最凶の組のIS操縦士 ~家族の絆で空を行く~   作:木原@ウィング

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更新が遅れてしまい申し訳ございません

先日、祖父が亡くなりお葬式やお通夜の準備で製作が進んでおりませんでした。
それに伴い、今回の話の内容も大幅な修正を行っておりました。

今回の内容は結構な駆け足になっており、前回の内容とは出来るだけ乖離しないように努力はしておりますがもしかしたら可笑しな部分が出てるかもしれません。

その時は遠慮なく指摘してください


大人は子供に道を示し間違いを許す物である

「織斑、一週間後のクラス代表決定戦についてだがお前には専用機が手配される事となった」

 

 

雷光達が剣道の試合をした次の日の授業終了間際、千冬のその報告に教室がにわかに騒がしくなる。

その重要な内容に一夏は重要さが少しは分かっているのか驚愕の表情を浮かべている。

 

 

「織斑、その顔をすると言う事は事の重要性を理解しているのか?」

 

 

「大雑把にだけど、確かISの総数はたったの467機しかなくてコアの売買や軍事利用もアラスカ条約で禁止されているんですよね?」

 

 

「そうだ、その貴重なISの1つがお前の専用機となる」

 

 

「さしずめ、男性操縦者のデータ収集と実験的な物が大体の目的だろうがな」

 

 

一夏の知識に千冬が答え、マドカが手配される理由を補足する。

千冬がなるべく包み隠そうとした裏の事情をバッサリと言ってのけたマドカに真耶や千冬はギョッと目を見開く。

 

 

「まぁ、後ろ暗い思惑は気にしないで有難く受け取って置け。力が有るのと無いのじゃ天と地ほどの違いが有るからな」

 

 

「親父さん……あぁ、分かったよ」

 

 

「あの……織斑先生?」

 

 

その時、1人の生徒がおずおずと手を上げて質問する。

千冬も向き直って質問の続きを促す。

 

 

「なんだ?」

 

 

「ま、真木さんとマドカさんには専用機は配られないんですか?」

 

 

「あっ確かに!! 千冬姉!! 親父さん達には無いの【バシン】アダァ!?」

 

 

「織斑先生だ! それについてだが」

 

 

「あぁ、安心してくれ。私も親父殿も既に持っている」

 

 

マドカはそう言ってサラッとした感じにクラスに衝撃の事実をカミングアウトする。

雷光は少しだけ面倒そうに片方の腕に付けたブレスレットをトントンと叩く。それが雷光の専用機が収納されている。

 

 

「「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」」」」」」」」

 

「お、親父さん。いつの間に専用機を!?」

 

 

「あぁ~動かせると分かった時に政府から押し付けられてな」

 

 

「一度は返却しようとしていたが、相手方があまりにもしつこくて親父殿が渋々と仕方が無く受け取ったと言った感じだったがな」

 

 

あの時の役人達が雷光に対する恐怖を押し殺しながらも見せた誠意が無ければ雷光は受け取りもしなかっただろう。

しかし、マドカとしてはあの時の役人達が不満だったのだろう。思い出したのか少し頬を膨らませていた

 

 

「まぁ、今のオルコットの実力から考えると戦う時は使う武装は一つだけだな」

 

 

「俺もマドカと同じだな」

 

 

「なっ!? わ、私を侮辱しているのですか!?」

 

 

2人の宣言に更に驚く一夏達だったがその中で唯一、怒りが爆発したのはセシリアだ。

しかし、立ち上がった瞬間にマドカに睨まれて怯み何も言えなくなってしまった。

 

 

「侮辱ではない……ハンデだ」

 

 

「は、ハンデですって!?」

 

 

「当然だろう? 幾ら子供の遊び程度の物とは言え本気になる程、私達は大人げなく無いがそれですぐに終わってしまってはお互いに申し訳ないだろう?」

 

 

何を当たり前な事を言って居るのだろうと言った感じに首を傾げて辛辣に言い放つマドカ。

セシリアはマドカの言い分に顔を真っ赤にするが隣にいる雷光を恐れてか、暫く恨めし気に睨むとそのまま席に座る。

 

 

「それでは、本日の授業は終了とする」

 

 

セシリアが席に着くのと同時にチャイムが鳴り、千冬の号令と共にその日の授業は終わった。

一夏と箒、そしてマドカはそのまま訓練をするのか荷物を纏めてアリーナに向かって歩き始める。

しかし、雷光だけはそのまま教室に残ろうとしていた。

 

