キングオブバンパイア出久   作:ダインパンチ

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タイトルはゴースト風。もちろん本編と何ら関係もない


激突!騎馬の戦い

第一種目が終わり、第二種目の説明が始まる。

「さぁて!第二種目の説明を始めるわよ!さぁいったい何かな~って言ってるそばからドン!」

ミッドナイトが鞭をふるうと、モニターに文字が表示される。

 

  騎馬戦

 

なるほど、第一種目では蹴落とし合い、第二種目では協力か。

このヒーロー社会の縮図を見ているようだ。

ヒーローは結局は商売。同じ地域のヒーローはライバル。ほかのヒーローよりも活躍しなければ生き残れない。

しかし、市民の安全を守るためには、ヒーロー同士事務所の垣根を超えて協力しあわなければならないこともある。

思考の海に沈んでいると、ミッドナイトの声で我に返る。

「ルールは単純!3~4人で一つの騎馬を組んで、その合計ポイントが騎馬の持ち点よ!最終的に一番ポイントの書いてあるハチマキを持っている騎馬が勝ちよ!そして!ポイントは、第一種目の結果で決まるわ!42位は5p、順位が一つ上がると5p上がる、順位が高ければ高いほど狙われちゃう、下克上サバイバルよ!そして......一位の緑谷君のポイントは1000万ポイント!」

なんだって.....さらっとすごいこと言ってた気がする。

僕が、1000万...

なんだか周りの視線が痛い。

「15分でペアを決めて、初期位置に集合よ!」

15分で決まる気がしない。なんせ僕は1000万、ずっと狙われ続ける。

とりあえず、近場にいた飯田君に声をかけてみる。

「飯田君、一緒に組まない?君となら、最後まで逃げ切れると思うんだ!」

「緑谷君....俺も緑谷君となら一位を取ることができると思う。だが、俺は君に挑戦したい!」

「うん...分かった!受けて立つよ!」

 

とは言ったものの、ペアが組めなかったらどうしようもない。

「「出久/デク君一緒に組もう!」」

声のした方を見てみると、響香と麗日さんがいた。

「あ、ありがとう、1000万だから誰も組んでくれる人がいないんじゃって不安だったんだ!」

あふれてきそうな涙を済んでで止めて返事をする。

「いいのいいの。ウチは出久と組むって決めてたし。」

「私は、仲いい人と組みたいなって!」

二人のやさしさが染みる。

「そこの方!一位の方!」

感銘を受けていると、後ろから女性の声がする。

「私と組みませんか!私はサポート課の発目明です。あなたはこの中で注目度ナンバーワン!つまりあなたと組めば、私のどっ可愛いベイビーが大企業の目に留まる確率も高まるわけです!どうです、悪い話じゃないでしょう?」

こっちが返事をする隙もなく、まくしたてられる。

「うん、ありがとう。よろしくね!」

こうして僕のチームが完成した。

 

さて、このチームでどう戦おうか?

1000万を持っている僕らがすることは、戦うことでなく、逃げること。

そう考えると、機動力を重視した組み方が最適解だ。

仮面ライダーの機動力を生かすなら、僕は騎馬の先頭がいいだろう。

となると、遠距離に対応できる響香が騎手だろう。

僕のチームには発目さんが入っているので、発目さんの作ったサポートアイテムを使える。

この中だとジェットパックとホバーブーツがいい。

それに麗日さんの個性は、僕らの体重を0にしてくれる。

そのことを踏まえて僕らは作戦を立てた。

 

 

『オーケーリスナーども!準備はできたかなんて聞かないぜ!』

プレゼントマイクのアナウンスが入り、それぞれが臨戦態勢に入る。

 

『3!』

 

「それじゃぁ作戦通り。よろしくね響香、麗日さん、発目さん!」

「「「うん/了解!/ええ」」」

 

『2!』

 

「狙いはただ一つ!糞デクをつぶすぞ!」

 

 

『1!』

 

「1000万、逃す手はないな」

 

『スタァァァァト!!』

 

