ガルパンバイク部のお話   作:日本を鳥戻す

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今回は、2グループが別々の場所から、同じ目的地を目指してツーリングします。
到着するまでは、別々に行動しているのと、昼食を有名どころで食べるシーンをそれぞれ書くので、少し長くなるかも。

お宿に着いた後は、そこで思いがけない出会いが。

もちろん、温泉シーンもありますよ(笑)。



箱根湯本に全員集合!

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Side 静岡

 

「澤殿、猫田殿、おはようございます!」

 

「福ちゃんおはよう!」

 

「福田さん、おはようございます。」

 

大洗女子学園の澤梓、猫田(通称ねこにゃー)と、知波単の福田が挨拶を交わす。沼津港で午前9時に集合予定ではあったが、そこはさすがに戦車道履修者、普段から10分前行動を心がけているせいか、お互いに8時50分には到着していた。

 

「天気が良くって、ツーリング日和になりそうだね。」

 

「はい、学園艦からここまでの船旅も気持ちよかったであります。」

 

大洗女子学園と知波単学園の学園艦は、駿河湾の沖合に停泊しており、沼津港までは連絡船で陸地と行き来できるようになっていた。

 

「福ちゃんのバイクを見るの、前に大洗に来た時以来だね。」

 

「まさか、それをきっかけに澤殿が原付の免許を取得するとは、夢にも思いませんでした。」

 

梓は、福田がアヒルさんチームに会いに銚子から大洗までバイクで来た時、その帰り際に町営駐車場で福田のバイクを見ていた。その後、仲の良い聖グロのオレンジペコが原付の免許を取ったと聞いて、自分も免許を取ったのだった。

 

「福田さん、今日は宜しくお願いします。」

 

人見知りで引っ込み思案、自称コミュ障なねこにゃーではあるが、やはり2年生だからか、先輩としてしっかりと挨拶する。

 

「こちらこそ宜しくお願いします。猫田殿は、小型二輪に乗っておられるんですね。」

 

「はい、親戚のお店で配達を手伝う時に、このバイクで商品を運んでいるので。」

 

「おお、実用的な単車であります。」

 

「でも、色が結構お洒落だよね。」

 

ねこにゃーのバイクは、武骨な形をしているが、アイボリーとベージュのツートンカラーがお洒落な雰囲気を醸し出していた。

 

「澤殿のすくーたーも、可愛らしいです。」

 

「猫田先輩に教えてもらって、シガーソケットから電源を取ってスマホのナビも使えるようにしたんだよ。」

 

「福田さんのバイクも、格好良いよね。」

 

しばし、バイク談義に花を咲かせる。

 

「それで、今日はどんなルートで行くのかにゃ?」

 

ねこにゃーも、少し話して打ち解けたのか、普段の口調に戻っている。

 

「はい、行き先は箱根ですので、このまま1号線をまっすぐ行けば簡単なのですが、それでは面白くありません。そこで、伊豆半島を横断して熱海に出て、昼食を食べてから箱根に向かおうと思います。」

 

今回のツーリングでは、福田が、週刊バイクテレビで紹介されていたルートをベースに箱根までの行程を考えていた。

 

「熱海って、海産物が美味しいお店がたくさんありそうだにゃ。」

 

「はい、週刊バイクテレビで紹介されていた、鯵のタタキ丼が美味しい食堂に行こうと考えております。」

 

「あ、それ、私も見たよ。ご飯の上に山盛りになっている鯵のタタキが、すごく美味しそうだった。」

 

「じゃあ、そのお店をナビにセットしておこうか。はぐれることはないと思うけど、念のためにね。」

 

お店の名前を福田に教えてもらい、ナビで検索して、そこまでのルートをセットする。

 

「では、そろそろ参りましょう。私が先頭を走りますので、その次に澤殿、最後尾は猫田殿でお願いします。」

 

「了解しました。」

 

「了解だにゃー。」

 

こうして、3台のバイクは、一路、熱海を目指して走り出した。

 

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Side 聖グロ

 

「ペコさん、おはようございますですの!」

 

「ローズヒップさん、おはようございます。」

 

午前8時半、オレンジペコとローズヒップは、ほぼ同じタイミングで女子寮の玄関に出てきて、挨拶を交わした。

 

「さっき見た天気予報ですと、今日も天気がよろしゅうございますのよ。これも、私達の日頃の行いが良いからに違いありませんわ。」

 

とは言いながら、昨日の訓練では、ダージリンの指示を勘違いして相手チームに単騎で突っ込んで撃破されたり、その後のお茶会では走り回っていたローズヒップがテーブルに裾をひっかけてアッサムに頭から紅茶を浴びせたりするなど、あまり行いが良いとは言えなかった。

 

「ええ、ほんと、ツーリング日和ですね。」

 

