『M-デイ(X-MENでの事件)みたいなことが起こったら?』   作:蜜柑ブタ

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僕のヒーロアカデミアを見てると、どうも、X-MENを重ねちゃって……。
あくまでも私の主観ですが。


あそこまで厳しい世界じゃ無いだろうけど、ひとつ何かが違えば、こんな個性を持つ人間が当然現れて?って可能性もあったのでは?


という、一発ネタです。





『M-デイ(X-MENでの事件)みたいなことが起こったら?』

 個性社会。

 彼らの世界は、まさにその一言に尽きるであろう。

 個性と呼ばれる能力を持つ人間達により、良くも悪くも世の中が回っているのである。

 ヒーローとヴィランという、まるで個性による社会にそう定められているような運命的関係から、日々ヴィランに人々は怯え、ヒーローに感謝し平和に歓喜する。

 

 そんな中、その個性を天から与えてもらえなかった定めを持つ人間達もいた。

 

 無個性。

 

 そう呼ばれる人種がいた。

 

 個性が必ずしも4歳までに覚醒するとは限らない。そして個性を把握する受診で必ずしも個性が見つかるとは限らない。

 そういった無個性と判断された人間は、個性社会において迫害の対象とされた。

 

 無個性と分かった途端に、離れていくのは当たり前。

 親が嘆くのは当たり前。

 いじめるのも当たり前。

 将来に夢を見ても馬鹿にされるのは当たり前。

 

 そんな中、緑谷出久という少年に双子の妹がいた。

 双子であるため、一緒に個性を見つけるための受診を受けたが……、結果は、両者とも無個性との判断だった。

 幼いながら知っている。いや、個性社会だからこそ生まれた時から知らされている。この世界で個性がないことがどれほどの悲劇かを。

 その日から世界が変わってしまった。いや、否応なしに社会が牙を剥いたと言うべきか……。

 幼馴染みやそれまで友達だった子供達にいじめられ、大人達は助けてくれない。親は謝るだけ。

 二人はそんな悲しい現実から傷をなめ合うように一緒にいた。どんなに辛くても二人で夢を語り、笑うことが出来た。

 

 そして、二人は同じ学校に進学し、やがて進路を決めることにする。

 

 誰よりもヒーローになりたいと夢見ていた兄・出久は、ヒーローを育成する名門校・雄英高校への入学を希望した。

 だが当然だが、周りは笑った。

 幼馴染みである爆豪勝己は、その優れた個性のため同じように雄英校への進学を高らかに宣言、それについて出久と違って周りはすべて彼を讃え応援していた。

 出久の妹は、グッと我慢した。

 なぜ個性があるだけで、ここまで扱いが違うのかと、前々か、ずっとずっと考えていた。

 まるで下水のドブ汁を煮込んだような性格のあの爆発の個性の幼馴染みが、なぜ讃えられ、純粋な兄が蔑ろにされなければならないのかと。

 兄は、そんな妹の気持ちを感じ取り、苦笑するだけである。

 

 しかし、妹の不満と我慢は、ある日をもって爆発することになる。

 

 爆豪が、兄に雄英校に受験するな、無個性のお前に個性が目覚める方法として屋上からのワンチャンダイブと言ってノートを爆発の個性で焼いた。

 

 しかし誰も爆豪を咎めることは無かった。さも当然だと言わんばかりに。

 

 燃えて黒焦げになったノートを前に、ぼう然としている出久に、帰ろうよ…っと妹は気遣い、ハッと我に帰った出久は無理をして笑って見せてくれた。

 

 帰り道……、ヘドロというヴィランに襲われた。

 

 そしてなんとあのヒーローの象徴と言える、否、平和の象徴そのものであるヒーロー・オールマイトが助けに来てくれた。

 誰よりも憧れていた出久は、問うた。

 無個性でもヒーローになれるかと。

 しかし、返ってきたのは……。

 

 現実を見なさい。

 

 ……非情な、けれど現実的な言葉だった。

 

 その日、無事に帰ったものの、出久は、妹に手を引かれないと動けないほど喪失状態だった。

 

 翌日。母親に叩き起こされて起きて、兄の顔を見たのは……、葬儀の時の写真だった。

 

 棺桶を開けられない有様だったと、妹は母親達親戚の言葉を聞いた。

 

 一応先生やクラスメイト達が葬儀に参列したが、出てきた言葉は、無個性が死んでも無意味だという意味の言葉ばかり。

 

「兄さんが…なにをしたの?」

 

 急に葬儀の場が騒然となった。

 

「個性なんて、なに?」

 

 彼女は、自分ではまったく気づいていなかった。

 

 

「みんなみんな、消えちゃえばいいんだ! 個性なんて!」

 

 

 そして赤い光が世界を包むようにすべてを塗り替えた。

 

 

 光が消えた後、異変はすぐに起こった。

 

 個性が消えた。

 

 ごく一部を抜いて……。

 

 しかし、その1パーセント以下程度しか残らなかった、たった一部だけの個性の持ち主達は、無個性が主流となった社会でやがて迫害の対象とされた。かつてヒーローであった者さえ、ヴィランの恐ろしさの記憶を残すがためにかつて守ってきた人々から恐れられたのだ。

 

 それ以降、個性を持つ者はひとりとして生まれなくなった。個性を持つ者からさえも。

 

 

 

 少女は、幸せそうに、亡くなったはずの兄の手を握って笑う。兄の出久も笑う。

 

 

 現実を、改変する個性。

 

 

 その能力に突如目覚めた出久の妹は、その能力についての記憶さえ失って、個性と兄の死を書き換えたのだ。

 

 無個性が当たり前となった社会で、もう二人を迫害する者はいない。

 

 

 




M-デイの詳細については、X-MENをご参照ください。


たぶん、このあと、何かしらあって、また個性が生まれ始めるんだろうけど……。(X-MENではそうだった)
そしたらまた現実改変能力者が現れて……、最悪のイタチごっこだわ。


爆豪や、オールマイトが、残った個性持ちに入っているかはご想像にお任せします。
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