前回のあらすじ。ほよちゃん、ブーディカさんと人気のないところで密会。
はい、上の文だけみると色々と想像できそうですが実際ブーディカさんの過去話を聞いてほよちゃんのメンタルケアをしてもらっただけです。多分好感度も上がってると信じます。今回は籠城二日目、基本的に援軍は4日目ぐらいに来るのが普通なんですが、ブレ幅がそこそこあり早い場合は今日来る可能性もあります。逆に遅いと7日ぐらい来ないんですけどね....
あ、忘れてました。今回ブーディカさんの好感度を稼ぐために現地の彼女とは契約を結びません。結ばないことはロスに繋がるのですが、繋いでしまうと孔明&アレキサンダーのイベントで彼女が捕らえられるのではく消滅させられる可能性がかなり高まります。だって捕まえても令呪で呼べてしまいますからね。あくまで彼女には一度人質になってもらわないといけません。なんだったらネロをぐだ男に召喚してもらう為にもね、必要なんですよ。
>目を覚ますと見知らぬベッドの上で寝かされていた。もしかしたら昨日、あのまま寝てしまったのかもしれない。記憶をたどるもブーディカさんと話してからの記憶は無い。もしかしたらブーディカさんはまだ話したいことがあったかもしれないのに....失礼なことをしてしまった。
軽く体を右に、左に捻りベッドから降りる。とりあえずブーディカさんを探そう。
ここでステータスを確認しておきます。バッドステータスが何かあったりすると今日の籠城戦にも支障が出てくるのでキチンと体力とメンタル面を回復出来てるかは見れる時に見ておきます。今回はバッドステータスが消えているので大丈夫です。それどころか微妙にバフがかかってますね。ありがとうブーディカさん。
>外へ出るなりローマ兵が私に挨拶をしてくる。そこにピリピリとした緊張感は無く、敵の襲撃は無いみたいだ。
「ああ、陽子ちゃんおはよう。昨日は色々とありがとうね。起きたところ悪いんだけどいいかしら?」
私の寝てしまった申し訳なさとは裏腹に彼女は満面の笑みで私を迎える。ただ、この状況で話となると作戦会議かな?
「勿論大丈夫。むしろこっちからブーディカさんを探してたから」
私の言葉を聞くなり、ブーディカさんは手紙を私に手渡す。
「敵将自らのお手紙だよ。まだ何が書かれているかは読んでないから読みましょうか」
あ、不味いですねこれは。マスターが参謀みたいなことをしてると偶にこんな感じで敵から手紙が届くんですね。ただ、これが変に煽りだらけの文章だとマスターのストレス値を上げてきます。主人公が魔術師だったり、プライドが高かったりすると逆上して攻め込みだしたりします。ほよちゃんの能力からしてまだ、参謀扱いを受けるには早いと思ったんですが、しかも今回は相手がカエサルですので怖いですね。
>手紙を開き中を見る。その文字は綺麗に、そして私の読める言語で書かれている。確かダヴィンチちゃんの話ではサーヴァントはある程度の現代の知識を持っているらしい。そのことを考えれば今敵対している兵の指揮官はサーヴァントで間違いないだろう。
「陽子ちゃん。なんて書いてあるのかな?」
始めは挨拶から始まり、次には昨日の兵士の弔いの件について、これについては感謝の言葉が述べられている。だけど、その後はこの弔いの間に攻められたらどうする。とか兵の動かし方が雑だとか、話を聞く限り参謀たるお前の覇気が無いとまで書かれている。随分な書かれようだが、この手紙の最後に書かれた名前、ガイウス・ユリウス・カエサルの名に思わず吹き出してしまう。
>「陽子ちゃん?どうしたの急に」
どうもこうもない。手紙の内容をそのままブーディカさんに内容を伝える。ついでに手紙を渡して名前のところを見てもらう。
「彼の名前ならブーディカさんも知ってるんじゃない?その人が私を参謀扱いして、尚且つ私の動きに点数まで付けてくれてる。この上ない名誉ね」
