前回のあらすじ。戦場で喧嘩をしだすモーさんとメドゥーサさん。ほよちゃんはなんかぶら下がってた。でも無事にファブニールは倒したのでこのまま邪ンヌの元まで走り抜けます。多分この感じだとアタランテともファントムともエンカウントせずに済みそうです。え、術ジル?数の暴力で押しつぶします。というよりジルとはエンカウントしたいです。理由としましてはイベントで戦闘要員からエリちゃんときよひーが抜けてくれるからです。2人とも性能は申し分ないのですが最初のころだと連携して戦うということが出来ないので結構な頻度で回りも巻き込みます。ぐだ男とか他のサーヴァントはいいんですけどね....こっちはフィジカル最弱の女なので下手にガバると巻き込まれて死にます。ですので何としてでも術ジルと会いに行きます。
>城の中に入り最初に感じたのは異臭。鼻につくような腐った血の匂い。それに壁もどす黒くなっていることからここで多くの人が殺されたのだろう。
「衛生面で考えるなら最悪ね、この城」
あの砦で私が一番気にしたのは衛生面だった。そもそもあれだけの人が生活する空間でそこを疎かにしたら一瞬にして怪しい病気で皆死ぬだろうと思っていたし、何より私は人間でしかも一応女性だ。だからこそ自分の汗の匂いなんかも兵士たちの匂いというのはどうしても受け入れがたいものがあるのでそこは徹底した。
「陽子、よく平気だね....」
立香の言葉に対して平気だと言えば嘘になる。だけどこの幼馴染が横で青ざめているのを見ていると自分だけでも冷静で居なければという気持ちになる。それにゆっくりと近づいてくる足音の方が気になる。
「ようこそ皆さん。我が主の城へ」
暗闇の中姿を表したのは1人の男性。黒いローブのを身に纏い、青白い肌の色。だけど一番その男の特徴として表れているのはその瞳。私たちを見ているようで見ていない。狂気の色しか見えない瞳。
「ああ、ジャンヌ。相変わらず貴方のお姿は清楚で可憐だ。その周りにいる浅ましい連中と居るのがもったいない程に!」
竜の魔女と名乗るもう一人のジャンヌ・ダルクを主と呼ぶ。彼女に対して異常なまでの敬意。まだ名乗りもされてないのにその正体がわかってしまう。
「ジル・ド・レェ。フランス軍の元帥にしてジャンヌ・ダルクの信仰者。ある意味、そこの聖女様に一番人生を狂わされた男ね」
ジャンヌ・ダルクと共に戦うその姿は聖女と同じぐらいに兵士を鼓舞したことだろう。だけど今目の前に居る彼はその後のジャンヌ・ダルクが処刑されたのち、狂気に染まった姿だろう。
あ、噂をすれば術ジルが出てくれましたね。勿論この後に戦闘が始まるわけですが、ぶっちゃけ連れてきているきよひーとエリちゃんがいれば勝てます。なのでここの戦闘は最低限に抑えます。間違っても宝具なんて使いませんし、そもそもきよひーとエリちゃんが術ジルを何回か叩けば相手は逃げ出すので、こっちは邪ンヌの元に向かうだけです。ついでに戦い方を知らず巻き込み事故を起こす2人もジルを追うので安全に邪ンヌと殴り合えます。まあ、こういう安定を取り続けてるからRTAモドキになっていくのはご愛嬌ということで。
>「わたくし。あの手の輩は嫌いですわ。だからますたぁ、燃やしてしまいますね」
立香の横にピタリと居た和服の少女が扇子をぱちりと鳴らす。確か彼女は清姫と呼ばれていたサーヴァント。こちらも見た目からして接近戦をするタイプでは無いように見える。キャスター同士の戦いになるのだろう。
>雫のような炎が扇子から彼女の足元にポトリと落ちる。何を媒体にしたのかわからないがその炎がまるで生きているかのように成長し、ジル・ド・レェへと襲い掛かる。対する彼はどこから呼びだしたのかわからないヒトデのような生物でそれを防ぐ。
「危ねぇ!」
モードレッドが私を掴み後ろへ下がらせる。その直後私がいた場所が炎に包まれていく。
「清姫。貴方もしかして加減とかわからない人?」
気づけば私だけじゃない。他の人も後退している。もしかしたら彼女はキャスターじゃないのかもしれない。
「わたくし、そういうのは疎くて、でもますたぁ殿だけいればなんとかなりますよね?」
その一言で彼女がキャスターではないことが理解できた。この感じはアレだ。きっとバーサーカーだ。だとするなら
「立香!私たちは先に行くわよ。ここに居ても彼女の邪魔になるだけ!」
表向きの理由はそれ。だけど本当はここに居たら確実に私も彼女に焼き殺される。
「小鹿、1人じゃ不安でしょうから私もあれ止めるの手伝ってあげる」
もう一人の少女。立香がエリちゃんとか言っていた少女。彼女もまたここで戦ってくれると言う。槍のようなものを持っているが正直清姫の事もある。彼女もバーサーカーかもしれない。だったらバーサーカー同士組ませた方が良いかもしれない。
「マスター、先に行ってくれ。オレはあの二人が此処ごと破壊しないようせいぜい頑張るわ」
あ、ロビンフッドも抜けますねこれ。まあこれでもぐだ男側はマシュと男の父上、ジャンヌなんで大丈夫でしょ。あと、このままここに居るとエリちゃんに鼓膜破壊されるかきよひーに焼き殺されるかなんでとっとと進みます。
>「敵の頭を倒せば勝ちなんだから行くわよ」
それにあのヒトデみたいな生物を無限に呼べるようなら3人に抑えてもらった方が良い。なにより早くしないと表で戦わせているフランス兵の命や黒髭たちも危ないんだ。
「マスター、ここは彼女に従うべきだよ」
意外にも私の提案に乗ってきてくれたのはアーサー王。だけどそのおかげで事が進むなら嬉しい限りだ。
はい、という訳でこれから邪ンヌの元へ殴り込みに行きます。作戦ですが今回はガレスをほよちゃんの防衛にしてメドゥーサさんとモーさんに攻めを任せます。理由としましては単純にあの二人のスピードと致したボーナスによるバフが高いからです。ぐだ男に関してはマシュとジャンヌが居るんでまあ、死なないでしょ。逆に火力が男の父上だけですので、こっちが積極的にダメージを与える立ち回りをしないといけません。
>「陽子、この扉の先にサーヴァントが居るな」
モードレッドに言われて足を止める。目の前に広がるのは大層な扉。ならばやることは一つ。
「頼んだわ、モードレッド」
決してこれは不意打ちとかそういうものではない。ただ、この扉を開けたら罠が私たちを襲うかもしれないという考えの元動く保険の行為である。
「ああ、任されたぜ」
王剣が赤黒く輝く。私の体からも取られる魔力量はそこまで多くは無い。
「『我が麗しき父への叛逆』!!」
次回邪ンヌ戦となります。
出来るかどうかわかりませんがとりあえずオルレアンを終わらせたら本家のようなスキルの説明とか書いてみたい。