「そろそろいこうか」

「おう!キバって行くぜ!」

玄関を出て、マシンキバーを引いて、待ち合わせ場所に立つ。

自由な校風の雄英高校は、申請すればバイク通学が可能なのだ。

 

2分もしないうちに、響香がやってきた。

「出久、待った?」

「今来たとこだよ。じゃあ行こうか」

そういい、ヘルメットを渡す。

「ちょっとまって、出久そのネクタイで行くつもり?

ちょっとかして!」

響香は、僕の後ろに手をまわして、ネクタイを結び始める

近い!

親友で、保護者のような響香だが、同級生の女子、ドキドキしない方がおかしい

「はい、これで完璧」

「あ、ありがとう///」

 

赤くなった顔を、響香が少しうれしそうに見ているが、出久は気づかない。

 

僕が、マシンキバーにまたがると、響香は後ろに座り、僕に体を密着させ、腕を回す。

彼女の"自称"控えめな胸が、僕の背中に当たっている。

こればかりは何度やってもなれない。

π=3.14159265359......

雄英に着くまでの間、煩悩を捨てるために、円周率を数えながら過ごした。

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

雄英高校につき、玄関のクラス票を見る。

僕はA組のようだ。

「出久、どっちだった?」

「僕はAだった、響香は?」

「ウチもA、三年間よろしく!」

響香はどこか嬉しそうだった。

 

 

雄英の校内はとても広く、響香が案内板を見つけてくれなかったら確実に迷っていた。

迷いながらも、何とか教室の前にたどり着けた。

「「扉でか!!」」

教室を見た時の最初の感想はそれだった。

バリアフリーという奴であろう。

この超人社会、扉一つでも万人が使えるようにするためには、こうなってしまうのだ。

意を決して、扉を開ける。

「君!机に足を乗せるんじゃない!雄英の先輩方や、机の製作者に申し訳ないと思わないのか!!」

「思わねぇよ、端役が!てめぇどこ中だ!」

「ぼ...俺は、聡明中学の飯田天哉だ!」

「聡明ィ~、エリートじゃねぇか!ぶっ殺しがいがあるなぁ」

「ぶっ殺....君ホントにヒーロー志望か?」

受験の時にいたメガネ男子と、かっちゃんが何やら言い争っていた。

「む!僕は聡明中学の....」

「聞こえてたよ、飯田天哉でしょ。ウチは辺須瓶中の耳郎響香」

「僕は、折寺中の緑谷出久だよ。よろしくね」

僕らは簡単な自己紹介を済ませた。

「あっ!地味目の!」

後ろから、女性特有の甲高い声が聞こえる。

「受かったんやねぇ~これからよろしくね!」

振り向くと受験の時に会った、茶髪女子がいた。

「おい、友達ごっこしたいならよそに行け!ここはヒーロー課だぞ!さっさと席に着け」

足元を見ると、寝袋にくるまり、無精ひげを生やした長髪の男がいた。

僕たちは急いで席に着いた。

「はい、静かになるまで8秒。合理性に欠くね」

8秒ならいいんじゃ.....

「俺は、相澤消太君たちの担任だ。じゃ、さっそくこれ着てグラウンドに集合だ。いいな」

ロン毛の男、基僕らの担任の相澤先生は、そういうと寝袋を持って行ってしまった。

配られたジャージは、少し生暖かった。

 

 

 

グラウンドに集合すると、相澤先生が現れた。

「よし、集まってるな。これより個性把握テストを行う。」

クラスがざわつく。

「入学式は?ガイダンスは?」

「言っただろ、友達ごっこしたいならよそに行け。時間は有限、さっさとやるぞ。

主席の緑谷、円の中に入ってこれ投げろ。緑谷、ちなみに中学のハンドボール投げの記録は?」

「40mくらいだったかと....」

どこか機械的な見た目をしたボールが手渡される

「あ゛ぁ゛!デクが、主席だと!ふざけんじゃねぇ!!!!」

かっちゃんが、手の平を爆発させながら僕に迫る。

すると、白い包帯のようなものに縛られる。

「あ゛ぁ゛!なんだこれ、とれねぇ....ンでだ個性が使えねぇ」

「個性は消した、爆豪あんまり暴れると除籍するぞ」

「チッ」

個性を消した?...あの人もしかして

「あの、もしかして相澤先生って抹消ヒーロー、イレイザーヘッドですか?」

「ああ、よくわかったな。」

「イレイザーヘッド?」

「アングラ系のヒーローじゃね」

イレイザーヘッドは、メディア嫌いで、知名度は低い。

 

