「サクラ背中は任せた!」
「はい任されました!」
断片再現で、アガートラームを出し、
前を走る翼さんを追う
いつも通り、翼の死角から迫るノイズに向かって、
刃を振るうと
「おりゃああああ!」
振るった先のノイズを響が倒す。
「ってあぶな!」
俺は、無理やり刃の軌道を変える。
「やった、倒せた。
サクラさん、翼さん私手伝います!」
「‥‥‥分かったわ。サクラ頼めるかしら。
私は向こうのノイズを一人で、やるわ」
「じゃあ、響ちゃんのフォローに回るよ。」
翼は、サクラに響を任せて戦場に戻る。
「あの、わたしも一緒に!」
「貴方はあっちよ。」
翼は数のノイズの少ない方を剣で、指示した後
密集している方へ掛けて行った。
「響ちゃん、行こうか」
「はい!足を引っ張らないよう頑張ります!
うぉおおおおおおお」
「って早いな!」
響がノイズに拳を打つとノイズが灰に変わる。
(これなら!)
後ろから迫るノイズを俺は、切り倒す。
響は目の前のノイズしか見えていないのか
一直線に進んでいく。
俺は、離れないように慌ててついていくが、
いろんなところに移動するので、
すごく疲れた。
ノイズを倒し終えると
「はぁ、はぁ、すぅ‥‥はぁ、お疲れ様」
「はい!お疲れ様です。」
「ええ、お疲れ様」
「あの、今後も一緒に戦っていければ、
嬉しいです。」
「一緒にね‥‥。残念だけど、
今の貴方とは一緒に戦えそうにないわ。」
「え?‥‥なんでですか?」
「今日の戦いを見て、判断したことよ。」
覚悟もなく、遊び半分で戦場に出てくる
今の貴方には、奏の何を受け継いでいるのか
が分からないのよ。」
「そ、それは‥‥‥」
「これで話は終わりよ。私はいくわ。」
「待ってください!
それでも、ダメダメな私でも、
奏さんの代わりになれるよう頑張ります。」
「っ⁉︎響ちゃん、それを言ったら!」
乾いた音が聞こえた。翼さんが涙を流しながら、
響ちゃんの頬を叩いていた。
「‥‥‥‥え?」
「サクラ後は頼むわね。」
翼はそう言って、走って行ってしまった。
「えっと、大丈夫?」
「サクラさん、私、何か間違えちゃったんでしょうか
翼さん、泣いてました。」
「今日は疲れたでしょ?
家に帰って、お風呂浴びてゆっくり寝るといい
そのことは明日答えるよ。」
「はい‥‥‥」
落ち込んだ響ちゃんを寮まで送り、家に帰る。
シャワーを浴びながら考える。
(さて、どうしようかな?
一番早いのが、響ちゃんに自覚してもらうことが一番
後は、翼さんのことだよね。
思ったより、響ちゃんと会話してたな。
うーーーーーん、考えても仕方ないか。なるようになれ!)
本部に来ると弦十郎さんに
「響のフォローに入って欲しいですか?」
「ああ、昨日の戦いで分かった通り、
響くんは、戦場に慣れていない。
故にサポートに特化している君に頼みたい。」
「分かりました。できる限りやってみます。」
「ああ、頼んだぞ!」
警報が鳴る。
「ノイズ出現、場所は町中です!」
「今すぐ行きます!」
「あの〜、サクラさんはいますか?ってあれ
何かあったんですか?」
「響ちゃん、行くよ!」
「うぇ?ノイズですね!行きます」
移動した俺は、昨日のことを踏まえて、
サポートしやすいよう変身することにした。
「変身!」
光が弾けると
翼さんのトレジャーハンター型を纏った姿に変わる。
「うぇええええええ!翼さんはサクラさん
だったんですか⁉︎あれでも、
昨日二人ともいたから双子だったんですか?」
「うん、それも後で話すからさっさと倒すよ!」
「は、はい!」
戦いが始まり、響のサポートに入る。
建物に腕のギアから出したロープを張り巡らせて、
ロープの上に立つと脚が固定され、脚に付いている
ローラーが動き移動を始める。
(これなら上から見渡せて守りやすいはず?)