オレンジペコは、昨日のローズヒップを思い出しながらも、少し引きつった笑顔で返す。

 

「箱根まではそこそこ距離がありますので、準備して出発しましょう。」

 

駐輪場からスクーターを出して、メットインスペースからヘルメットとグローブを取り出し、代わりに荷物を入れる。

 

「ローズヒップさん、見て下さい。シガーソケットから電源を取って、スマホのナビが使えるようにしたんですよ。」

 

オレンジペコのバイクにはシガーソケットがあり、そこにUSBアダプタを挿して、ハンドルに付けたステーで固定したスマホに充電ケーブルを繋いでいた。

 

「これはすごく便利ですわ!私のバイクにはシガーソケットが無いので、スマホは使えても電源がありませんの。」

 

ローズヒップのスクーターは兄から譲ってもらったものだが、少し古いタイプなので、シガーソケットは装備されていない。

 

「今度、バイク屋さんに相談して、バッテリーから電源が取れるか聞いてみましょう。」

 

「まあ、今日はひたすら1号線を箱根方面に走るだけですので、道を間違えることはありませんわ。」

 

「でも、ここから1号線に出るまではちょっと道が複雑ですね。私がナビを見ながら走りますので、ローズヒップさんはついて来て下さい。」

 

「合点ですわ!」

 

聖グロの学園艦から連絡船に乗り、横浜港から街中を走って1号線に出て、2台のバイクはひたすら東へと向かって走り出した。

 

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Side 大洗&知波単

 

「やっぱり原付だと山道は結構キツイですね。」

 

「でも、小回りが利くのでそれはそれで良いのであります。」

 

「福田さんのバイクとボクのバイクはギアチェンジしながらだから、結構疲れるにゃ。」

 

沼津を出た後は、片側1車線の県道を走って伊豆半島を横断する道路を熱海に向かっていた。丁度景色が開けたところに駐車場があったので、今はそこで一休みしているところ。

 

「学園艦とか大洗だと、山道を走ることはないからね。」

 

「ここから先は下りですし、熱海までは半時間ほどです。」

 

「熱海って、やっぱり温泉のイメージがありますね。」

 

「東京からだと新幹線で1時間もかからないし、以前はリゾート地として栄えてたけど、今は少し寂れているって、何かで読んだにゃ。」

 

「でも、昔ながらの商店もたくさんあって、食事処も充実していると聞いております。」

 

「大洗や沼津もお魚が美味しいけど、熱海も美味しいお魚、たくさんありそう。」

 

「伊東や、さらにその先の伊豆半島の南に行くと、金目鯛や伊勢海老なんかも食べられるそうです。」

 

「でも、箱根のお宿も魚はここらへんから仕入れたり、駿河湾の魚を取り寄せたりしているから、楽しみだね。」

 

「では、そろそろ出発しましょうか。これから行くところは結構有名なお店ですので、少し早めに到着した方がよろしいかと。」

 

駐車場を出発して、先ほどと同じように福田を先頭に、真中に梓、最後尾にねこにゃーの順で走る。熱海梅園の横を通って来宮駅を過ぎると、急に辺りが観光地っぽくなった。その街中を、原付と小型二輪という機動力を生かして細道を走ると、目的の食堂に到着した。

入り口の前にスペースがあったので、そこにバイクを停めて、暖簾を潜ると、正面の生簀にはたくさんの鯵が泳いでいた。

 

「さすが、鯵料理が有名なだけあって、生簀が鯵で溢れかえってますね。」

 

席に着くと、3人とも迷うことなく鯵のタタキ丼を注文した。

 

「千葉では、鯵の身を使ったなめろうというものがあります。」

 

「なめろう?どんな料理なんですか?」

 

「鯵の切り身を細切れにして、味噌と生姜と刻み葱を混ぜて、包丁の背で叩いてミンチ状にするものです。叩いているうちにだんだん粘りが出てきて、これをご飯にのせて食べるととても美味しいのであります。」

 

「大洗では魚は刺身が多いね。あとは、生シラスとか。」

 

「カジキも美味しいと聞きました。」

 

「他にもいろんな美味しいものがあるから、また、大洗にも遊びに来てね。」

 

「はい、西隊長も単車で大洗に行ってみたいとおっしゃってました。」

 

お茶を飲みながら話をしていると、3人分の鯵のタタキ丼が運ばれてきた。

 

「なんと、鯵のタタキがてんこ盛りになっているであります!」

 

丼に入った白いご飯の上に鯵のタタキが円錐の形で盛られており、そこに白胡麻と浅葱が散らされていて、横に紅生姜と山葵が添えられている。

 

「では、いただきましょう。」「はい、いた~だき~ます!」

 

大声でいただきますを唱和する福田につられて、梓もねこにゃーも思わずいただきますと大声で叫んでしまった。

 

