体重が2kg落ちました。続けねば!!
水着を着た俺は、3対3のビーチバレーをしていた。
「サクラさん、そっちに行ったデスよ!」
「任せろ!」
正面から受け止め、
ネットの近くにいる調にボールを上げる。
「切ちゃん!」
「いくデス!!」
調が、トスをあげる。
切歌は助走をつけて飛び上がり、腕を振り上げて、
相手のコートにボールを打つ。
「デェェス!!」
「は!甘いんだよ!」
クリスがうまくボールを取り、セレナへボールを上げる。
「小日向さん!お願いします!」
未来へトスをあげ、スパイクを打ち込んでくる。
「通って!!」
コートのラインよりも外側に落ちるコースだったので、
サクラは、そのまま見送る。
「これで!」
「勝った」
「デス!」
風で、ボールの軌道が変わり、コート内に落ちる。
「はっ!勝利の女神はこっちに微笑んだみたいだな!」
「勝ちました!」
「ふぅ、運が良くて助かった〜」
「未来!カッコ良かったよ〜!」
響が、未来に抱きつく。
向こうのコートでは、明るい雰囲気が漂う。
3人とも肩を落とす。
「そんな、負けた。」
「ごめん、俺が最後に油断したばっかりに!」
「あれは仕方ないデスよ。」
俺は、立っているのもやっとだったので、コートから出て座り込む。
その左右に切歌と調が、座る。
次のメンバーが、コートに入る。
次は、マリア、エルフナイン、サンジェルマン 対 響、翼、クリスである。
「クリスちゃん、元気だね。」
「むしろ、あんたは楽した分のツケが来てるな。」
「それは否定しない。」
サンジェルマンからアダムの伝言があり、
俺の人間離れした身体能力は、全て砂時計の補正があったお陰で、
砂時計が、失われた今、体力は砂時計を手に入れたときに戻る。
そのせいか、サクラはバレーの一戦だけでダウンしていた。
「‥‥‥その為に女体化し続けないといけないとか地獄かな?」
「綺麗で、可愛いデスよ!」
「うん、マリアと同じくらい綺麗。」
「男の俺からしたら、複雑」
ラピス•フィロソフィカスで、変身すると女体化する理由が、
女性の方がうまく扱える事と足りない身体能力を補正する為。
長時間女体化すれば、賢者の石が勝手に調整をしてくれるようになるので、
なるべくなるようにとの事。
手始めに今日一日中、女性として過ごすように言われていた。
「‥‥‥にしても胸が重い。」
自分の胸を持ち上げる。
「これをつけて戦うクリスちゃんやマリアさんの苦労がわかるな〜。」
「私もたま〜に重く感じる時があるデスよ〜」
調が、自分の胸に手を当てた後、サクラの胸を鷲掴みにする。
「え!?ちょ、調ちゃ、ものすごく痛い!!」
「‥‥‥私には、ない!」
「ごめん!そこまで気にしてるとは思わ!伸びる!伸びちゃうから!」
調ちゃんに胸を弄ばれた。
ビーチバレーが終わったのか、それぞれが休憩に入る。
サクラが、自分の胸を両腕で、包んでいるのに気づいたクリスは、
胸の重みで肩が凝っていると思い声をかける。
「あんたも肩が凝ったのか?あたしも肩凝るからなぁ。」
クリスは、身体を伸ばす。
サクラは、さっきのことを説明しようと口を開くが、
「いや、さっきーー」
「あら、そうなの?サクラも今後、女性として過ごすなら、
肩が凝りにくいブラがあるわよ。」
マリアが、会話に入ってくる。
「え?女性としては過ごす気はなーー」
「それなら、あたしも教えてくれよ。
なかなか合うのがなくてな。」
「えぇ、ここのブランドが、オススメね。」
マリアが雑誌を取り出し、サクラとクリスに見せる。
「へー、この前行こうか迷ったところか。」
「‥‥‥ブラって、どれでも良さそうな気が、」
「ダメよ!」
「何言ってんだ。お前‥‥‥」
マリアは怒り、クリスは呆れる。
「合っていないブラほど、地獄を見るわよ!!」
「そうだぞ。肩は凝るわ、胸がきついわ、揺れるわで大変なんだぞ。」
「そこに座りなさい、サクラ!
あなたに女性として必要なことを徹底的に叩き込んであげるわ!!!」
「いや、男なんだけど‥‥‥」
「今は、女性よ!」
サクラは正座させられ、二人のブラの苦労話と重要性を教えられるハメになった。
その光景を見ていたみんなが、
「ちなみに響、サクラさんのバストサイズって?」
「えぇと、上から91、59、87って、アダムさんが言ってましたね。」
「マリアと雪音の間ぐらいか。」
「大きいデスよ。」
「‥‥‥羨ましい。」
「‥‥‥私もそう思うよ。調さん。」
「大き過ぎては、動くのに不便だと思うんだが。」
「僕にはないので、よく分かりません。」
二人から解放され、ゆっくりしていると響が、
「ところでみんなぁ、お腹が空きません?」
「だが、ここは政府保有のビーチ故に
一般の海水浴客がいないと必然売店の類も見当たらない」
「コンビニ買い出しじゃんけんですね!」
みんなが、集まる。
「あ!サンジェルマンさんは、ゆっくりしてて良いですよ。」
「そういうわけにはいかない。立花響
私とて、ただその場の状況に甘んじる訳にはいかないのでな!」
「では、全員で!」
全員が、拳を握る。
(ふっ、俺は知っている!原作ではグーを出せば、勝てる!
