404小隊が異人町で暮らすようです   作:作者アアアア

7 / 7
先日、ラストオリジンを始めたのですが45と友達になれそうなキャラを見つけました。


絆ドラマ 416編1

 居候先である一筆家に戻ってきた404小隊の一行。

 外は既に陽が沈んで空は紺色に染まっていた。

「ただいまー」

 45は自宅感覚で声を掛け、三人もその後ろを歩いて入って行く。

「ああお帰り、異人町はどうだった?」

「……凄まじい場所だったわ」

 一日で濃い体験をして、それ以外の感想が浮かばない45はとりあえず言っておいた。

 大きなリビングでそれぞれ好きに過ごしている中、一筆が45に声を掛ける。

「ご飯いるかい?」

「んー……衣食は自分で用意するって言ったし、別にいいかな」

「そっか……でも、一緒に住む事になったんだし、欲しくなったらいつでも言ってね」

「でもタダって言うのも悪いわね……」

「それじゃあさ、こういうのはどう?」

 会話に割り込出きたのは9だ。

「私達が材料を用意するから、一筆さんに作ってもらうっていうのは?」

「それならいいね、どうかな?」

 9と一筆に言われ45は少し考えて決めた。

「うん、それならいいかな。時間が出来たら持ってくるからその時はよろしく」

「任せて、それより家の縁側は見た?」

「縁側?」

「自慢じゃないけど、家の庭すごく綺麗でさ、縁側で空や景色を眺めるのもいいんだ」

「へぇ……まだ寝るには時間もあるし、少し見て行こうかしら」

 45はそう言って家の縁側に向かうのだった。

 

 

 

 一筆家の和室には縁側がありその先には、こじんまりしているが緑が溢れ、花壇があり、一本の木が伸び、木の塀で囲まれたシンプルな庭が広がっている。

「悪くないわね」

 404小隊がいた世界でも森はあったが結局は戦場である事は変わらず、息を付けるような場所ではない。

 だが、この庭では45は不思議と心が落ち着いていた。

「ふぅ……」

 縁側に腰を下ろし、目的も無く辺りを見渡すと、両膝に両肘を当て両手で頬杖を突く。

「ああ゛~~」

 その時、後ろからだみ声が聞こえ、頬杖を止めて後ろを向く。

「416? アンタ、その手に持ってるの……」

「冷蔵庫漁ったらあったのよ~」

 顔全体を真っ赤にし、千鳥足の416の手にはグレープサワーと書かれた紫色の350mlの缶が握られていた。

「全く、バレたら謝るの私なのよ?」

「うるさいわね。私は完璧だから何やってもいいのよ」

(完全に入ってるわね)

 アルコールの低い酒で既にへべれけ状態になっている416の姿に小声で愚痴をこぼす。

「シラフになったら覚えておきなさいよ」

 

 

 

「はぁ~、これが本物の世界なのね~」

「しれっと私の隣に座るんじゃないわよ」

 いつの間にか45の横に座っている416に呆れて厳しめに対応する。

「文句あるの⁉」

「あ、怒り上戸」

「アンタは何にも思わないの⁉ 私達は作られた存在だったのが!」

「私達は戦術人形よ? 今更それ言う?」

「それだけじゃない、私達が今まで見てきたものも、やってきた事も何もかもが作られていた! 全部茶番だったのよ!」

「茶番?」

「私達は何なのよおおおおおお!」

 泣き上戸が入り、声を上げて泣き出す416の姿に45は思考を動かす。

(かなり気が立ってるわね、何て答えようかしら)

「でも、私達は生きている。それは変わっていないでしょう?」

(少しだけ熱くなれた気がするわね……)

「なによぅ……」

「たとえ全部が作り物でも、私達が通った軌跡は茶番だなんて思わない」

「かっこつけちゃってぇ……」

「それに、先の事は作られた側も作った側も分からない。私達は実質、生きている。それだけは確信が持てるわ」

「うぅ……ぐずっ」

「後、鼻啜らないでうるさいから」

「しきかーん……45がいじめるー」

「何でそうなるのよ。いじめてないわよ」

「あー……」

 そう呻くと、後ろに倒れて動かなくなった。

「416?」

 軽く頬を二発叩くが、寝息を立てている。

「コ、コイツ……散々騒いで寝やがった……」

「さっきから騒がしかったけどどうしたの?」

 そこへ、一筆がやって来て、転がっている缶を見て問い詰める。

「あれ? もしかして君が……」

「あ、私達これでも成人してるから」

「そうなの⁉」

 45のその場しのぎの嘘を真に受けて驚く一筆に続けて45が話す。

「それよりごめんなさい、衣食は自分達で用意するって言った手前なのに……」

「ううん別にいいよ」

「彼女、本当に酒癖が壊滅的に酷くって……」

「酷い?」

「ビール一本で大暴れするレベルでね」

「えぇ……」

 生真面目そうな容姿と性格とは裏腹な酒癖に引いている中、45が416の両脇を抱え引きずっていく。

「今日はもうお休みさせてもらうわ」

「そっか」

「それじゃおやすみなさい」

「葉子ちゃん」

 一筆に呼び止められ、416を引きずって部屋を出ようとした45は足を止める。

「何?」

「君も辛い事があったら、いつでも相談してね」

「一筆さん?」

「その……指揮官って人にはなれないと思うけれど……」

「……聞いていたのね」

「ゴメン」

「……ありがとね、いざって時には頼らさせて貰うわ」

 一筆の優しさに45は微笑み、和室から出て行くのだった。

 

 

 

 借り部屋に戻ると、四組の布団が敷かれており11は既に夢の中、だが9は起きていた。

「あ、45姉。布団敷いておいたよ」

「ん、ありがと」

 45は9に感謝して、引きずってきた416を雑に布団上に投げ捨てると、自分の上着を脱ぎ416の頭に被せる。

「さっき騒がしかったけど、何かあったの?」

「416の顔を見れば分かるわよ」

 45に言われ9は上着で隠された顔を覗く。

「あー……」

 それで全てを察した9は、適当に言葉を発しつつ上着を戻す。

 その間に自分の布団で横になった45は天井を見つめながら9に声を掛ける。

「明日も早いんだし、とっとと寝なさい」

「45姉」

「ん?」

 頭を左に向けると9が45の隣で寝そべって目と目を合わせた。

「私達どうなるのかな?」

「何よ不安なの? 9らしくないわね」

「だってこんな事初めてだし、そういう45姉は?」

「確かに初めてだし、平気って言われたら全肯定出来るわけでもないし。んー……」

 少し考え口を開く。

「孤立無援で今は手探りしかないけど、何かを掴める可能性もあるから不思議と不安は無いのよね」

「そういうもんかなぁ……」

「そういうもんよ。ほら、とっとと寝なさい」

 そう言って45は悪童の顔で9の鼻をつまむ。

「んー」

 呻く9を見て45は手を離すと起き上がり、改めて挨拶をする。

「それじゃ、45姉おやすみ」

「おやすみ」

 9は自分の場所に戻っていき、45も明日の事を考えながら意識を消していった。

最初の仲間は?

  • WA2000
  • AEK-999
  • リベロール
  • スオミ
  • M37
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。