「あ、こ、これはやっぱり最初にタタキを食べたほうがいいのかな。」

 

周りの視線を受けて、梓が恥ずかしそうにしながら福田に聞いた。

 

「最初の一口は何も付けずにタタキをいただきましょう。その後で、わさび醤油をかけて食べれば良いかと。」

 

と話しているその横で、ねこにゃーが小皿にとったわさびに醤油を入れてわさび醤油を作り、それをどんぶりにまんべんなくかけた後、いきなり全部を混ぜだした。

 

「ね、猫田先輩、すごく豪快な食べ方ですね。」

 

「こういうのはね、綺麗に食べるよりも美味しく食べるのがいいんだにゃ。」

 

適度にご飯とタタキが混ざったところで、ねこにゃーは丼ぶりを持ってご飯を口に運ぶ。

 

「じゃ、じゃあ、私もやってみようっと。」

 

梓も、タタキを一口食べた後でねこにゃーと同じように丼ぶりの中にわさび醤油を入れて、ぐるぐるかき混ぜて食べてみる。

 

「お、美味しい...」

 

それを見た福田も同じようにご飯とタタキをぐるぐるとかき混ぜる。

 

「女子高生が、丼ぶりを豪快に食べるって、なんだか新鮮です。」

 

あまりにも美味しくて、3人ともあっと言う間に食べ終わってしまった。

 

「ふう、お腹一杯であります。」

 

お茶を飲みながら、福田がここからのルートについて説明する。

 

「ここからは、135号線を北上して箱根を目指します。30km程度なので、ゆっくり行っても1時間少しでお宿に着くと思います。」

 

「海沿いを走るんだね。天気もいいし、なんだか気持ち良さそう。」

 

「そう言えば、ペコちゃんとローズヒップさんはどうしてるのかな?」

 

「集合する前にすまほで伝言を見たら、これから出発すると連絡がありました。おそらく、横浜からひたすら1号線を走って来るのでしょう。」

 

「じゃあ、箱根に着くのはボク達の方が先かもしれないね。」

 

「急ぐ旅でもありませんし、のんびりと参りましょう。」

 

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Side 聖グロ

 

ローズヒップとオレンジペコは、藤沢で1号線から467号線に入って、江の島を目指していた。

ただ、藤沢駅の近辺からは道が混んでおり、江の島に着いたのはお昼少し前になっていた。

 

「すごい渋滞でしたね。」

 

「全然進みませんでしたわー!」

 

「週末だから、江の島とか湘南への観光客がたくさん来ているのでしょうか。」

 

「もうお腹がペコペコですの。あ、ペコさんのことじゃありませんですわよ。」

 

「わかってます。で、お昼ご飯はどこで食べるんですか?」

 

「あそこの海鮮料理のお店ですわ。すごくおっきなシラスのかき揚げがいただけるんですの。」

 

「このあたり、シラスが有名ですからね。」

 

江の島の駐輪場にバイクを停めて、ローズヒップが調べていたお店に向かう。ただ、すでにお昼近かったため、お店の前には10人ぐらいが列を作っていた。

 

「この間、大洗のお店で食べた時は生シラスでしたね。初めて食べましたが、ポン酢と生姜と新鮮なシラスの苦みがとても美味しかったです。」

 

「私はどちらかと言えば釜揚げシラスのほうが好きですわ。アツアツのご飯にたっぷり乗せて、そこに刻み海苔を散らして醤油をかけていただくのがたまりませんの。」

 

「また大洗にも行きたいですね。」

 

思ったより進みが早く、15分ほどで席に通された。メニューを見ながらどれを注文するかを考える。

 

「これが有名なシラスかき揚げ丼ですね。結構大きそうですが、食べられるかな。」

 

「釜揚げシラス丼もあります。あ、シラスとネギトロとか、いくらが入っているのも。う~ん、どれにしようか迷ってしまいます。」

 

「では、私がシラスかき揚げ丼を頼みますので、ローズヒップさんは釜揚げシラス丼を頼まれてはいかがですか?半分こずつしましょう。」

 

「さすがですわ、ペコさん!それで万事解決ですわ!」

 

丁度、店員さんがお茶を持って来てくれたので、シラスかき揚げ丼と釜揚げシラス丼を注文した。シラスかき揚げ丼は、揚げるのに20分ほどかかるらしい。

お茶を飲んでいると、オレンジペコのスマホのメッセージ着信音が鳴った。

 

「あ、澤さんからだ。あちらもお昼ご飯を食べているみたいです。」

 

「どちらでお食べになってますの?」

 

「熱海ですって。写真も送られて来てます。うわ、凄い。」

 

「見せて下さいます?」

 

オレンジペコがローズヒップにスマホを渡して写真を見せる。

 

「何かがてんこ盛りになってますわ!」

 

