キングオブバンパイア出久   作:ダインパンチ

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戦・闘・訓・練

昨日と同じように、響香と一緒に登校する。

「出久、今日のヒーロー基礎学何やると思う?」

(新宿、代々木、原宿、渋谷....)

「出久?」

「ふぇっ」

まずい、無心になってたら声が裏返ってしまった。

「ふふっ、出久可愛い~」

「からかわないでよ。で、どうしたの?」

「出久は、今日のヒーロー基礎学何やると思う?やっぱり基礎訓練かな?」

「いや、意外と実践的な内容かもよ?」

そんな会話をしていると、学校が近づいてきた

「ま、時間になればわかるか」

◆◆◆

 

高校初の授業、ヒーロー課といえども必修科目は受けなくてはいけない。

今日の一限は、プレゼントマイクの英語だ。

「ヘイ、リスナーこの4っつ英文で間違ってるのはどれだ!!」

(普通だ)

(普通ね)

(普通!)

(接続詞の使い方が違うから4)

 

 

午前中の授業が終わり、午後はヒーロー基礎学。

と、その前に腹ごしらえだ。

雄英高校の教職員は、基本プロヒーローで構成されていて、食堂もまたしかり。

食堂は、クックヒーローランチラッシュが担当している。

 

僕は好物のカツ丼を買って席を探すと、先に料理をとっていた響香が手招きしているのが見えた。

僕が行くと、響香がとなりの席を指さした。

「ありがとう、響香」

「いいってそれぐらい。それより出久、またカツ丼?ホント好きだよね」

「まあ、ね?」

席に着き落ち着くと、向かいの席に、八百万さんと麗日さんが座っていた。

すると麗日さんが、

「そういえば、二人って名前で呼び合ったりして仲いいよね。昨日も一緒に帰ってたし。

あれ、はたから見ると恋人にしか見えないよ~。ねえ、いったいどういう関係なの?」

茶化すように言う。

「えっ恋人!?」

そんな風に意識したことなっかたけど、そういわれると少しうれしいような気がする。

「ウチは、保護者みたいもんかな。出久、いろいろと話しちゃっていい?」

「うん、...大丈夫、いいよ」

「ありがとう.....出久さ、中学に入る前にお母さん居なくなっちゃってね、初めて会った時も生活費が無くなって自分で作ったバイオリンを売りにウチがよくいく楽器屋に来てたとこだったんだ。

それ見ちゃったらなんか、ほっとけなくなっちゃってね。で今に至るって感じかな」

「お母様が....それでは緑谷さんは父子家庭なんですか?」

「いや、お父さんは僕が生まれる前に死んじゃってね....一人で暮らしてるよ」

「えー、デク君も!?私もなんよ~って言っても、雄英来るために上京しただけなんやけどね」

麗日さんスゴイな、僕の話聞いてこんな反応してくれたの初めてだ

「麗日さん、緑谷さんに失礼ですよ」

八百万さんが麗日さんを咎める。

「別に大丈夫だよ!」

「出久、中学の時友達いなかったから、ちょっと心配したけど問題なさそうね」

響香が安心したように微笑む。

「なんか、本当にお母さんみたいやねぇ」

麗日さんの言葉に響香はなんだか、まんざらでもなさそうだ。

 

「でも、女の子の友達はそんなに作んなくてもいいよ」

「ふぇ!?」

響香が僕にしか聞こえない音量で言ったその言葉の意味を考えながら、昼休みが終わった

 

 

 

 

 

お昼が終わり、午後はヒーロー基礎学。

聞いた話だが、今日の授業はオールマイトの受け持ちらしい。

皆が、そわそわしている中、僕は少し複雑な気持ちになった。

もちろんオールマイトを尊敬してるし、あこがれている。

だが実際に会うとなると、ヒーローになれないと言われたあの日のことを思い出してしまう。

あれから僕の家にあったオールマイトグッツはだんだん隅に追いやられって行っている。

 

「私がぁぁぁぁぁぁ、普通にドアから来た!」

オールマイトがドアから独特の体制で現れた。

「オールマイトだ!」

「ほんとに先生やってるんだ」

「あのコスチューム、シルバーエイジね」

クラスメイト達が各々の感想を言う。

「私が担当するのは、ヒーロー基礎学ヒーロー科で最も単位数の多い教科だ!

早速だが今日はこれ!戦闘訓練!!」

battleと書いてあるプレートを掲げそういった。

「そしてそいつに伴って、こちら!」

オールマイトが指をさすと、壁がせり出し中からケースが出てきた。

「入学前に提出された個性届と要望に合わせてあつらえたコスチューム。着替えたら、グラウンドβに集合だ!」

オールマイトはそう言うと足早に出て行った。

 

 

 

コスチュームを着て、グラウンドβに集まった僕たちは、コスチューム披露大会状態になっていた。

僕のコスチュームは、深緑のジャンプスーツに、肩にはキバの紋章が刺繍されていて、腰にファンガイアバスターとファンガイアスレイヤーがさしてある。

「出久、似合ってんじゃん」

そういう響香のコスチュームは、革ジャンにピンクのシャツ、ズボンは黒で足にはスピーカーが付いている。腰には僕と同じ装備がセットされていて、ロックな印象を受けた。

「響香もかっこいいね!」

 

コスチュームを披露しあっていると、オールマイトがやってきた

「かっこいいじゃないか、少年少女!恰好から入るのも大事だぞ!

