ウェル博士の制御から離れたネフィリムの心臓はフロンティアの船体を食らい、
暴走を始めた。
俺は、揺れるフロンティアから響ちゃんに抱えてもらい、
空へと脱出していた。
「‥‥‥すごいな。あれ」
「なにが起こっているんでしょうか?」
フロンティアが赤く溶けていく。中央にネフィリムが体を形成していく。
「司令から説明があった。あれは」
「再生する、ネフィリムの心臓よ。」
翼とマリアが、現状を説明する。
(流石に抱えられたままじゃ、これから先はまずいな。)
「響ちゃん、宙を飛ぶから離してもらっていいかな?」
「はい!分かりました!」
サクラは、ガングニールエクスドライブの翼を断片再現し、
宙を飛ぶ。
「そういえば、セレナちゃんは?」
「意識を失っていたのでな、途中で大岩を砕いていた
司令に預けてきた。」
「あ、そうなんだ。」
「あれは、どう反応していいか分からなかったわ。」
フロンティアが全て溶け、ネフィリム•ノヴァが姿を表す。
ネフィリム•ノヴァが動く前に、調と切歌が先手を取る。
調のギアが分離、変形、巨大化、そして合体
巨大なロボットになる。
終Ω式・ディストピア
切歌は、巨大な鎌が3つ付いているものを構える。
終虐・Ne破aァ乱怒
「はぁあああ!!」
「やぁあああ!!」
ネフィリム•ノヴァを一閃
「あああああ!?」
だが、攻撃した側の切歌と調がダメージを受ける。
「聖遺物どころか、そのエネルギーまでも食らっているのかッ!」
「臨界に達したら地上は‥‥‥」
「蒸発しちゃうッ!」
「しかも止めようにも聖遺物特効持ちとか、相性が悪いときた。」
「けど、方法はある!
バビロニア、フルオープンだぁあ!!」
クリスがソロモンの杖で、バビロニアの宝物庫を
ネフィリム•ノヴァが入る大きさに開く。
「バビロニアの宝物庫を!」
「エクスドライブの出力でソロモンの杖を機能拡張したのか!」
「バビロニアの宝物庫にネフィリムを格納できれば!」
「人を殺すだけじゃないって!
やってみせろよ!ソロモォォォオオオン!!」
ネフィリム•ノヴァが、無造作に腕を振るいクリスを吹き飛ばされ、
ソロモンの杖も、クリスの手から弾き飛ばされた。
「ぐあっ、‥‥‥杖が!!!」
弾き飛ばされたソロモンの杖をマリアが取る。
「明日をォォォオオオオオ!!」
ソロモンの杖を使い、バビロニアの宝物庫を完全に開く。
宝物庫の入り口に、ネフィリム•ノヴァが落ちていく。
だが最後の悪あがきなのか、触手を伸ばしマリアを拘束する。
マリアを拘束したネフィリム•ノヴァが、少しずつ落ちていく。
「格納後、私が内部よりゲートを閉じる!ネフィリムは私が!」
「自分を犠牲にする気デスか!」
「マリアぁ!!」
「マリアさん!」
「こんなことで、わたしの罪が償えるはずがない‥‥‥
だけど、すべての命は、わたしが守ってみせる!!!」
マリアを支えるために響たちが寄り添う
「それじゃ、マリアさんの命はわたしたちが守ってみせますね」
「あなたたち……」
「それに、セレナちゃんを助けるって約束は、
マリアさんも助かって、初めて果たされる約束なんです。
だから犠牲になんかさせません!一緒に帰りましょう!」
「‥‥‥サクラ」
マリアは今この場にいないセレナを想う。
「英雄でないわたしに世界なんて守れやしない
でも、わたしたちはひとりじゃないんだ‥‥‥!!」
バビロニアの宝物庫に入ると、入り口が閉じる。
「やっぱりというか、ノイズが多いなぁ。」
「さんざんこの杖が呼び出してきた、
奴らの住処だからな。」
「切り払うぞ!」
「はい!いっけぇぇぇぇぇええええ!!」
響は手を槍に変え突貫、翼は逆羅刹で薙ぎ払い、クリスはフルバーストで
ノイズを倒していく。
俺は、自分の身を守ることに専念する。
「完全再現っと」
神獣鏡エクスドライブを纏った未来を完全再現
近づいてくるノイズを倒してもらう。
俺もイチイバルを再現し迎撃する。
「向こうは、大丈夫そうだね!」
マリアの拘束を調が、解放するのと同時にロボも壊れていった。
ノイズの大群を迎撃していると
ネフィリム•ノヴァが手を伸ばしてきた。
「今度は俺か!!」
その場からすぐに離脱するが、捕まえようともう一つの腕がくる。
「危な!?」
近づいてくる腕を再現未来が、攻撃すると
腕が溶けるも溶かしたエネルギーですぐに、再生を始めた。
(攻撃を続けたら、爆発が早くなるだけだ!)
再現未来を消し、回避に専念する。
「サクラ、今助けに!」
「マリアさんはその杖でもう1度宝物庫を開くことに集中してください!」
「外から開くなら中から開けることだってできるはずだ!」
「鍵なんだよ、そいつは!」
「サクラさんは、私達が助けます!」
ネフィリム•ノヴァに追いかけ回される、
サクラを助ける為に響達は向かう。
(かつての敵だった、わたしをここまで信じてもらえるのなら、
その期待に応えたい!)