「鯵のタタキだそうです。お互いにお昼ご飯が海鮮系の丼ものって、偶然ですね。」

 

「ツーリングではこういうものが食べたくなりますのよ。」

 

「学園艦ではなかなか食べられませんからね。」

 

そうこうしているうちに、シラスかき揚げ丼と釜揚げシラス丼が運ばれてきた。

 

「こ、これって...」

 

「かき揚げが座布団みたいに大きいですわ!」

 

「ざ、座布団って...」

 

写真ではわからなかったが、かなり大きい丼ぶりに、ご飯が見えないぐらい大きな四角いかき揚げがのっていた。

 

「ロ、ローズヒップさん、食べるの手伝って下さいね。」

 

「合点ですわ!」

 

お互いに半分こずつ分けようと言っていたが、これを見ると、そもそもこのシラスかき揚げ丼自体を食べ切れるのかが不安になってきた。

幸い、釜揚げシラス丼はそれほどボリュームがあるようには見えなかったので、2人がかりであればなんとか食べられそうだった。

 

オレンジペコは、まずはかき揚げを半分に割って、一方を丼ぶりの蓋に退避させてから、かき揚げ丼のほうに箸を付けた。

 

「ペコさん、釜揚げシラスに醤油をかけてもよろしいですか?」

 

後で半分を分けるからか、ローズヒップがオレンジペコに尋ねる。

 

「ええ、ローズヒップさんの好きなようにして下さい。」

 

ローズヒップは、釜揚げシラスに醤油をぐるぐるとかけて食べ始めた。

 

「ほのかな塩味がご飯にマッチして美味しいですわ!」

 

「かき揚げのサクサク感もたまりません!」

 

思ったより箸が進み、気が付けば半分ぐらいまで食べ進んでいた。ローズヒップも、釜揚げシラス丼を半分ぐらい食べ終わったようだった。

 

「じゃあ、取り替えっこしましょう。」

 

普段のローズヒップであれば、丼ぶりを手に持ってご飯をかき込む勢いで食べるのだが、自分が食べた残りを相手が食べるので、残りの半分ができるだけ綺麗になるように食べていた。オレンジペコも、退避していたかき揚げをご飯の上に乗せてからローズヒップに渡す。

 

「1回で2種類の丼ぶりを食べられるなんて、お得ですわ!」

 

「すみません、かき揚げが少し冷めてしまいました。」

 

「いえ、お腹に入れば同じですから大丈夫ですのよ。」

 

少し冷めてはいたが、サクサク感は損なわれていなかったので、ローズヒップがかき揚げに喰らいつく。オレンジペコも、かき揚げとはまた違った食感の釜揚げシラスを頂く。かき揚げは少し油っぽいと感じていたが、さっぱりした釜揚げシラスであれば食べられそうだ。

 

付け合せの紅生姜で口直しをしながら、なんとかお互いに完食した。

 

「ふう、お腹一杯です。」

 

「学園や寮で食事する時は、こんなふうに半分こしたりできませんわね。」

 

「ええ、優雅でないどころか、行儀が悪いって言われてしまいますね。」

 

「でも、たまにはこんな風に羽を伸ばして、優雅や行儀を忘れるのもいいものですのよ。」

 

「ダージリン様やアッサム様がこんな丼ぶり物を食べているところって、想像できませんね。」

 

「いいえ、私たちが知らないだけで、実は食べてるのかもしれませんことよ。」

 

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side ダージリン&アッサム

 

「アッサム、なんだか丼ぶり物を食べたくなったわ。」

 

アッサムと一緒に横浜でショッピングをしていたダージリンが、お昼近くになって、アッサムに話しかけた。

 

「丼ぶり物って、あまり優雅な昼食ではありませんわね。」

 

「たまには優雅さを気にせずに食べたいと思うこともありますのよ。」

 

「かと言って、吉〇家とかなか〇というのもちょっと。」

 

「じゃあ、あそこのて〇やはどうかしら。あの、季節の野菜天丼なんて、美味しそうじゃない。」

 

「わかりました。まあ、て〇やだったら、カウンターじゃなくテーブルで食べられますし。」

 

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side 聖グロ

 

「じゃあ、そろそろ行きましょうか。」

 

「まだまだ先は長そうですし。かと言って、急いではいけませんのよ。焦りは禁物ですわ。」

 

会計を済ませて店を出て、バイクを停めたところまで歩いて出発の準備をする。

 

「ここからは、134号線を西に走りますの。ただ、そのまままっすぐ行くと西湘バイパスに乗ってしまいますので、途中で1号線のほうに入ります。」

 

「わかりました。では、ローズヒップさんに先導をお願いします。」

 

「かしこまりましたでございますわ!」

 