 

「あれ、親父さん? 第三アリーナに行かないのか?」

 

 

「あぁ、()()()()()()()()()()が有って当分はそっちの訓練には行けそうにない」

 

 

「そうですか……残念ですけど、また次の訓練には来てくださいね?」

 

 

「では雷光さん。今日のメニューはいつも通りので良いんですか?」

 

 

「いや、今日からはメニューを変える。変更した訓練メニューは既にマドカに預けてあるからそれの通りにやっておいてくれ」

 

 

一夏達にそう伝えると雷光は教室からいつの間にか消えていた人物の後を追う様に出て行った。

向かう先は……射撃演習場の有る第五アリーナ。

 

 

ーーーーーーーー        --------

パンパン!! 第五アリーナの射撃演習場に響く銃声。

現在、第五アリーナにはその銃声を響かせる生徒1人だけしかいなかった。

黙々と集中して射撃を行っているのは、セシリア・オルコット

彼女はスナイパーライフルの照準器を覗き込みながら次々に出現するターゲットを狙い、撃ち抜く。

 

 

(織斑一夏、織斑マドカ、そして真木 雷光。彼等の力の一旦は昨日剣道場で拝見した。ハッキリと言えば現状での私の接近戦での実力では、彼等に懐に入られたら勝ち目は限りなく無くなりますわ)

 

 

昨日、セシリアはアリーナでISの訓練を終えて寮に戻る途中に有った人だかりを見つけ気になったのでその人だかりの原因を見ようと周りの面々とその試合を目撃した。

 

 

一夏の重い剣、箒の速く鋭い剣、マドカの圧倒的と言える剣。そして……それら全てを軽く受け流し次々と打ち破って見せる真木 雷光の姿を。

 

 

(先程の教室でのマドカさんの言い分、大変悔しいですが認めざるを得ませんね)

 

 

(今まで出会った男性とは全く違う織斑一夏と真木 雷光。彼等は一体どうしてあんなにも他の男性達と違うのでしょうか……)

 

 

昨日からずっと考えている事に意識が向き始め、少しずつ的から狙いがズレ始めて一回休憩を取ろうと息を吐いた時、セシリアの背後から声がかけられた。

 

 

「中々の腕前だな」

 

 

「ッ!?」

 

 

突然話しかけられセシリアは思わず猫の様に肩を震わせて勢いよく振り返る。

そこに居たのは壁に背を預けて立っている雷光だった・

 

「なぜ貴方がここに居るのですか?」

 

 

「何故って、射撃演習場に来るのに射撃をする以外に有るのか?」

 

 

「それはそうですが、他のレーンだって開いているでしょうに」

 

 

「まぁ、本当は君に用事が有ったんだがな」

 

 

「射撃が目的ではないじゃないですか!」

 

 

さっきと言って居る事が違う雷光に思わずツッコミを入れるセシリアとその様子を面白そうにカラカラと笑う雷光。

揶揄われていると分かったセシリアは機嫌が悪そうにそっぽを向く。

 

 

「私に用事とは、私をからかう事ですか? それでしたらお互い時間を無駄にしてしまうのでお帰り下さい」

 

 

「まさか、そんな事の為に俺が後進の育成をほっぽり出すかよ」

 

 

「では、一体何が目的なんですか?」

 

 

セシリアの鬱陶しいそうな態度を受けて笑顔だったら雷光は真剣な表情でセシリアに向き直る。

その表情を見て昨日の雷光の怒りを思い出してしまい、体が震えるセシリア。

しかし、その震えを押し殺して彼女は2人で会えた時に言おうと思っていた台詞を口にする。

 

 

「あ、あの……せ、先日は貴方の家族を侮辱する発言をしてしまい、大変も、申し訳ございませんでした」

 

 

「ほぉ? 意外だな、()()()()()()()()()()謝罪するとは……」

 

 

「幾ら頭に血が上っていたとは言え、あの様な物言いは貴族としても人として言ってはならないものでした。それに対する謝罪が出来なければ、私は貴族である資格は有りません」

 

 

「そうか。そうか……」

 

 

セシリアからの謝罪と、その中に有る誠意を受け取り雷光はセシリアに向ける視線を幾分か緩くする。

 

 

