主人公の杖は少々特殊な素材です
制服も用意し終わり杖を買いにオリバンダーのみせへ。
「創業が紀元前になってる…」
「魔法使いの歴史はとても長いものなのですよポッター」
ハリーはあれからずっと機嫌良さそうに笑っている、よほど嬉しかったのだろう。こちらもわたした甲斐があった。
オリバンダーの店にはいるとたくさんの細長い箱が棚に山積みになっていた。
「…?店主はどこだろう…?ヒャッ?!」
ハリーが不思議そうに回りを見ていると老人がすごいスピードで現れた。
「ああ…ポッターさんですね?」
「この二人の杖をよろしくお願いしますよ」
「ええ、わかりました…ではまずポッターさんから」
オリバンダーがそういうと魔法の巻き尺がひとりでにハリーを計っている。鼻の穴まで計っていた。ハリーはされるがままだ。
「杖腕はどちらですかな?」
「え?」
「利き腕のことですよポッター」
「あっえーと、右です」
「そうですか…ではこちらの杖を…ほらふってごらんなさい」
オリバンダーに言われるがままハリーは杖を振り下ろす。途端にオリバンダーに杖を取られた。
「違うようですな…ではこちらの杖を」
オリバンダーが別の杖をわたしてハリーが振り下ろすと店中の杖が飛び出てきた。そんな感じのことを何度も繰り返していくとついにオリバンダーが、
「まさか…いやしかし…」
といって例の杖をわたした。ハリーが持ったとたん魔力がそこら中に満ちていった。
「おお…なんと…なんという…」
「…?この杖がどうかしたんですか?」
「ああ…名前をいってはいけないあの人も…その杖の兄弟杖を使っていたのだ…恐ろしい…その傷をつけたのも…あの杖だというのに…」
そう言ってオリバンダーはハリーの額の稲妻型の傷跡を見ていた…
「…さあ、次は坊っちゃんだ」
オリバンダーの巻き尺が私の体を計っていく。私の杖選びはハリー以上に難航した。
「いやいや、なかなか難しいお客さんですな、え?」
オリバンダーはなんだか嬉しそうだ。
「よしでは…本来あり得ない組み合わせだが…」
そう言ってオリバンダーが持ってきたのは35cmほどの杖だった。
「トネリコの木とセストラルの尾、丈夫でしなやか」
持った瞬間わかった。
「おお…なんとこの杖とは、トネリコの木とは世界樹の木、そしてセストラルは死の象徴…合わせて死の世界を意味するのに…」
…納得した、そりゃあピッタリだろう。なんせ一度死んでるんだから。
「レン、大丈夫なの?そんな杖で?」
「大丈夫さ、これ以上ないって言うくらいしっくりくるんだ」
「なら…まあいいけど…」
ハリーは不吉なこの杖を持つことを心配してくれているようだ。だがまあ問題ないだろう。
「ところでマクゴナガル先生、名前をいってはいけないあの人って誰のことですか?」
!そうかハリーはまだ聞いてないのか…!
「…そうですね、ええ貴女はしるべきでしょう」
オリバンダーの店を出て教科書を買う前に少し休憩していると、ハリーはヴォルデモートのことを聞き出そうとしていた。
「…一度しか言いません、やつの名はヴォルデモート、貴女の両親を殺害し、そしてまだ赤ちゃんだった貴女に倒された犯罪者です」
…どうやらハリーはショックを受けているようだ。当然だろう、事故で死んだと思っていた両親が殺されていたと知ったのだから。
「大丈夫?ハリー」
すべての買い物が終わりマクゴナガルが帰ったあと、私はハリーにそう切り出した。
「大丈夫、ちょっとショックだけどさ」
「そっか…強いねハリーは」
「ううん…でももし、ヴォルデモートってやつが目の前に出たら」
「うん?」
「多分
ハリーはそう言って
ハリーが原作よりヴォルデモートに対する思いが苛烈になっています。実際現れたら躊躇せずに殺します。