江の島の橋を渡り、水族館を左に見ながら134号線を走る。海は松林の向こう側にあるらしく、あまり海沿いの道を走っている気がしない。

 

「海が全然見えませんわー!」

 

湘南大橋を渡るところでようやく海が見えたが、すぐにまた防風林に視界が遮られてしまった。西湘バイパスに入る道から別れて側道に入り、1号線に合流したあとは、ただひたすら街中の道路を走る。

オレンジペコとローズヒップは、1号線をひたすら走っていたが、酒匂川を超えると、ようやく小田原に入った。小田原城を右に見ながら小田原市街を抜けると、案内標識に箱根湯本まであと3キロと書かれていた。

 

「あともう少しですね。」

 

信号で止まった時に、オレンジペコは隣に止まったローズヒップに話しかける。

 

「でも、油断してはいけませんのよ。」

 

確かに、事故は気を緩めた時に起こるという。オレンジペコは、軽く背を伸ばして深呼吸して、信号が青に変わると再びアクセルを捻った。

 

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Side 大洗&知波単

 

熱海を出発した3人は、海沿いの道を走る135号線をひたすら北上していた。熱海ビーチラインや真鶴道路を避けて、135号線を走っているうちに、気が付けば小田原に入っていた。

途中のコンビニで休憩していると、梓がスマホに入っていたメッセージに気付いた。

 

「ペコちゃんとローズヒップさんは、江の島で昼食をとったそうです。私たちが熱海で食べていた時より少し後みたいです。」

 

「あちらのほうがここまでの距離が長いので、もう少し時間がかかりそうですね。」

 

「じゃあ、ボク達は先に宿に行ってようか。少し早いけどチェックインして部屋に入れるかもしれないし。」

 

「そうですね。一斉に入るとあわただしいから、先にお部屋に入っておいたほうがいいと思います。」

 

そう話すと、梓はその旨をオレンジペコにメッセージで送った。

 

コンビニを出て、早川沿いに138号線を走ると、すぐに箱根湯本駅に着いた。さすがに関東有数の観光地だけあって、駅前は観光バスやタクシーなどで混んでいて、駅から吐き出された人で賑わっている。道沿いにはたくさんのお土産屋さんが並んでおり、お客さんを呼び込む声が響いていた。

 

箱根湯本の喧騒を過ぎて、早川の橋を渡って狭い道に入ると、目的地のホテルにはすぐに到着した。駐車場の隅にバイクを3台寄せて停めて、隣にあと2台のスクーターが停められるスペースを作っておく。

 

「では、私は帳場に寄って宿帳に記入して来ますので、猫田殿と澤殿はあちらの待合所にてお待ちください。」

 

今回の旅行の幹事としてこの宿に予約を入れた福田は、受付カウンターで到着の旨を告げた。チェックインの時間には少し早いが、部屋に入れるとのことだったので、部屋の鍵を受け取り、3人で部屋に向かう。

 

鍵を開けると、広い玄関があり、大きな下駄箱の上には各自のヘルメットも置けそうだった。靴を脱いで下駄箱にしまい、部屋の引き戸を開けると、目の前に10畳ほどの和室があった。

 

「わあー、すごく綺麗なお部屋だ。」

 

「これなら、5人でくつろげるね。」

 

「窓の外は温泉街が見えるであります。」

 

上着をクローゼットにあったハンガーにかけて、グローブは窓から入って来る風で湿気をとるために出窓のところに並べて置いた。

手を洗い、福田が淹れてくれたお茶を飲みながら、これもテーブルに置いてあったお茶菓子を食べて、ようやく一息つく。

 

「ペコちゃんとローズヒップさん、まだかな。」

 

「江の島からここまでは、混んでなければ1時間半ほどで着くと思われます。」

 

「さっきメッセージが来てたのが丁度1時間半ぐらい前だから、もうすぐ着くんじゃないかな。」

 

「じゃあ、私、駐車場で2人を待ってますね。着いたらお部屋に連れて来ます。」

 

そう言って、梓は、下駄箱にあった女性用の浴衣下駄を履いて駐車場に向かった。

 

「澤殿は、オレンジペコ殿やローズヒップ殿に会えるのがとても楽しみのようですね。」

 

「うん、同じ1年生の戦車道履修者で、バイクっていう同じ趣味を持つ仲間だからね。」

 

「しかし、出発地は別々で、宿泊地でお会いするというのもなかなか楽しいものであります。」

 

「そうだね。ボクも今回の旅行はすごく楽しみにしてたから。福田さん、いろいろとありがとう。」

 

「いえいえ、どういたしまして。」

 

駐車場に向かった梓は、先ほど停めたバイクに異常がないかを確かめると、3台のバイクをいろんな角度から写真を撮ったり、福田やねこにゃーのバイクをじっくりと見たりして、時間を潰していた。