「うぉおおおお!」
響が、飛んでくるノイズに拳をふるいその
まま進もうとした場所に待ち構えてるのが見えたので、
短剣を投げて倒す。
空から奇襲しようとしたノイズを同じように倒す。
これを繰り返して、全滅させることができた。
「なんとか終わったね。お疲れ様」
「はい、お疲れ様です。つば、サクラさん!」
変身が解除されると元の姿に戻る。
「あ、元に戻った。」
「そういえば、昨日のことで聞きたい事あったんだよね?
本部に戻ってから話をしようか。」
「はい、聞かせてください。」
本部に戻ってきて、休憩スペースに来ていた。
自販機で買ったジュースを渡す。
「響ちゃん、どうぞ」
「ありがとうございます。
それで、あの、
翼さんはどうしてあんなに泣いていたんですか?」
俺は、あらかじめ考えていた内容を話すことにした。
(まぁ、未来での緒川さんのセリフを今言っても説得力は皆無、
でも聞かれたからなぁ)
「あー響ちゃん、
ツヴァイウィングのことはもちろんしってるよね?」
「はい、」
「ツヴァイウィングの片翼 天羽奏は、
2年前のコンサートで、絶唱を歌ったんだよ。」
「絶唱‥‥‥サクラさんそれって一体」
「絶唱、シンフォギア の限界を引き出すもの
でも、装者への負荷がかなりかかる。それも命を
掛けなきゃいけないほどにね。」
「その歌を歌ったんですか。」
「ああ、結果的には寿命を減らして
絶唱を歌った3ヶ月後に亡くなった。
お別れを言う時間もあったでも、
翼さんの心を奏が締めていた割合は大きい。
だからだろうね。
響ちゃんの言葉は、とても心にきちゃったんじゃないかな?」
「私酷い事言っちゃたんですね。奏さんの代わりになる‥‥なんて」
「それと俺は、君に奏の代わりをして欲しいなんて思ってないよ?
誰もそんな事思ってないよ、
それにどんなに形を取り繕うとね、誰にもその変わりは務まらない。
だからこそ、君は君のやり方で翼さんの手を取って欲しい。」
「手を、取る」
その後は、悩みながら歩いて行ってしまった。
(うーん、やってしまった。いろんな意味で)
頭を抱えてたら、
「結構話したのね。」
翼がジュースを買ってたところだった。
「え、あーーーー聞いてたんですか?」
「ええ、最初からね。意外と口が軽いと思ったわ。」
サクラの横に腰を下ろす。
「サクラの言う通り、奏がいない寂しさはあるわ。
でもね、私が防人としても歌女としてもいられるのは、
貴方や二課のみんなが居たからよ。
だからこそ、奏が守ったあの子には戦場とは無縁で居て欲しいのよ」
「それは、本人に言ってあげたほうがいいのでは?」
顔を少し逸らして言う。
「昨日叩いちゃって顔が合わせづらいのよ」
「あーまぁ、そうだね
でもその内、謝る機会が来るよ。」
「そうかな?」
「そうだよ」
その後は談話してから家に帰った。
寝床について寝ると、
2年ぶりの真っ暗な空間にいた。
「お久しぶりですね。サクラ様」
「うん本当に久しぶり」
「この度大規模なVersion upを行う為、
お知らせに参りました。」
「大規模?」
「はい、この2年で、色々な観測ができましたので
変身と再現の追加になります。」
「そんなに増えるの?」
「はい、なので時間を1週間ほど頂きます。」
「け、結構かかるね。」
「2年分なので、それと次のお知らせです。
ウロボロスの残党が数の少ないカルマノイズを使う
作戦を立てているようです。
これで、最後になります。」
「いつ来るかは分かってるの?」
「いえ、ですが、過去へ干渉できる力が弱まっているので、