開始の合図とともに、全チームが一斉に僕らの方に向かってくる。

ここまでは予想通り。

「キバット!行くよ!」

「了解!キバって行くぜ!ガブっ」

「変身!」

「バッシャーマグナム」

僕は、バッシャーフォームに変身し、バッシャーマグナムを響香に渡す。

「緑谷さん!それ後で見せてください!」

発目さんが興味津々で聞いてきたが、見せるわけにはいかないので、やんわりと断っておく。

響香は向かってくる騎馬を、バッシャーマグナムで牽制する。

「なんだ!水の弾?」

「いや、着弾地点が爆発してる!これじゃぁ近づけねぇ!」

ファンガイアバスターを普段から使っているだけあって、射撃の腕は目を見張るものがある。

 

だがその状態にも限度がある。

地面が沈み始めた。

多分すぐそこにいるB組の人の個性だろう。

「みんな!第二段階、行くよ!」

麗日さんに本人以外の全員を触らせて、麗日さんの装着しているホバーブーツを作動させる。

「出久!飛ぶよ!」

響香の合図で、響香の背負っているジェットパックが作動する。

それと同時に、自慢の脚力で地面を力いっぱい蹴りこむと、僕らは会場の屋根辺りまで浮かび上がる。

 

『チーム耳郎!空高く飛び上がった!てか、緑谷が騎手じゃねぇんだな!』

『あいつの武器は足だ。それを生かすなら、騎手は合理的じゃない。』

 

「飛んだって、飛び続けられるわけじゃねぇだろ。降りてきたりてきたとこ狙うぞ」

轟君が下で狙っているようだ。僕の聴力をなめてもらっちゃ困る。

人の心の音楽まで聞こえる僕が話声が聞こえないなんてことがあるはずはないんだ。

すると、聞きなじみのある爆発音とともに、恐ろしい形相の幼馴染が飛んできた。

「オラァ!逃げてんじゃねぇよ!」

相変わらずの理不尽。

「響香!かっちゃんが飛んでくる!」

「飛んで!?....ルール的にいいの?」

テクニカルで地面につかなければOKらしい。

響香はとりあえず、バッシャーで牽制するが、センスの塊のかっちゃんは体勢を崩してもすぐ復帰する。

「しょうがない。第三段階だ!」

僕は、いつ使うんだとさっきまで思っていたフエッスルを、キバットに咥えさせる。

「キャッスルドラン!」

 

『チーム爆豪も負けじと空へ!耳郎も銃で応戦するが、効いてないぞ!おっと、緑谷ここで何かを取り出した!ってなんだありゃ!洋館が飛んできたぞ!おい、お前のクラスのリスナーだろ。どうなってんだよ!』

『よく見ろ。ちゃんとドラゴンの顔と羽が付いているだろ。あれはキャッスルドラン。あいつの個性で呼び出せるモンスターだ』

 

僕らはキャッスルドランの上に着地し、体当たりを食らい落ちていくかっちゃんが、瀬呂君のテープで回収されるのが見えた。

「とりあえずはここで籠城だ!」

時折、常闇君のダークシャドウなどの、遠距離勢の攻撃が来るが、大した問題ではない。

下の声を聴いてみると、かっちゃんはB組の人にハチマキを取られたらしくこっちに来ることはないだろう。

 

試合時間が残り5分になると、状況は一変した。

キャッスルドランもろとも、僕らの周りが凍り付いたのだ。

轟君、一気に決めるつもりだな。

「しょうがない....こっからはアドリブで行くよ!」

キャッスルドランを帰らせ、僕らが地面に降りると、周りが氷で完全に仕切られていた。

「邪魔は入らせねぇぞ」

改めて轟君の騎馬を見てみると、先頭に飯田君、両サイドを上鳴君と八百万さんが固めていた。

 

『ここで轟チーム、一対一のタイマンに持ち込んだ!』

 

轟君は、飯田君の機動力を使って、攻めてくる。

響香は寸でのところでよけ続ける。

「出久!このままじゃきつい!」

「大丈夫、あと一分耐えればいいだけだから!」

話していると、轟君の方でも何か話しているようだ。

 

「轟君、俺はこの後使えなくなる。だから、この最後のチャンスで絶対に取ってくれ」

 