「緑谷、全力でやれ」

相澤先生はそう言うと、ニタァと笑った

「っ、はい!」

僕は、相澤先生の言いたいことが分かった。

「キバット!」

どこからともなくキバットが現れる。

「よっしゃあ!キバって行くぜ!!

ガブっ」

「変身!」

「えっ仮面ライダー!?」

「深紅の戦士....」

「見た目を真似する個性なんじゃね」

「いや、あれは本物だろう」

「あのコウモリ君かわいいなぁ」

クラスメイトが様々な反応をするのを横目に、僕は円の中に入る。

「遠投ならこれかな」

「バッシャーマグナム!」

バッシャーフォームへと変身し、ボールを銃口にセットする。

斜め上に狙いを定め、引き金を引く。

水の弾丸が、ボールを押し出しあっという間に見えなくなった。

「まあ、こんな感じで個性をフルに使って、中学までの体力テストをやるもんだと思ってくれていい」

そういうと、手元の端末をこちらに見せてきた。

2,628 m

どうやら、ボール投げの記録のようだ

「しょっぱなから2kmてマジかよ!」

「個性思いっきり使えるんだ!」

「楽しそー!」

ピンク色のクラスメイトの言葉に、相澤先生はピクリと反応する。

「ほう~楽しそう、か。よし、このテストで総合最下位だったものは、除籍処分とする」

この言葉に、クラスメイト達は驚愕する

「そんな?!」

「入学初日に理不尽な?!」

「自然災害、大事故、敵達、いつどこから来るかわからない厄災など理不尽に溢れてる。

そしてそういう理不尽ピンチを覆していくのがヒーロー…。

これから3年間。雄英は全力で君達に苦難を与え続ける。『Plus ultra 更に向こうへ』って奴だ。全力で乗り越えて来い。」

こうして、個性把握テストが始まった。

 

握力

「よし、パワーなら」

「ドッガハンマー!」

ドッガフォームに変身し、思い切り握力計を握る。

ふと数字を見ると、そこには数字ではなくerrorと表示されていた。

仮面ライダーの基本スペックは、基本トンなのだ

「緑谷、測定不能」

ほかにも、腕を3本使って、握力を底上げしている人や、万力を使ってる人なんかがいた。

響香も、イヤフォンジャックを握力計に巻き付け、なかなかの記録を出していた。

 

50m走

「よしフィジカルならこれだな」

「ガルルセイバー!」

ガルルフォームに変身し、スタート位置に着く。

隣のレーンは飯田君だ。

「足の速さなら負けないぞ!」

そう言う彼のふくらはぎには、エンジンの排気口のようなものが付いていた。

パンッ

スタートの合図とともに、獣のような唸り声をあげ全力で走り出す。

「緑谷、0.75秒。飯田、3.04秒」

「この種目で負けるとは......やはり加速が弱いな」

飯田君はかなり落ち込んでいた。

響香も、イヤフォンジャックを地面にさし、パチンコの要領で好記録を出していた。

かっちゃんも、爆発の勢いで進み、4.13秒の記録を出していた

 

立ち幅跳び

「ジャンプ力なら、これだな」

キバフォームに戻し、飛ぶ。

「緑谷、85m」

「ケロッ、すごい跳躍力ね。嫉妬しちゃうわ」

カエルっぽい子にそう言われた。

「出久~よかったじゃん褒められて」

響香が後ろから抱き着いてきた。

「響香!?どうしたの?」

「ん。なんでもない....」

 

反復横跳び

キバフォームで挑んだがそこまで記録は伸びなかった

「やっと普通の記録が出たな」

どこかからそんな声が聞こえた。

 

