煽られるのは嫌いなので対人戦に特化したいと思います   作:グラキチ

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冒険、憧れが止まりません
今回と次回はアマネが主軸です
それでは投稿します


キワモノの元にはキワモノが集まる

休憩を挟んだことで落ち着いたところで、アマネが先程手に入れたスキルを確認してみる

 

『全身全霊』

MPが満タンの時に使用可能

自身のMPを全て消費し、次の魔法攻撃の消費MPを0にし、威力を4倍にする

 

デメリット:魔法発動後、自身にスタンが付与され、5分経過によって解除される

アイテムや魔法による解除不可

 

取得条件

攻撃手段が魔法しかない状態かつ、MPが0になった状態でエネミーに一定量ダメージを与える

 

「なにこれ・・・」

 

うーん、キワモノ

とんでもなく扱いにくいスキルが来たものだ

 

「でも4倍だよ?凄い威力になりそうだね!」

 

前向きなメイプルはこういうキワモノスキルでも嬉しそうにするのだろう

ひとまずは破棄せずに、このままの状態で進めることにするらしい

 

「ちょっとあっち見てくる」

 

「あ、私も・・・」

 

「ううん大丈夫、なにかあったらすぐ戻るから」

 

あまり遠くに行かないよう約束し、アマネは森の中に消えていった

 

ソワソワ

 

落ち着かない、今のアマネがロクに戦えるわけがない

やはりこっそり着いていくべきか・・・

 

「心配なの?」

 

その言葉に過剰に反応するグラディオ

全身で『そんなわけない』と表現するがメイプルはニコニコと満面の笑みだ

コミュ障にとって悪意の無いその笑顔は苦手だ

 

・・・気を紛らわす為に先程ドロップしたクロスボウを弄っていよう

 

 

「やばい、迷ったぁ・・・」

 

そのころアマネは道に迷っていた、暗くなった森は全て同じ道に見える

目印となる物もなく、あっけなく迷子になってしまっていた

 

このアマネという人物、咄嗟の出来事やピンチになるとテンパる事が多く、普段はしないであろう凡ミスをかなりの頻度でやらかす

今回の凡ミスは『メッセージで助けを求められるのをすっかり忘れてしまっていて自力で帰ろうとしている』だ

 

当然宛もなくウロウロしていても帰り道は見つからない、それどころかどんどん奥へ奥へと入り込んでいっている

 

「ふぇぇ・・・グラぁ助けてぇ」

 

半泣きになりながら森をさ迷っていると、古く倒壊した神殿、のような場所に行き着いた

1度落ち着こうとその中に入ると、様々な書物が納められていた

屋根も倒壊しており、野晒しになった書物はボロボロで、読めるものがあるのかどうかは定かではない

部屋には置物のような物が散乱しており、それぞれ何らかの動物のような形をしている

辺りを見回すと、辛うじて倒壊を免れた屋根の下に本棚が置いてあり、2冊の書物が納められていることに気がついた

 

それを手に取ろうとすると

『正しき力を正しき方向へ、正しくありて名を示せ』

つまり謎解きをしなければ本を読むことはできないらしい

 

ここでアマネの自頭の良さが項を成す、正しき力とはこの動物達のこと

よく見てみるとこれらは、鳥・亀・虎・龍の形をしている

置物が色褪せているので断言はできないが恐らく四神を表しているのであろう

 

正しき力を正しき方向へ、これは風水四神としての方角を示す

 

亀、即ち玄武を北に

龍、即ち青龍を東に

虎、即ち白虎を西に

鳥、即ち朱雀を南に

 

並び終えた置物の名を1つずつ読み上げる

すると本棚から書物が独りでに此方へ浮遊してくる

触れてもいないのにページが開かれ、半ば強制的に内容を読まされる

これは大丈夫なものなのかと考えている矢先

 

『禁術法典』

禁術の威力を2倍にする

 

デメリット:消費MPを常に1.5倍にする

 

デメリット:普通の魔法が使えなくなる。また覚えられなくなる

 

『闇術』

闇術に分類されるスペルを取得する

 

禁忌とされる闇の魔法

人間性の闇を操り、また使役する

生者にとって人間性とは猛毒でもある

蝕まれるのは、敵だけとは限らない

 

デメリット:生者の状態で闇術で攻撃する度にHP-5%

 

「なんでよぉ!」

 

とんでもない詐欺のような手法で禁術を覚えさせられてしまった

ホントは氷と聖属性を極めたかったのに・・・

 

もう1冊の書物は、どうやら物語のようだ

使命によって目覚めた騎士が、各地を旅するお話

 

 

そうさね

そこはロスリック

火を継いだ薪の王たちの故郷が流れ着く場所さね

だから巡礼者たちは北へ向かい

そして予言の意味を知るのさ

“火は陰り”

“王たちに玉座なし”

 

そこまで読んだ所で、アマネは書物の中に吸い込まれていった

 

継ぎ火が絶えるとき、鐘が響き渡り

古い薪の王達が棺より呼び起こされるだろう

 

どこか遠くで、鐘の音が聞こえた気がした

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