飯田君に何やら秘策があるらしい。

超加速の類を警戒した方がいいな。

「響香!飯田君が何か企んでる。気負付けて!」

「レシプロバースト!」

言い切るか、切らないかのタイミングで、轟君の騎馬が急接近した。

響香は、思いっきり身をかがめて、ハチマキを死守する。

「....エンストした....」

 

『終了ーーーーーーー』

 

プレゼントマイクの号令で、第二種目の終了が告げられた。

「すまない飯田。取れなかった.....」

「気にしなくていいさ、順位は守っているんだから」

 

『さて、順位の発表だ!

一位は見事1000万ポイントを守り抜いた耳郎チーム!

二位は、最後の奥の手よかったぜぇ~。轟チーム!

三位は、一度最下位に転落するも根性で戻ってきた、爆豪チーム!

四位は、鉄、っていつの間に逆転した!心操チーム!

この上位4チームが決勝に進出するぜ!』

 

順位が発表されると、僕の後ろの方でスっと手が上がった。

「すみません、俺辞退します」

そういったのは、クラスメイトの尾白君だ。

彼に続き、B組の子も手を上げ同じようなことを言う。

彼らの話によると、心操という生徒に話しかけられてから記憶がないらしい。

「わけのわからないまま、決勝に立つなんて、僕のプライドが許しません!」

尾白君たちの主張に、ミッドナイトは身を震わせ、

「いいわ!好み!じゃあ鉄哲チームから二人出ることになるけど....」

 

結果として、鉄哲チームからは、鉄哲君と塩崎さんが出ることとなった。

「ここで落ちちゃった子たちも安心して!お昼休みの後に決勝のステージセットが終わるまで、レクリエーション種目があるわ!ここで存分に活躍しまくりなさい!」

どうやらレクリエーション種目の参加は自由らしく、決勝に出る人は基本体を休めるそうだ。

 

 

お昼を響香と食べようと探したのだが、なぜか姿が見当たらない。

仕方なく一人で食べようと思っていると、

「緑谷、ちょっといいか」

轟君に声をかけられた。

轟君についていくと、人気のない通路にたどり着いた。

「緑谷、単刀直入に聞くが、お前オールマイトに目ぇ付けられてるよな」

.....ん?

「なんでそう思うの?」

「この前に昼誘われてたろ」

「あの時か。あれね、用があったのは相澤先生でオールマイトはただ呼びに来ただけだよ」

これで納得してくれないかな。って言っても事実だけど。

「そうか...まあ仮になんかあっても言わねぇか。仮にお前がオールマイトの何かを持っているなら俺はお前に勝たなきゃなんねぇ」

「それは...どうして?」

「お前、エンデヴァーを知っているか?」

エンデヴァー、No.2ヒーローだ。

「もちろん知ってるけど....」

「俺の親父だ。知っての通り万年2位のヒーローだ。....緑谷、個性婚は知ってるか」

「個性婚て、確か個性が現れ始めた頃にあった、自分の子供の個性が強くなることだけを考えて自分の配偶者を選ぶ、っていう非人道的な行為じゃ....まさか!」

「そのまさかだ。いつまでたってもオールマイトを超えられない親父は、次の手に出たんだ。あれでも金と権力はある男だ。母さんの実家を丸め込んで自分のものにした。そうして俺が生まれた。あいつは言ったんだ、俺のことを成功作、兄たちのことを失敗作と。....俺が5歳になるころには、本格的な訓練が始まった。母さんはかばってくれてたけど、だんだん精神がいかれちまってな。ある日、お前の左が憎いと俺に煮え湯を浴びせてきた。」

左目にある火傷跡を見せ、語気を強める。

そんな彼の話に対して、僕は何といえばいいのかわからなかった。

僕には彼の苦悩は到底理解できない。

轟君は続けた。

「だから俺は、左を使わずに1位になって親父を完全否定する。だから、お前には負けられない」

その言葉に、少しカチンときた。

「へぇ~贅沢な悩みだね」

できるだけ冷たく言い放ち、その場から立ち去った。

 

 




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