「先程の質問に対する答えの目的だが……()()()()()()()。だが今、新しく出来た」

 

 

「はぁ?」

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

「ハァ!? なぜ貴方が私を?」

 

 

「敵情視察だけで済ませるつもりだったが、気になる事が結構出来たからな」

 

 

「さて、まずはさっきの射撃だが前半は良かった。だが、後半から君は射撃中に余計な事を考えてしまっていただろう」

 

 

「え!? え、えぇはい。クラス代表決定戦の対戦相手を考えました」

 

 

「だろうな……大方、昨日の俺達の特訓を見ていたんだろう?」

 

 

「はい、とても凄まじかったです。まさかあそこまでの実力者だとは……」

 

 

「そして君は負けていられないと奮起し射撃訓練に精を出しているが、アイツ等に接近戦に持って行かれた場合を想定してしまった」

 

 

「……」

 

 

「恐らく、君は射撃に特化しているせいで近接格闘が苦手だな?」

 

 

「はい。私は確かに近接格闘は苦手です。しかし、それを補う射撃精密が……」

 

 

「甘い!!」

 

 

自身の弱点を言い当てられムキになり言い返そうとするがそれを雷光の一喝によって止められる。

雷光のその様子は昨日の怒りとは違う物で、どちらかと言うと人生の先を歩む先人としての物だった。

 

 

自身が得意とする分野を伸ばすのは確かに良い。しかし! 自身が苦手な分野を代わりに()()()()()()()()()()()()()()()()()!!

 

 

「それは……確かにそうなのですが」

 

 

「そうだろう……だからこそ! セシリア・オルコット、俺は今から一週間で君を彼等と同等に戦えるように鍛えよう」

 

 

「なっ!? いきなり何を言って居るのですか!?」

 

 

突然の宣告に驚くセシリア。それも当然であろう、先日にアレ程自身が怒らせた相手が何を血迷ったのか自分を鍛えるなどとのたまったのだから。

 

 

「理解できないか? これでも俺は今は君と同じ教室で学んでいる。それだけで十分すぎる理由だ」

 

 

「そんな理由で!? 昨日、あんなにも貴方達を侮辱した私に貴方は手を伸ばすというのですか!?」

 

 

「確かに俺としては許せないさ。家族を侮辱されたのだから」

 

 

「だったら何故!?」

 

 

「決まっている。()()()()()()()()()()()

 

 

「君からの誠意ある謝罪を受けた。まぁ、これが組に対する敵対者だったら許さないが今は同じ仲間だ。それなのに何時までもそれを引きづるのは子供じゃないか」

 

 

それだけ言うと雷光は笑ってセシリアの頭に手を置く。

雷光のその手には暖かな思いや優しさが込められていた。

 

 

「温かい……この手。そんな相手に私は、私はっ!!」

 

 

「後悔したのだったら、後はそれを二度としないように心掛けていれば良いんだ」

 

 

「はい、はいっ!!」

 

 

今までの自分の態度を許した相手の度量に瞳から涙が零れるが泣かない様にとその涙を必死に止めようとするセシリアとその努力を見ない様に頭を撫で落ち着かせる雷光。

そこには昨日の険悪な様子などは最早存在していなかった。

 

 

「……落ち着いたか?」

 

 

「はい、御見苦しい所をお見せしましたわ」

 

 

「何を言ってる? どこも見苦しい所なんて無かったさ」

 

 

先程泣いたのが恥ずかしいのか顔を赤く染めて俯くセシリアにカラカラと笑ってフォローする雷光。

 

 

「さて……それじゃあ、さっきの続きだがオルコット」

 

 

「あの……オルコットではなく、セシリアとお呼びください」

 

 

「良いのか?」

 

 

「えぇ、教えていただくのですから名前で呼んで欲しいのです……」

 

 

「分かったよ、セシリア」

 

 

「はい!」

 

 

名前で呼ばれて嬉しいのか笑顔になるセシリア。

もしセシリアに犬の尻尾が有ればブンブンと振られているであろう。

 

 

「先程の射撃だが、君はどうやら後半になると肩に力が入り過ぎている」

 

 

「肩に力が入り過ぎている?」

 

 

「あぁ、だから射撃の時はもっと力を抜くんだ。こんな風に」

 

 

雷光はそれだけ言って先程セシリアが行っていた武器と同じものを取り、的に向けて射撃する。

そのまま的の中心を的確に撃ち抜いて見せる。

 