いや、しかし相手はカエサルか。とんでもない英雄が相手と来たものだ。まるで歌劇のような人生を送った男。発する言葉の一つ一つが伝記になるような男。勿論戦争も強かったらしいけど。
「言葉の先動力とかを考えると案外キャスターとかだったりして」
後は敵にカエサル以外のサーヴァントがどれだけいるかかな。現状は2対1でこちらの有利だけど相手に他にサーヴァントが居ないとは限らない。
「陽子ちゃん。相手はキャスターじゃないと思うよ。もし、キャスターのサーヴァントだったら自軍の兵士を強化してくると思うし、そうだったらここまで進軍は出来てないはずだよ」
確かに言われてみればそうだ。さらに言えばカエサルが相手だとして私の指揮で勝てるはずがない。
「この手紙はアレかもね。これからカエサルが来るから怯えてろっていう本人からの知らせなのかもね」
だけどただの兵士ではサーヴァントには勝てない。歴戦の将とてそれは解っているはず。
>「ブーディカ総督。敵軍がこのマッシリアを包囲する形で陣を敷いております」
まあ、今は敵からしたらこちらの増援の事は知らないはず。だから包囲してきたのかな?どうせ元から援軍待ちの構えで補給なんかしたくても出来ない状態だし。色々な本で大事なのは兵站って書いてあったから尚更である。仮に包囲を解くために攻め込んだとしてもそこにカエサルがいるとは限らない。スパルタクスさんには多分守りの2文字は無い。つまり城将はブーディカさん。ただ、現状じゃブーディカさんは多分カエサルに勝てない。それは彼女が弱いとかそうじゃなくて単純に私というお荷物を抱えているのが原因だ。流石に私を守りながらサーヴァント同士の戦いに勝てるとは私も思ってない。
>「ずっと包囲されていればこちらの士気が下がるからね。打って出て包囲を完成させないのは私も考えてるけどどうしたものかな?」
ブーディカさんも相手の実力を甘く見ていないからこその言葉。
「うん、包囲を完成させるわけには行かないから攻めることは確実。だけど数に劣る私たちがどうやってどちらもこなしていくかが重要だよね」
更に言えば攻め行くスパルタクスさんが果たして適当なところで引いてくれるだろうか。
>「こちらに居たのか。これから圧制者を倒しに行くので借り物をしに来た」
現れたスパルタクスさんは私の服の襟をつかみ引っ張っていく。
「何をしてるんですか?」
既に暴走しているんじゃないだろうかこの人。そりゃ敵を蹴散らしに行く姿は頼もしいが何故私が必要なのだろうか?
「弱者の盾となるのが快感でな、そして君は今あの圧制者共に困っている。圧制者に困らされているということは君は弱者、すなわち私が盾になろう!」
満面の笑みを浮かべながらとんでもないことをさらりと言われてしまった。いや、待てよ。もしかしてこの人は....
はい、ほよちゃんの頭が考えすぎによって一周回ったのでついにスパさん、というよりバーサーカーの狂気の行動も完全に策略と勘違いしました。
>「ブーディカさん。案外私がスパルタクスさんと行動した方がうまくいくかもしれないね。ブーディカさんはここの守りに集中できるしスパルタクスさんが暴れてくれたら私なんか目に入らなそうだよね」
それにしてもスパルタクスさんには驚いた。出会った時や戦っている時には本能のまま動いているといった感じだったけどそこはサーヴァント。頼りになるものだ。
細かい作戦はもう少し練るとしてもお荷物である私の場所が決まっただけでも十分な進展だ。
「では行くとしよう!圧制者を殺しに行くために!」
スパルタクスさんの咆哮に彼を慕う兵士たちが同じように声を上げる。これはこの場で作戦を考えるのは無理かもしれない。
「じゃあ、ブーディカさん。無理しない程度に逃げ回ってきます」
ブーディカさんにそう伝えると私はスパルタクスさんと共に門を出るのであった。
今月中は後2話ぐらい投稿したい(願望)