最近、役に立っていない原作知識もこういうときは、役に立つな!)
「ところでみんなぁ、お腹が空きません?」
「だが、ここは政府保有のビーチ故――」
「一般の海水浴客がいないと必然売店の類も見当たらない」
「「「「「「コンビニ買い出しじゃんけんぽんッ!!」」」」」」
サクラは、グーを出すと全員パーだった。
「嘘だ。そんなこと!」
(何が原作知識だ!死ね!!)
「先輩なら、チョキを出すと思ったんだけどな。」
「今日たまたま見た占いで、パーを出せば幸運を呼ぶと言っていたのでな。
そういう雪音もパーではないか。」
「あいつが、力強く拳握ってたんでな。
グー出すんじゃねぇかなって思っただけだよ。」
クリスが、地面に倒れ込んだサクラを指差す。
「私もサクラさん見てたら、パーかなって思っちゃいました。」
「私もデース!」
「私も」
「実は私も‥‥‥」
響の言葉に、みんなが同意する。
気の毒に思ったサンジェルマンが、
「流石に一人で行かせるのも酷だ。
もう一回して、残りも送り出すとしよう。」
「そうですね。じゃあ、もう一回!!」
「「「「「「コンビニ買い出しじゃんけんぽんッ!!」」」」」」
切歌、調、翼がチョキ、それ以外はグーだった。
「あはははは!!翼さん、変なチョキ出して負けてる!」
「変ではない!カッコイイチョキだ!!」
指をピストルの形にした翼の姿があった。
サクラは、その光景を見て、落ち込む。
(‥‥‥今、原作再現してんじゃないよ!)
「斬撃武器が……」
「軒並み負けたデース!」
悔しがる二人にマリアが、買ってくる物に釘を刺す。
「好きなものばかりじゃなくて、塩分とミネラルを補給できるものもね」
マリアは、翼にサングラスをかける。
「人気者なんだから、これかけていきなさい」
「……母親のような顔になってるぞ、マリア……」
「それとサクラは、これを羽織って行きなさい。
その格好だと色んな輩が寄ってくるからね。」
マリアは、自分用のパーカーをサクラに着せる。
サクラは、さっきの仕返しも込めて、
「ありがとう、お母さん!」
「誰がお母さんよ!まだそんな年齢じゃ!?
って待ちなさい!」
サクラは、全力疾走でマリアから離れる。
「サクラさん、気づいてるのかな?」
「ここに戻ってくるデスよ‥‥‥」
途中で合流した3人とコンビニで買い物を済ませる。
「切ちゃん、自分の好きなのばっかり」
「こういうのを役得と言うのデス!」
サクラが、スイカ以外の荷物を持つ。
「サクラさんは、重くないですか?」
「これぐらいなら、平気だよ。
‥‥‥スイカは、持てなかったけど。」
翼がスイカを抱えていた。
「これぐらいなら平気だ。さぁ早く戻ろう。
‥‥‥特にマリアが待っているぞ。」
「‥‥‥帰りたくないなぁ。」
「自業自得」
「デース」
ビーチに戻る途中、壊れた神社が目に入る。
そこには、野球のユニフォームを着た子供と配達途中であろう大人が集まっていた。
「昨日の台風かな?」
「お社も壊れたってさ」
神社の中を除いて見ると、氷の柱が至る所に立っていた。
(‥‥‥どんな台風が来たら、氷柱ができるんだろう。
そして、あそこにいるのが、響のパパさんか。)
すると空に大量の爆発が起こる。
「あれは!?」
「もしかすると、もしかするデスか!」
「まぁ、空中で爆発した時点で、厄介事だね。」
(‥‥‥ガリィの襲撃だね。)
「行かなきゃッ!」
翼は、響のパパさんに声をかける。
「ここは危険です!子供たちを誘導して安全なところにまで!」
「冗談じゃない!!どうして俺がそんなことを!」
そのまま、走って逃げていった。
(‥‥‥まぁ、当たり前か。俺だってそうするかもね。)
逃げた大人の代わりに、翼が守る。
「大丈夫!慌てなければ危険はない!」
俺は、端末ですぐに近くの避難所を探す。
「翼さん!こっちに避難所がある!」
「分かった!君たちついて来て!」
「私たちも行きます!」
「送り届けるデース!」
サクラたちは無事に送り届け、ビーチでみんなと合流するのだった。
誤字•脱字•感想あれば、お願いします。