15分ほどしたところで、駐車場の入り口からスクーターのエンジン音が聞こえてきたので振り返ると、ローズヒップとオレンジペコのスクーターが入って来たところだった。

梓がそちらに大きく手を振ると、2人ともそれに気づいて、こちらに向かって来た。

 

「やっと着きましたわー!」

 

「お疲れ様でした。バイクは私たちの隣に停めて下さい。」

 

「遅くなって申し訳ございません。」

 

「大丈夫です、私たちもほんの半時間ほど前に着いたばかりです。もうチェックインは済ませてますので、このままお部屋に行けますよ。」

 

「猫田さんと福田さんはお部屋ですか?」

 

「ええ、お二人を待ちきれなくて、ここでお出迎えしようと思って私だけ来ちゃいました。」

 

オレンジペコとローズヒップがバイクを並べて停めて、シート下から荷物を取り出すと、3人で部屋に向かった。

 

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「福田様、猫田様、来ましたわー!」

 

「こんにちは、どうもお待たせしました。うわあ、とても素敵なお部屋ですね。」

 

「オレンジペコ殿、ローズヒップ殿、お疲れ様でした。」

 

「結構距離があったから疲れたでしょう。まずはゆっくりと休んで下さい。あ、ヘルメットは玄関の下駄箱の上に置いて、グローブは窓際に干しておけばいいですよ。」

 

部屋に入ったオレジペコとローズヒップを福田とねこにゃーが出迎える。その間に、梓が2人のためにお茶を淹れる。

オレンジペコとローズヒップは、上着を脱いで、一通り荷物を降ろしてから、お茶を頂く。

 

「ありがとうございます。ふう、美味しい。」

 

「オレンジペコさん、お茶菓子もありますのよ。」

 

「私は遠慮しておきます。さっき食べたシラスかき揚げ丼がまだこなれていませんし、ここでおやつを食べてしまうと夕食が食べられなくなりますから。」

 

「甘いものは別腹ですわ!」

 

「途中の道は混んでましたか?」

 

窓際の籐椅子に座っていたねこにゃーが、道中のことについて聞いた。

 

「江の島に行くまでの道が結構混んでました。少し遅くなるかと思いましたが、その後の1号線は結構空いていたので、思ったより早く着けました。」

 

「てっきり、海沿いの道を走るのかと思ったら、1号線は結構内陸部を走るので、海が全然見えませんでしたの。」

 

「海沿いには湘南バイパスが走っていましたね。あっちの道だと海が見えるようでしたので、いつかは走ってみたいですね。」

 

「ボク達は伊豆半島の山越えと、135号線の海沿いの道を走ったけど、あんまり混んでなかったね。」

 

「でも、南伊豆に向かう反対車線は、ところどころで混んでましたね。」

 

「真鶴から小田原へは海沿いの道でしたので、走っていて気持ちよかったであります。」

 

お互い、道中の様子を話しながら、しばし寛ぐ。そこで、福田がこの後の予定について話した。

 

「夕食は18時からでお願いしておきました。まだ時間はたっぷりありますので、一休みしたら温泉に行きましょう。」

 

「温泉、楽しみですわ!明るいうちに露天風呂に入るのって、とても解放感がありますのよ。」

 

「このお宿は、とても大きな露天風呂があるそうです。」

 

「ローズヒップさん、お風呂で泳いじゃだめですよ。」

 

「わかってますわ!聖グロの生徒は、そんなはしたないことはしませんのよ。」

 

「エキシビションの時、潮騒の湯で泳いでアッサム様に怒られてませんでしたっけ?」

 

しばらく、ホテルのフロアマップや温泉のパンフレットを見ながらおしゃべりしているうちに、時刻は4時少し前になった。

 

「じゃあ、そろそろ温泉に行こうか。もうすぐ他のお客さんが到着するだろうから、混む前に入っちゃおう。」

 

「一番風呂ですね!かしこまりましたでございますわ!」

 

「汗と埃を落としてさっぱりしたいですね。」

 

福田が洗面所からタオルが入った籐の籠を持って来てくれたので、そこに着替えを入れて、みんなで大浴場へ向かった。

 

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別館にある大浴場には、大きな内風呂と、外には何種類かの湯船がある露天風呂があった。脱衣場に入ると、残念ながら先客がいるようだった。

 

まずは体を洗ってから、さっそく露天風呂へと向かう。

 

「まだお日様があんなに高いところにありますわ!」

 

真っ先に湯船に入ったローズヒップが太陽を指差す。

 

梓とオレンジペコも、露天風呂に入って来た。

 

「ローズヒップさん、後ろで髪の毛を束ねると、うちのカバさんチームのおりょうさんみたいです。」

 

ローズヒップは、湯船に髪の毛が浸からないように、その綺麗な赤毛を後ろで髪ゴムでまとめていた。

 