「セレナァァァァアアアアッ!!」
ノイズとネフィリム•ノヴァによって、回避がだんだんと難しくなっていく。
「くそ!マジでまずいこれ!」
触手を避けた瞬間、背中からノイズが迫る。
「避けきれない!」
「はぁあああ!!!!!」
「うぉりゃあああ!!!」
翼と響によって、ノイズが倒される。
「すまない!遅くなった!」
「いや、間に合った上に助かったよ。
「サクラさん!マリアさんが出口を作ってくれます!
急いでそこから帰りましょう!」
「あっちが逃してくれないね。」
ネフィリム•ノヴァが、またサクラに手を伸ばしてくる。
その手をクリスが、大量のビームで逸らす。
「早くこっちに来い!」
「響ちゃん、マリアさんをお願いしていい?」
「サクラさんはどうするんですか!?」
「俺を狙ってるみたいだから、一緒に行けばあいつも付いてくる。
その間に囮をしておくから、隙を見て逃げて。」
「ふざけたこと言ってんじゃねぇ!」
「今度はお前が犠牲になるとかいうつもりか!」
「流石に私も怒りますよ!」
「大丈夫、死ぬつもりはないよ。」
俺は、響ちゃんとは別の方へ飛ぶ。
「こっちだ!追ってこい!」
ネフィリム•ノヴァが、サクラを追っていく。
触手をまた伸ばして捕まえてこうようとしてきたので、
イガリマを出して、切り払う
次にシュルシャガナを出して、調ロボを作り上げる。
(ロボットは男のロマン!!)
ロボットを操作して、集まってくるノイズを倒していく。
「セレナァァァァアアアアッ!!」
マリアの声が聞こえたので、ネフィリム•ノヴァの向こう側を見ると
ソロモンの杖で出口が出ていた。
「サクラ、急いで!」
「サクラさん!」
「急ぐデーーース!!」
調ロボを解除してみんなのところへ行こうとすると
ネフィリム•ノヴァが、さっきまで追いかけ回していたサクラを
追い越して出口を塞ぐ。
「迂回路はなさそうだッ!」
「ならば往く道は一つッ!」
「手を繋ごうッ!!」
響達が手を繋いでいく。
調と切歌も手を繋ぎ、
「マリア」
「マリアさんッ!」
響と調の手を差し出す。
マリアは胸からアガートラームのアームドギアを取り出し、手を繋ぐ。
「この手、簡単には離さない!」
ネフィリム•ノヴァが、触手をマリア達に向けて放つが、
なんとか追いついたサクラに全て妨害される。
「俺が守っている間に!」
響とマリアが、繋いだ手を上へと掲げる。
「「最速でッ!」」
「「最短でッ!!」」
「「真っ直ぐにッ!!!」」
2人のシンフォギアのパーツが分離、パーツは巨大な手に変化していく。
その巨大な手が、みんなの前に立っていたサクラを包み込み、手を繋ぐ。
「へ?ちょっとま」
「「一直線にィィイイイイイッ!!!」」
「「「「「「うおおおおおおおおお!!!!」」」」」」
全員の心と力が一つに合わさり、ネフィリム•ノヴァに拳が刺さる。
Vitalization
そのままネフィリム•ノヴァを貫き、出口を通り、
勢いを殺すことができず、全員地面へ叩きつけられる。
だが、バビロニアの宝物庫が開いたままになっており、
「杖が……!
すぐにゲートを閉じなければ間もなくネフィリムの爆発が……!!」
「まだだ……!」
「心強い仲間は他にも……!!」
「仲間……!?」
「わたしの、親友だよ」
未来がソロモンの杖を目指して、走ってくる。
(ギアだけが戦う力じゃないって響が教えてくれたッ!)
「私だって戦うんだ!!お願い!
閉じてぇええええ!!!」
ソロモンの杖を空に浮かぶバビロニアの宝物庫の入り口へと投げる。
「もう響が、サクラさんが、誰もが戦わなくていいような、世界に!!」
ソロモンの杖は、入り口を通ると同時に閉まる。
「‥‥‥間に合ったの?」
「はい、親友のおかげです。」
(誰もなにも突っ込まないけど、肩の力強すぎませんかね?)
その後、弦十郎さんが来て、
月の落下を防げたことが正式に報告されたこと
ナスターシャ教授との連絡は取れていないこと
それとセレナちゃんは、意識が回復はしたが、
ここ一年の記憶が一切ないこと
現在は念のために検査を受けているとのこと
が説明された。
(1年巻き戻したから、記憶も一年分無くなったのか‥‥‥)
俺は、助けることはできたが罪悪感にかられた。
それを聞いたマリアが空を見る。
(マムが未来を繋げてくれた……)
「ありがとう。お母さん」
響は自分に応えてくれたガングニールを返そうと、マリアにペンダントを
差し出すと
「マリアさん、これを返します。」
「ガングニールは、君にこそ相応しい」
「‥‥‥はい」
「だが、月の遺跡を再起動させてしまった……」
「バラルの咒詛か」
「人類の相互理解はまた遠のいたってわけか」
「でも、世界にマリアさんの歌が届いたんですから」
「そうですよ。歌で世界は、一つになれます。
だから、へいき、へっちゃらです。」
マリアが、響と向かいあう
「立花響、君に出逢えて良かった。
サクラもありがとう。セレナを助けてくれて」
マリアと切歌、調は弦十郎についていく。
すると調が、足を止めて響を見る。
「‥‥‥いつか人は繋がれる。
だけど、それはどこかの場所でも、いつかの未来でもない
たしかに、伝えたから」
「うん」
そのまま歩いていってしまった。
こうして、フロンティア事変は幕を閉じるのだった。
誤字•脱字有れば、よろしくお願いします。