さて、皆が集まったところで、ヒーロー基礎学の授業を始める」

「先生!」

白い甲冑のようなコスチュームを着た人が手をあげ質問した

声と所作からするに飯田君だろう

「ここは、入試の時に使った演習場ですが、市内演習を行うのでしょうか?」

「いやもう二歩先に行く!今日の訓練は、室内での対人戦闘訓練だ!」

「基礎訓練もなしに?」

「基礎を知るための実践だよ、さて設定だが.....」

オールマイトは何やら紙を取り出した。

カンペだ。

「設定は、ヒーローチームと敵チームにそれぞれ二人一組で別れ、敵チームがビルの中に隠し持っている核爆弾を、ヒーローチームが処理しようとしている 

勝利条件はヒーローチームが核爆弾をタッチする、若しくは捕縛テープで敵チームを捕縛する。

敵チームは捕縛テープでヒーローチームを捕縛するか、制限時間内ヒーローチーㇺから逃げ切ることだ」

「チーム分けはどのようにするのですか」

「くじ引きだ!!」

「適当なのですか!?」

「プロになったら、急遽ほかの事務所の人とチーム組んだりするから、その練習じゃないかな?」

飯田君の質問に僕が答える。

「緑谷少年の言うとおりだ!」

オールマイトはそう言っているが、たぶん考えてなかったと思う。

 

くじ引きの結果、僕はAチームで麗日さんと一緒だ。

「デク君、よろしくね!」

そういう麗日さんのコスチュームは、宇宙飛行士をイメージしたデザインで、ぴっちりしているせいで体のラインが丸わかりだった。

直視できない

「う、うん。こちらこそよろしく////」

さらなるくじ引きで、相手チームが決まった。Dチーム、かっちゃんと飯田君のチームだ。

僕たちAチームが、ヒーローチームでDチームが、敵チームになった。

 

「かっちゃんが相手か.....」

「デク君なら大丈夫だよ!変身したらめっちゃ強いんやから!!爆豪君なんて敵じゃないって!」

「.....そんなことないよ、麗日さん。かっちゃんは強い。それに僕は、今回変身はしない。あれはもともとファンガイアを倒すための力、人に向かって使いたくない。本番じゃこんなこと言ってらんないけど、今回は訓練だ。

それに、変身しないでどこまでいけるかも試してみたい。」

僕は、素晴らしき青空の会で名護さんに戦闘技術を教え込まれているので、変身しなくてもかなり戦える。

「デク君は、優しいんやね」

「そんなことないよ、それで作戦なんだけどとりあえず麗日さんのできること教えて。」

 

麗日さんの話によると、個性は無重力。

五指で触れたものを無重力状態にできるが、使いすぎると酔ってしまうらしい。

また、自分を浮かせるのは勝手が違うらしく、すぐに酔ってしまうらしい。

 

「大体わかった、それじゃあ、僕の作戦を伝えるね....」

僕の考えた作戦を麗日さんに伝える。

「....ていう感じなんだけど、麗日さんどう思う?」

「うん、私はなんもないけど、それデク君の負担大きくない?」

「僕は大丈夫だよ」

 

作戦会議が終わると、ちょうどスタートの合図がなる。

僕はまず、フロアを移動しながらキバの索敵能力を使い、二人の位置を探る。

「五階フロアの中央に飯田君がいる。おそらく核はそこだ!」

「うん分かった。爆豪君は?」

「すぐにわかるよ。」

その刹那、爆発音が聞こえ、目の前の角からその音の主が飛び出してきた。

「しぃぃぃねぇぇぇ!!!!!!!」

彼が僕らを認識すると、右手を大きく掲げ、下に振り落とした。

僕はすかさずふところに潜り込み、振り下ろされる右腕をつかんで投げる。

「麗日さん、行って!」

「う、うん。分かった!」

その隙に麗日さんを逃がすと、とびかかってくる彼をよける

「よけてんじゃねぇ!!」

そういいながら、彼は僕の胴体に向けて、爆発するラッシュを始める。

一発一発が、的確に急所を狙ってくるが、距離をとって攻撃をいなす。

「オラァ!くそデク、さっさと変身しろや。全力のお前をつぶして、俺が上だってわからせてやる」

なるほど、かっちゃんらしいや。でも、

「変身は、しないよ」

「あ゛ぁ!?本気出さなくても勝てるってか?俺をなめてんのか!!」

そういうと、彼はにやりと笑った。

「たまった...」

 