「おりょうさん?どの戦車に乗っている方でいらっしゃいますの?」

 

「Ⅲ突で、操縦手をしている方です。坂本竜馬を尊敬しているので、制服の上にいつも紋付を羽織って、頭も少しボサボサっぽくしているんです。あ、おりょうさんっていうのはソウルネームで、坂本竜馬の奥さんの名前なんですって。」

 

「ソウルネーム?」

 

「魂の名前だそうです。カバさんチームの皆さんって、歴女で、ソウルネームで呼び合っているんです。車長の松本さんはエルヴィン、装填手の鈴木さんはカエサル、砲手の杉山さんは左衛門佐、操縦手の野上さんがおりょうさんです。」

 

「ロンメル将軍、シーザー、真田幸村ですね。」

 

そのような話をしていると、隣の岩風呂から声をかけられた。

 

「あの、もしかして、澤さん?」

 

「え?」

 

梓たちが入っていた湯船の隣にある岩風呂の陰から、ひょこっと女の子の顔が出てきた。

 

「あ、愛里寿ちゃん?」

 

「やっぱり。声に聞き覚えがあったのと、戦車の話をしていたから、もしかしたらと思ったの。」

 

「愛里寿ちゃん、お知り合いがいるの?」

 

愛里寿の横から、もう一人が顔を出す。

 

「うん、大洗女子学園でM3に乗ってる澤梓さん。ちょっと待ってて。そっちに行くから。」

 

愛里寿が顔を引っ込めて、岩風呂の降り口の方から回って、2人がこちらの露天風呂のほうに入ってきた。

 

「びっくりしたよ、こんなところで愛里寿ちゃんとばったり会うなんて。」

 

「私もびっくりした。あ、こちらは私と同じ大学選抜チームのアズミだよ。」

 

「初めまして、大洗女子学園の澤梓です。先日の試合は、どうもありがとうございました。」

 

「澤さんね。初めまして。隊長が短期入学した時は、ありがとうございました。」

 

挨拶する3人を見て、オレンジペコとローズヒップはきょとんとしている。

梓は、以前愛里寿が大洗女子学園に短期入学していた際に会っていたが、聖グロの2人は面識があるかわからなかったので、2人を紹介した。

 

「愛里寿ちゃん、アズミさん、こちらは聖グロリアーナ戦車隊の、オレンジペコさんとローズヒップさんです。」

 

「初めまして、聖グロリアーナ女学園のオレンジペコです。」

 

オレンジペコが軽く会釈する。

 

「同じく、ローズヒップですわ。」

 

ローズヒップは湯船の中で思いっきりお辞儀したので、お湯の中に顔を突っ込んでしまっていた。

 

「だ、大学選抜の島田愛里寿です。」

 

「アズミです。」

 

すると、内風呂に続く引き戸が開いて、ねこにゃーと福田も露天風呂に入って来た。

 

「あれ、皆さんどうされたのですか?」

 

「福ちゃん、びっくりだよ!大学選抜の愛里寿ちゃんとアズミさんとばったり会ったの。」

 

「おお!私、知波単学園の福田と申します!」

 

相手が目上の人なので、福田は背筋を伸ばし、敬礼した。

 

「あ、あの。」

 

愛里寿は、顔を赤くしながら福田から目を逸らしている。

 

「島田殿、どうかされましたか?」

 

「ふ、福ちゃん、タオルが落ちてるよ。」

 

「こ、これは失礼いたしました。お見苦しいものをお見せしてしまいました。」

 

福田が慌てて落ちたタオルを拾い、前を隠す。

 

「島田さん、お久しぶりです。」

 

「え、ええっと、失礼ですがどなたでしょうか?」

 

「愛里寿ちゃん、アリクイさんチームのねこにゃーさんだよ。」

 

「ええっ?猫田さん?髪を上げていて、眼鏡を外してたからわからなかった。」

 

「あはは、猫田先輩って、眼鏡を取るとすっごく美人さんだから。」

 

「い、いやあ、それほどでも。」

 

「知波単の福田さんと、大洗の猫田さんね。アズミです。よろしくね。」

 

思わぬところでばったり出会った7人だが、後から入って来た福田とねこにゃー以外はしばらくお風呂に浸かってかなり温まっていたので、露天風呂のそばにあった木のベンチと岩の腰かけに座って、少し涼むことにした。

 

「ほんと、こんなところで会うなんて、すごい偶然だね。」

 

「私もびっくりした。みほさんとか、他の人も来ているの?」

 

面識があったから話しやすいのか、愛里寿が梓に聞いた。

 

「ううん、この5人って、戦車道履修生の中でバイク繋がりでよくやり取りしてるから、そのメンバーで集まったんだよ。」

 