ボール投げ

僕はさっきやったので、あと一回だけだ。

「ドッガハンマー」

さっきと同じことをやってもつまらないので、

ドッガフォームで挑むことにした。

「ふんっ」

2,862m

「あんまり伸びなかったな」

そんなことを思っていると、受験の時に会った茶髪の子が∞をたたき出した。

大気圏を突破したようだ。

 

上体起こし、長座体前屈

どちらもそこまでの記録は出なかったが、素晴らしき青空の会で鍛えていたこともあって、

中学の時の記録を大幅に更新することができた。

 

持久走

ガルルフォームで挑む。

原付のバイクを使っている子がいたが、個性で出したものなのでOKらしい。

とりあえず僕は、23秒でゴールした。

響香も、かなり上位でゴールインしていた。

 

すべての種目が終わり、結果が投影される

1位 緑谷 出久

2位 八百万 百

3位 轟 焦凍

4位 爆豪 勝己

5位 飯田 天哉

6位 常闇 踏陰

7位 障子 目蔵

8位 尾白 猿夫

9位 切島 鋭児郎

10位 芦戸 三菜

11位 耳郎 響香

12位 麗日 お茶子

13位 口田 甲司

14位 砂糖 力道

15位 蛙吹 梅雨

16位 青山 優雅

17位 瀬呂 範太

18位 上鳴 電気

19位 葉隠 透

20位 峰田 実

「お、オイラいらが最下位...さよならオイラの青春」

「ちなみに除籍は嘘な。

君達の最大限を引き出すため合理的虚位だ。」

「「「「えー!」」」」

「少し考えればそれぐらいわかりますわ」

お嬢様のような口調のポニーテール女子は、気づいていたようだ。

「あとはホームルームは書類渡すから教室に集合。」

そういって、相澤先生は行ってしまった。

 

 

教室でプリントを受け取り、僕らは帰路に着いた。

校門で飯田君に会いバイクを引いて、駅まで一緒に帰ることになった。

「しっかし、合理的虚偽って.....ウチ、あの先生苦手だわ」

「俺は、これが最高峰かと思ってしまった。教師が嘘で鼓舞するとは。

ところで緑谷君、君はあの試験の構造に気づいていたのかい?」

おそらくレスキューポイントのことだろう

「え?あぁ~、気づいてなかったよ。体が勝手に動いちゃって」

「えっ、なに?試験でなんかあったの?」

僕は響香に試験であったことを話した。

「へぇ~、そんなことが.....」

「おーいお三方~」

噂をすればなんとやら、例の茶髪女子が、こちらに走ってきた。

「君は∞女子」

「麗日お茶子です。えっと、飯田天哉君に、耳郎響香ちゃんに、緑谷デク君だよね!」

「デクッ!」

「あ、麗日それは...こいつは出久だよ」

響香が修正してくれた

「えっ、でもさっき爆豪て人がデクって.....」

「それは、かっちゃんが僕のことをバカにして.....」

「蔑称か.....まったく、彼はほんとにヒーロー志望なのか?」

飯田君、真面目なんだな

「でもデクって、頑張れって感じで好きだ、私」

「デクです!!」

「ちょ、出久いいの?」

「出久~、ほんとにいいのか?」

響香とどこからともかく現れたキバットに突っ込まれてしまった

「あ~コウモリさんだ~。しゃべれるんだ、かわいい~」

かわいいのか?女子高生の感性はよくわからない。

「俺は、キバットバット3世。気軽にキバットと呼んでくれ」

 

そんな話をしていると、駅に着いた。

「じゃあ僕たちはここで」

バイクにまたがり、響香が後ろに乗ったのを確認すると、エンジンをかける。

「響香、出すよ」

「また明日ね~」

麗日さんたちに見送られながら、家路についた。

 

 

 

麗日と飯田は、駅で二人を見送っていた。

「あの二人、仲いいね、飯田君」

「そうだな、いったいどんな関係なんだ」

「おんなじ中学なんかな~」

「いや、朝自己紹介されたときに聞いたが、二人とも違う中学出身だそうだ」

「じゃあ付きあっとんのかな?」

「まあなんにせよ仲がいいのはいいことだな!」

 

ふふふ明日、耳郎ちゃん問い詰めちゃお♪

麗日お茶子は、いたずらっぽく笑いながら考えていた。

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