モニター室、ここでは今行われている実習の様子をリアルタイムで見ることができる。

モニターを見ると、爆豪が出久たちに、奇襲をかけているところだった。

「奇襲なんて、男らしくねぇな!」

「いいや、奇襲だって戦術の一つだぞ!」

赤髪の少年をオールマイトがやさしく咎める。

「しっかしまぁ、今のよく避けたなぁ」

「なんか、動きが格闘技の達人みたい!」

透明少女、葉隠透がぴょんぴょんはねながら言っている。

実際のところは、名護啓介との組手と、ファンガイアとの戦闘経験で編み出した自己流の動きなのだが。

「あっ麗日を逃がした」

「自分が囮になって、麗日さんに核を取りに行かせる作戦でしょうか?」

「でも核の前には飯田がいるよ」

クラスメイト達がそんな会話をしていると、オールマイトが慌て始めた。

「まさか....爆豪少年!!やめろ!緑谷少年を殺す気か!?」

 

にやりと笑った彼は、手をこちらに向け、

「たまった...。てめぇなら知ってるだろうが、俺の個性は手の汗腺からニトロみてぇなもんが出てくる。

要望道理なら、この籠手はそいつを内部にためて『爆豪少年!!やめろ!緑谷少年を殺す気か!?』

どうやら、あの手の装備から何か出るらしい。こてについているピンに彼は手をかけている。

ファンガイアスレイヤーを鞭にし、彼の腕を横にそらす。

ここは2階、核は5階。核に影響はない。

彼の籠手から、火柱が上がり爆炎が立ち込める。

すかさず彼の懐に潜り込み、確保テープを巻き付ける。

「クッソがぁぁぁぁぁぁあ!!!なぁ、デク!俺のことずっと見下してたんか?!心の中で笑ってたんか?!」

「....そんなわけないよ。君はやな奴だったけどずっと僕のあこがれだったんだ。だから....君を見返したかったんだ」

僕はそれだけ言うと、爆風で割れた窓から身を乗り出し、ファンガイアバスターからワイヤーを射出した。

五階の窓にフックをひっかけ上っている途中、小型無線に連絡が入った。

『ごめん、笑っちゃって飯田君に見つかっちゃった。あと部屋がかたずけられてて、私なんもできない』

「大丈夫、今僕も向ってる。できるだけ、飯田君を引き付けて。」

『わかった』

 

登りきると、部屋の中では飯田君と麗日さんが、牽制し合っていた。

飯田君の背中はがら空きだ。

窓を開け、静かに飯田君の背後に忍び寄り、確保テープを巻き付ける。

「な、しまった、いつの間に!!」

『ヒーローチームwin!!!!!』

 

 

「さぁ、講評の時間だ。今回のMVPが誰だかわかる人はいるかな?」

オールマイトがそう言うと、八百万さんが手をあげる。

「はい、オールマイト先生。今回のMVPは緑谷さんですわ。まず爆豪さんですが、私怨丸出しの単独行動。屋内での大規模攻撃は愚策。

麗日さんですが、訓練中の気の緩みがありました。飯田さんですが、麗日さんに集中し過ぎて、後ろから来る緑谷さんに気付けませんでした。

一方で緑谷さんですが、一人で爆豪さんを制圧し、すぐに麗日さんの補助に入るなど完璧な立ち回り。非の打ちどころがございませんわ。」

「だいたい正解だ。それでは次の訓練、行ってみよう。」

 

他のチームも特に問題なく終わり、初めてのヒーロー基礎学の授業が終わった

 

 

 

着替えを済ませ、席に着くと周りをクラスメイト達に囲まれた。

「なぁ、俺切島ってんだけど緑谷!お前漢らしいな!仮面ライダーだし、変身しなくても十分強いしよう。あの動きどこで習ったんだ?」

赤髪の熱い子は切島というらしい。

「ほとんど独学だよ」

「なあなあ緑谷、俺は上鳴。おまえ、耳郎と仲いいみたいだけど、どういう関係だよ」

金髪の子は上鳴というらしい。ちょっとチャラそうだ。

「響香は、....僕の保護者みたいなものかな?」

「オイラは峰田!緑谷お前、毎朝バイクに女乗せて登校してるじゃねぇか!おっぱへぶ!!」

峰田君が何か最低なことを言おうとすると、ピンク色のベロが彼のほほをたたいた。

「峰田ちゃん最低よ。私は蛙吹梅雨、梅雨ちゃんとと呼んで?」

「出久、友達出来てよかったね!」

その後、皆と自己紹介をして、芦戸さんと葉隠さんとはキバの姿で一緒に写真を撮る約束をしていると響香につつかれた。

「ウチもいい?」

断る理由もないので、4人でとることになったが、お昼のことを思い出して、

「いや、まさかな」

とボソッとつぶやいた。

 

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