「大洗の猫田さんと澤さん、知波単の福田さんは沼津から、私達聖グロの2人は横浜から、それぞれバイクで来ました。」

 

オレンジペコがにっこりとほほ笑みながら、愛里寿に話しかける。

 

「そう言えば、駐車場にバイクが5台停まってたわね。確か、3台は原付のスクーターで、他の2台は小型二輪じゃなかったかしら。」

 

「アズミさん、バイクに詳しいんですのね。」

 

「私もバイクに乗ってるし、今日もここまではバイクで来たから。」

 

「えっ!アズミ様もバイクに乗られてるんですの?」

 

「ええ。今日は隊長とタンデムでここまで来たのよ。」

 

「そう言えば、この間西住隊長が、愛里寿ちゃんとボコミュージアムに行った時、大洗まではアズミさんのバイクの後ろに乗って来てたっておっしゃってました。」

 

「うん、あの時初めてバイクに乗せてもらって、すごく楽しかったから、今日も後ろに乗せてもらってここまで来たの。」

 

そこに、湯船に浸かって温まったねこにゃーと福田が、風呂から上がってきた。

 

「こんなところで大学選抜の島田殿とアズミ殿にお会いできるなんて、光栄であります。」

 

「福ちゃん、アズミさんと愛里寿ちゃん、バイクでここまで来たんだって。」

 

「なんと、アズミ殿も単車に乗っておられるでありますか。」

 

「ええ、休みの日はふらっとツーリングに行ったりしてるのよ。いい気分転換になるから。」

 

しばらくバイク談義で話が盛り上がる。ただ、愛里寿はアズミのバイクに乗せてもらっているものの、免許の話はわからなかったので、ふと横に座っていたねこにゃーを見ると、思わず口に出てしまった。

 

「猫田さん、腹筋が割れてる...」

 

ねこにゃーは、エチケットとしてタオルで前を隠していたが、肌にぴったりと張り付いている濡れたタオル越しに腹筋が浮き上がっていた。

 

「アリクイさんチームのみなさんって、筋力トレーニングが趣味なんだって。戦車道の時でも、ちょっと時間が空いたら砲身を使って懸垂とかしてるし。」

 

愛里寿が会話に入って来たので、梓が説明してあげた。

 

「ぼ、ボクたちアリクイさんチームって、ネトゲ好きでインドア派だったんだけど、戦車道を始めた時にあまりの力の無さに情けなくなって、それからトレーニングを始めたんだ。」

 

「二の腕も、引き締まっていて、力こぶができそうですね。」

 

オレンジペコも興味津々でねこにゃーの腕を見ている。

 

「うん、できるよ。」

 

そう言ってねこにゃーが腕を曲げて力を入れると、筋肉の力こぶが盛り上がった。

 

「すごい。私も装填手ですが、さすがにそこまで筋肉はついていないです。」

 

オレンジペコもまねをして腕を曲げてみたが、ねこにゃーの力こぶのようにはいかなかった。

愛里寿は、大洗に来た時にもやっていたように、ねこにゃーの力こぶを指でツンツンしてその固さに驚いている。

 

「猫田さんって、スタイルもいいし、うらやましいですわ。」

 

ローズヒップがすらりとしたねこにゃーの姿を見て褒めると、ねこにゃーが恥ずかしそうに顔を赤くした。

 

話しているうちに、体も冷えて来たので、もう一度温泉に入って体を温めることにした。みんなで岩風呂に浸かりながら先ほどの話を続ける。

結構な時間をお風呂で過ごしていたので、そろそろと上がろうとしたところで、梓が愛里寿とアズミに提案した。

 

「愛里寿ちゃん、アズミさん、よろしければ、この後の夕食、ご一緒しませんか?」

 

「私も、単車の話や戦車道のお話を伺いたいのであります。」

 

「大勢の方がご飯も美味しいですし、楽しいですわ!」

 

「うん、私もみんなとお話ししたい。」

 

人見知りではあるが、愛里寿もこのメンバーに興味を持ったようだった。

 

「では、私たちもみなさんのお席に混ぜてもらえるかしら。」

 

「私が、後程帳場に寄って席を一緒にしておいてもらえるようにお願いしておきます。」

 

「じゃあ、福ちゃん、お願いね。」

 

「了解であります。あ、私たちは18時からなのですが、島田殿とアズミ殿は何時からでしょうか?」

 

「私たちも18時からよ。」

 

「では、大丈夫でありますね。」

 

そう言って、洗い場で体を流してから、お風呂を上がった。

 




やっぱり、長くなってしまいました(汗)。

今回は、これまでに出てきたキャラが、いろんな場所から集合するという形にしてみました。さらに、露天風呂で愛里寿とアズミにばったり会うというサプライズも入れてみました。

この後、夕食の場ではどんな話になるのか。
夕食の後は、もちろん「女子会」ですね。
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