重要な場面で来ると思われます。
これが撃退できれば、問題はーーーーーーー」
ノイズが走り、消える。
「え?おーーい、ドットさんやーい」
それからしばらくして、ドットが出てきた。
「すみません。問題はありません。
「本当に大丈夫?」
「はい、通信用の機材に不具合があっただけですので、
では、作業は明日から行うのでよろしくお願いします。」
「ああ、うんよろしく。」
目が覚めてスマホの確認
画面には完了まで、1週間と表示されていた。
それから本部に報告し、
弦十郎さんから、今日から1週間休みを言い渡された。
「しし座流星群?」
「はい、来週見られるそうなので、
未来と一緒に見に行く約束したんです。」
落ち込んでいたのかと思ったけど、
元気になった響ちゃんの話を聞く
「そっか、見に行けるといいね。」
「はい!」
(そろそろクリスちゃんが来るって事だよね。)
それから、1週間たち
まぁ、弦十郎さんの話では、
響と翼は会話はあまりないものの、
戦場では、翼がフォローに入ると言う感じになってるらしい
そして俺は、空を遮ることのない丘に来ていた。
本当は本部に行きたかったが、
「休みを言い渡してるんだ。明日から働いてくれればいい」
と弦十郎さんに本部を追い出された。
俺は、せっかくなら星が綺麗に撮れる機材を
用意して流星群を見にきていた。
(流星群とか前の世界でも滅多に見れないから
映像に残しておきたい)
機材を組み立てていると
「サクラさん?」
「あれ?未来ちゃん。こんばんは、
どうしたのこんなところで?」
未来が向こうから、歩いてきた。
「こんばんは、今日は流星を見にきたんです。」
「寒くない?そこの自販機でなんか奢るよ?」
「え、その悪いですよ。」
「大丈夫、報酬は俺と一緒に星を見て欲しいな
寂しかったんだよね。ここで一人で見るの」
少し驚いた後、
「ふふっ、はい一緒に見ましょう。」
ジュースを渡し、他愛もない話を始める
俺はカメラを起動して、見てみると星空がしっかり写っていた。
(良かった、写ってる)
「わざわざ用意したんですか?」
「うん、滅多に見れないからね。
どうにか残そうと思っってね。」
二人で、星空を眺めながら、流星群を待っていると
「響も来れたらよかったのに」
「そういえば、約束してたんだっけ?」
「はい、一緒に来ようって約束してたんですけど
急な用事で来れないって、」
「まぁきっと大事な用事なのかもよ?」
「それは、分かります。でも、
最近怪我をして帰ってきますし、
何か隠し事をしてるみたいですし」
「隠し事なら、そのうち話してくれそうだけど?」
「でも聞いても答えてくれなくて」
「もし話したら迷惑かけちゃうって思って話さないのかもね。」
「それでも迷惑をかけて欲しいんです。
心配させて欲しいんです。そして、最後に笑い合えたら」
お互い星空を二人で、静かに眺め続けた。
(ああ、こんな時になんて言っていいのかわからない自分が嫌になる。)
すると星が流れ始める。
「綺麗、ですね。」
「ああ、生まれて初めてみる。」
二人でその光景に目を奪われてしまった。
「‥‥‥響とも一緒に見たかったなぁ」
その願いが、響ちゃんの事をどれほどに
想っているのか分かってしまう。
だからこそ、言わないといけないと思った。
「ありきたりなセリフだけど、友人として出来ることをして、
助けるからね。」
「ふふっ、その時はお願いします。」
そして空は、隣で泣く事を我慢している友人の
代わりに星の涙を流し続ける。
誤字•脱字有れば、よろしくお願いします。