 

「こんな感じで撃つ時に、君の場合は肩に余計な力が籠っている。だからその余分な力を重心を抑える場所に持って来れば良い」

 

 

「成程……そういう事だったんですね」

 

 

「……よし、セシリア。君のISの武装はライフルの他に銃火器は有るのか?」

 

 

「いえ、近接用の武装が一つです」

 

 

「むっ、そうか……」

 

 

「雷光さん?」

 

 

「済まない。セシリア、ちょっとISを装備してアリーナの方に行こう」

 

 

「分かりました」

 

 

ーーーーーーーーーー        ----------

「さて、今からやるのは君の近接格闘の役に立つ物だ」

 

 

「いえ、それより雷光さんはISを纏わないんですか?」

 

 

アリーナに移動した2人だったが雷光の方はIS用の剣と盾、そしてマシンガンを2つを持ってセシリアに向く。

戸惑うセシリアを他所に雷光は剣と盾を構える。

 

 

「あぁ、俺のISは今は整備中でな。クラス代表決定戦までには終わるからそれまではスペアで用意していた武装だけしか使えない」

 

 

「そうでしたか……分かりました」

 

 

「質問は以上か? だったら始めよう。セシリア、まずはこの武装を君に使える様に設定してある。これを装備してくれ」

 

 

「サブマシンガンを? 分かりました」

 

 

セシリアは雷光に言われるがまま、自分の武器スロットルにサブマシンガンを2つ追加する。

それを確認すると雷光は射撃演習場に有ったサブマシンガン2丁を持って見せる。

 

 

「良いかセシリア。銃火器と言うのは何も狙撃だけが使える時ではない。小型の銃火器は近接戦でこそその真価を発揮する」

 

 

「そうなんですか?」

 

 

「あぁ、見ていろ」

 

 

雷光はそれだけ言うとリモコンを操作してアリーナの練習機能を開始する。

すると周囲に人型の的やバルーン型の的が出現する。

 

 

「こんな感じに付近に敵がいた場合、小型銃器を手に接近し、こうする!!」

 

 

人型の的に一瞬で近づくとその的に向かって拳を振り下ろし、背後の的にはもう片方の腕に持った銃器で撃ち抜く。

放たれた銃弾はそのままバルーン型の的の中心を捉え、撃ち抜き破裂させる。

 

 

「これが近接戦での銃器の使い方で名をガン=カタと呼ぶ」

 

 

「す、凄いですわね……」

 

 

「これを物にすれば君は他の相手と戦う時も接近戦で後れを取ることは無い」

 

 

「成程……これは確かに接近戦では強いですね」

 

 

「さぁ、早速練習だ。やってみなさい」

 

 

「はい! 分かりましたわ!!」

 

 

雷光のお手本を見てセシリアも同じように拳で的を殴った直後にマシンガンの引き金を引き撃ち抜く。

その呑み込みの速さは流石は代表候補生と言った物で次々と的を撃ち抜き、腕を振りながら引き金を引き、マシンガンを握ったまま的を殴ったりとフェイントなども段々と混ぜ込むようになってきた。

 

 

(この成長速度……流石は代表候補生にして専用機を持つことを許された存在だけ有るな)

 

 

セシリアに存在した予想以上の成長速度に雷光は舌を巻く。

そして脳内で計画していた特訓内容に少しの修正を加えることにした。

 

 

「よし、セシリア。今日はこれまでにする」

 

 

「ありがとうございました」

 

 

「明日からは更に実戦的な訓練を開始するからそのつもりで」

 

 

「実戦的な訓練ですか?」

 

 

「詳しくは明日に説明するが怪我などはしないように気を付ける様に」

 

 

「分かりました……」

 

 

「それでは、解散だ。私はアリーナの片付けと明日以降の使用許可を貰っておくよ。君が授業が終わったらこのアリーナで準備をしておくように」

 

 

「準備はISなどのですか?」

 

 

「あぁ、君のISだけで良いからね」

 

 

それだけ言うと雷光はセシリアに手を振りアリーナを後にする。

向かう先は先程サブマシンガンを持ち出した射撃演習場。

そこにサブマシンガンを置き、そのまま職員室に向かった。

 

 

「……本当に、不思議な御方ですわね」

 

 

セシリアはそんな雷光の後姿をただ眺めているだけだった。

 

 

