『M-デイ(X-MENでの事件)みたいなことが起こったら?』 作:蜜柑ブタ
今回は、もしも爆豪が無個性になってしまった場合です。
別のSSで個性が残った場合の逆です。
ひっどいことになってます……。
集団暴行や強姦などの過激な言葉が出ていますが、未遂です。
出久も酷い目に遭ってるけど、一応無事です。
あと爆豪の末路が、個性があった場合と違って、もっと酷いかも……。
それでもOK!って方だけどうぞ!!
スーパーナチュラルパワー・デイ。
通称、S-Day(エスデイ)と呼ばれることになる、総人口の8割が持っていた個性という特殊能力が、わずか数パーセントだけを残してほとんど消えた大事件は、人類史の大事件として歴史に刻まれることとなる。
S-Dayは、当然だが多くの混乱と、悲劇などを生んだ。
誇りとする個性を失った喪失感と絶望に耐えきれず死を選ぶ人間、自暴自棄になりヴィランという悪と定義される存在に堕ちる人間、むしろ個性という苦しみから解放され幸せを得たという真逆の人間もいた。
S-Dayから数日もせず、ある所に将来を周りから期待されていた少年が酷く荒れていた。
自分の身体から分泌する汗を爆発の火薬として利用できるという、爆発の個性を持つ、爆豪勝己。
S-Day経て、彼は無個性となった。
彼は荒れた。なぜ自分なのかと。なぜ自分が個性を失わなければならなかったのかと。自分が今まで没個性と蔑んできた者が個性を残しているのを見て余計に荒れた。
彼の怒りと喪失感による暴力は、周りを傷つけた。取り巻き、自分を褒め称えていた大人達も、そして親さえも。
ところが、なぜ、突然世界から個性が消えたのかっという疑問が脳を過ぎったとき、爆豪はふと殴る手を止めた。
緑谷出久の妹。
あの時…、自殺して葬儀の場で、彼女は…、個性なんて消えてしまえと叫んでいた。そしてその瞬間に世界が赤く染まって……。爆豪は、それを思い出した。
原因が分かった瞬間に彼が取る道はひとつだった。個性を失ったことに俯いている同級生や大人達に呼びかけ、出久の妹なら元の世界に戻せる、個性を取り戻せるはずだと叫んだのだ。
爆豪を先頭とした暴徒と化した一団は、緑谷家を襲撃した。
そして妹を守ろうとする出久を殴り倒し集団暴行、そして彼らの両親もはね除け、出久の妹を攫った。そして拷問に等しいことをしようとした時……、警察機動隊だけじゃなく、軍までも到着して、その中にかつての平和の象徴として謳われていたオールマイトもいた。
個性を失っている爆豪達は、抵抗空しく全員逮捕。最後まで出久の妹に元の世界に戻せと叫んでいたが、なにも覚えていない出久の妹は、ただただ怯えて泣いているだけだった。
その後の警察からの事情聴取の際に、出久の妹が無個性であることを告げられ、爆豪を含めた当事者である者達は、そんなはずはないと叫んだものの、持ってこられる資料からは彼女が無個性だという証拠しか出てこなかった。
出久は、殴られただけじゃなく、集団で暴行を受けたことで頭蓋を含めて骨折するなどのかなりの大怪我を負い、またその両親にも怪我を負わせ、出久の妹に暴行・強姦未遂をしたことや、家を破壊した罪状により、爆豪を含め爆豪に賛同して行動した者達は全員有罪判決を受けた。
そしてオマケとして、精神異常者というレッテルまで貼られ、爆豪を含めた暴徒達の言動を誰も信じなくなった。
白い部屋という檻に中で、爆豪はどれほど叫んだだろう。どれほど壁を殴り、ベットを蹴っただろう。
やがて声も枯れ果て、手足も血を流すほどに傷ついただけに終わった。
治療という名目で食事に混入された薬の影響と、治療を称した洗脳により、彼らはやがて自分達が当事者として見たS-Dayの元凶や真実が自分達が勝手に妄想したことだったのでは?という疑問と狂気に染まり、真実と嘘の境目が分からなくなっていった。
そんな治療と称した、現実改変能力のトリガーを引かさないための隠蔽工作について知っているオールマイトは、それを止める手段も無く、ただひとり……痛ましく顔を歪め、彼らがせめて、すべてを忘れてしまうことを願ったのだった。
現実改変能力のトリガーを引かさないための配置として、行動を起こした当事者達を洗脳・廃人にする配置を上の人間達がやっています。
もし警察や軍が助けなかったら、100パーセント越えで現実改変能力が発動していたと思われます。最悪な方向に……。
オールマイトは、見捨てたというより、1より多数を選んだだけです。
せめてすべてを忘れて真っ白になる方が幸福だろうと考えております。
あれ~? なんか個性がある場合より救いが無い……?
こっちは爆豪ひとりじゃなく、多数を巻き込んでいるから……。