ーーーーーーーーーーー          ---------------

「今日はISを纏っているんですね」

 

 

「昨日アリーナの使用許可と同時に借りる手続きをしてきた。まぁ、織斑先生には渋い顔をされたがな」

 

 

普通は専用機を持っている雷光はその専用機を使うべきなのだが雷光のISは現在、雷光専属のIS整備士に渡してしまっている為に使用が出来ない。

それを知らなかった千冬は物凄く渋い顔で雷光とその専属を自称する整備士に恨み節を吐いたのだ。

 

 

「さて、セシリア。今日の訓練だが……」

 

 

「はい! 何なりとお申し付けください!」

 

 

「君の武装を私に向けて撃て」

 

 

「分かり……ませんわ!? なぜ突然ブルーティアーズを撃てと言うのですか!?」

 

 

突然の命令に思わず了承しかけたが内容を聞き、即座に拒否するセシリア。

それに対してキョトンとした表情を浮かべる雷光。

 

 

「何でそんなにキョトンとされているのですか!? キョトンとしたいのは私の方です!」

 

 

「いや、私は盾とか有るし大丈夫だから」

 

 

「その自信はどこから出てくるんですか!?」

 

 

「まぁまぁ、騙されたと思って撃って見なさい」

 

 

「……どうなってもしりませんからね!」

 

 

セシリアはもう諦めたかのようにスターライトmarkⅢを構える

そのまま雷光に向けて引き金を引くと青いレーザーが迸る。

レーザーが雷光に着弾する寸前、彼は装備していた盾を振りレーザーの機動を変えてレーザーを受け流す

 

 

「なっ!?」

 

 

「こんな風にレーザーも盾や他の物でも案外簡単に受け流すことが出来る。マドカだったら断言するがレーザーを切り裂く事だってするぞ」

 

 

「そ、そんな事が可能なのですか!?」

 

 

「出来る……試しに見せてやろうか?」

 

 

雷光はそう言って葵を構えてセシリアにレーザーを催促する。

促されたセシリアも頷き、スターライトmarkⅢの引き金を引く。

放たれたレーザーは真っすぐに雷光に向かうが雷光はそれを一瞬で切り裂いて見せた。

 

 

「ほ、本当に……レーザーを切り裂いた。しかも、量産機の武装で?」

 

 

「こんな感じに、タイミングと適切な力で振れば切り裂ける。だが、重要なのはそこじゃない」

 

 

「今のが試合中だったら君は驚いて動きを止めてしまうだろう。今日からするのは何が有っても動じない心を鍛える事だ」

 

 

「何が起きても動じない心?」

 

 

「あぁ、これは【明鏡止水】という」

 

 

「明鏡止水……」

 

 

「そうだ。その極意を君に伝授する。だからこれを付けなさい」

 

 

そう言って雷光が取り出したのは目を覆い隠せる程の布だった。

 

 

「これをどうするんですか?」

 

 

「これで君は目を隠して感覚だけで私の攻撃を避けるんだ」

 

 

「ですがそれでもハイパーセンサーが……」

 

 

「何の為の特訓だと思っている。勿論切るに決まっている」

 

 

「わ、分かりましたわ」

 

 

言われるがままにハイパーセンサーを切り布を目に当て、視界を遮る。

目の前が真っ暗になり目の前に居た筈の雷光の気配も感じなくなり不安になるセシリア。

 

 

「御始めは怯えてしまうだろうが、それも直ぐに慣れる。これで視覚やハイパーセンサーが使えなくなった状況でも気配を探れるようになる」

 

 

「ほ、本当ですの?」

 

 

「俺を信じろ。これを物に出来れば、君は更に強くなれる」

 

 

「……分かりました! やってごらんに見せますわ!!」

 

 

「よしっ、では行くぞ!!」

 

 

 

こうしてクラス代表決定戦までの間、セシリアは地獄の特訓を繰り広げて行くことになるのだった。




いや、あの本当に申し訳ございません

作者もセシリアとの和解はもっと後にしようと思っていたのですが今後の展開のために物凄くあっさりとセシリアと雷光が和解することになりました。

不満に思う人もいるかもしれませんが何卒、ご容赦ください

次回は時間が飛んで一気にクラス代表決定戦まで行きます。
遂にマドカと雷光の専用機も出せるかも……
生まれ変わり、強くなったセシリアと一夏達の激戦をどうぞお楽しみに!!
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